頭痛 あれこれ -15ページ目

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 皆さん、は気が付かれているでしょうか?
 例えば、テレビのニュース番組で、コメンテイターをされる方々についてです。これらコメンテイターをされる方々は皆さん、テレビに出演されるのが余程嬉しいのか、若々しく、嬉々とされています。私は、テレビ朝日を見るため、このことを注意してみています。
そこで気が付いたことは、若くしてアメリカ留学という経歴を共通してお持ちでした。税理士、弁護士、医師、公認会計士等々で、数えればキリがありません。
 このように、なぜ公共のテレビ局ですら、このような扱いをされているのでしょうか。
 私には、弁護士、会計士、税理士のことはよく分かりませんが、医師までとは・・
 信じられない思いにさせられます。なぜ、アチラさんが偉いのでしょうか。
 医療に関して言えば、日本は戦前は、ドイツ医学が主流を占めておりましたが、戦後アメリカ医学が主流となっています。戦後、アメリカに日本は占領された経緯については、先日来、あるテレビ局で、関口宏と保阪正康さんの対談形式で、日本の近現代史について、シリーズで放映されている真っ最中ですが、こうした歴史的な経緯ぬきには語れないことです。
 以前にも、「西洋医学の本質」と題して記事に致しましたが、こうした西洋医学、さらに日本の医学界全体を総覧した上で、現代の頭痛医療を見詰めていく必要があります。
 私の同級生のなかには6名教授まで登り詰めましたが、6名とも教授になる前に、アメリカ参りというかアメリカ留学をしており、教授になる必要条件になっているようです。
 このようにテレビ出演は、アメリカ留学が最低条件のようです。一体、何をお勉強されて来られたのでしょうか???

 このような視点からすれば、現在のようなテレビ局の「アチラさんが一番偉い」という考え方とは、一体何なのでしょうか??テレビ局はどなたのために放映されているのでしょうか? この辺の謎を解く、参考になるものと思いもう一度、二番煎じをします。
 あくまでも最後までご覧戴き、皆さん個人個人が判断すべきです。
 現在、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」で騒然となっていますが、こうした話題の取り上げ方自体とも関係していることです。
 そうなのです、私達の健康そのものに直結した事柄であり、単に、「頭痛」だけのことではありません。このような広い視野が必要とされています。


西洋医学では、病気は治らない


 崎谷 博征は、「新・医療ビジネスの闇―“病気産生”による日本崩壊の実態」(学研パブリッシング 2013)のなかで以下のように述べておられます。


 皆さんは、普通なら、病気は医者が治すものと思っておられると思います。
 しかし、現実にはどうなのでしょうか?   現在日本では、西洋医学を基本としています。 このため専門家の考えていることを理解するためには、「西洋医学」そのものの基本的な考え方を知らなくてはなりません。
 西洋医学のめざすところは、決して、「患者中心」の医療ではありません。


西洋医学で病気が治らない理由


 なぜ多くの人が病気に苦しんでいるのでしょうか?
 世の中にたくさんの健康食品、テレビや本で紹介される健康法が出回っているにも関わらず、一体なぜ多くの人がガン、心筋梗塞、脳梗塞、痴呆症などにかかり、命を失う結果になっているのでしょうか?


 理由は2つあります。
 病気にかかるのは、実はあなたの責任では無かったのです。
 全て今の医療界、健康業界が抱える致命的問題の『せい』なのです。
  詳しくお話します..


・医者は病気を絶対に治せない


 多くの人が健康でありたい、病気を治したいと願っています。
 今の日本で病気にかかった場合、おそらく95 % くらいの人は 病院に行くという選択肢をとると思います。
 しかし、医者は病気を治す事が出来ません。
 これはもう絶対的な事実であり、99 . 999 % の病気は 現代医療で治す事は出来ません。

 今年は20121年です、21世紀になってからもう10年以上が経過したのに、私たち医者はただの風邪ですら治すことはできません。
 腫瘍を切ったり、破れた血管を繋いだり、 物理的なこと以外医者には何もできないのです。

 

実は何もできないのに偉そうな医者


 実のところ、お医者さんと呼ばれる人達は 自分の無力を理解 しています。
 薬は全て対症療法であり、誤魔化しでしかない事を 分かった上で処方を書いています。
 自分が実はあまり意味がないことをやっている自覚を持った上で 仕事をやっているのです。
 なのに、 とても偉そうな医者が多いです。
 多分、医者という職業が「難関」であり、無条件で 尊敬される可能性が高いからだと思います。
 医者か弁護士、という言葉があるように、 『お医者さま』は社会的地位がとても高いのが事実です。


 決して全員がそうという訳ではないのですが、残念ながら 日本の医者は世界的にみてあまりレベルが高いとはいえません。
 医者という立場に慣れてしまう人がとても多いのです。
 エリートと呼ばれる優秀な医者は自分の論文の事で頭が一杯で、患者さんのことが実験材料のように見え始めます。
 町のお医者さんは向上心を失い、流れ作業で薬を処方するだけに なっていくケースが殆どです。


 私たちの身体は私たちの 『自然治癒力』でしか治らない のです。
 これは基本にして真実、大前提のはずなのに『医者』という立場になると こんな単純な事実が目に入らなくなってしまいます。
 結果、『病気を治す』という本来の目的をみんな忘れています。
 医者の社会的地位にあぐらをかく駄目医者か、木を見て森を見ずの研究家になってしまうのです。
 なぜこんな本末転倒が、命を預かるはずの医者という職業で 横行しているのでしょうか?


「近代医学」の創世


 西洋医学のスタート、それは「資本主義」のスタートと ほとんど同じなのです。
 西洋医学は「資本家がお金を儲ける為に作られた」というのが真相です。
 これは殆ど知られていない、重要な事実ですので詳しく説明します。
 今世界で主流となっている西洋医学のスタート、 これは20世紀初頭のアメリカです。
 あなたも映画等で見たことがありませんか?
 田舎から出てきた人達が都会の工場で一日15時間の肉体労働、 車を作ったり鉱山で働いたり、ボロボロになるまで働き続ける、その犠牲の上に大金持ちが立派な服を着て、大きな家に住み、おいしい物を食べる、そういうことが露骨に行われた時代です。


 この時代、お金持ちにとって労働者は「部品」でしかなかったのですが、 お金持ち達には困ったことがあったのです。
 それは 過酷な労働のせいで労働者が身体を壊してしまう事です。
 最初の頃は「代わりはいくらでもいるから壊れたら次連れてこい」くらいの気持ちだったお金持ちですが、新しい人を雇うとまた0から仕事を教えないといけない、儲からない仕事が増えているということに気が付きました。
 これでは逆に儲けが減ってしまう、なんとか出来ないか、そう思った彼らが考えたのが、恐ろしい事なのですが「完全に駄目になるまでは無理やり働かせろ!」
 「痛くて働けないなら無理やり痛みをとってしまえ!」この結論です。
 割れたお皿を買い換えるとお金が掛かるから接着剤でくっつけよう、また壊れたらもう一回接着剤、完全に粉々になって 使えなくなったらじゃあしょうがないから新しいのを買おう、これと全く同じ考え方で、労働者をできる限り安く、 最大限に働かせたい!そういう欲求です。
 ですから 治すなんてまどろっこしい事には興味がありません 。


 如何に素早く、壊れた労働者というパーツを素早く 労働力として復活させるのか、興味のポイントはそこだけです。
 そして、そんなお金持ち達の希望を叶える為に発達した技術、 それが日本中の医者が大学で学ぶ医学、つまり『現代西洋医学』なのです。
 既に100年以上現代西洋医学の誕生から時間がたっていますが、状況は当時から全く変わっていません。


 私たちは身体に悪い物を『早くて楽だから』という理由で 毎日のように食べています。
 しかも大きなストレスを抱えながらやりたくない仕事をお金の為に続け、どんどん身体を悪くしています。
 そして病気になったら医者と薬です、それが『常識』だからです。
 生きる為にお金持ちがもっとお金を稼ぐ為に働く、身体を悪くなったら 薬で症状を誤魔化してすぐに仕事に戻る、100年前と何も変わっていないどころか、悪くなっているかもしれません。100年です。


 当時と比べれば技術も知識もありえないくらい 発達しているはずです。
 なぜこれだけの時間が経ったのに、西洋医学はスタートした時と同様に私たちの身体を 『治す』事ができない のでしょうか?
 いくらスタートが悪かったとはいえ、一生懸命研究を続ける人達は大勢いますし、日々新しい発見がされています。
 善意で動く医者もたくさんいるはずなのに、どうして私たちは今でも薬を飲み、対症療法の治療を受け続けているのでしょうか?


行き過ぎた金儲け主義


 説明した通り、西洋医学は労働者を限界まで働かせる為にスタート したのですが、 当時のお金持ちは物凄い事に気付いてしまいました。
 それは、『病気を治す振りをすればずっとお金が入ってくる』という事です。
 考えてみれば当たり前ですが、バシっと病気を治してしまえばそこで患者さんは満足してしまいます。
 でも病気の原因は取り除かず痛みだけを取れば、その場では治ったように感じても、また痛くなり戻ってきます。
 麻薬と一緒です。
 使ったその瞬間は気持ちが良くても、長期的には どんどん身体が壊れていきます。
 ですがお金儲けをする側からすれば壊れてくれるなら まさに『儲けモノ』なのです。
 だって問題が増えれば増えるほど出せる薬が増え、 もっともっとお金が入ってくるのですから。

 労働者を働かせる為に利用した手法が『医療』の名の下に 合法的な麻薬として成立してしまったのです。
 結果、大きな利益を生み出す『現代西洋医学』は 優先的に研究費が周り、国から優遇され、世界の医学の中心となりました。


           西洋医学の”限界”なのか、それとも???
            
