源氏物語イラスト訳【夕顔300】手をとらへて
手をとらへて、
「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ。いかなる昔の契りにかありけむ、…」
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【源氏物語イラスト訳】
手をとらへて、
訳)手を握って、
「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ。
訳)「私に、もう一度、せめて 声 だけでも聞かせてください。
いかなる昔の契りにかありけむ、…」
訳)どのような過去の因縁で あったのだろう か、…」
【古文】
手をとらへて、
「我に、今一度、声をだに聞かせたまへ。いかなる昔の契りにかありけむ、…」
【訳】
手を握って、
「私に、もう一度、せめて 声 だけでも聞かせてください。どのような過去の因縁で あったのだろう か、…」
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■【を】
■【とらへ】
※【とらふ】
■【て】
■【我(われ)】
■【に】
■【今一度】
■【声(こゑ)】
■【を】
■【だに】
■【聞か】
■【せ】
■【たまへ】
※【たまふ】
■【いかなる】
■【昔(むかし)】
■【の】
■【契(ちぎ)り】
■【に】
■【か】
■【あり】
■【けむ】
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☆本日の『源氏物語』☆
死んだ夕顔の手をとって、
光源氏は、生き返るはずもない人を相手に
号泣しています。。。
「昔の契り」というのは、
前世からの因縁のことで、
当時、仏教の浸透した文化では、
人知を超えた不運などが起こると、
すべて「前世からの因縁」にされていたようですよ。