舌癌は癌全体のわずか3%。
父の闘病中に、何度も何度も「舌癌」というワードで舌癌患者ご本人やそのご家族の方の手記やブログを検索しましたがほとんど出て来ませんでした。
当時はたとえネガティヴな内容だったとしても、なんでもいいから情報が欲しかったのです。

少しでも「誰かの世界を参考に出来ると有難い」と思う方がいるなら書くべきだと思いました。

とはいえ病気の話はどうしても暗い話になります。
興味のない方や、癌の話で辛い気持ちになってしまう方はご覧にならないでください。

よろしくお願い致します。



++++++++++++++++++++

父は舌癌でした を最初からお読みになりたい方はこちらからどうぞ。

↓↓↓↓↓↓↓↓


++++++++++++++++++++





2011.6.28
余命宣告されたあの日から、経ちました。3ヶ月。 
元気な訳じゃないけれど、生きて3ヶ月経ってくれた。 
それだけで、生きてくれただけで満足しなくてはならないのに…
わたしはこの日、とても虚しくそして悲しくなりました。


朝から父が「車を運転してみたい」と言いました。
心配だったので一緒に行くよと言うと、「お前といるとイライラするからいい」と言われてしまいました。

祖母と兄と兄カノを迎えに行き、ケーキを買って帰ってきました。 
この日は兄の32歳の誕生日でした。

父は機嫌が良くて、4人で楽しそうに会話していました。
わたしに話しかける時だけキツイ口調で、「コーヒーまだか?!」「早くケーキの皿!」「買い物でも行ってくれば?」
家政婦か何かかな?
胸が苦しくなって、とても虚しくなりました。

毎日父の為に頑張っているわたしにはイライラして、何もしない兄達にはニコニコ。

なら、兄達に面倒見て貰えば?
なんて考えてしまい、1人買い物へ向かう車の中で号泣。ヒドイ娘。


父が帰ってきて5日。 
毎日0時前に寝て、6時に起きる生活。 

わたしは起きてる時間の1/3を食事の支度と後片付けに費やして、あとは他の家事や犬のお散歩やお世話。

何をどう食べてもらえるのか、大丈夫そうなものが見つかりません。
 
食べられないとイライラしちゃうから、前もって聞いてみるんだけどもそれもイライラみたい。



父の1日の半分は食事の時間。食べることが仕事だなとため息。 
病院に戻りたくないから頑張って食べるって。
 

一日中2人きりで家にずっといると息が詰まるので、父が車で外出出来て自信がついて良かった。

運転中に咳き込んで止まらなくなったら…などの不安はあるけれど、出掛ければ気晴らしになるだろうし。
わたしへのイライラも少しは減るかな?




2011.7.1
この日は、歯医者へ行きました。わたしが。

父の癌の診断を受けた昨年末頃、虫歯治療の為に通っていたんです。
抜歯したところへブリッジを入れる前に、入院だ抗がん剤だー手術だーと忙しくなり予定が立てられず行けなくなっていました。

それからずっとその1本が無くて噛めないのが気になっていたんだけど、父に歯医者へ行きたいとなかなか言い出せなくて…

でもこの前日、急に父から「お前そういえば歯医者途中じゃなかった?」と聞かれたんです。

「そうなの!1本なくて噛めなかったんだよね〜」と言ったら「行けば?俺いつ死ぬかわかんないし。」と…

また歯医者へ通えることは嬉しいけれど…
そういう事も考えて行動しなくちゃならないのか、と悲しくなりました。






続きます。