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12295493908.html


          医者は病気を絶対に治せない
            
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12283881171.html

 

 近代医学の歴史


 ユースタス・マリンズは、その著書「医療殺戮ー現代医学の巨悪の全貌」で以下のように述べています。


 その著書では、欧米の財閥が一般社会の人々の健康ニーズに応えるわけではなく、自分たちの狭い経済的・社会的利益を守っていくため、資本主義に基づく近代的医学を確立してきた歴史が解き明かされています。
 近代医学が資本主義という枠の中で発展し、欧米の財閥のために”産業化”したことが「医療費高騰」の原因と結論づけています。


  科学万能主義が席巻していた20世紀初頭のアメリカでは、石油王のロックフェラーや鉄鋼王のカーネギーなどの大資本家が、すでに世界の金融王であったロスチャイルド財閥(ロスチャイルド財閥のアメリカ代表がモルガン財閥)の後押しを受けて社会を支配していくようになりました。
 彼等・大資本家達は、多数の労働者を取り換え可能な機械部品のように扱っていました。資本家のもとでは、労働者は維持コストゼロの無限の資本として過酷な労働を強いられたため、短命ですぐに健康を害し、労働力としては使いものにならなくなったからです。
 しかし、労働者を取り換え引き換えしていたのでは、その度に最初から教育し直なさなければなりません。それでは利益を上げるのに効率が非常に悪くなります。資本家たちは、科学的な手法で労働者たちを教育し、健康を向上させ、再生可能な労働資源として活用すれば、全体的なコストが下がるのではないかと考えていました。
 この考えのもと、科学的な手法で労働者や奴隷階級を教育していく目的で作られた学問を「社会科学」または「社会工学」と言います。社会工学は戦後の日本人の思想統治の手法としても流用されました。
 そして、科学的な手法で労働者の健康を維持する目的で作られたのが「近代医学」なのです。
  つまり、「近代医学」は、労働者を資本家階級に奉仕させるための道具だったのです。


 近代医学は、台頭してきた産業革命などに力を得て、ドイツ医学を祖とし、伝統的医学界の「生気論」を否定し、「機械論」の立場をとっていました。


 ここで、生気論、機械論とは以下のようなものです。


 それまで、伝統的医学界では、こう考えられていました。
 「生命とは、化学、物理学などで解明できない神秘的な力(生気)によって、営まれている」これを「生気論」と呼びます。ヒポクラテスなど、それまでの医学は、この「生気論」の立場に立っていました。


 それに真っ向から異を唱えたのが、別名「病理学の法王」と呼ばれ、ベルリン大学の学長まで歴任し、政治家でもあり、ドイツ生理学、医学の頂点に君臨したウイルヒョウ達でした。彼等は、当時、台頭してきた産業革命などに力を得て、「生気論」を迷信に過ぎない、と嘲笑したのです。彼等は「生物も機械のように物体に過ぎない」と断定しました。これを「機械論」と言います。
 それは「生命とは一体何であるか?」という根本的な論争です。
 更に、彼等は「生気論者」に論争を挑んだのです。「化学、物理学で説明できない「生気」なるものが存在するなら、科学的に説明してみせよ」まさに、これは無理難題の極致・・・。「”科学”で証明できないものが存在する」と主張する「生気論者」に対して、それを科学で証明せよ、と迫ったのです。
 そうして、返答に窮する「生気論者」を「それみたことか」と嘲笑・あざけり、一方的に勝利宣言したのです。
 更に、こう宣言しました。「単なる物体の生命に、自然に治る神秘的な力など存在しない」「病気や怪我を治すのは、我々医者であり、医薬であり、医術だ!」何という傲慢、何という誤謬・・・。ウイルヒョウは勝利に酔いしれ、勢い余って自然治癒力まで否定してしまう大失態を犯したのです。


 このようにして、近代医学は、台頭してきた産業革命などに力を得て、ドイツ医学を祖とし、伝統的医学界の「生気論」を否定し、「機械論」の立場が取って代わったわけです。


  19世紀の半ばまで、西洋では5つの医療流派が共存していました。それは以下のようなものです。


 1. 自然療法(ナチュロパシー):食事療法を中心とする。
     自然に近づくほど病気は治るという真理に基づく 


 2.心理療法(サイコセラピー):心を癒やすことで病気を改善していく、暗示、瞑想、呼吸、イメージ療法など。


 3.整体療法(オステオパシー):体の歪みを正して、病気を治す。
    整体、指圧、マッサージ、カイロプラクテイックス等。

 
  4.同種療法(ホメオパシー):自然治癒力を活かす。
    草根木皮や薬石などで治癒を促進する。西洋の漢方と言える。


  5.薬物療法(アロパシー):薬物(毒)に対する生体反射を利用する。本来の治癒反応である「症状」を抑える対処療法(逆症療法)である。

 

  近代医学では、伝統医療のなかの5の薬物療法しか行っておらず、他の4つはまったく無視するになりました。
  なぜ、5の薬物療法しか行わず、他の4つは無視されるのでしょうか。


 それは、先述のように、約200年前に、石油王のロックフェラー財閥が、莫大な医療利権に眼を付け、それを丸ごと乗っ取ったためです。こうして世界の「医療王」として、未だに君臨しています。同財閥は、もう一つの巨大な財閥ロスチャイルド財閥と並んで、現代の地球を支配しています。
 彼等は医療だけでなく、金融、軍事、科学、食糧、農業、教育、メデイア、エネルギー・・・と、あらゆる産業を独占しています。その絶大な権力の下では、国家などあってなきがごとしです。すでに地球上では1%の富裕層が99%の富を所有しているのです。格差は爆発的に拡大しています。
 この事実を知れば地球はすでに1%に凌駕されています。
 このように、国際石油利権は、石油が錬金術で医薬に化けることから伝統医療のなかの5の薬物療法に着目しました。国家・医学を支配することで、薬物療法中心の”近代医学”をでっち上げました。そうして、伝統医療である5つの医療流派のなかの1~4の4流派を”迷信、非科学”と徹底弾圧、排斥、追放したのです。
 国家・石油・薬物が手を組んだ”近代医学”そのものが、薬物療法がすべてとなってしまいました。

 

  そして、そんなお金持ち達の希望を叶えるために発達した技術、 それが日本中の医者が大学で学ぶ医学、つまり『現代西洋医学』なのです。
  大きな利益を生み出す『現代西洋医学』は 優先的に研究費が周り、国から優遇され、世界の医学の中心となっています。
 このようにして、「強者の論理」として、西洋医学が全世界を牛耳ることになっています。


薬物療法が中心の西洋医学


 一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、そのほとんどは対症療法にすぎないものです。
 このように、西洋医学の薬の多くは対症療法であり、病気を根本的に治しません。また対症療法は、自然治癒力を奪うことにもつながります。
  こうした考え方が”伝統的に”現在まで継承されています。

 

 こういった時代のアメリカの医療の実態は、ロバート・メンデルソンの「こうして医者は嘘をつく」( 弓場隆/訳:三五館  2016)で詳細に述べられており、現在の日本の医療の状況をまさに彷彿させるものです。日本の医療を理解するためには必見の書籍です。


 日本の医療制度は、厚労省、医者(専門家)、業者(製薬会社)の3者によって決められているのが原則であり、医師が診療の指針とされるガイドラインもこの3者によって作成され、実際は製薬メーカーが作って、薬漬け医療を、全国の医師に“指示”しているのが実情です。ということは、薬物療法がすべてになっています。
 このような利権トリオによって牛耳られています。
 作成に関わった医師(教授ら)の9割が億単位の多額“寄付金がメーカーから支払われています。
  厚労省の担当役人には、製薬メーカーへの天下りなど“特典”が準備されています。
  このようにして、厚労省、医者(専門家)、業者(製薬会社)の3者は強力なスクラムを組んで、日本の医療制度を牛耳っており、医者と製薬会社の癒着が腐敗と薬害の温床となり、ここに医療費高騰の根源が存在しています。


 医者が薬物療法にこだわるのは、効率性を重視しているからだと考えられています。たしかに診察室で患者の栄養状態から普段の運動状況、仕事のストレス、精神状態までいちいち問診していれば、さばける患者の数も限定されます。
 それに対し薬物療法なら、処方箋を書けば診察を終えることができます。
 実際、出来高払い制のもとでは、薬物療法によって医者だけでなく製薬会社も利益があがります。


