「国際頭痛分類 第3版β版」は、”諸悪の根源”??? | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 片頭痛研究の歴史
 
 現在の学会を主導される先生方は、1980年代に片頭痛治療薬トリプタン系製剤が開発されて以来、1991年に、英国において全世界で初めて販売されたことに注目されていました。

 以後、トリプタン製剤の動向を常に念頭におき、1962年に発表された米国神経学会の頭痛分類特別委員会の分類、さらにその後,1988年に発表された国際頭痛分類、2003年に、「国際頭痛学会による診断基準を伴う分類」の改訂分類が発表され、こうした「国際頭痛分類」を基本として、1996年に、片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS が設立されたことを契機に、それまでの1973年の頭痛懇談会、1985年の頭痛研究会、さらにこれを発展させた形で、同年の1996 年に「日本頭痛学会」を設立されました。
 とくに1988年に発表された「国際頭痛分類」を遵守されることになりました。この国際分類は、1980年代はじめにイギリスで合成されたトリプタンを意識的に評価する目的で作成されたもので、とりもなおさず、欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していたものです。
 現在の学会を主導される先生方は、片頭痛研究は日本より、欧米のほうが遙かに進んでいると考えることから、片頭痛の克服をめざす国際的組織ADITUS(トリプタン製薬メーカーのアストラ・ゼネカ社が設立)から、その情報・知識を取り入れました。
 さらに2013年3月には、国際頭痛学会主催でHeadache Master School 2013 in Asia が東京で行われ、世界のトップエキスパート14名が来日し、頭痛医学の最新の進歩を参加者一人一人に伝授されました。学会を主導される先生方は、これが日本の頭痛診療・教育のあるべき姿を示すものと盲信され、平成25年、学会独自のHeadache Master School Japan(HMSJ)が日本の頭痛教育プログラムの中心として継承されることになりました。
 そして平成25年Headache Master School Japan(HMSJ)2015です。これは平成25年7月26日東京で開催されました。


 このような欧米崇拝主義の考えから背後に存在する問題点、日本人の特性などを考慮することなく、海外の文献的”エビデンス”にただ追随しているのが実情です。こうしたことから、鳥取大学神経内科グループの先生方、下村登規夫先生、松井孝嘉先生の偉大な業績がありながら、日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方から、それまでに欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していた「国際頭痛分類 第2版」を無条件に踏襲した形で「慢性頭痛診療ガイドライン」が作成されることになりました。
 このようなことから、「慢性頭痛診療ガイドライン」ではトリプタン製剤が”第一選択薬”となり、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てとなりました。そして、これ以外のものは、すべて”エビデンスなし”とされてしまいました。(その詳細は後ほど述べます)


 このように現在の学会を主導される先生方は、すべて外国文献をすべて鵜呑みにして、何ら検証もすることなく”エビデンスあり”とされます。そして 「国際頭痛分類 第2版」を遵守されることから、頭痛と体の歪み(ストレートネック)はエビデンスなしとされます。これもまったく検証することもなく問答無用で、断じておられます。


「国際頭痛分類 第3版β版」を”絶対的な基準”とする弊害


 現在では、学会を主導される方々は、この国際頭痛分類である「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の”絶対的基準”とされ、世界共通の言語とされます。
 先程も述べましたように、この「国際頭痛分類」は欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していたものです。「国際頭痛分類 第3版β版」を”絶対的な基準”とすることから、トリプタン御用学者は当然のこととして、片頭痛の病態はトリプタン製剤の作用機序からだけでしか説明されないことになりました。こうしたことから、トリプタン製剤が片頭痛の”特効薬”とされ、これ以外の考え方は、一切、問答無用で排除されることになっています。
 このため、「片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛」という考え方は徹底して排除されることになってしまいました。


 さらに、「国際頭痛分類 第2版」での改訂以来、頭痛と頸椎病変の定義が極めて曖昧になったことから、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」はエビデンスなしとされ、カイロプラクター・整体師・鍼灸師による施術をエビデンスなし、とされ全く評価されることはありません。これはガイドラインでもはっきり明記されています。
 このように、専門家は「国際頭痛分類 第3版β版」を”絶対的基準”とすることから、緊張型頭痛と片頭痛は全く別の範疇の頭痛であり、緊張型頭痛と片頭痛が連続したものであるとの機能性頭痛一元論を否定され、「体の歪み(ストレートネック)」を否定することにより、慢性頭痛とくに片頭痛の骨組み・屋台骨を取り去り、おまけに「片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛である」との基本まで否定することになりました。


