【夕顔165-3】古文単語「こちたし」
古文傍線部の意味判別は、
まずは重要古語を押さえましょう!
1つひとつ、確実に、ね♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の主なパターン】
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…高校生がほぼ使わない死語?
【今回の源氏物語】
行く先の御頼め、いとこちたし。
「前の世の契り知らるる身の憂さに
行く末かねて頼みがたさよ」
かやうの筋なども、さるは、心もとなかめり。
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今回出てきた古文単語
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■【行く先】…来世。未来
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【御―】…尊敬の接頭語
■【頼(たの)め】…期待させること
■【いと】…とても
■【こちたし】…大げさだ
■【前(さき)の世】…前世
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【契(ちぎ)り】…男女の約束
■【知ら】…ラ行四段動詞「知る」未然形
■【るる】…自発の助動詞「る」連体形
■【身(み)】…わが身
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【憂(う)さ】…つらさ
■【に】…原因の格助詞
■【行く末(ゆくすゑ)】…将来。来世
■【かねて】…~にわたって
※【かぬ】…兼ねる
※【て】…単純接続の接続助詞
■【頼みがたさ】…信頼できないこと
■【よ】…詠嘆の間投助詞
■【かやうの】…このような
※【かやう】…このよう
※【の】…連体修飾格の格助詞
■【筋(すぢ)】…作風。趣向。おもむき
■【など】…婉曲の副助詞
■【も】…強意の係助詞
■【さるは】…実のところ
■【心もとなか】…ク活用形容詞「心もとなし」未然形
※【心もとなし】…心細い
■【めり】…推定の助動詞「めり」終止形
◇ 今回は、「さるは」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「こちたし」 ☆
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行く先の御頼め、いとこちたし。
「前の世の契り知らるる身の憂さに
行く末かねて頼みがたさよ」
かやうの筋なども、さるは、心もとなかめり。
問)傍線部の意味として最も適当なものを次の中から選べ。
1.将来のことまで期待させる光源氏の和歌は、とてもすばらしい。
2.遠い未来のことまでを心配する光源氏の和歌は、非常に重々しい。
3.現世のことばかりでなく来世のことまでを詠む光源氏の思いは強い。
4.来世の逢瀬までも期待させる光源氏の和歌は、まことに大げさである。
5.弥勒の世のことまでを案ずる光源氏の思いは、この世のものとは思えない。
受験古文で重要なのは、
まず単語の力です。
特に、傍線部のような出題のされ方をするので、
形容詞や動詞などの用言は、
活用のしかたも含めて押さえる必要があります。
そういう意味で、次に文法の力が必要になってくるんです。
単語と文法が入ったら、
随時、このイラスト訳で古文を読んで
古文目線を鍛えていくのがよいと思います。
(o^-')b
【こちたし(言痛し/事痛し)】
【形容詞:ク活用】
①煩わしい。うるさい
②甚だしい。度を越している。ひどくたくさんだ
③仰々しい。大げさだ
*Weblio古語辞典より
「言/事」が「痛し」!
というニュアンス☆
な~んとなく、語感が入ってくるのでは?
正解…4
行く先の御頼め、いとこちたし。
「前の世の契り知らるる身の憂さに
行く末かねて頼みがたさよ」
かやうの筋なども、さるは、心もとなかめり。
● 過去記事リンク
■いと
■み(身)
■―がたし
■も
■めり
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