  このように、医療の世界はすべて「薬物療法」がすべてになっています。


  こういったことから頭痛医療の世界も「薬物療法」がすべてになっています。


 現在の片頭痛治療方針では、発作急性期には各種のトリプタン製剤を使い分け、発作間歇期には各種の予防薬を”適切に”選択すべきとされ、これで片頭痛の治療体系は確立されたとされています。
 このように「薬物療法」がすべてであり、片頭痛という辛い痛みだけを軽減・緩和させることに主眼が置かれています。
 緊張型頭痛の場合は、医療機関では、筋弛緩剤・抗不安薬・血流改善薬が基本処方となっています。
 群発頭痛では、予防薬と発作抑制薬の服用が原則とされています。
 その他の一次性頭痛では、インドメタシンが有効とされるものが多いのです。
 今回の抗CGRP抗体の注射療法も抜群の鎮痛効果を発揮し、有効率も高く、トリプタン製剤とは一線を画した薬剤として迎え入れられています。
  このように、慢性頭痛医療の世界は、すべて薬物療法がすべてになっています。


  そして、頭痛領域では、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準(教義・教典)とされることから、医師と製薬メーカーとのスクラムは極めて強固なものです。これに厚生労働省が加わることによって、これらの利権トリオの結びつきは盤石なものとなり、これがまさに”揺るぎなき”「強者の論理」となっています。


  現在では、ミトコンドリアを治すものが“病気を制する!”とされています。この事実は、医学界では何十年もタブーとされてきました。オットー・ウォーバーグが“ワールブルグ効果”を発表した時には、この事実がわかったのですが、製薬会社や医者の利益を守る為に封印されてきました。
 このようにして、以下のように指摘されようとも、「強者の論理」で、厚労省、医師、製薬メーカーの利権を守るために、徹底的に排除されています。


  現在では人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われ、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、活性酸素が原因と考えられています。
  活性酸素とは、ミトコンドリアがエネルギー産生を行う際に、必然的に生み出されてくるものです。ということはミトコンドリアが関与しているということです。


  このようにして、頭痛領域の専門家達は、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とすることによって、製薬メーカーおよび厚労省を味方につけて、「利権トリオ」を作り上げ、盤石な「強者の論理」を作り上げています。


 守るのは、製薬メーカー、医師、厚労省役人の利益だけであり、現実に慢性頭痛で悩む患者さんは「弱者」として、金儲けの対象でしかありません。
 ですから、慢性片頭痛やトリプタン製剤による薬剤乱用頭痛の患者さんがどのように増加しようとも、このようなことはどうでもよく、何ら関心を示されることはありません。


 すなわち、従来から、頭痛があれば、まず市販の鎮痛薬を、これでダメなら病院での鎮痛薬NSAIDs、これで効かなければエルゴタミン製剤を、これでも効かなければトリプタン製剤が勧められてきました。このように段階的に、”鎮痛薬”の服用が推奨されてきました。
 そして、最後の”砦”とされるトリプタン製剤は片頭痛の”特効薬”とされてきました。
  このように、頭痛という痛みさえ緩和できれば、これで万事OKと安易に考えられてきました。このことが、薬剤乱用頭痛を引き起こす根源となってきました。ということは、逆に、頭痛を治すどころか頭痛を新たに作ってきました。

 


 さらに、掘り下げて西洋医学についてお知りになりたければ以下の記事をご覧下さい。極めて興味深い内容です。


近代医療が金貸しに乗っ取られる過程
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12316198447.html


ロックフェラー一族は絶対に薬を飲まない 
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12316242602.html


富裕層ほど現代医療を受けないという事実
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12316250259.html


「こうして医者は嘘をつく」
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12577006329.html

 

 


 ここで、コマーシャルです。

 

 頭痛が気になったら・・以下へアクセス
  
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12707523368.html

 前回の要約・・・


 トリプタン製剤が日本に導入される以前から(治験が行われる前から)、トリプタンは以下のように一般的に、周知されていました。


 1980年代はじめに、片頭痛の治療領域にトリプタン製剤が開発され、1990年に実際に販売されて間もなくの1990年代の半ばには、既に、頻回の服用によりトリプタンによる薬剤乱用頭痛に陥りやすく、その状態は頭痛の程度が一層強いこと、そして従来の予防薬では効果が得られないことが分かり、欧米では大問題となっていました。
  このような事実は、2000年に、日本にトリプタン製剤が導入される以前から、欧米では既に明らかにされ、一大問題とされていました。
  その理由は、トリプタン製剤は、大半は有効時間が短いため、片頭痛発作の持続時間が長いと、1回の服用で頭痛を抑制できずに、服用回数が増えざるを得ないという宿命にある薬剤だからで、市販の鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、エルゴタミン製剤より以上に ”薬剤乱用頭痛を引き起こしやすい薬剤”とされていました。

 一方、トリプタン製剤は患者のわずかに50~60%だけしか効果が見られません。
  それは、心疾患のある患者や脳梗塞の既往のある患者、重症の高血圧、末梢血管障害のある患者では使うことができないからです。
  しかも、それらは根本的な治療薬ではない(片頭痛を根治させる薬剤ではない)ため多くの場合頭痛は24時間以内に再発する傾向があります。
  このような有効率しかないものです。

 


  こうしたトリプタン製剤を、専門家の方々は、日本にトリプタン製剤が導入される直前からトリプタン製薬メーカーと二人三脚で、手を携えあって、頭痛診療および研究、啓蒙活動を推進し、「国際頭痛分類第2版」を絶対的な基準とし、「慢性頭痛診療のガイドライン」まで作成して、片頭痛そのものが永続的に存在する基盤を作り上げ、製薬メーカーとの強固なスクラムを築いてきました。
 このように専門家はトリプタン製薬会社と”一心同体”になって癒着してきました。
 こうした癒着は、腐敗と薬害の温床になっています。


 このようにして、我が国にトリプタン製剤が導入されることに至りましたが、当初は、それまで片頭痛発作期間中、寝込む程に日常生活に支障を来す程の辛い頭痛が緩和されたことから、片頭痛患者さんの生活の質QOLを向上させるために、「片頭痛は”病気”です。病気ですから医療機関を受診して、片頭痛は治療して、治しましよう」と言って、大々的に全医師に対して、さらに患者団体を広告塔にして一般の方々に対して、トリプタン製剤の啓蒙活動・宣伝がしきりに行われました。
 そして、専門家はトリプタン製剤を、片頭痛の特効薬とまで誇大宣伝を行ってきました。


 これらの売り込み戦略のなかで最も問題視されなくてはならないことは「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準と定めたことです。

 

  脳のなかに異常のない頭痛(このなかに片頭痛も含まれますが)、こうした頭痛がするということは、私達が「不健康的な生活」を送っているという警告信号として、頭痛(症状)を発して、私達に知らせてくれます。謂わば、イエローカードなのです。
 ということは、慢性頭痛(片頭痛も含め)は”病気”ではなく、警告症状(イエローカード)なのです。病気ではありません。
 このように、慢性頭痛は、病気ではないために、便宜的に国際頭痛学会は、「国際頭痛分類 第3版β版」で細かく、症状の上で分類・定義しています。

 ということは、「国際頭痛分類 第3版β版」とは、東洋医学でいう「未病」の領域にある慢性頭痛(ここに片頭痛も含まれます)を症状の上で、細かく分類・定義しています。
 ということは、「ホメオスターシスの乱れ(自然治癒力の低下)」の状態にあるもので、未だ「病気」にまでは至っておりません。片頭痛もそうです。
 ところが、頭痛の専門家は皆さん、一般の片頭痛の啓蒙書では片頭痛をあたかも「病気」 であるがごとく記載しています。このことは学会を主導される方々も「病気」と言っています。このような単純な”ミス”を犯し、病気であると公言しています。
  医師は「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいて診断した「片頭痛」という”症状”に対して、「病気」と勘違いして、トリプタン製剤を一律に処方します。
 治癒反応である「片頭痛」をこうした薬剤で「ホメオスターシス(自然治癒力)」を一方的に抑え込むことによって、治癒反応が停止・固定され、その結果、「片頭痛」という症状は慢性化し、悪化してきます。これが、片頭痛が慢性化する最大の原因になっています。
 つまり、「片頭痛という頭痛」は「慢性頭痛」の治癒反応に過ぎません。
 つまり、様々な「片頭痛という症状」は「慢性頭痛」が治ろうとしている「現れ」なのです。「慢性頭痛」が治ろうとする「ホメオスターシス(自然治癒力)」である「命の振り子」を逆向きに押し返すことになります。こういったことから”逆”症療法とも呼ばれます。このようにして、対症療法は、自然治癒力を奪うことにも繋がります。


 ところが、専門家は、片頭痛が慢性化して、慢性片頭痛になる原因が分からないと言います。こうした単純な”ミス”さえも気が付くことはありません。

 


「国際頭痛分類 第3版β版」は、”諸悪の根源”???
   
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12642331660.html

専門家の拠りどころ・・「国際頭痛分類
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12581120523.html

 

 治験前からこのような関係が明確になっておれば、治験そのものは、もっと短期間で終了したかもしれませんが、当時の厚生労働省は、製薬メーカーには忖度しなかったようですが、日本にトリプタン製剤が導入された段階から、学会とトリプタン製薬メーカーとは二人三脚で、手を携えあって、頭痛診療および研究、啓蒙活動を推進し、「国際頭痛分類第3版β版」を絶対的な基準とし、「慢性頭痛診療のガイドライン」まで作成して、片頭痛そのものが永続的に存在する基盤を作り上げ、製薬メーカーとの強固なスクラムを築いてきました。
  このように専門家はトリプタン製薬会社と”一心同体”になって癒着してきました。
 こうした癒着は、腐敗と薬害の温床になっています。


  本来であれば、トリプタン製薬メーカーが学会幹部を抱き込んでくるのが通例ですが学会を主導される方々がメーカーに近付いたということです。このようにして、売り込み戦略を重ね、メーカーの利潤に貢献してきました。こうしたことから、毎年、ノーベル賞の受賞候補者に選ばれることを心待ちにされている方がいらっしゃるようです。
  
         今年も、ハズレのようです!!
          