 このようにして、片頭痛そのものは屋台骨を抜かれたことで骨抜きにされ、宙ぶらりんの亡骸だけの”理解不能な頭痛”になってしまいました。まさに、不思議で・神秘的な頭痛にされてしまい、まさしく俗人がタッチすべきではない頭痛とさえなってしまい、どなたも病態解明といった大それた考えに挑む方は輩出されることはありませんでした。
 学会を主導される方々は、片頭痛治療の世界にトリプタン製剤を導入したことによって、「片頭痛の治療体系は確立された」と自画自賛されます。
 このため、「慢性頭痛診療ガイドライン」ではトリプタン製剤が片頭痛治療の”第一選択薬”として地位を確立し、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てとなりました。


 診療面では、頭痛診療を担当する医師に対して、「国際頭痛分類第3版 β版」で症候論から、片頭痛を明確に定義することによって”片頭痛と間違いなく診断”して、この片頭痛に対して”トリプタン製剤を確実に処方”させるというように、「国際頭痛分類 第3版β版」をまさに頭痛診療の”絶対的基準”としました。
 専門家は、こうした「国際頭痛分類 第3版β版」を巧妙に組み込んだ形の問診方法を叩き込まれ、独特な診察スタイルを構築されます。このため、その根底に何が存在しようとも一切、我関せずです。
 頭痛研究の面では、片頭痛の病態をトリプタン製剤の作用機序からしか説明されないことから、「脳過敏の原因が何か」さらに「片頭痛の慢性化がどこからくるのか」が説明できなくなったことから、片頭痛はもともと「脳のなかに異常のない頭痛」(一次性頭痛・機能性頭痛)とされて来たにも関わらず、これが最近では「中枢神経疾患」であると考えられるようになり、こうしたことから、中枢神経性の要素を考慮することがすでに近年の研究の主流になってきました。

 片頭痛の予防の考え方も中枢神経の興奮性(脳過敏)の抑制に変化しつつあり,片頭痛の予防薬の開発目標は、皮質拡延性抑制をいかに抑える薬を見つけるかが鍵になっています。
 そして、今後の新薬の開発に躍起になっている現状が存在します。
 それは、抗CGRP抗体という抗体療法の予防薬も開発が進んでいます。血管を拡張させるCGRPをブロックする薬で、米国では6月に承認されました。日本では臨床試験中で、実用化にはあと1~2年かかると思われます。この薬は皮下注射すると効果が1~2カ月続きます。分子量が大きくて脳や肝臓、腎臓には入らないので、めまいなどの副作用が少ないという利点があります。
 片頭痛は脳にいったん記憶されると、発症と記憶が繰り返されて悪循環になりがちですが、抗CGRP抗体の注射で予防を続けていけば、痛みの記憶が薄れてきて、片頭痛を忘れてしまう効果も期待できると世界的名医は述べています。。
 

 このなかで問題とされている「脳過敏」の原因は以下にあります。


      ”脳過敏・慢性化”を引き起こす要因


    1.ミトコンドリアの機能低下にマグネシウム不足
   2.脳内セロトニンの低下
   3.体の歪み(ストレートネック)の長期間の持続


 本来、「脳過敏」の要因は上記3つにあり、これらは全て「片頭痛の慢性化」の要因になっています。このように考えるべきものを決してこのようには考えません。
 すなわち、「片頭痛はミトコンドリアの機能障害による頭痛であり、このために引き起こされたセロトニン神経系の機能低下です。そして、この両者によって引き起こされるのが「体の歪み(ストレートネック)」です。これらは、専門家が「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛研究の”絶対的な基準”とした結果、全てを否定された訳です。その結果として、原因不明となっているだけのことです。まさに自分で自分の首をしめたようなもので、自業自得としか言えないはずです。


 このように「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の”絶対的な基準”とされることから、片頭痛診療は専ら「国際頭痛分類第3版 β版」の診断基準に従って、ただ症候論から(症状だけから)診断され、その根底に何があろうとも、片頭痛の病態をトリプタン製剤の作用機序の面からしか説明されなくなり、その結果として「脳過敏」「片頭痛の慢性化」が説明出来なくなったことから、片頭痛が「中枢神経疾患」とまでされるに至っております。さらに片頭痛は”進行性疾患”とまで”おまけ”まで付けられている始末です。この”進行性疾患”としたのは、先程の3つの要因を否定した結果にすぎません。


 この中枢疾患とされる根拠は「片頭痛発生器」の存在で、この推定される部位が脳幹部ということです。脳幹部に病変があり進行性であれば、当然、”致命的”のはずです。
 片頭痛が”進行性疾患”であり「中枢神経疾患」であるとするなら、単純に考えても、片頭痛は”致死的な頭痛”ということになってしまうことになります。
  果たして、これまで片頭痛が直接原因で亡くなられた方がおられたのでしょうか?


