(あらすじとリンクを追加しました。映像付きのリンクは♬マークが付いています。)
登場人物紹介とあらすじの一部を〈カフェ・ド・ミュージカル〉のこちらのページからお借りしました。
《登場人物》
「私」ー 天涯孤独で純粋な女性。
マキシム ー 大邸宅「マンダレイ」を所有するお金持ちの紳士。前妻のレベッカは1年前に事故で溺死。
ダンバース夫人ー結婚前からレベッカに仕えていた家政婦頭。
ヴァン・ホッパー夫人ーアメリカの大富豪で「わたし」の雇い主。 (面倒くさいのでブログ中ではバンホッパーと表記。ドゥウインターもドウインターと表記。)
《あらすじ》
マンダレイの思い出を語る女性。16年前、そこで何があったのか…。舞台は16年前に戻っていく。
アメリカの大富豪ヴァン・ホッパー夫人の付き人としてモンテカルロ(モナコ)にやってきた「私」は、そこでイギリス紳士のマキシムと出会う。マキシムはイギリスコンウォール地方の大邸宅「マンダレイ」を所有するお金持ちの紳士だ。彼は1年前に事故で前妻のレベッカを亡くしていた。
優しく品があり同時に少し影のあるこの紳士に、21歳の「私」は惹かれる。その気持ちはマキシムも同じ。ヴァン・ホッパー夫人がインフルエンザにかかっている間、2人は一緒に過ごし恋に落ちる。
朝食 ♬
回復したバンホッパー夫人は即刻帰国すると言い出す。「私」はマキシムに連絡をとろうとするが、電話に出ない。このまま会えずに終わるのかと悲しむ。
マキシムの方から会いに来ると、なんと「私」にプロポーズする。「私」とマキシムの結婚に驚いたヴァン・ホッパー夫人はこう告げる。『マキシムの前妻レベッカは社交界の花形だった。あなたにその代わりが務まるはずがない』と。「私」は、愛の力でマキシムを幸せにしてみせると心に決めるのだが…
2人は幸せなハネムーンを終えてマンダレイの屋敷にたどり着く。
そこで待ち受けていたのは冷え冷えとした空気だった。家政婦頭でレベッカに長年仕えていたダンヴァース夫人が「私」を認めないのだ。前妻レベッカこそマンダレイの女主人なのだから。
今でもマンダレイの屋敷に残る、レベッカの部屋に愛用品。ダンバース夫人はレベッカが生きているかのように、彼女の持ち物を大切に管理している。家の中を見て歩くうちに「私」はレベッカの部屋へ迷い込む。レベッカが朝食後手紙を書いたり執務を行った「朝の間」で、彼女の持ち物を説明するダンバース夫人。彼女が出て行った後、「私」はキューピッドの置物を落として壊してしまう。慌てて引き出しに隠す。
永遠の生命 ♬
マキシムの姉、ベアトリーチェと夫のガイルスが訪ねてくる。2人はレベッカの名を口にしないように気をつけるが、あまりにもタイプの違う「私」に、思わずレベッカとは随分違う、と口を滑らす。しかし、暖かく友好的な2人に「私」は束の間の安息を感じる。
そしてマキシムの様子もおかしい。普段は優しくて幸せそうなのに、時々人が変わったように激昂するのだ。
言い争いの後、互いへの愛で再び手を取り合った2人だった。
一日また一日 ♬
電話でベアトリーチェに相談する「私」。ベアトリーチェは昔からそういう面があった、時間が経てばけろっとしている、気にするな、と励ますが、内心変わってしまった弟を心配している。
マキシムの不在中にレベッカのいとこ、ジャック・ファベルがやって来る。破産状態のため、金目のものを求めてレベッカの部屋を物色しに来たのだ。実はジャックはレベッカの愛人だった。ダンバース夫人は早く帰るように急かすが、何も知らない「私」が2人に出くわしてしまう。
ジャックが帰ると「私」に仮装舞踏会の衣装を提案するダンバース夫人。「私」は彼女と親しくなれたかと嬉しくなる。
レベッカの寝室で、彼女がいかに素晴らしい女性であったかを語るダンバース夫人。
レベッカ1 ♬
屋敷に馴染めない「私」のことを使用人たちもバカにしている。レベッカが絶世の美女だったという周囲の噂。幸せなはずの新婚生活がレベッカの影に覆われる。
居場所もなく海辺を散歩する「私」は精神的に問題のある若者、ベンに会う。ボート小屋のあたりを良くうろついている彼はレベッカの死に関して何かを知っているらしい。レベッカは彼を施設に収容させようとしていたらしく、彼女のことを恐れている。ベンは、「ベンは何もしていない。何も知らない。彼女は行ってしまった。もう戻れない所へ」と繰り返す。
マキシムが探しに来るが、なぜかまた激昂する。彼は過去の出来事について苦しんでいたが、それは誰も知らない秘密だった。
神よ ♬
「私」はフランクに舞踏会の招待状を渡すが、バンホッパー夫人宛の1枚しかない。マキシムは今もレベッカを忘れられずに苦しんでいるのではないか。レベッカはそんなに素晴らしい人だったのか。フランクから、出会った人の中で一番美しかったと聞きさらに落ち込む「私」だったが、フランクは暖かく続ける。
いよいよ仮装舞踏会の日がやってくる。
ヴァン・ホッパー夫人もパーティにやって来る。ジュリアン大佐が妻を亡くしていると聞き、マキシムに紹介してくれるよう頼む。
「私」はダンバース夫人の協力でドレスを入念に準備していた。今度こそバカにされない素敵な女主人の姿を皆に見せられると喜ぶ。しかし、そのドレスは…。
衝撃を受ける人々。沈黙が広がる。「何のつもりだ!すぐに着替えて来い!」と大声で怒鳴るマキシム。何がいけないのか、訳がわからないまま2階に駆け上がる「私」を見て、ほくそ笑むダンバース夫人。
ー 1幕終わり ー
この世にいないはずのレベッカの影に「私」は徐々に追い詰められていく。
マキシムの苦悩の理由とは….
マキシムが愛するのは誰なのか。