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12702151649.html


 いずれにしても、その結末は以下のようなものでしかありません。


「疾病ビジネス」を禁止しよう
  
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11944561431.html


詐欺まがいの誇大広告
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12337738170.html


トリプタンは片頭痛の特効薬???
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12283084982.html


トリプタン製剤は”抗うつ薬”なのか???
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12309815196.html


迷走し続ける片頭痛医療
  
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12576453528.html


新説”片頭痛の発生メカニズム”
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12596697836.html


”脳過敏症候群”
   
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11944616413.html


未だに、ネット上で幅をきかす脳過敏症候群
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12281301551.html


脳は悲鳴を上げている!! 
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12577190257.html


治る人、治らない人
 
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12624407916.html


 このようにしてみれば、現在の学会とは、トリプタンを日本に導入する際に、日本神経学会から分派し、「国際頭痛分類 第3版β版」を綱領としたことに現在の問題点が存在します。

  要するに、現在のような謂わば”トリプタン学会”のような学会はもう必要としないはずです。そうなれば、分派を解消し、元に戻すしかありません。
 そうです。ご破算にすることです。
 そうなれば、元の学会らしくなり、キノホルム・水俣論争のような、壮烈な議論が展開でき、人類の安寧に寄与する学会に復帰できることと思います。

 

”現在の頭痛診療”に至る概略を示す歴史


1973年 頭痛懇談会発足
1985年 頭痛研究会となる
1988年 国際頭痛分類が初めて公開されました

1991年 スマトリプタンが初めて販売された 英国で
1996年 ホームページ「頭痛大学」開設
1996年 片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS が設立
1996年 日本頭痛学会設立
1998年  全国慢性頭痛友の会発足
      『国際頭痛分類初版』が国際痛学会から発刊されました
1999年 ADITUS Japan 発足

2000年 日本で初めて、トリプタン製剤が発売されました
2004年  『国際頭痛分類 第2版』刊行されました
2005年 慢性頭痛診療ガイドライン 日本頭痛学会編
            頭痛専門医制度発足
2012年  頭痛協会設立
2013年 国際頭痛学会主催でHeadache Master School 2013 in Asia
2014年 Headache Master School Japan(HMSJ)大阪と東京で開催


 ここで注目して頂きたいことは、トリプタン製剤が1980年代に開発され、1991年にイギリスで初めて臨床応用に至って販売され、その後10年後に、やっと日本に導入されました。普通、外国の新薬が日本に導入されるまでには、治験の方法の善し悪しはあるにしても、平均して2,3年で認可されます。今回の抗CGRP抗体の注射にしても、然りです。
 ところが、トリプタン製剤だけは、10年という異常とも言える程の長さでした。
 この点をまず、問題にしなくてはなりません。先日も話題に致しましたが・・・


 トリプタン製剤が出る前は、片頭痛にはエルゴタミン製剤という平滑筋を収縮させる薬(血管収縮薬)が主に使われていました。片頭痛は脳血管が拡張して起きることから、血管の平滑筋を収縮させて血管の拡張を抑えようとしたものです。
 実際、この種類の薬剤には、カフェルゴット、クリアミン、ジヒデルゴット等があり、片頭痛に効果を持ち、長い間使われてきました。トリプタンが発売されるまでは、エルゴタミンは片頭痛治療の中心的な薬剤でした。
 エルゴタミンは麦角アルカロイドの一種です。血管を収縮させる作用があり、片頭痛には広く用いられていました。しかし少量では若干効果が弱いので、同じように血管を収縮させる作用のあるカフェインと合剤にして、製剤として発売されていました。
 1921年にサンド製薬から販売され、100年近く愛用されました。
 片頭痛の治療を受けたことがある年配の人なら聞き覚えがあるでしょうが、エルゴタミン製剤は、以前は「カフェルゴット」という商品名で売られていました。この薬は外国ではもちろんいまでも販売されていますが、トリプタンの発売によって儲からなくなったということで、日本では2008年に発売中止になってしまいました。
 現在は、クリアミンAとクリアミンSという商品名の薬があります。
 古くから片頭痛の特異的治療薬として使用されてきましたが、トリプタン製剤の登場で特異的治療としての役割は限定的なものとなってきています。
 エルゴタミン製剤は前兆のある片頭痛の場合、制吐剤をうまく併用することによって抜群の効果を発揮していましたが、問題は前兆のない片頭痛の場合、服用のタイミングが極めて難しく、患者さんは、痛くなってから飲んだのでは効かないので、痛くなる前に飲まなければなりません。患者さんは痛くなると大変だからと、頻繁に飲むようになります。 また、ある程度痛くなってから飲むと、頭痛が治まらないばかりか悪心嘔吐を起こします。このために、つい”先手””先手”で服用せざるを得なくなって、知らぬ間に過剰服用となって薬剤乱用頭痛を引き起こしていました。


 トリプタン製剤を日本に導入する際の治験対象は当然、エルゴタミン製剤であり、これと比較して検討されることになっていました。


 1980年代はじめに、片頭痛の治療領域にトリプタン製剤が開発され、1991年に実際に販売されて間もなくの1990年代の半ばには、既に、頻回の服用によりトリプタンによる薬剤乱用頭痛に陥りやすく、その状態は頭痛の程度が一層強いこと、そして従来の予防薬では効果が得られないことが分かり、欧米では大問題となっていました。
 このような事実は、2000年に、日本にトリプタン製剤が導入される以前から、欧米では既に明らかにされ、一大問題とされていました。
 その理由は、トリプタン製剤は、大半は有効時間が短いため、片頭痛発作の持続時間が長いと、1回の服用で頭痛を抑制できずに、服用回数が増えざるを得ないという宿命にある薬剤だからで、市販の鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、エルゴタミン製剤より以上に ”薬剤乱用頭痛を引き起こしやすい薬剤”とされていました。


 トリプタン製剤は本来、血管収縮薬であるため、心疾患のある患者や脳梗塞の既往のある患者、重症の高血圧、末梢血管障害のある患者では使うことができません。このため、片頭痛で苦しむ患者さんのわずかに50~60%だけしか使うことができません。
 しかも、それらは根本的な治療薬ではない(片頭痛を根治させる薬剤ではない)ため多くの場合頭痛は24時間以内に再発する傾向がありました。このような有効率しかないものでした。
 そして副作用の問題です。服用してしばらくすると、胸の辺りが少しキュッと締め付けられるようになることがあります。飲むと血の気が引いて、ノドのあたりが痛苦しくなり、肩こりがひどくなる、仕事どころではなくなるひともかなりいました。


 このような問題点はあるものの、トリプタン製剤は、片頭痛の場合効くひとには麻薬なみの絶大な効果を発揮するため、つい飲み過ぎに繋がってきます。トリプタン製剤は、大半は有効時間が短いため、片頭痛発作の持続時間が長いと、1回の服用で頭痛を抑制できずに、服用回数が増えざるを得ないという宿命にある薬剤でした。
 そして、西洋医学流の考え方から、片頭痛を根治させる薬剤ではないけれども、抜群の鎮痛効果・・これまで寝込む程の激痛が抑制される・・ことを優先して、治験に望んだということです。こうしたことから、10年間という永い年月を要したということのようです。 

 このことは、あくまでも憶測に過ぎませんが・・・


片頭痛研究・診療の原点 ADITUS・・導入前


 片頭痛は日本国内だけでも600 万~ 840 万もの潜在患者がいるといわれる高頻度の疾患であり、その生活に及ぼす影響が深刻であるにもかかわらず、医師や一般市民をはじめ、患者自身はこの病気に対する認識は必ずしも十分ではありませんでした。
  こうした状況を打開するために1996年に、片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS が設立されました。
  ADITUS とは「アクセス」を意味するラテン語で、片頭痛に関する情報の公開、患者と医師の開かれた関係をめざしたタイトルです。
  ADITUS は、指導的専門医とともに片頭痛に関する最先端の研究を行うADITUS Faculty および実地診療で片頭痛治療にあたるプライマリケア医の代表が毎年2回、世界各地で集うADITUS Society から構成されており、その他片頭痛診療に関する最新情報を医師、一般市民に提供していました。この情報提供は各地で開かれる講演会、シンポジウム、年4~5 回発行される刊行物ADITUS REPORT などによって続けられています。
  ADITUS はゼネカ薬品のグラント(基金援助)により運営されており、片頭痛の治療法および診断法の確立、向上を目指して、情報発信を行っておりました。
  この研究会が日本でも1999年に設立されました。このようにして研究会が1999年を機にADITUS Japanとして発足しました。
  医師および一般市民への情報提供を目的とした種々の活動を主としますが、片頭痛については欧米の研究が日本に比べて進んでいることから、とくに最新の海外情報を日本の医師たちにすばやく伝達することに重点を置いていました。
  また、片頭痛患者の受診率が低い日本の状況を改善すべく、講演会やメディアを通じた広報活動にも力を注いでいました。
  ADITUS Japan の活動方針は、神経内科専門医を主体とする世話人によって決定され、東京に設置された事務局がその業務遂行にあたっていました。
  研究会は、東京女子医科大学神経内科教授・岩田誠先生、北里大学内科教授・坂井文彦先生、間中病院院長・間中信也先生、獨協医科大学神経内科教授・平田幸一先生、鳥取大学脳神経内科講師・竹島多賀夫先生の5名の世話人を中心とした頭痛専門医、また、実地臨床において重要な役割を担うプライマリケアの医師らにより組織化され、中立的な活動が運営されています。