 このような支離滅裂な・馬鹿げた、まさに”迷走ぶり”が示されています。


片頭痛は”多因子遺伝”???


 専門家は、片頭痛が単一遺伝子から生じるものがあることから、すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく考え、関連遺伝子の同定を行う研究が行われています。
  しかし、このような関連遺伝子の同定は可能なのでしょうか?


 ところが、最近になって、このように”すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく”考えていたのを、何の根拠も示すこともなく「多因子遺伝」とされ、世界的名医とされる専門家は自らの著書で、以下のように示されます。


 片頭痛は遺伝的な病気の1つですが、多因子遺伝、すなわち体質の遺伝です。
 受け継いだ遺伝子だけでは発症しない、生活習慣、環境の変化などが引き金となって片頭痛が引き起こされています・・
 同じ多因子遺伝である高血圧症や糖尿病と同様に、生活習慣の管理が重要になるのです。 片頭痛も発症を予防し、痛みが起こらなければ治ったことになります。
  片頭痛予防の第一歩は、何が自分の片頭痛の引き金になっているかを知ることです。
  生活習慣で言えば、睡眠不足、あるいは不規則な睡眠時間、食事、ストレスなどが誘因です。さらに、ホルモンバランス、環境因子である天候(気圧、温度、湿度)、光、音などが密接に関係するのです。
 こういったことから、自分の片頭痛を引き起こす誘因を知り、こういった誘因を極力避けることが原則とされ、このことが片頭痛の予防に繋がり、このことで「片頭痛が治った・・片頭痛から卒業できた」とされています。


 しかし、このような糖尿病、高血圧といった生活習慣病は、発症前の生活習慣の問題点が永年積み重なって発症してくるものです。ですからこうした生活習慣の問題点を改善・是正することによって糖尿病、高血圧といった疾患そのものの発症を予防していくのが原則です。

 そうでなければ、多因子遺伝と考える意味が無くなってしまうことになります。
 このように、重大な意味合いがありながら、馬鹿げた見解を示しています。
 なぜ、このような馬鹿な見解を示すのか、私達はよく考える必要があります。


  片頭痛はミトコンドリアの機能障害によって引き起こされる頭痛です。


 この遺伝要因にはミトコンドリアDNAが関与しています。
 この遺伝要因とされる”ミトコンドリアDNA”は「ミトコンドリア活性の低さ」を意味しており、これは患者さんそれぞれ程度は異なっているはずです。
 生まれつき存在する「ミトコンドリアの働きの悪さ」が存在するところに、いろいろな状況が加わってくることによって「活性酸素」が過剰に産生されます。このため、さらにミトコンドリアを傷つけることによって、ミトコンドリアの状態は変化してきます。
 こうしたことは時々刻々と変化しています。さらに母親から受け継がれた”生まれつき存在する「ミトコンドリア(”ミトコンドリアDNA”)の働きの悪さ」”は各人各様であり、さまざまなはずです。
 こうしたものを「遺伝子異常」として、捉えようとしていることを意味しています。
 単純に考えても、このように各人各様であり、さらに状況によって、ミトコンドリアの状態は時々刻々変化しています。これまで確認されたものは、マグネシウムが異常に低下した状態が持続したために死滅したミトコンドリアの残骸を偶然発見したものと思われます。さらに、単一の遺伝子による極めて頻度の少ないものを発見したものと考えるべきです。このように考える限り、こうしたものを遺伝子異常として捉えることには無理があります。このため、関連遺伝子をすべて確認できるまでに、今後何年かかるのでしょうか?
 こうした無駄な研究に、私達の税金から捻出された貴重な国家予算の一部から研究費が出ていることを考えるなら、こうした無駄な研究をすべきではなく、片頭痛を”多因子遺伝”と考え、その”環境因子”の探索を優先すべきであり、ここに指導者としての資質が問われているはずです。

 これまでは、現実にこのような無駄な研究をさせていました。


 さらに、学会を主導される方々は、日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方から、結局、このような”多因子遺伝”は容認されることはありません。
 こうした理由はどこからくるのでしょうか?


