【夕顔233-3】古文単語「捉ふ」
高校1年生のこの時期には、
動詞・形容詞・形容動詞の活用を完璧に覚えます。
さて、今回の「捉へ」は、分かりますかね?
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【漢字のイメージ】で覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
「また、これもいかならむ」と、心そらにて捉へたまへり。我一人さかしき人にて、思しやる方ぞなきや。
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今回出てきた古文単語
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■【また】…また。さらに
■【これ】…この人。右近をさす
■【も】…添加の係助詞
■【いかなら】…ナリ活用形容動詞「いかなり」未然形
※【いかなり】…どのようだ。どうだ
■【む】…推量の助動詞「む」連体形
■【と】…引用の格助詞
■【心そらに】…ナリ活用形容動詞「心そらなり」連用形
※【心そらなり】…うわの空である
■【て】…単純接続の接続助詞
■【捉へ】…ハ行下二段動詞「捉ふ」連用形
※【捉(とら)ふ】…手でしっかりとつかむ
■【たまへり】…~ていらっしゃる
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)
※【り】…存続の助動詞「り」終止形
■【我(われ)】…私。自分
■【さかしき】…シク活用形容詞「さかし」連体形
※【さかし】…賢い。しっかりしている
■【人】…人。者
■【に】…断定の助動詞「なり」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【思しやる】…思いを馳せなさる
※【思ひやる】…思いを馳せる
※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【方(かた)】…方面
■【ぞ】…強意の係助詞
■【なき】…ク活用形容詞「なし」連体形
■【や】…詠嘆の終助詞
◇ 今回は「たまへり」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「捉ふ」 ☆
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「また、これもいかならむ」と、心そらにて捉へたまへり。我一人さかしき人にて、思しやる方ぞなきや。
問)傍線部「捉へ」の基本形と活用の種類を答えよ。
1.「捉へる」 ワ行四段活用
2.「捉へる」 ワ行下一段活用
3.「捉ふ」 ハ行下一段活用
4.「捉ふ」 ハ行下二段活用
5.「捉ふる」 ラ行下二段活用
高校1年生のみなさん。
動詞の活用は、もうマスターしましたか?
四段・上一・上二・下一・下二・カ変・サ変・ナ変・ラ変
この9種類の動詞の見分けは、
「ず」をつけて未然形にしてみるんでしたね!
(σ・∀・)σ
傍線部の「捉へ」は、下の覚えるべき動詞の中に入ってません。
「捉(とら)へ」の未然形は、「捉へ―ず」ですね。
下一段活用は「蹴る」一語だし、
サ変活用は「す」「おはす」なので、
「捉へ」となるのは、下二段活用です。
【とらふ(捉らふ・捕らふ)】
【他動詞:ハ行下二段活用】
①捕らえる。取り押さえる
②握る。手でしっかりとつかみ取る
③問題にする
※Weblio古語辞典より
捉 へ
捉 へ
捉 ふ
捉 ふる
捉 ふれ
捉 へよ
と、ハ行で活用するので、
ハ行下二段活用です。
(σ・∀・)σ
「捉ふ」は、「捉(とら)える」という現代語につながります。
光源氏が、右近を「捉」えているイメージ
湧きました?
(o^-')b
【解答】…4
「また、これもいかならむ」と、心そらにて捉へたまへり。我一人さかしき人にて、思しやる方ぞなきや。
● 過去記事リンク
■も
■いかなる
■たまへり
■思ひやる
■ぞ・ぞや
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