  これが、現在の片頭痛研究および診療のスタートでした。


片頭痛研究の歴史
  

 日本頭痛学会の歴史は、1973 年(昭和48 年)に第1回頭痛懇話会が発足した約40 年前に遡ります。日本の頭痛学の創始者は、加瀬正夫、喜多村孝一、黒岩義五郎の3先生です。

 現在の学会を主導される先生方は、1980年代に片頭痛治療薬トリプタン系製剤が開発されて以来、1991年に、英国において全世界で初めて販売されたことに注目されていました。

 以後、トリプタン製剤の動向を常に念頭におき、1962年に発表された米国神経学会の頭痛分類特別委員会の分類、さらにその後,1988年に発表された国際頭痛分類、2003年に、「国際頭痛学会による診断基準を伴う分類」の改訂分類が発表され、こうした「国際頭痛分類」を基本として、1996年に、片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS が設立されたことを契機に、その後、1985年に頭痛研究会に発展しました。そして1996年に濱口勝彦初代理事長のもとに日本頭痛学会が設立され、1997年に学会としての第1回総会が福内靖男会長のもとに行われました。
 とくに1988年に発表された「国際頭痛分類」を遵守されることになりました。この国際分類は、1980年代はじめにイギリスで合成されたトリプタンを意識的に評価する目的で作成されたもので、とりもなおさず、欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していたものです。
 現在の学会を主導される先生方は、片頭痛研究は日本より、欧米のほうが遙かに進んでいると考えることから、片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS(トリプタン製薬メーカーのアストラ・ゼネカ社が設立)から、その情報・知識を取り入れました。


 このなかで「ADITUS Japan」の活動は見落としてはなりません。トリプタン製剤販売に照準を合わせ、1999年から、トリプタン製剤のひとつである”ゾーミッグ”の製薬会社アストラ・ゼネカ社が率先して、日本全国の脳神経外科・神経内科を中心とした医師への啓蒙活動というよりは宣伝活動を展開し、トリプタン製剤の導入に向けて着々と準備を進めていました。


「慢性頭痛の診療ガイドライン」


 2000 年にやっと、日本に待ち焦がれたトリプタン製剤を導入されました。


 日本神経学会が2002年に日本神経学会による治療ガイドラインの1つとして「慢性頭痛治療ガイドライン2002」作成されました。 その後、これとは別に2006年には日本頭痛学会が「慢性頭痛の診療ガイドライン」を発表されました.このように2つが作成されました。その中で・

 ”立派な肩書きの先生方でないとガイドラインの「重み」がないため、あまり頭痛に詳しいとは思われない「専門医」が登場してガイドラインの作成にあたりました。これが、後々に多大な影響を及ぼすことになりました。

 先述のような欧米崇拝主義の考えから背後に存在する問題点、日本人の特性などを考慮することなく、海外の文献的”エビデンス”にただ追随しているのが実情です。
 こうしたことから、鳥取大学神経内科グループの先生方、下村登規夫先生、松井孝嘉先生の偉大な業績がありながら、日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方から、それまでに欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していた「国際頭痛分類第2版」を無条件に踏襲した形で「慢性頭痛の診療ガイドライン」が作成されることになりました。作成スタイルさえ同一になっています。
 この「慢性頭痛の診療ガイドライン」は、欧米のトリプタン製薬メーカーとトリプタン御用学者が作成した「国際頭痛分類」という基準を遵守・踏襲した形で作成されたことから、片頭痛治療の世界はトリプタン製剤がすべて(一色)になってしまいました。片頭痛治療薬の第一選択薬として、トリプタン製剤が据えられ、マスコミでは片頭痛の”特効薬”と誇大宣伝が繰り返されました。
 そして、この「慢性頭痛の診療ガイドライン」はトリプタン製薬会社を介して、日本全国津々浦々の医療機関に広く配布されたほど徹底したものでした。
 このようにして製薬メーカーが中心となって徹底した売り込み戦略が開始されました。 このため、学会をも巻き込んだ形でガイドラインが作成された点を忘れてはならない点です。いわばこの「慢性頭痛診療のガイドライン」はトリプタン製薬会社が作成したかのような印象がありました。


 これが、今後の片頭痛治療・研究の方向性を決定的に左右した時点でした。


「慢性頭痛の診療ガイドライン」作成のもうひとつの目的は・・


 昭和50 年代から、日本ではCTの画像検査が可能となり、脳神経疾患を診療する診療科では必須の検査機器となり、このため脳神経外科領域には必ずCTが設置されるようになりました。このため頭蓋内病変の検査が脳血管撮影を行わなくても手軽に行えるようになり、この当時からベンケーシーの影響も後押しして、頭痛患者さんは、まず脳神経外科を受診される風潮が生まれました。(これは、現在のような「頭痛外来」ができる前です)。
 このようにして患者さんは「頭痛を訴えて」まず、脳神経外科を受診されます。しかし、問題の脳神経外科では、型どおり「問診・神経学的検査・CT検査」をされ、異常がなければ、「心配ありません」とただ言われ、鎮痛薬を処方され、追い返されることになります。

 ここでいう「心配ありません」という意味合いは、「脳神経外科的に診て”心配ありません。手術の必要はありません”」ということであり、ここでは「慢性頭痛」が”病気として”取り扱われないことになっていました。このため、たとえ片頭痛であっても一律に”鎮痛薬の処方”でお茶を濁されることになっていました。こうした受難の時代が、「頭痛外来」が設置されるまでの約30 年近く続くことになりました。
 こういった風潮というか名残はいまだに継続しているのが実情です。
 こういった風潮を是正するために日本頭痛学会が主導して、トリプタン製剤が発売になった時点から「片頭痛にはトリプタン製剤という”特効薬”があります」という宣伝が大々的に展開されるようになったわけです。こういったことから、学会で作成された「ガイドライン」は、このような脳神経外科医に対して作成されたものとも言えます。こういったことがガイドライン作成の別の目的になっていました。大半の脳神経外科医は、このガイドラインに従って、片頭痛治療を行われます。
 さらに、脳神経外科の先生方には、メスを捨てたロートル??の脳外科医が、現役バリバリの脳外科医を指導・啓蒙するといった茶番劇まで臆面もなく行ってきました。
 このため、大半の脳神経外科医は「片頭痛治療は、もっぱら”トリプタン製剤”の処方がすべて」といった感覚しか持ち合わせていないのが実情です。
 しかし、神経内科医は、トリプタン製剤出現以前から、エルゴタミン製剤を中心とした薬物療法と同時に「生活習慣の指導(セルフケア)」を謂わば「車の両輪」として行っていました。こういったことから、慢性頭痛の診療には、脳神経外科よりは神経内科医の方が長けていたはずにも関わらず、一般の方は、「頭痛は脳外科」といった流れは現在でも変わらないように思われます。これだけ、同じ「頭痛外来」と銘打っても相違があります。
 こういったことから、片頭痛の場合、大半の脳神経外科関係の「頭痛外来」では、薬物療法がすべてであり、詳細な「生活指導(セルフケア)」がなされることはありません。
 こうしたことから、当時の神経内科の先生方は、脳神経外科で「異常なし、心配なし」と診断されようとも、落ち着いた段階で、改めて「神経内科」を受診し、慢性頭痛(とくに片頭痛)として治療していくことが必要であると、しきりに啓蒙活動を行っておられました。


 実際には、専門家は、「片頭痛は病気です。病気ですから、医療機関を受診して、片頭痛を治療して、治しましょう」と言って片頭痛患者さんに医療機関への受診を勧め、しきりにマスコミを通じて、片頭痛患者さんを病院に誘導してきました。
 そして、「頭痛ダイアリー」を記載させることによって、片頭痛患者さんを拾い上げ、片頭痛発作時に、寝込むことなく「生活の質QOL」を高めて、健康寿命を長くさせましょうと、啓蒙活動を展開してきました。


頭痛専門医制度が制定


 そして、2005年には、頭痛専門医制度が制定され、頭痛専門医は、日本内科学会,日本小児科学会,日本産科婦人科学会,日本眼科学会,日本耳鼻咽喉科学会,日本脳神経外科学会,日本麻酔科学会,日本救急医学会,日本リハビリテーション医学会および日本精神神経学会.日本神経学会といった各科が入り乱れた集合体で構成されてきました。
 この目的とするところは、慢性頭痛では、片頭痛が最も大切なものであり、これにはトリプタン製剤という特効薬があることから、この存在を認識させるためのものです。