 専門家が金科玉条のものとされるのが「国際頭痛分類第3版 β版」です。この「国際頭痛分類第3版 β版」は元を正せば、欧米のトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者が作成したものです。トリプタン製薬メーカーの真の目的とすることは、製薬市場拡大の基盤として片頭痛を存続させ続けることです。片頭痛を存続させるためには、片頭痛は片頭痛が、単一遺伝子から生じるものがあることから、すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく思い込ませることが必要になってきます。こういったことから、片頭痛は”多因子遺伝”では、あってはならないことになっています。(”多因子遺伝”とすれば、片頭痛は生活習慣病そのものとなり、予防可能となってしまいます)
 こういったことから、専門家が、自分の片頭痛を引き起こす誘因を知り、こういった誘因を極力避けることが原則とされ、このことが片頭痛の予防に繋がる、と言う理由です。


 このようにして、「国際頭痛分類 第3版β版」には記載されてはいませんが、欧米の研究者が”多因子遺伝”の観点から考えないことから無条件に受け入れているようにしか思えません。このような”多因子遺伝”と考えておられるのが鳥取大学の神経内科グループだけで、医局講座制の確執・論理から認めないことも理由なのかもしれません。


 さらに、専門家が片頭痛を”遺伝的疾患”とされる理由は「体の歪み(ストレートネック)」「食事」を全く無視されることにあります。
 片頭痛はミトコンドリアの機能障害による頭痛です。ミトコンドリアの働きが悪くなれば、当然、セロトニン神経系の働きも悪くなります。このため連鎖的に「体の歪み(ストレートネック)」が引き起こされます。
 ミトコンドリアがエネルギー産生を行い、脳内セロトニンを増やすためには、栄養素・ビタミン・ミネラルをバランス良く摂取することが必須です。
 こうした片頭痛の核心に触れる「体の歪み(ストレートネック)」「食事」を全く無視されるために、片頭痛の発症要因が専門家には見えていないため、これを短絡的に”遺伝”のためとされ、”遺伝的疾患”としているに過ぎません。


  これまで、鳥取大学・神経内科のグループは以下のように指摘されてきました。


 片頭痛は、あたかも「遺伝」しているような「印象」はあります。しかし、その遺伝の様式は、メンデル型の”単一遺伝子異常”の優性遺伝でなく、”多因子遺伝”の様式で、親や祖父母から受け継がれます。この”多因子遺伝”とは、複数(3つ以上)の関連遺伝子をもとに、これに環境因子が加わって病気が発症してくるものを言います。ということは、”遺伝的素因”が存在しても、これに”環境因子”が加わらないことには、片頭痛は発症しないということです。これには先程のミトコンドリアDNAが関与しています。
 このことは、”遺伝素因”が同一であるはずの一卵性双生児の場合、必ずしも2人とも片頭痛を発症することはありません。あなたの兄弟姉妹がすべて片頭痛を発症しているのでしょうか。もし、そうであれば極めて特殊なケースと考えるべきです。あなたの家族全体の食生活・食習慣に問題があるものと推測されます。
  そして、これを如実に示すのは東京女子医科大学脳神経外科の清水俊彦先生の著書「頭痛女子のトリセツ」(マガジンハウス)の56頁に示されますように、母親が片頭痛持ちで、女性は結婚するまで全く頭痛を経験しなかったのに、嫁いだ途端に頭痛に悩まされるようになり、その原因が嫁ぎ先の食生活(洋食の連続)にあるとされています。


 さらに、トリプタン製剤が導入される以前から、生活指導として、「規則正しい生活を行って、食事をバランスよく摂り、睡眠を十分にとり、リラックスするように」とされ、これで完璧に片頭痛発作が抑制されていたことを思い出すべきです。
 さらに、神経内科関係の専門医は、「片頭痛のセルフケアー自己管理」を完璧に行う限り、”9割”の方々はうまくコントロールされると豪語されていることも忘れてはなりません。
 こうした2つの事実は、取りも直さず、片頭痛の大半は”多因子遺伝”であることを如実に示しているはずです。
  現実に、専門家による指導でなく、患者さん自ら自分で工夫され片頭痛を克服されているという事実がこれを証明しているはずです。このような自分の体験をもとにして、多くの方々が「片頭痛改善マニュアル」を作成され、これらを実践された方々の喜びの声がネット上では多数掲載されています。


