覚え書き『THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012』〜二年に渡る活動の集大成を〜 | なかのたいとうの『童話的私生活』

覚え書き『THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012』〜二年に渡る活動の集大成を〜

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012


2012年9月21日(金)から9月23日(日)までの3日間、東京港区の北青山、明治神宮外苑にある京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパスでTHE TOKYO ART BOOK FAIR 2012が開催されました。


エントランス


THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012 
レセプション
パーティー:
2012年9月21日 (金) 16:00-21:00
※どなたでもご来場頂けます 
会期:2012年9月22日 (土) 11:00-19:00
2012年9月23日 (日) 11:00-18:00
会場:京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
東京都港区北青山1-7-15[地図
入場料: 無料
URL: http://zinesmate.org/
THE TOKYO ART BOOK FAIRは、毎年開催されるアジア最大のアートブックフェアです。第四回目となる2012年は、新たな会場で例年より規模を拡充しての開催となります。国内外230組を超えるアート出版社、ギャラリー、アーティストの出展を始め、アートブックにまつわる展示、イベント、映像上映等を行います。本年度は、テーマに『ASIAN FRIENDS』を掲げ、日本のみならず、韓国、台湾、中国のブックメイカーたちが一堂に会することで、アジアで盛り上がるアートブックシーンの最前線を体感できる場を目指します。
《出展者一覧》
facebookイベント
 

今回は「なかのたいとう×ベイラカン」として、ベイラカン企画の福士蔦十とともに出展しています。


なかのたいとう×ベイラカン ブースg31


このようなフェアへの出展は初めてでしたので、ブース規模などの観点から、どなたかと共同で出展するほうが望ましいといった理由からです。

福士氏は、ぼくも参加した、5月に東京世田谷のnamGalleryで行われた企画展「NAMNAM」を主催されていましたので、そのときのご縁がもとで今回共同出展させていただくことになりました。

なかのたいとう×ベイラカン
http://ameblo.jp/nakanotaito-beirakan/
 

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2012の出展準備を開始したのは5月です。

ぼくはTHE TOKYO ART BOOK FAIRの存在自体を知らなかったのですが、たまたまイラストレーターの、ささはらけいこさんと話しをしているときに、このフェアの話しが出て、「出ないんですか?」みたいな感じになったのが、そのきっかけだったと思います。

以後、4ヶ月に渡って準備を重ねてきたわけですが、それでも8月中旬から、ほぼ不眠不休、はたして間に合わせられるかどうかといった超ギリギリのタイミングでの出展でした。

もっとも、欲張りすぎたということもあります。

当初は4~6点の作品展示が出来ればいいかくらいに思っていたものが、気づけば10人の作家とコラボして作品8点と小冊子1冊、その他、朗読CDの作成に、電子書籍の制作と、盛りだくさんの内容となっていました。

フェア出展の結果得られる反響は極めて未知数で、計測しようのない、雲をつかむような、つかみどころのないものですが、フェア開催までの準備期間の中で出会い、共に仕事をし、共に形を築き上げてきたその関係は、堅く地に根ざした大樹のように眼前に確固としてあり、充実した日々を強く実感させるものでした。

つねづね準備こそが大事であると、ぼくは思っています。

今回はそれが実体化されているはずです。


最終日のブース




今回出展した作品の一覧です。

今回、8人の作家とコラボして8冊の本を、2人の作家とコラボして1冊の小冊子ZINEを制作しました。

また他にも朗読CD、電子書籍なども制作しています。


深海の鼓動
短編小説『深海の鼓動』
なかのたいとう 作 ナオゲリータ

「リミットを決めておこう。リミットは三分。もし三分たっても上がってこなかったら...」
「上がってくるさ。お前さんはベテランなんだ」
かつてフリーダイビングをしていた男が再び海に潜るという。そこは暗く冷たいグランブルーの世界。深い海の底で彼が見出したものとはいったい...

2012年4月6日 初版発行
2012年9月21日 第2版発行
B5判 12ページ
©2011, 2012 NAKANO TAITO & ©2012 Naogherita


灰色の虹(改訂第二版)
ダークメルヘンのための連作 その1
『灰色の虹』 新装改訂第二版
なかのたいとう 作 菅谷さやか

崩れゆく灰色の世界に、たったひとりで住む男の子。男の子は、はがれ落ちた世界のかけらを拾い集め、高い塔を築いて暮らしていた。そんな男の子のもとに1羽のカラスが迷い込む。カラスは自分のいた世界のことを男の子に話しはじめる。別の世界の存在を知った男の子は...

