東京都知事選挙では、小池百合子氏が次点の増田寛也氏に100万票以上の差を付けて初当選を果たしました。

 

前任の舛添氏が辞任した際には、次の都知事選挙では知名度ではなく政策で都知事を選ぶべきという声が聞かれましたが、結果として知名度が大きく影響した選挙になったような気がします。

 

小池氏とともに知名度の高い鳥越俊太郎氏は、当初は有力と見られていましたが、女性問題や演説や討論などでの本人の発言があまりにも酷かったため、鳥越氏を支援していた共産党や民進党支持者からも見放されていきました。鳥越氏は自らが発言すればするほど支持する人が離れていくという、次々とオウンゴールを決めているような状態でした。

 

自民党や公明党の推薦を受けていた増田氏については、テレビや新聞で度々知名度の低さを指摘されていました。舛添氏が辞任した時に、次は知名度で選ぶようなことはしないようにと、マスコミはあれほど言っていたことをすっかり忘れていたようでした。

 

この3名の他の候補者については、名前を紹介するくらいで徹底的に報じないようにしていました。もしかして、他に知名度のある候補者がいれば、もっとテレビや新聞で取り上げたかもしれないですね。

 

 

テレビや新聞では、小池氏、増田氏、鳥越氏の3名だけが立候補しているかのような報じ方をしていました。

 

更に、マスコミはこの3名の政策を詳しく解説することはなく、選挙活動の様子など政策とは関係ないことばかりを盛んに伝えていました。

 

その影響なのか、有権者に対する街頭のインタビューでは「候補者の政策の違いが分からない」と答える人もいました。恐らく、インタビューに答えた人は普段テレビと新聞からしか情報を取得していない情報弱者の人だったのだと思います。自分で候補者の政策を調べたり、ネットなどで情報を得ていれば、3名の政策に違いがないようなことは決して言わないはずです。

 

テレビや新聞などのマスコミでは政策について解説しないのかには理由があります。

 

政策について詳しく説明してしまうと、反日のマスコミが好むような候補者の政策が有権者のためにはならないということと、実現性が低い政策というのがバレてしまいます。そうなってしまうと、多くの(反日の)マスコミが支持している候補者が落選してしまいます。

 

そして、そもそもマスコミ自体に政策を説明する能力がないということがあります。政治について報道するのはマスコミの中の政治部という部署ですが、政治家の権力闘争や人事などの政局を伝えることが政治部の記者の役目だという風潮があります(詳しくは「大手メディアの政治部は政策を語れない」 参照)。

 

更に、政治部の記者は政策についての知識を持ち合わせていないので、そもそも政策についてしっかりとした説明をすることができません。分からないことを説明することはできませんので、テレビや新聞での選挙報道で、政策論争が起こることはほとんどありません。

 

また、政治評論家と言われる人達も、政策を語ることはほとんどなく、言っていることは政局ばかりです。マスコミは政策よりも政局についての解説を求めること多いので、政策が分からなくても政局には詳しい政治評論家が重用されるのでしょう。

 

前都知事の舛添氏が辞任したことで、都知事選で少しは政策論争が活発になるのではと期待する声がありましたが、マスコミの体質が変わっていないので予想通り政策論争は起きませんでした。

 

マスコミ業界というのは、日本の産業界の中でも有数の遅れた業界ですが、マスコミ業界の人間は自分達の業界が遅れているという認識を持っていません。したがって、これからもマスコミの政治報道が変わることは当分ないことが予想されますので、選挙の際に政策論争が巻き起こるのは、まだまだ時間が掛かりそうです。
 

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