 この頭痛専門医制度が制定された際には、医療ジャーナリストの梅田美津子さんには以下のような批判がブログ上でなされた程です。


―安易なガイドラインこそが危ない―


 平成17 年5 月2 日付日経新聞に「頭痛の悩み専門医が診断」のタイトルで、「慢性頭痛」を正確に診断・治療する専門医を日本頭痛学会が認定するという内容が発表された。
 「慢性頭痛」とは、脳梗塞とか脳血栓のように、深刻な病気ではないのに頭が痛い症状のことで、3 種類に大別されるらしい。ずきずきした激しい痛みを生じる「片頭痛」、肩や首筋のコリを伴う「緊張型頭痛」、決まった時期に起こる「群発型頭痛」で、最も多いのが「片頭痛」と「緊張型頭痛」の混合型だといわれる。実際、日本人の4 割が慢性頭痛で悩んでいるそうだが、緊張型頭痛などはパソコン世代にとっては日常の悩みの種だろう。
 1998 年には「全国慢性頭痛友の会」が発足し、現在700 名の全国会員で構成されている。サイトには、慢性頭痛に悩む方の日記や経験があちこちにあり、その苦悩や、ときにはユーモラスな闘いぶりを知ることができる。
 頭痛に限らず、万人に効く薬はないことから、結局は色々な鎮痛剤を試すことになり、医学は進歩しているといっても慢性頭痛の原因はおろか治療法さえ確立されていないのが現状である。古来から存在するのに治療法がないという点では風邪と同じということだ。
 さて、記事の内容は「頭痛の専門医を頭痛医として認定する」、「慢性頭痛の診療ガイドラインを作成する」ことにより、患者の悩み解消につながるといったもの。科別ではなく、症状別のガイドラインは珍しいことから、多少は「患者中心」のように見えるが、根本的な考え方は間違っているように思える。
 慢性頭痛の解消法は、「自分にあった適切な鎮痛剤を見つけ」、「ストレスや疲労などを避け」、「リラクゼーションを試み」、「頭痛と上手に付き合う」ことに尽きるようだ。さらにそれ以前に、重篤な脳血管疾患(クモ膜下出血)との鑑別を早期に行うことが絶対不可欠である。とすれば、慢性頭痛の対処に必要なのは、専門医ではなくむしろ一般医の役割であるはず、診断してもこれといった治療法がないなら(恐らくは確固とした治療法は生まれない)、ガイドラインを作っても慢性頭痛の解消にはつながらない。慢性頭痛に悩む人は、「診断」後の慢性頭痛からの開放こそを切に期待しつつ、鎮痛剤に依存する精神的ストレスから逃れたいのである。
  厚労省は何かというと「学会」を持ち上げ、「ガイドライン」を作ることで安全なところに身を置くことと引き換えに、疾患の多様性と他の治療の可能性をつぶしてしまう。
  ここからも、今の医療に必要なのは、専門医ではなくむしろ一般医(かかりつけ医やホームドクター)であるはずなのに、医学教育改革をせずにガイドラインばかり作ってお茶を濁しているのだ。
  医学が進歩したというより、診断学のみが進歩し患者の苦しみや訴えは置き去りにされている。仮に、リラクゼーション効果を期待できる「東洋医学」「インド医学」など西洋医学以外の医療とのダイナミックな融合を図ることで、慢性頭痛に代表されるストレスが深く関与した現代病はかなり解決できるように思う。
 しかし現実は、いずれの取り組みからも逃げ、重い腰をあげようとはしない。これではせっかくの症状別ガイドラインも、結局は自己満足の産物で終わってしまうに違いない。


 2000年にトリプタンが日本に導入され、専門医が中心となって頭痛医療を効率化させ、患者さんの満足度を高めるために、日本頭痛学会が認定する最初の認定医が2005年に認定されました。現在認定医数は767名を数え、全国の医師会の数(約920)に満たず、この数に匹敵するだけを増加させる予定のようです。


Headache Master School Japan(HMSJ)


 2013 年3 月には、国際頭痛学会主催でHeadache Master School 2013 in Asia が東京で行われ、世界のトップエキスパート14 名(Burstein, harles,Diener, Dodick, Ferrari, Goadsby, Gobel, Guidetti, MacGregor, Purdy, Schoenen、Schoonman, Rapoport, Zagami) が来日し、頭痛医学の最新の進歩を参加者一人一人に伝授されました。
 このような学会を主導される方々が、この世界のトップエキスパートとされる先生方は、いずれもトリプタン御用学者と称される先生方です。
 学会を主導される方々は、これが日本の頭痛診療・教育のあるべき姿を示すものと盲信され、一昨年、学会独自のHeadache Master School Japan(HMSJ)が「日本の頭痛教育プログラム」の中心として継承されることになりました。
 そして平成25年はHeadache Master School Japan(HMSJ)2015 です。これは平成25年7月26 日東京で開催されました。

 

 このような欧米崇拝主義の考えから背後に存在する問題点、日本人の特性などを考慮することなく、海外の文献的”エビデンス”にただ追随しているのが実情です。日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方から、「国際頭痛分類 第2版」を無条件に踏襲した形で「慢性頭痛診療ガイドライン」が作成されることになりました。
 このようなことから、「慢性頭痛診療ガイドライン」ではトリプタン製剤が”第一選択薬”となり、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てとなりました。
  そして、これ以外のものは、すべて”エビデンスなし”とされてしまいました。
 このように現在の学会を主導される先生方は、すべて外国文献をすべて鵜呑みにして、何ら検証もすることなく”エビデンスあり”とされます。そして 「国際頭痛分類 第2版」を遵守されることから、頭痛と体の歪み(ストレートネック)はエビデンスなしとされます。これもまったく検証することもなく問答無用で、断じておられます。


「国際頭痛分類 第3版β版」を”絶対的な基準”とする弊害


 現在では、学会を主導される方々は、この国際頭痛分類である「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の”絶対的基準”とされ、世界共通の言語とされます。
 先程も述べましたように、この「国際頭痛分類」は欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していたものです。「国際頭痛分類 第3版β版」を”絶対的な基準”とすることから、トリプタン御用学者は当然のこととして、片頭痛の病態はトリプタン製剤の作用機序からだけでしか説明されないことになりました。こうしたことから、トリプタン製剤が片頭痛の”特効薬”とされ、これ以外の考え方は、一切、問答無用で排除されることになっています。
  このため、「片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛」という考え方は徹底して排除されることになってしまいました。


 さらに、「国際頭痛分類 第2版」での改訂以来、頭痛と頸椎病変の定義が極めて曖昧になったことから、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」はエビデンスなしとされ、カイロプラクター・整体師・鍼灸師による施術をエビデンスなし、とされ全く評価されることはありません。これはガイドラインでもはっきり明記されています。
 このように、専門家は「国際頭痛分類 第3版β版」を”絶対的基準”とすることから、緊張型頭痛と片頭痛は全く別の範疇の頭痛であり、緊張型頭痛と片頭痛が連続したものであるとの機能性頭痛一元論を否定され、「体の歪み(ストレートネック)」を否定することにより、慢性頭痛とくに片頭痛の骨組み・屋台骨を取り去り、おまけに「片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛である」との基本まで否定することになりました。


 このようにして、片頭痛そのものは屋台骨を抜かれたことで骨抜きにされ、宙ぶらりんの亡骸だけの”理解不能な頭痛”になってしまいました。まさに、不思議で・神秘的な頭痛にされてしまい、まさしく俗人がタッチすべきではない頭痛とさえなってしまい、どなたも病態解明といった大それた考えに挑む方は輩出されることはありませんでした。
 学会を主導される方々は、片頭痛治療の世界にトリプタン製剤を導入したことによって、「片頭痛の治療体系は確立された」と自画自賛されます。
 このため、「慢性頭痛診療ガイドライン」ではトリプタン製剤が片頭痛治療の”第一選択薬”として地位を確立し、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てとなりました。


 診療面では、頭痛診療を担当する医師に対して、「国際頭痛分類第3版 β版」で症候論から、片頭痛を明確に定義することによって”片頭痛と間違いなく診断”して、この片頭痛に対して”トリプタン製剤を確実に処方”させるというように、「国際頭痛分類 第3版β版」をまさに頭痛診療の”絶対的基準”としました。
 専門家は、こうした「国際頭痛分類 第3版β版」を巧妙に組み込んだ形の問診方法を叩き込まれ、独特な診察スタイルを構築されます。このため、その根底に何が存在しようとも一切、我関せずです。


 頭痛研究の場面でも、「国際頭痛分類 第3版β版」が「絶対的な基準」とされています。頭痛研究も片頭痛が中心となり、それも各種のトリプタン製剤の作用機序の面から行われてきました。