2010年12月17日 初版発行
2012年9月21日 改装改訂第2版発行
B5判 38ページ
2010年発行の初版を改訂し、表紙も新装
©2010, 2012 NAKANO TAITO & ©2012 Sayaka Sugaya


雪だるまのアルフレッド(改訂第二版)
ダークメルヘンのための連作 その2
『雪だるまのアルフレッド』 新装改訂第二版
なかのたいとう 作 和華

雪の女王の忠実なしもべとして極悪非道の限りをつくしていた雪だるまのアルフレッドは寝ている子どもたちを襲い、その幸せな夢を奪っていた。ところがある日、夢を奪おうとしたアルフレッドは、その女の子に恋をしてしまう。運命の歯車が今、大きく変わりはじめる...

2011年1月22日 初版発行
2012年9月21日 改装改訂第2版発行
B5判 42ページ
2011年発行の初版を改訂し、表紙も新装
©2011, 2012 NAKANO TAITO & ©2012 Waka


フローラの不思議な本
第10回ちゅうでん児童文学賞応募作品
ダークメルヘンのための連作 その4
『フローラの不思議な本』 初版
なかのたいとう 作 鈴木匠子

ある日、学校から帰ったたかしの机の上に見覚えのない古い大きな本があった。その本は時と共に世界中を渡り歩く世にも不思議な本だった。心を許せる友だちもいないたかしは、その本を開くと現れるフローラにしだいに夢中になっていく。けれどもその先に待っていたのは...

2012年9月21日 初版発行
B5判 211ページ カラー挿絵15枚
公募版を改訂したブログ版をさらに加筆修正
©2008, 2011, 2012 NAKANO TAITO & ©2012 Shouko Suzuki


オイディプスとスフィンクス
ギリシア神話物語 その2
『オイディプスとスフィンクス』 初版
なかのたいとう 作 相田木目

それはギリシア悲劇史上最高の劇として名高い『オイディプス王』にまつわる物語。テーバイの町を悩ませるスフィンクスは、旅人になぞなぞを出し、解けない者を喰らうという。退治すればテーバイの王になれると知ったオイディプスはスフィンクスのいる洞窟へと向かうのだが...

2012年9月21日 初版発行
B5判 52ページ
プログ用に書き下ろされたものを加筆修正
©2011, 2012 NAKANO TAITO & ©2012 Mocme


くじらのましゅう
第23回新美南吉童話賞応募作品
絵本『くじらのましゅう』
なかのたいとう 作 鏡安希

誰よりも大きなましゅう。でもましゅうは、ひとりぼっちでした。ある日、いるかが言います。
「てがみをかいてみたらどう?」
「でもいるかさん、ぼく、じをかけないよ」
「だいじょぶ、まかせて」
書いた手紙は、いるかが届けてくれるそうです。ところが、届けられたはずの手紙は...

2011年11月15日 初版発行
2012年9月21日 第2版発行
B5判 22ページ カラー挿絵8枚
©2011 NAKANO TAITO & ©2011 Aki Kagami


はりねずみのふぃりっぽ
絵本『はりねずみのふぃりっぽ』
なかのたいとう 作 たぐちななえ

「あのう、ぼくのこころをしりませんか?」
「ほほほ、おかしなことをきくものです。こころなら、ほら、そこにあるじゃないですか」
夜の森の中をふぃりっぽは心を探してまわります。明かりは手にしたランプの中で光る蛍のじじだけです。夜はしだいに更けています。ふぃりっぽの心は、はたして見つかるのでしょうか...

2012年2月29日 初版発行
2012年9月21日 第2版発行
B5判 22ページ カラー挿絵8枚
©2012 NAKANO TAITO & ©2012 Taguchi Nanae


ねずみのらんす
絵本『ねずみのらんす』 初版&新作!
なかのたいとう 作 かわつゆうき

「ねえ、らんす、いいかい? ぼくのためにがんばるんだよ。きみは、だれよりも、あしがはやいんだ。きっとかてるんだから。だから、いいかい? がんばるんだよ」
ねずみのれーすのはじまりです。ばーん、というあいずとともに、ねずみたちは、いっせいに、はしりはじめました。

2012年9月21日 初版発行
B5判 22ページ カラー挿絵8枚
©2012 NAKANO TAITO & ©2012 Yuki Kawatsu


side by side
ZINE『side by side』
なかのたいとう 実鈴 小野祐佳(写真&編集)

二人の童話作家と一人の写真家のコラボZINE。雑誌形式の小冊子になります。なかのたいとう作『夜空の星と一輪の花』と、実鈴作『冬の国、夏の国』を収録。挿絵を含め写真はすべて小野祐佳自身の手によるもの。また、二人のインタビュー記事も掲載されています。

