未だ若い時だから

ポケットチーフが

小慣れてない。



長ずるにつれて

ふんわり自然に

左胸を彩ってゆく。



ちょっと恥ずかしそうな

優しい微笑み…



人気大爆発しますわな。



お隣のお国の

眼鏡とマフラーで

一世を風靡した貴公子の微笑みと

絶賛された4さまが

マダムの胸をときめかせる

15年以上前に

ぶうにゃんはマダムだけでなく

若い女性の恋心を

早鐘の如く鳴らし続けた。



何故か?


そりゃもう

今まで見たことが無い

長身でハンサムで

ピアノが抜群に上手な

若い音楽家だもん。



日本では男子が

ピアノやバレエを習う事が

今程当たり前ではなかった。



タキシードを素敵に着こなして

上品なクラッシックを難なく弾く

優雅な姿は

弓矢の名手のキューピッドが

寸分の狂いもなく

乙女の胸を恋の矢で射抜いた。




コンクールの当たり年には

クラッシックブームや

しょぱんブームが訪れるらしい。




不思議だなあ。



5年に一度はブームがあったのに

何故今だったんだろう。



女性には

何よりも優先順位が高い

育児という楽しくも

厳しい戦いの日々がある。



興味があっても

天使の泣き声より

優先される事はなかなか無い。




そして子供が巣立ち

永遠かと思った

介護生活も過ぎ去り

自由な時間とお金ができた今!

晴れて優先順位が変わったのが

私のぶうにゃん生活なんである。




しかも

又コンサートやリサイタルを

開催してくださるかもしれない

何よりの楽しみもくださった。



37年前、胸を焦がした乙女は

今もぶうにゃんに

温かい拍手と変わらぬ期待を

寄せ続けていることを

先日のコンサートで実感した。




継続するのは

とても難しいはずなのに

皆さん本当に

ぶうにゃんのピアノを

心から楽しんでいた。



私もスタートは遅れたけど

先輩を見習って

温かい拍手を送り続けよう。



ぶうにゃん

ずっと素敵なままでいてくれて

ありがとう。