トリプタン製剤の作用機序


 トリプタン製剤が片頭痛に効果があるのは、頭痛が起きる仕組みの根幹部分に作用しているためです。片頭痛にはセロトニンという物質が大きく関わっています。セロトニンは神経伝達物質のひとつで、感情のバランスを安定させる役割を持ち、血管を収縮させます。”ストレスなど何らかの理由”でセロトニンが分泌され、収縮した血管は、役割を果たして減少するにつれて今度は拡張します。
 血管が拡張することによって血管に絡みついた三叉神経が刺激され、頭痛が起きる、というのが一つ。
 さらに、三叉神経が刺激されると、サブスタンスPやCGRPなど炎症を起こす物質が分泌され、血管を刺激して痛みが出てくる、というのが一つ。
 この二つが片頭痛が起きるメカニズムです。
 このように血管の収縮と拡張に大きく影響しているセロトニンですが、トリプタンという薬は、セロトニンと同じような作用を持っています。そのためセロトニンの代わりに血管を収縮させ、拡張によって三叉神経が刺激されるのを防ぎます。
 さらにセロトニンは三叉神経に取りついて、痛み物質のサブスタンスPなどが分泌されるのを抑制する役割がありますが、ここでもセロトニンの代わりにトリプタンが三叉神経に取りつき、サブスタンスPなどの分泌を抑制して痛みが出るのを防ぎます。
 このようにトリプタンは脳の中でセロトニンとして働き、血管を収縮させ、サブスタンスPなどの分泌を抑制する、という2つの役割を果たすことにより、片頭痛の起きる原因そのものを排除します。つまりトリプタンは、片頭痛という病気のより本質に近いところに作用して痛みを取るため、効果が高いというわけです。


 このように、頭痛が起きる仕組みの根幹部分に作用していることから、トリプタン製剤が片頭痛の”特効薬”とされてきました。
  基本的に、片頭痛発作時には、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少あるいは機能が低下しており、片頭痛発作の時に、脳内セロトニン様作用をもつトリプタンを投与することによって、機能低下状態に陥っているセロトニンをバックアップしてその効力を発揮するとされています。


  しかし、肝心要の”中枢神経系でセロトニンが減少する”理由についてはまだ謎とされます。
 片頭痛の患者さんは,そうでない方と違って特別に興奮しやすい状態があるのではないかとされ、このような「脳過敏」を起こす原因もこれまた、不明とされます。
 そして、前兆に関連して、「大脳皮質拡延性抑制」が提唱されていますが、この「大脳皮質拡延性抑制」を起こす原因が分かっていないとされます。
 その前兆のかなり前に予兆と呼ばれる症状があります。あくびが出るとか,異常にお腹がすくとか,イライラするとか,眠くなるなどの症状があってから前兆が起こり,さらに激しい発作が起こること,発作が鎮まった後も気分の変調があったり,尿量が増加したりするなど全身の症状を伴うことが分かりました。そうなると,片頭痛は脳の血管,あるいは脳だけの局所的な疾患ではないのではないかという疑問が持たれています。
 このような観点から病態を説明する最大の問題点は、片頭痛が慢性化する理由が、一切、見当がつかないとされていることです。


 このように片頭痛の病態をトリプタン製剤の作用機序の面から説明してきたことによって、諸々の疑問点が生まれてきているところから、最近では、脳のなかに異常のない頭痛と”定義”される片頭痛、”片頭痛発生器”というものを脳幹部付近に想定することによって、”中枢性疾患”という脳のなかに異常のある頭痛とまで、”基本的な定義”さえ覆されています。
 本来なら、片頭痛は、西洋医学では「健康」「病気」のどちらの領域にもなく、東洋医学の立場からは”未病”の範疇・領域にあるもののはずです。
 このように、まさに支離滅裂な状況にあると考えなくてはなりません。


 片頭痛の予防の考え方も中枢神経の興奮性(脳過敏)の抑制に変化しつつあり,片頭痛の予防薬の開発目標は、皮質拡延性抑制をいかに抑える薬を見つけるかが鍵になっています。
 そして、今後の新薬の開発に躍起になっている現状が存在します。
  

片頭痛は”多因子遺伝”???


 専門家は、片頭痛が単一遺伝子から生じるものがあることから、すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく考え、関連遺伝子の同定を行う研究が行われてきました。しかし、このような関連遺伝子の同定は可能なのでしょうか?
 ところが、最近になって、このように”すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく”考えていたのを、何の根拠も示すこともなく「多因子遺伝」とされ、世界的名医とされる専門家は自らの著書で、以下のように示されます。


 片頭痛は遺伝的な病気の1つですが、多因子遺伝、すなわち体質の遺伝です。
 受け継いだ遺伝子だけでは発症しない、生活習慣、環境の変化などが引き金となって片頭痛が引き起こされています・・
 同じ多因子遺伝である高血圧症や糖尿病と同様に、生活習慣の管理が重要になるのです。 片頭痛も発症を予防し、痛みが起こらなければ治ったことになります。
 片頭痛予防の第一歩は、何が自分の片頭痛の引き金になっているかを知ることです。
 生活習慣で言えば、睡眠不足、あるいは不規則な睡眠時間、食事、ストレスなどが誘因です。さらに、ホルモンバランス、環境因子である天候(気圧、温度、湿度)、光、音などが密接に関係するのです。
 こういったことから、自分の片頭痛を引き起こす誘因を知り、こういった誘因を極力避けることが原則とされ、このことが片頭痛の予防に繋がり、このことで「片頭痛が治った・・片頭痛から卒業できた」とされています。


 しかし、このような糖尿病、高血圧といった生活習慣病は、発症前の生活習慣の問題点が永年積み重なって発症してくるものです。ですからこうした生活習慣の問題点を改善・是正することによって糖尿病、高血圧といった疾患そのものの発症を予防していくのが原則です。

 そうでなければ、多因子遺伝と考える意味が無くなってしまうことになります。
 このように、重大な意味合いがありながら、馬鹿げた見解を示しています。
 なぜ、このような馬鹿な見解を示すのか、私達はよく考える必要があります。


 こうしたなかで専門医の先生方は、トリプタン製剤が導入されて以来、一般向けの啓蒙書を出版されてきました。


立岡良久:頭痛退治読本。悠飛社 2005
清水俊彦:頭痛外来へようこそ、(保健同人社)、2005
北見公一:ようこそ頭痛外来へ。 青海社 2005,
山王直子.頭痛治癒マニュアル、ルネッサンス・アイ発行、2008年
寺本純:群発頭痛を治す.講談社 2009
大和田潔:新版頭痛:新水社2009
寺本純:群発頭痛は頭痛診療能力の試金石.頭痛クリニック3 診断と治療社 2009
寺本純:こうして治す片頭痛 薬物乱用頭痛といわれたら 講談社 2010
長島正:頭痛を治す80のワザ、保健同人社 2010
大和田潔:「慢性頭痛の治し方」「保健同人社・暮らしと健康」2011年3月号
永関慶重:頭痛クリニック開院, 悠飛社 2011
竹島多賀夫:頭痛解消 パーフェクトガイド.東京書店 2011

                                      (敬称略)
 これらは、「国際頭痛分類 第2版」を基にして、すべて作成されています。


市販の鎮痛薬の問題点・・片頭痛の適切な治療法とは


 ある頭痛専門医の方は、市販の鎮痛薬の片頭痛での服用の問題点を以下のように説明してきました。


 片頭痛の起こったときに、一般的には市販の頭痛薬を使う人が多いと思います。
 市販の頭痛薬や痛み止めの大部分は”みかけの痛み”のみを取り払い、水面下で起こっている脳の神経細胞の興奮症状を置き去りにしています。
 当然、毎回の片頭痛発作のたびに起きている脳の血管周囲の炎症に関しても放置されたままになっています。
 この興奮状態の放置により、片頭痛の回数や程度がだんだんとひどくなってきて、市販の頭痛薬の用法や用量の規定範囲を超えるようになってきたり、飲む回数が増えてきたりします。
 すぐに、頭痛専門の医師に相談するのが一番いいでしょう。このような患者さんに対して、頭痛専門の外来ではトリプタン製剤と呼ばれる片頭痛治療薬が処方されます。
 まず、トリプタン製剤の説明をしておきましょう。この薬剤は市販の鎮痛薬とは異なり、片頭痛発作の際に脳の血管周囲に張り巡らされた三叉神経から、炎症蛋白(CGRP)が放出されるのをブロックすると同時に、膨れあがった脳の血管を元の大きさに戻す作用を持ち合わせる、いわば根本から片頭痛を断ち切る薬であるといえます。
 水道の蛇口にたとえるとわかりやすいでしょう。
 片頭痛とは、脳の血管の周りに、水道の蛇口からジャージャーと炎症物質を含んだ水がばらまかれている状態です。たいていの市販の頭痛薬(アスピリン=アセチルサリチル酸:製品名バッファリンAをのぞく)は、このように水が出っぱなしになっているにもかかわらず、その下で水を拭き取る雑巾のようなものです。いくら、早くきれいに拭き取ろうとしても、大元の水道の蛇口からは水が出っぱなしの状態であり、頭痛薬である雑巾は何枚も必要になります。そして、やがて雑巾もボロボロになって拭けなくなってしまうのです。
 これは、市販の鎮痛薬を規定範囲を超えて何度も飲んでいる間にだんだん効かなくなり、そのうち飲む日数が徐々に増えていき、しまいには毎日頭痛薬を飲むような状況に陥ってしまうのと同じです。
 これに対してトリプタン製剤は、炎症の水が出っぱなしになっている水道の蛇口を閉めてしまうことにより、片頭痛の痛みを根本から断ち切るー・・そう考えていただければ、理解しやすいでしょう。