 こうした事実から、片頭痛は”多因子遺伝”であるかどうかの検討は必須の事項となっているはずです。


 しかし、世界的名医とされる専門家は、多因子遺伝とされる根拠を示すことはありません。なぜなのでしょうか。


慢性頭痛、とくに片頭痛の本来の”姿”


 私の少ない臨床経験から、まさに飛躍的推論になりますが、「国際頭痛分類 第3版β版」を度外視・無視して考えるなら、本来、片頭痛は以下のように考えるべきものです。

 

   まず、片頭痛と緊張型頭痛は連続した一連のものです。
  さらに、慢性頭痛の基本的病態には「体の歪み(ストレートネック)」が存在します。
  片頭痛は”ミトコンドリアの機能障害による頭痛”です。
  そして、片頭痛の大半は、”多因子遺伝”です。
  その”環境因子”として、以下の6項目があります。

 

   1.ホメオスターシス・・ストレスの関与
   2.免疫(腸内環境)の関与
   3.生理活性物質との関与・・脂肪摂取の問題
   4.体の歪み(ストレートネック)の関与
   5.セロトニン神経系の関与・・脳内セロトニン
   6.ミトコンドリアの関与

 

  このように考えれば、以下のように単純に考えられるはずです。


  片頭痛はどのようにして発症するのでしょうか????
     
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032919047.html

 

 このように明快に、片頭痛の発症過程が推論・構築されるはずです。

 

 このように考えれば、「国際頭痛分類 第3版β版」は”諸悪の根源”としか言えないはずです。このような考え方の”根拠”となるものをすべて否定されるわけですから・・
 欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成する「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の”絶対的基準”とし、これまでの頭痛診療および研究はトリプタン製薬会社と二人三脚で行われてきました。
 製薬業界の目的は、製薬市場拡大の基盤として”疾患を存続させ続ける”ことです。
 このように、頭痛診療および研究をトリプタン製薬会社と二人三脚で行う限りは、「国際頭痛分類 第3版β版」を遵守することから、以上のように”雁字搦め”にされて、真実が覆い隠されてしまい、片頭痛の病態は永久に解明されることはありません。
 このことはトリプタン製薬メーカーにとっては願ってもないことであるはずです。


 これとは別に、「臨床頭痛学」という、まさに「人間の生きざま」に関わる”自然科学”の分野に「国際頭痛分類 第3版β版」というまさに人為的な基準を”絶対的な頭痛研究の基準”とされることだけをみても問題があると言わざるを得ません。
 こうしたことから、学会を主導される方々は、「頭痛をサイエンスとして、”エビデンスにもとづいて”、頭痛そのものを細かく分類する」だけしかできないと考えるべきかもしれません。なかば、”ヤケクソ”としか思われません。このような暇人がすることはすべきではないはずです。もっと「基本的な検討課題」が山積みされているはずです。


山積された課題


 それは、まず先程の「片頭痛が”多因子遺伝”である」かどうかの検討です。
 そして、”多因子遺伝”とすれば、その環境因子が何か、ということになります。


 さらに、「片頭痛がミトコンドリアとどう関わっているか」の理論的な考察です。
 この点は、過去の研究業績をもとに、これに付随した業績を繋ぎ合わせ推論するしかないはずです。何のための先達の業績なのでしょうか。要求されるのは頭(推論)です。
 この点は下村登規夫先生の「MBT療法」で明確に示されていたはずです。
 これが、明確になれば、セロトニン神経系とどのように関与するか、ということです。


 そして、現在の研究では、活性酸素は全疾患の90%以上に何らかの形で係わっていると言われています。「片頭痛はミトコンドリアの機能障害による頭痛である」とすれば、この活性酸素はミトコンドリアと切っても切れない関係にあります。片頭痛も同じように、この活性酸素が関係しています。
 糖尿病学会は、糖尿病を”多因子遺伝”と捉え、すでにその”環境因子”を設定されました。さらに、最近では、糖尿病研究は、活性酸素およびミトコンドリアの観点から病態の解明が進められています。
 こうしてみれば、糖尿病学会と遙かに遅れをとっていると言わざるを得ません。
 まさに、雲泥の差というべきです。


