富裕層ほど現代医療を受けないという事実 | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 アメリカでは、富裕層ほど対処療法の西洋医学の限界を感じており、代替医療が主流となっています。そして、その引き金になったのが統合医療の第一人者であるアンドリュー・ワイル医学博士の存在で、彼は西洋医学によるマインドコントロールから抜けることが大事であることを暗に訴えています。


 ○代替医療の利用が富裕層に多いことが意味するものは?


 知っていましたか?アメリカでは「代替医療」と呼ばれる現代医療を避けた医療法を選ぶ人は、保険に入っておらず高い医療費を払えない貧困層だけではなく、実は十分な資産を持ち、教養を受けている富裕層・エリート層が積極的であるということを。


  富裕層がそうした選択に至るのは、もちろん対処療法の西洋医学の限界を感じていること(例えば様々ながん治療法や治療薬が毎年発表されても、年々がん患者や死亡者数は右肩上がりの状況である事実など)もありますが、統合医療の第一人者であるアンドリュー・ワイル医学博士の存在は外せません。日本ではイマイチな認知度かもしれませんが、アメリカでは有名な人です。


 彼はもともとハーバード大の医学部の学生でしたが、現代医療は単なる対処療法では本当に人の体は治せないことを悟り、人間の体が奥底に持つ驚くほどの回復力(自然治癒力、細胞の再生力)があることを理解し、本質的な治癒法を追求します。


 そして、心と体を含め総合的に病気の原因をみた「統合医療」を目指さないことには人は完全に治癒しないことを結論づけたのです。西洋医学の対処療法では本質的解決にならないことを世に示した訳です。


 彼の考え方は、西洋医学によるマインドコントロールから抜けることが大事であることを暗に訴えています。


 つまり、病気になったら病院にいけば医者が治してくれる、薬をくれる、という思考パターンをやめ、体に異常がでた理由を自分の責任として考え、原因を探り、人間が持っている自然治癒力を最大限活かすことをまず考えようと言っています。


 また、人間の肉体は精神=心と共に存在しているので、病気を体の部位という視点で治療する西洋医療の考え方ではなく、食事、運動、睡眠、住環境、人間関係など生活の全てを総合的に捉えて対処することも重要であると訴えています。


 それを踏まえて代替療法として鍼灸、漢方、ハーブ療法やアロマ療法、ホメオパシー療法などを用いて自然治癒力を最大化していくのです。


○結局、病気を根本的に治すことに行き着くところは・・・


 アンドリュー・ワイル博士は、健康を考えるならライフスタイルの改善、とりわけ食事は少食で加工・精製食品を避けた自然のままのシンプルな食べ物を摂る食生活の重要性にも触れています。


  甲田光雄先生や石原結實先生が提唱して、昔からも言われている『腹八分目で医者いらず』、それに加え、ヨガ教義では『腹六分で老いを忘れる、腹四分で神に近付く』とある1日1~2食の食べない健康法の重要性を訴えているのです。


 しかし、これまでのアンドリュー博士が提唱する殆どの内容ですが、特別新しい説ではなく、東洋医学に基づく昔からの考え方なのです。。。結局、人間は昔からある自然の力を使った治療法に勝るものはないという結論です。


 富裕層・エリート層ほど現代医療だけに任せず、自分の健康に対してしっかり向き合い、セルフケアを怠りません。彼らはお金にかえられない一番大事なものが健康だと分かっているからです。


 国民皆保険制度でかつ、保険適用は基本的に西洋医療だけという日本の社会の仕組みでは、代替医療に注目が行くことはありません。


 残念ながらマインドコントロールされ思考停止状態で現代の社会制度に生きる多くの日本人は、アンドリュー・ワイル博士のようにこの本質部分を追求・理解することはないでしょう。

 

(註) 代替医療とは・・


 近代西洋医学に「代わる」医療という意味で使われ、鍼灸(しんきゅう)、中国医学、アーユルベェーダなどの東洋由来のものから、カイロプラクティック、ホメオパシーといった西欧に起源を持つ医療まで、指し示す範囲は非常に多様で幅広い。似た言葉として相補医療(補完医療)があり、これは近代西洋医学を「補う」医療としてとらえた言い方となります。代替か相補(補完)かは、施術者・患者それぞれによってとらえ方が異なり、しばしばその区別はあいまいなまま用いられています。例えば、保険適用の鍼灸施術や漢方薬の処方は補完医療として行われているのが実態ですが、これを代替医療と呼ぶことも多い。
 もとはalternative medicineの訳語であり、米国で生まれた概念とされています。ヨーロッパでも、植物の精油を使うアロマテラピーや、足裏のマッサージを行うリフレクソロジー、ルドルフ・シュタイナーが創始したアントロポゾフィー医学など、相補・代替療法にあたる医療が発達、普及しています。また、国によっては、通常の近代西洋医学と同じように医療保険が適用されます。
 日本では、江戸時代の終わりまで公的制度のもとで漢方医が養成されていましたが、1869(明治2)年にドイツ医学が医師養成の正式カリキュラムに採用されたのと前後して廃絶しました。83(明治16)年には西洋近代医学教育に基づく医師の免許制度ができ、漢方、鍼灸などの伝統的な医療は民間療法の位置づけとなりました。ただし現在では、漢方、鍼灸、柔道整復を始めとする徒手整体の一部に医療保険が適用されています。
 相補・代替療法に対する期待感は、日本だけでなく米国やヨーロッパにおいても顕著であり、今後大きな市場が見込まれます。そのため、いち早く国際標準化の主導権を握ろうとする動きも見られるようになってきました。
 米国の国立衛生研究所(NIH)では、近代西洋医学以外の医療を、相補・代替療法(Complementary and Alternative Medicine, CAM)と名付け、1990年代から実態把握等に乗り出しています。また、中国は、国際標準化機構(ISO)に働きかけて、2009年より漢方製剤を含む中国医学の標準化作業を進めています。
 日本でも、相補・代替療法を一般の医療現場に積極的に取り入れて統合医療を目指す動きが民主党政権下で活発化し、10年2月、厚生労働省大臣政務官を長とする「統合医療プロジェクトチーム」が発足しました。このプロジェクトチームでは、NIHの分類を参考に、現在日本で行われている相補・代替療法を、伝統医学、用手療法、自然薬、食事・ライフスタイル、心身相関、その他の6つに分け、それぞれについて科学的根拠の集積などを行っていく予定となっています。