ちょっとリスクを省みず攻めて書いてみます。
(誰かに怒られたら、その内容が私が納得できるものであれば下げます。)
2年前の2月に、イベントを開催させて頂いたんですね。
うちのオルタナティブ協議会のボスに講演をして貰ったあと、埼玉県精神医療人権センターの代表さんと、精神科医の先生、2名の方をお招きし、3人で語り合って頂きました。
※過去のイベントですし、蒸し返して勝手にお名前を出すことで先方にご迷惑をおかけしてしまうかも知れないので、一部画像を修正させて頂きました。
本来、医師の方にオファーをするには、それなりの対価をお支払しなければならないというのが世間一般の常識であるのに、
その先生は、ギャラのことなど全く意に介していませんでした。
ただ、私たちオルタナティブ協議会は、決して反精神医療ではありませんが、どちらかというと既存の精神医療には懐疑的な立場というか、今の精神医療や福祉とは別の視点を持って行こうという方針なので、
そんな中で医師としての意見を述べることは風当たりも強いということは、ご本人も分かっていらしたようで、その点ではかなり悩まれたそうです。
それでも今の精神医療をどうにかしなくては、という気持ちを持っているので、お受けします。
と言って下さった時は、世の中にはこんな先生もいらっしゃるのだなあと感動しました。
いくら感謝してもしきれません。
さて。
イベント当日。
皆さん、現在の精神医療は酷すぎるからどうにかしていきたい、という気持ちは共通していたものの、
それぞれお立場が違うので、個人的にはなかなか面白い、聞き応えのある展開でした。
うちのボスと先生は、最後まで、どうしても、ある一点が解りあえませでした。
それは、
「統合失調症には継続的な投薬が必ず必要である。絶対に薬を辞めるべきではない」
と先生は言い切られ、
これは臨床的にも経験的にもどうしても覆せない、譲れない、曲げられないというのが先生のご主張でした。
さて、一体どちらの主張が正しいのだろう、という空気に包まれて、終了時間となり、パネルディスカッションは幕を閉じました。
個人的には、その終わりかたも悪くなかったと思ってるんですよね。
会場に見に来て下さった方々が各々判断して貰えばいいことだと思うので。
会場に居たのは、精神医療について真摯に向き合う支援者の方々や、当事者、元当事者の方、自分で考えるチカラのある方々であったし。
その中には、元統合失調症の方も居たのですから。
はい。
これは事実です。
薬を辞めて元気に生活している統合失調症の方は、私が把握しているだけでも、その会場に少なくとも2人はいたんです…!
これだけ聞くと、まるでその先生が間違っている、嘘をついている、という風にも取れてしまうかも知れません。
いくら私の性格が悪いとは言っても!
持論の正しさを主張したいが為に、わざわざ過去をほじくりかえして先生に恩を仇で返すような記事を書くほどは、ひねくれてないですよ?
私。
そこまで恩知らずでも考えなしでもありません。
一応これでも乙女座A型なんで。
…実は、その先生は本当にまとも過ぎるほどまともな先生なんですよ。
病名を診断することも、投薬に関しても、とても慎重だし、常に医師としての研鑽を欠かさない方で、仕事がとても丁寧なんです。
特に、子どもの発達障害に関して、とても良心のあるお考えをお持ちで、誰かに聞かれたらお薦めしたいくらいの先生ですよ。
ただ。
世の中には、初診の数分で患者の病名を決めてしまうような、気軽に診断名をくだす精神科医が、その先生が認識するよりも何倍も、巷に溢れて居るんです。
ええ。
その先生であれば、絶対に統合失調症とは診断しないであろう患者さんであっても、
ほかの先生にかかれば、山ほど統合失調症と診断されているのが、現実なんだと思います。
そうなんですよ。
世の中の統合失調症の方は、その先生とは同じ基準で診断されていません。
先生が悪いんじゃなくて、先生以外のほかの先生が、適当に統合失調症を診断し過ぎなんだと思います。
だから元統合失調症の断薬成功者もオルタナティブ協議会関係者には普通に沢山いますよ。
うち(オルタナティブ協議会)のボスも、
必ずしも完全に断薬しない方がいいケースもあることは認めていますし、
自分が快適に生活していくために服薬していくという判断も全然アリだろうと言っています。
つまり、まあ、そういうことなんです。。
精神医療って、まともな先生とまともでない先生が玉石混淆過ぎて。
まともにやってる先生が割りを食うんです。
大変だなあと思います。
そんな中で、同じ病名の方全てに当てはまるセオリーなど、存在し得ませんよね…
同じ病名であっても、病名をつけた人(精神科医)の用いた条件も前提も違うのですから。
Q.統合失調症は断薬してはいけないのか?
A.人による。
(でも実は殆ど辞められる。)
ということです。
お分かり頂けたでしょうか?
あとは皆様ご自身が、自分で考えてください。
追記2021/7/11
サヤカ先生のnoteも参考にしてみてください!
追記2021年8/11
ご家族の体験を伴った読みやすい文章です。
何の、誰の情報を信じるか、どんなデータを信じるか、自分で決めてください。