 そして、片頭痛がミトコンドリアと関係があるとすれば、セロトニン神経系との関連から、当然、「体の歪み(ストレートネック)」が引き起こされてくることが推測されます。
 この点は、実際の臨床例から、”頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」のエビデンス”を確立しなくてはならないはずです。
 この「体の歪み(ストレートネック)」は慢性頭痛とくに片頭痛の基本骨格ともなるものであり、このエビデンスを確立することなく片頭痛は論ずることはできないはずです。


 そして、最も大切なことは、患者さん一人一人の詳細な病歴を聴取することによって、緊張型頭痛と片頭痛は連続したものであるかどうかを、判断しなくてはならないはずです。
 「問診表」という”色眼鏡”を通して、観察すべきではありません。手抜き診療をすることなく、根気強く・丹念に病歴聴取を行うべきです。とくに「臨床神経学」の分野では、この病歴聴取が基本となっているはずであり、この原点に立ち返る必要があります。
 「国際頭痛分類 第3版β版」という人為的な基準といった”色眼鏡”を通して、頭痛患者を診るなど、以ての外(論外)と考えるべきです。
 これを明確にすれば、慢性頭痛のなかでの片頭痛、緊張型頭痛の位置づけが明確になり、機能性頭痛一元論の信憑性が確認されることになります。


 このような”基本中の基本”が未だに明確にされていません。こうした基本的なことが蔑ろにされ、これまで野放しになっていたことは、これまで何を考えて研究していたのかということで、学会全体の指導性が問われることになります。
 それとも何が基本となっているのかということすら理解されていなかったのではないでしょうか。
 これだけの当面するべきことがありながら、「頭痛をサイエンスとして、”エビデンスに基づいて”、頭痛そのものを細かく分類する」といった呑気なことがよく言えるのかと呆れてしまいます。さらに、「さらなる頭痛医学、頭痛診療のレベルアップおよび専門医の養成」を目的として、Headache Master School Japan2015 (HMSJ 2015) を行う以前の問題であるはずです。このようなことはすべてを明らかにして行うべきで、後回しにすべきです。


 「国際頭痛分類 第3版β版」をこれまで頭痛診療および研究における”絶対的基準”としてきたための弊害がどのようなものであったのかを厳粛に反省すべきであり、さらにトリプタン製剤を導入したことによって、真の意味で”片頭痛の治療体系”が確立されたと言えるのかどうかを、学会員総力を挙げて再度検討すべきです。


 いつまで、「頭痛をサイエンスとして、”エビデンスに基づいて”、頭痛そのものを細かく分類する」といった呑気なことを宣われるのでしょうか?


 それにしても、一般内科開業医の眼から見ても、これまで述べてきたような「山積された課題が存在」するにも関わらず、800名前後の専門医がおられ、このような不条理がありながらどなたも異論を挟む人間がおられないということが信じられない思いにかられます。専門医集団とは一体何なのでしょうか。


  先日も掲載させて頂きましたが・・・


医者はCPUのついてないコンピューター?巨大なハードディスクはついてるけど・・
  http://www7b.biglobe.ne.jp/~itonaika/rireki1.html


 医者について「論文を読んでいるのかもしれないが、本を読んでいない。本を読んでないので、一般人より医学知識が遅れている。学校時代から、暗記は限りなくできるが、考えることをしていない。結果的に、患者を見ず、権威、教授やガイドラインやマニュアル、に従うだけの医療になってしまう。
 日本の医学会が、欧米医学の受け売りで、いかに頭を使っていなかったか、ばれてしまいます。


 これまでの「山積された課題」は学会認定医の威信にかけて解決すべきと考えます。


 このような「山積された課題」を解決することなく、ただひたすら「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の絶対的基準とし、片頭痛治療の世界にトリプタン製剤が導入されたことによって片頭痛の治療体系が確立されたと安閑とされる”姿”は、一体、何を意味するのでしょうか???
 いずれにしても、学問の世界に「国際頭痛分類 第3版β版」といった”頭痛診療および研究の絶対的基準”とすることは、果たして”学問”といえるのでしょうか?
 専門医集団とは、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究を行う際に絶対的教義・教典とされる方々であり、まさに、カルト宗教・教団でもみるがごとき、錯覚を覚えるほどです。


  これが、一般内科開業医の偽らざる感想です。

 

 ここでコマーシャルです。


  頭痛が気になったら・・
   
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12638708200.html