2012年9月21日 発行
A5判 34ページ
©2012 NAKANO TAITO, ©2012 MISUZU & ©2012 ONOYUKA


朗読 夜空の星と一輪の花
朗読『夜空の星と一輪の花』
なかのたいとう 作 我竜麻里子 朗読

ZINE『side by side』に掲載されている『夜空の星と一輪の花』の朗読CD(AUDIO BOOK)。我竜麻里子バージョンの17分です。

2012年9月12日 録音
オーディオCD 17分49秒
©2012 NAKANO TAITO & ©2012 ONOYUKA


朗読 くじらのましゅう
朗読『くじらのましゅう』
なかのたいとう 作 我竜麻里子 朗読

『くじらのましゅう』の朗読CD(AUDIO BOOK)。我竜麻里子バージョンの7分です。

2012年9月14日 録音
オーディオCD 7分23秒
©2011 NAKANO TAITO & ©2011 Aki Kagami


電子書籍版 くじらのましゅう
電子書籍版『くじらのましゅう』
なかのたいとう 作 鏡安希

AppleのiBooks仕様の電子書籍。朗読機能付き。まだAppleの電子書籍の国内市場が開かれていないため、現在の所、参考出典作品となっています。

©2011 NAKANO TAITO & ©2011 Aki Kagami


電子書籍版 くじらのましゅう(韓国語)
電子書籍版『くじらのましゅう』(韓国語版)
なかのたいとう 作 陸美株 訳 鏡安希

AppleのiBooks仕様の電子書籍。翻訳版試作第一弾。まだ完成していませんが、今回、参考出展させていただきました。なお、現在英語版とスペイン語版の制作も進行中。いずれも電子書籍として販売する予定です。

©2011 NAKANO TAITO, ©2012 Mijoo Yook & ©2011 Aki Kagami



また、今回もナオゲリータさんにデザインしていただいた計8作分の作品紹介付き名刺を用意しました。

ちなみに作品紹介は名刺の裏にあります。

表は写真家の小野祐佳さんの写真を使った共通デザインとなっています。


名刺一覧



フェアにご来場いただいた方には感謝いたします。

出展準備に奔走した数ヶ月間でした。

今後は、なるべくなら、創作のほうに専念できればと考えています。

まあ、なるべくなら、ということになりますが。。(^_^;


side by sideより
[photo by Hiroaki Sugimoto]


最後に、

今回の印刷はすべて杉本浩章氏のご協力のもとで行われています。

彼には特別の感謝を贈りたいと思っています。






 
なかのたいとう童話の森 出版局


現在、以下の本がAmazon Kindleストアで販売中です。

Kindle PaperWhite / Kindle fire / Kindle fire HD / iPhone, iPod touch & iPad版Kindleアプリ / Android版Kindleアプリで、ご覧いただけます

 
また、2012年9月に開催されたTHE TOKYO ART BOOK FAIR 2012に向けて制作した本は、価格を改定した上で、在庫があるうちは販売を継続しています。

下記のお問い合わせ先にご連絡いただければ、折り返しご連絡いたします。
なかのたいとう童話連絡先
Book:
¥1,200
深海の鼓動』×ナオゲリータ[B5判 12ページ]
灰色の虹』 ×菅谷さやか[B5判 38ページ]
雪だるまのアルフレッド』×和華[B5判 42ページ]
オイディプスとスフィンクス』×相田木目[B5判 52ページ]
くじらのましゅう』×鏡安希[B5判 22ページ カラー挿絵8枚]
はりねずみのふぃりっぽ』 ×たぐちななえ[B5判 22ページ カラー挿絵7枚]
ねずみのらんす』×かわつゆうき[B5判 22ページ カラー挿絵8枚]
¥2,400
フローラの不思議な本』×鈴木匠子[B5判 211ページ カラー挿絵15枚]
ZINE:
無料
side by side 』×実鈴×小野祐佳
(『夜空の星と一輪の花』の朗読CD付き(朗読:我竜麻里子))
[A5判 オールカラー34ページ]
※本をお買い上げ頂いた方には無料で差し上げます
※送料分の切手(¥200)をご送付願えれば郵送いたします
Audio Book:
¥600
朗読『くじらのましゅう』×我竜麻里子 [オーディオCD 7分23秒]
朗読『はりねずみのふぃりっぽ』×我竜麻里子 [オーディオCD 7分56秒]
朗読『ねずみのらんす』×我竜麻里子 [オーディオCD 6分09秒]
朗読『雪だるまのアルフレッド』×我竜麻里子 [オーディオCD 53分04秒]
朗読『灰色の虹』×我竜麻里子 [オーディオCD 50分弱]
送料一律 ¥500(ただし1回で送れる量を超えた場合は別途ご相談)

 

なかのたいとう童話の森は、童話作家なかのたいとうの個人出版レーベルです。自作の出版の他、絵本、童話、児童小説を電子書籍で自費出版したいという方たちのための窓口として2013年に設けられました。初期コストをかけずに出版することは可能ですので、自作の電子書籍化をお考えの方はぜひご相談ください。


また、なかのたいとう童話の森は、電子書籍専門のインディーズブック出版レーベル 電書館 (http://denshokan.jp) に協賛しています。以下のタイトルが電書館より発売中です。
電書館 facebook
こちらは 電書館 facebook - http://www.facebook.com/denshokan

 



 

 


 
☆☆☆*:.。.ほかにもお話しはたくさんあります.。.:*☆☆☆