【帚木239-3】「にて」の識別☆ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木239-3】「にて」の識別☆

こんにちはラブラブあいです。

 

イラスト訳で逐語訳とイメージを押さえた上で、

少しずつ重要古語も入れていってくださいね~♪

(o^-')b


帚木239番目のイラスト訳はこちら→


【今回の古文単語】

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■【時々】…時々、たまに

■【に】…断定の助動詞「なり」の連用形

■【さる所】…しかるべき場所

※【さる】…相応な、しかるべき

■【にて】…~として資格を表す格助詞

■【ぬ】…打消の助動詞「ず」の連体形

■【よすが】…身を寄せる所、伴侶

■【たまふ(下二段)】…謙譲の補助動詞

■【む】…仮定の助動詞「む」の連体形

■【頼もしげなし】…信頼がおけそうにない

■【さし過ぐいたり】…度が過ぎている

※【さし過ぐす】…度が過ぎる

※【たり】…存続の助動詞「たり」の終止形

■【心おく】…遠慮する、気が引ける

■【れ】…自発の助動詞「る」の連用形

■【ことつく】…口実とする、かこつける

■【こそ】…強調の係助詞

■【まかり~】…~参る謙譲の補助動詞

■【絶ゆ(たゆ)】…途絶える

■【に】…完了の助動詞「ぬ」の連用形

■【しか】…過去の助動詞「き」の已然形

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

今日の古語詳解は、「にて」の識別☆

では行ってみよ~♪

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「にて」なんて、「~で」と訳せばいいんでしょ。

カンタンカンタン!!

( ̄▽+ ̄*)


 

と、こんなふうに、なんとなく捉えてる受験生が、

次のような問題に正答できずに得点が下がってるんです;

ヽ(゚◇゚ )ノ

 

時々①ても、さる所②て忘れぬよすがと思ひたまへむには、頼もしげなくさし過ぐいたりと心おかれて、その夜のこと③ことつけてこそ、まかり絶え④しか

 

問)傍線部①~④の「に」の文法的説明の組み合わせとして正しいものを、次の中から選べ。

 

ア、①断定の助動詞 ②格助詞の一部 ③格助詞 ④完了の助動詞

イ、①形容動詞の活用語尾 ②格助詞 ③格助詞の一部 ④断定の助動詞

ウ、①格助詞 ②断定の助動詞 ③断定の助動詞 ④断定の助動詞

エ、①形容動詞の活用語尾 ②格助詞の一部 ③形容動詞の活用語尾 ④格助詞

オ、①断定の助動詞 ②完了の助動詞 ③格助詞 ④完了の助動詞


「に」の識別問題やん!

川・ε・川


そう思ってまとめて勉強してしまうから、

ごちゃごちゃするんですよね^^;



①②を見くらべて見てください。

  

●時々①ても
●さる所②
   ↑

これ、「にて」の識別なんですよね!!

Σ(・ω・;|||

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

【「にて」の識別】

 

・断定の助動詞「なり」の連用形+接続助詞「て」

体言に接続。「~であって」と訳すことができる。

 

・形容動詞「~なり」の連用形活用語尾+接続助詞「て」

…断定の場合と同じく「~であって」という訳になるが、

 様態を表す語(「あはれ」「~か」「~げ」など)に接続。

 直前に「とても~」などをつけて意味が通ればこれ。

 

・格助詞「にて」

体言に接続。 場所・時間・手段・原因などを表す。

 「~で」「~によって」「~のために」「~として」などと訳す。

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

●時々①ても
   ↑

この「にて」は、体言「時々」に接続し、

時々であって」と訳して意味が自然に通ります。

 

よって、断定の助動詞「なり」の連用形+接続助詞「て」


 

●さる所②て忘れぬよすがと思ひたまへむには
  ↑

この「にて」は、体言「所」に接続し、

相応な所であって忘れぬ伴侶と思っております場合には

相応な所として忘れぬ伴侶と思っております場合には

 

なんか…どっちでもよさそうな気がしますが^^;;

直前とのつながりを考えると、格助詞のほうでとらえたほうが無難ですよね。

(;゚;∀;゚;)


 

こんなふうに、

組み合わせの選択肢の中には曖昧なものもあります。

判断がつかなければ、すぐに決めず保留にしておき、

絶対に違う選択肢のみを消去していくこと!


 

イ、②格助詞× ③格助詞の一部× ④断定の助動詞×

ウ、①格助詞× ④断定の助動詞×

エ、③形容動詞の活用語尾× ④格助詞×

オ、②完了の助動詞× 

 

「にしか」の「に」を完了の助動詞「ぬ」の連用形と気づけば、

ほとんどの選択肢が消去していけますね!

(*^m^*)

 

あとは、文脈に該当の用法をあてはめて、

問題がないかどうか、確かめてみましょう♪

 


「に」の識別については、こちらの記事もご参照ください。

 

正解は…


源氏物語イラスト訳で古文・国語の偏差値20アップし大学受験に合格する勉強法

よろしくどうぞ☆

(o^-')b

 

本日の「源氏物語」まとめ

 

■帚木239(原文)

「…時々にても、さる所にて忘れぬよすがと思ひたまへむには、頼もしげなくさし過ぐいたりと心おかれて、その夜のことにことつけてこそ、まかり絶えにしか。…」
     アップ

自力での現代語訳が難しい場合は、

下のリンクも復習してね♪

 

 

本日の古語~過去記事リンク~

に(識別)

さる

に(助詞)

ぬ(「ず」「ぬ」の識別)

よすが

たまふ  たまふ②

む(助動詞)  

頼もし・頼もしげなし

過ぐす

たり(助動詞)  たり②

心置く

れ・られ

係り結びの法則

まかり~(複合語)

「に」の識別

き(助動詞)

「しか」の識別

 

あいでしたラブラブ

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月…イラスト訳

火…イラスト解釈

水…重要古語


木…イラスト訳

金…イラスト解釈

土…重要古語


日…アメンバー記事

 

この更新になるよう、努力しています☆

σ(^_^;)

 

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