ぜーんぜん見たことないけど

こうしてマスコミに囲まれて

余裕たっぷりに

腕を組むぶうにゃんは

不自然に見えない。



場慣れしているんだろうか。



背が高いことも

気後れしない理由の一つだし

幼い頃から

大人に囲まれて

本物の絵や

少し大人びた本に親しんだ

という理由もあるかもしれない。



越後の角さんのお嬢様が

国会議員になった時

若くても女性でも

物怖じしたり臆したりせず

常に堂々としていたことに

お育ちとはこういうことかと

思ったことを思い出す。




あのカメラの先にある

幾千の人にも

怖気付くことは

無かったんだろうなあ。



恥ずかしがり屋に見えた少年は

いつから

堂々と生きる青年になり

自分の意思のままに

表現する芸術家になったんだろう。



未だに

自分に自信が無く

おどおどしながら

忙しなく生きている私とは

大違いだ。



でもね、

ぶうにゃんのピアノを聴いている時は

ちょっとした貴婦人の気分になれる。



やっぱりぶうにゃんは

魔法使いなのかもしれない。


まあ、

気分は貴婦人でも

姿形は一般庶民のまんまだけど。



それでも

ぶうにゃんがかけてくれるなら

ぶうにゃんの魔法に

かかってみたいゾ。