【夕顔196-2】基本の文法事項をマスターせよ!
新受験生および浪人生のみなさん☆
入試改革の始まる再来年までに、志望校合格を決めたいもの。
4月までに、基本の文法事項をマスターしましょ♪
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光源氏は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下した。帝の後妻である藤壺宮(ふじつぼのみや)が亡き母に似ていると聞き、思い焦がれるようになる。
ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻。中流階級の空蝉(うつせみ)との仮初めの恋を経て、現恋人の六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)にも、正妻の葵上(あおいのうえ)のもとにも心が向かないでいる光源氏は、惟光(これみつ)の実家の隣家にひっそり住まう、夕顔の君に心惹かれ、こっそり通うようになりました。いざよう月の中、光源氏は夕顔を廃院に連れ出し、2人で時を過ごします。
【今回の源氏物語】
何心もなきさしむかひを、あはれと思すままに、「あまり心深く、見る人も苦しき御ありさまを、すこし取り捨てばや」と、思ひ比べられたまひける。
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☆ 今回の古文オリジナル問題~文法~ ☆
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何心もなきさしむかひを、あはれと思すままに、「あまり心深く、見る人も苦しき御ありさまを、すこし取り捨てばや」と、思ひ比べられたまひける。
問)傍線部の文法事項として、誤っているものを1つ選べ。
1.「思ひ比べ」は、バ行下二段活用動詞「思ひ比ぶ」の連用形である。
2.「られ」は、自発の助動詞「らる」の連用形である。
3.「たまひ」は、ハ行四段活用動詞「たまふ」の連用形である。
4.「たまふ」は尊敬の補助動詞で、作者から光源氏への敬意を表す。
5.「ける」は過去の助動詞「けり」の連体形であるが、係り結びの法則ではない。
「誤っている」もの…
見落としてない?
ケアレスミスに要注意!!
では、さっそく、
選択肢を1つずつ見ていきましょう♪
(σ・∀・)σ
1.「思ひ比べ」は、バ行下二段活用動詞「思ひ比ぶ」の連用形である。
選択肢1は、基本の動詞の活用です。
【思ひ比ぶ(おもひくらぶ)】
【他動詞:バ行下二段活用】
…心の中で比べる
*Weblio古語辞典より
基本形(終止形)に注意。
それと、未然形・連用形が同じ形なので、
下につながる助動詞の接続も確認します。
2.「られ」は、自発の助動詞「らる」の連用形である。
ポイントは、
文法的意味と活用形です。
「思ひ―」などの心情動詞に続く場合は、
自発の意味になる場合がほとんどです。
「~せずにはいられない」「自然と~する」
というふうに訳して、不自然でなければOKです。
(σ・∀・)σ
活用形は、未然形・連用形が同じ形。
下接の「たまふ」が補助動詞(用言)なので、
選択肢2の「られ」は、連用形ですね。
3.「たまひ」は、ハ行四段活用動詞「たまふ」の連用形である。
「たまひ」という形なので、
下二段ではなく、四段活用です。
この識別ができないようなら、
敬語の復習をしておくべきでしょう。
4.「たまふ」は尊敬の補助動詞で、作者から光源氏への敬意を表す。
敬意方向については、
このブログでも、何度も識別練習を載せてますので、
過去記事も復習しておいてね♪
(o^-')b
5.「ける」は過去の助動詞「けり」の連体形であるが、係り結びの法則ではない。
「ける」という形から、
連体形ということが判断できると思いますが、
係り結びの法則でない…?
ッ(゚Д゚≡゚Д゚)?
う~ん。。。
たしかに、係助詞がないから
係り結びの法則ではないのかもしれませんが…
じゃ…いったい、
なぜ、連体形で終わってるの?
(灬ºωº灬)
…分からなかった人は、
こちらの記事もあわせて読んでね♪
(●‘∀‘●)ノ"
正解…1