統合失調症破瓜型と診断されていた男性。
(まず、それが本当かよ…)
とある出来事をきっかけに人間関係で悩み、自分は他人から恨まれているという思い込みに囚われ、極度に落ち込む。
数十年安定していた病状が悪化、今までは一人暮らしが出来ていたのだが、服薬どころか食事、水分も取れて居ない状態であったため、入院となる。
その日のうちに任意入院から措置入院に何故か切り替わったと、病院からケースワーカーに連絡があったとのこと。
はて、措置入院は本人と家族の同意が必要な筈だが…?
誰に同意を取ったのかなあ?
本人に判断能力はない、同意を取る家族がいない。
(だから好き勝手が出来たということで宜しいでしょうか。)
閉鎖病棟に入った人には、家族以外、病院は詳しい情報を提供してくれない。
たとえ福祉の担当者に対してであっても。
とくにその病院はとにかくガードが硬くて、悪い方の評判で有名。
身寄りがない人についてだからこそ、医療、福祉の連携が不可欠である筈であり、医療側が福祉側に対して情報を遮断することなど、愚の骨頂。
もしくはプライバシー、個人情報保護を口実にした自分たちの悪事… 情報隠蔽である。
やることが悪辣極まりない。
精神障害の家族を持つ福祉スタッフ仲間は、「もしうちの家族が悪化したとしても、あそこには絶対に入院させたくない。絶対に悪くなって帰ってくる」と言っていた。
そういう病院に、その人はされるがままとなったのだった。
3ヶ月と云われていた入院だったが、おおかたの予想通り良くなる筈もなく、ますます悪化している。
あまりにも回復しないため、以前電気治療を受けた病院(!)に入院中の病院が連絡を取ったが、現在は実施していないとのことで、治療も手詰まり感。
(まあ、それは不幸中の幸いだわ。しかし、同意を得られる家族が居ない状態で電気ショックやろうとするとか、本当にやりたい放題だわな。うわぁ…って感じ。ひたすらドン引き。)
友人が心配して何度も本人の携帯に連絡を試みるも、当然連絡は取れず。
現在は、人のとても良さそうな遠い親類(それでも一番近いので)が後見人制度の手続き中。
後見人になられるご親戚の方は、ご自分の家庭もあるだろうに、本当にご立派だと思う。
しかし、そうでもしないと退院はおろか、お見舞いすら出来る人がいないという事実。
男性は周囲に慕われる人柄だった。
そうでなかったら。
後見人を申し出てくれる人も居なければ…と思うと。
これも、不幸中の幸いなのだろうか。
そうでも思わないと、やってられない。