【夕顔300-2】できて当然~「す」の識別
センター試験まであと87日☆
このイラスト解釈では、毎回1問ずつ、
古文の問題を載せています。チャレンジしてみてねっ!
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は急死してしまいます。部下の惟光(これみつ)に後始末を命じ、光源氏は憔悴しきって内裏にも出仕できず、惟光と夕顔の葬儀へと出向きます。
【今回の源氏物語】
手をとらへて、
「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ。いかなる昔の契りにかありけむ、…」
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☆ 助動詞レベル1~偏差値45オリジナル問題~ ☆
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手をとらへて、
「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ。いかなる昔の契りにかありけむ、…」
問)傍線部の文法的説明として最も適当なものを、次の中から一つ選べ。
1.使役の助動詞
2.尊敬の助動詞
3.受身の助動詞
4.サ行変格活用動詞
5.サ行下二段活用動詞の活用語尾
センター試験古文の【問二】は文法問題です。
助動詞や敬語がよく出題されるのですが、
上のような「す」の識別も、必ずできるように
マスターしておきましょう!
よく、「―せたまふ」という形を見ただけで、
「あっ、これは二重尊敬だね!」
と思ってしまう受験生もいるのですが…
「す」は、単独ならば、使役。
尊敬語とともに用いられる時は、
使役か尊敬か、文脈判断すべき。
ここ、落とさないように注意してくださいね!
【せたまふ】
【連語】
①(「す」が尊敬の場合)お~になる。~あそばす
②(「す」が使役の場合)~させなさる.~させあそばす
*『全訳古語例解辞典(小学館)』より
今回の文脈では、
「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ…」
直前に、「我に」という、使役の対象があります。
…こういう文脈判断の練習を積み重ねていくことが、
古文読解トレーニングの大きな近道なんですよ!
(*^_^*)m
【解答】…1