 ここで大切なことは、この蛇口を閉めるのに時間がかかってはいけない、ということです。水浸しになってから蛇口を閉めても、炎症の水が時間とともに乾くのを待たなければ、痛みは取れないからです。
 したがってこのトリプタン製剤を飲むタイミングは、何となく痛くなってきてから30分以内だと非常に効きがよく、患者さん自身がベストタイミングを習得する必要があります。しかし、心配はいりません。片頭痛持ちの女性は聡明で頭がいいため、何となく片頭痛が起こりそうな肩こりがしたり、生あくびが出たり、また何となく異様な空腹感が出てくる片頭痛の前段階の予兆期を、十分に学習することも可能です。
 トリプタン製剤をタイミングよく飲むことが出来れば、大元から炎症を起こす蛋白(CGRP)がばらまかれるのを防いでくれ、片頭痛との付き合いを快適にしてくれます。
  また、トリプタン製剤は、不必要に脳の血管が炎症で損傷することも防いでくれるため、結果として、将来、脳梗塞に陥ることをある程度防いでくれることも明らかになっています。
 このような神経の炎症物質がばらまかれ、脳が片頭痛のたびに異常な興奮を繰り返すことを放置していると、脳の血管損傷の他にも、将来、よからぬことが起こるのです。
 それは、歳を取って片頭痛の痛みを忘れた頃に、突如襲ってくる、しつこいめまいや耳鳴り、さらには性格の変化です。
 片頭痛の発作のたびに脳が異常な興奮を繰り返していると、歳を取ってからは脳がちょっとした刺激で簡単に興奮するようになり、さらには常時、興奮状態が続くような状態に陥ってしまいます。このために、めまいや耳鳴りなどの症状が出るようになるのです。
 めまいは片頭痛のように吐き気を伴い、しかし長くとも3日は続かず、また体を動かすと強くなるなど、頭痛がしない以外は片頭痛と同じような症状を呈します。
 さらに、脳が常時興奮するような状態になると、耳鳴りが止まらなくなります。この耳鳴りは、耳に異常があって起こるのではなく、大脳にある側頭葉という、聴覚の中枢のある部分が興奮することによって起こる症状で、正確な医学用語では「頭鳴」といいます。
 このような状態になってからでも、脳の興奮症状を抑えるような抗てんかん薬を服用することで、ある程度は治療可能です。しかし、長年の間にこびりついた”お焦げ”をはがすには、相当時間がかかりますし、完全に取り払うことは不可能なことも多いです。
 このような結果に至らなくするためには、頭痛は単に痛みを抑えればよい、もしくは頭痛は我慢すべき病だという間違った考えを捨てるべきです。


 市販の頭痛薬や痛み止めの大部分は”みかけの痛み”のみを取り払い、水面下で起こっている脳の神経細胞の興奮症状を置き去りにしています。
 当然、毎回の片頭痛発作のたびに起きている脳の血管周囲の炎症に関しても放置されたままになっています。
 この興奮状態の放置により、片頭痛の回数や程度がだんだんとひどくなってきて、市販の頭痛薬の用法や用量の規定範囲を超えるようになってきたり、飲む回数が増えてきたりします。
  トリプタン製剤は市販の鎮痛薬とは異なり、片頭痛発作の際に脳の血管周囲に張り巡らされた三叉神経から、炎症蛋白が放出されるのをブロックすると同時に、膨れあがった脳の血管を元の大きさに戻す作用を持ち合わせる、いわば根本から片頭痛を断ち切る薬です。

 

 このようなことから、片頭痛にはトリプタン製剤を服用するのが”適切”な治療とされます。
 このように頭痛専門医の一部の方々は、こうした論点は、トリプタン製薬メーカーの薬を売らんがための考え方であることを再三再四述べてきましたので、ここでは繰り返しません。もっと念頭におくべきことがあるはずです。まさに、製薬メーカーに迎合する論理でしかありません。脳過敏症候群として一世を風靡したことはご存じと思われます。
 少なくとも、市販の鎮痛薬そのものの弊害について述べることはありません。

 

  以上のように、専門家の方々は、日本にトリプタン製剤が導入される直前からトリプタン製薬メーカーと二人三脚で、手を携えあって、頭痛診療および研究、啓蒙活動を推進し、「国際頭痛分類第3版β版」を絶対的な基準とし、「慢性頭痛診療のガイドライン」まで作成して、片頭痛そのものが永続的に存在する基盤を作り上げ、製薬メーカーとの強固なスクラムを築いてきました。
  このように専門家はトリプタン製薬会社と”一心同体”になって癒着してきました。

 こうした癒着は、腐敗と薬害の温床になっています。


 このようにして、我が国にトリプタン製剤が導入されることに至りましたが、当初は、それまで片頭痛発作期間中、寝込む程に日常生活に支障を来す程の辛い頭痛が緩和されたことから、片頭痛患者さんの生活の質QOLを向上させるために、「片頭痛は”病気”です。病気ですから医療機関を受診して、片頭痛は治療して、治しましよう」と言って、大々的に全医師に対して、さらに患者団体を広告塔にして一般の方々に対して、トリプタン製剤の啓蒙活動・宣伝がしきりに行われました。
  そして、専門家はトリプタン製剤を、片頭痛の特効薬とまで誇大宣伝を行ってきました。


 これまで「頭痛治療」では、痛みがあれば、まず市販の鎮痛薬を、これでダメなら病院での鎮痛薬NSAIDs、これで効かなければエルゴタミン製剤を、これでも効かなければトリプタン製剤が勧められてきました。
 このように段階的に、”鎮痛薬”の服用が推奨されてきました。
 そして、最後の”砦”とされるトリプタン製剤は片頭痛の”特効薬”とされてきました。
 このように片頭痛治療の場面では、各種の諸々の薬剤によって、ただ単に”頭痛という痛み”さえとれば、これで「解決した」(一件落着)と単純に考えられてきました。


 さらに、専門家は、こうした片頭痛に対して、市販の鎮痛薬を服用する弊害を次のように警告されます。


 市販の頭痛薬や痛み止めの大部分は”みかけの痛み”のみを取り払い、水面下で起こっている脳の神経細胞の興奮症状を置き去りにしています。
 当然、毎回の片頭痛発作のたびに起きている脳の血管周囲の炎症に関しても放置されたままになっています。
 この興奮状態の放置により、片頭痛の回数や程度がだんだんとひどくなってきて、市販の頭痛薬の用法や用量の規定範囲を超えるようになってきたり、飲む回数が増えてきたりします。
 トリプタン製剤は市販の鎮痛薬とは異なり、片頭痛発作の際に脳の血管周囲に張り巡らされた三叉神経から、炎症蛋白が放出されるのをブロックすると同時に、膨れあがった脳の血管を元の大きさに戻す作用を持ち合わせる、いわば根本から片頭痛を断ち切る薬です。


 このようなことから、片頭痛にはトリプタン製剤を服用するのが”適切”な治療とされます。


  先程述べましたように、鎮痛薬の使い方として、段階的な使い方をすべきであるにも関わらず、このように、いきなりトリプタン製剤が勧められてきました。

 特に20歳前半代の片頭痛では、鎮痛薬のみで対処可能な場合が多いはずです。にもかかわらず、このような方々にまで服用を勧めています。

 さらに、頭痛が完全に消失することまで期待する人も多くみられます。多くの片頭痛では、緊張型頭痛に重なった形にあるため、トリプタン製剤では、上層にある片頭痛は改善されても、下層にある緊張型頭痛の軽い頭痛まではなくせません。このため、就業などに支障がない程度まで改善されれば、それで、よし、とすべきでありながら、このような指導もなく、服用を勧めれば、必ずといってよい位に、トリプタン乱用頭痛を作ってくることになります。このように完璧には頭痛を消失させる程の効果はないと心得なくてはなりません。

 さらに、日本では、欧米に比べて、軽い片頭痛にまで、トリプタン製剤の投与を勧める基準が作成されています。
  トリプタン製剤は、大半は有効時間が短いため、片頭痛発作の持続時間が長いと、1回の服用で頭痛を抑制できずに、服用回数が増えざるを得ないという宿命にある薬剤ですので、市販の鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、エルゴタミン製剤より以上に ”薬剤乱用頭痛を引き起こしやすい薬剤”とされています。


  こういった”諸々の要因”から、極めて難治性の「トリプタンによる乱用頭痛」を多発させることになっています。このような宿命にある薬剤と考えておく必要があり、決して、トリプタン製剤は、専門家のいうような万能な”特効薬”といった代物(しろもの)ではありません。

 

 このような諸々の問題点を抱えています。
 トリプタン製剤導入後20年経過した現段階において、これまでの総括を行わない限り今後の進展は望めないことを意味しています。

 

 私にとって忘れられない一言は、学会のトップが「世界に追いつき、追い越せ」と全学会員に呼び掛けたことです。既に、世界のトップクラスを走っていたはずなのを、誰が無視したのか、自分が無視していること自体に気が付いていないのか、と唖然とさせられました。

 このような学会のトップとしての資質に欠ける人間が居座ることが問題なのに、どうしてどなたも気が付かれないのでしょうか。

 このような意味で、これまでの”総括”なくしては今後の進展は期待できません。