歳と共に
Stanislav Bunin plays Schumann: Toccata in C major, Op. 7Robert Schumann. Toccata in C major, Op. 7.Played by Stanislav Bunin. Recorded in 2007.youtu.be蜜を含んだ耐え難い苦痛とご本人が評する私にとっては忘れ難い歓喜のコンクール。あの頃のぶうにゃんの評価は正に賛否両論だった。クラッシック界の未来を担う独創的な曲想と確かなテクニック鋭角的な音の世界100年に1人出るか出ないかクラッシックの優美さに欠けるテクニックをひけらかしているあれはしょぱんではない。素人は何を信じたら良いのか解らない。だから自分の好き!に従うことにした。あの時のポロネーズは確かに異彩を放っている。今もあんな風に弾くピアニストにお目にかかってはいない私。知らないだけかな。ぶうにゃんとて今はあんな風には弾かないだろう。でも私には唯一無二の最高に素敵なポロネーズなのだ。このしゅーまんは41歳の演奏。あの評論家の御歴々なら何と評するだろう。コンクールから20年以上の時を経て尚時代の異端児と言うだろうか。だとしたらぶうにゃんの解釈こそ独創的でクラッシック界の可能性を広げてゆく水先案内人になり得たのではないか。なんと言ってもあれ以来独創的と言われるピアニストは少ないのではなかろうか。37年前ポロネーズをあんな風に聴かせてくれたからクラッシックに興味を持てた。歳と共に弾き方が変わっても胸にある信念は変わらないだろう。八ヶ岳のコンサートの演奏を、司会の方が『安全運転しすぎない攻める姿勢』だと表現した。素敵な表現だなあ。好きだなあ、歳と共に変わるのは甘んじて受け入れても芯は変わらないならそれは素晴らしいことだ。これからのぶうにゃんが楽しみでならない。小さなファンは長生きしなければ!