【夕顔121-3】古文単語「隔て」
源氏物語イラスト訳の重要古語です
【古文単語の主なパターン】
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…高校生がほぼ使わない死語?
【今回の源氏物語】
あやしきまで、今朝のほど、昼間の隔ても、おぼつかなくなど、思ひわづらはれたまへば、
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今回出てきた古文単語
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■【あやしき】…シク活用形容詞「あやし」連体形
※【あやし】…不思議だ
■【まで】…程度の副助詞
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【ほど】…時
■【隔(へだ)て】…間をさえぎること。時間の隔たり
■【も】…列挙の係助詞
■【おぼつかなく】…ク活用形容詞「おぼつかなし」連用形
※【おぼつかなし】…もどかしい
■【など】…例示の副助詞
■【思ひわづらは】…ハ行四段動詞「思ひわづらふ」未然形
※【思ひわづらふ】…思い悩む
■【れ】…自発の助動詞「る」連用形
■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)
■【ば】…順接の接続助詞
◇ 今回は「れ」の識別にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「隔て」 ☆
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心の隔て――
時の隔て――
「隔て」って、今のイメージでも
分かりますよね。
(´・ω・`)
【へだて(隔て)】
【名詞】
①間をさえぎること。仕切り
②区別。違い
③時間の隔たり。時の経過
④うちとけないこと。心のわだかまり
*全訳古語例解辞典(小学館)より
今回は、「昼間の隔て」とあるので、
おそらく③の意となるでしょう。
(●´ェ`●)
ではここで、入試対策問題をひとつ☆
あやしきまで、今朝のほど、昼間の隔ても、おぼつかなくなど、思ひわづらはれたまへば、
問)傍線部の意味として最も適当なものを選べ。
1.昼間の明るい時間帯
2.昼間の馬に乗っている時
3.昼間の心が離れている時
4.昼間のひとりでいる時
5.昼間の逢えない間
…イラスト訳が馬に乗っていたからと、
選択肢2の「馬」に引っ張られないでね;
正解…5
あやしきまで、今朝のほど、昼間の隔ても、おぼつかなくなど、思ひわづらはれたまへば、
● 過去記事リンク
■あやし
■まで
■も
■わづらふ
■れ・られ
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