舟木昭太郎の日々つれづれ -62ページ目

成人の日の餞に/大晦日の友人の訃報/他

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■正月休みの後でまた3連休
■成人の日の餞に
■大晦日の友人の訃報
■逃走杉本容疑者の末路

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正月休みの後でまた3連休

 長い正月休みが終わって、門松飾りを片付けたばかりなのに、また11日からの3連休、こんなに悠長な日々を送っていて日本は大丈夫なのかしら。オジサンは真面目に心配してしまうのです。
 
 働かなくても遊べるのはどうしたらできるのだろう?公務員や大企業に勤めるサラリーマンはいいが、巷の飲食店は困っているだろうな。人は休みが続くとどうしても家でゴロゴロしがちで、文字通り”暖衣飽食”でふやけてしまうのが怖い。
 
 休みだから~これぐらいはいいの、と自らを得心させる訳で、これがいけない。12日の日曜は荻野アンナ著「働くアンナの一人っ子介護」を寝床で読んでいたら面白くて(面白いは不謹慎か)止められずラジオ体操をずる休み。1日休めば、1日肉体は退化する。1日一生ですぞと、己を叱咤する。
 
 
成人の日の餞に

 13日は成人式だね。私の成人式は悲惨なものだった。電気工事会社の社員として、寮とは名ばかりの1階が工事関係の休憩所のような、そんな二階、風呂もトイレもない6畳間に住んでいた。
 
 成人式の便りは田舎からあったが、その日はテレビもラジオもない殺風景な部屋で、受験の本を開いていたら、昼過ぎに青山学院のアルバイト生が、お金を借りに来た。5000円だったと記憶するが、貸してやったら件の学生は「これで彼女とデートできる」と喝采を叫び部屋を出て行った。
 
 都会の片隅で、成人の日を過ごしたことがまるで昨日のように甦る。でも気概だけはもっていたね。青雲の志というか、いつかは大学に入ってマスコミ関係の仕事に就くんだ、と沸々足る願望を抱いていたね。
 
 「男子志を立てて郷関を出ず 
  学もしなるなくば、まだ還らず 
  骨を埋む 何ぞ期せん墳墓の地 
  人間至る処に青山あり」

 
 なんてエラそうに、そらんじてはいつも故郷福島の青い空に思いを馳せていたよ。「かにかくに 渋谷村は恋しかり、おもいでの山、おもいでの川」と詠った啄木の句じゃないが、故郷とは有難きものだ。新成人に贈る言葉?おめでとうございます。短い一生だから悔いのない人生を送って下さい、これが私の餞(はなむけ)の言葉ですね。己が遣りたいことがあったら、失敗を恐れず信念を貫くことです。キミの、貴方の人生に、神の御加護あらんことを祈ります。
 
 
大晦日の友人の訃報

 友人O君が暮の27日、大腸癌で亡くなったと、中学時代の同級生から連絡があった。葬儀は大晦日だという。O君とは小学から高校まで同級、同窓の間柄。訃報を耳にして私は思わず絶句した。彼も死の直前まで、故郷はいい、帰りたいと奥さんに語っていたという。
 
 中学時代は野球部で彼は投手で3番、私は一塁手で4番、福島県の郡大会で優勝した。中学時代は特に親しくなって、遊びごとはいつもN君と三羽鴉のように一緒だった。N君も数年前鬼籍に入っている。青春はぽろぽろと私の掌から落ちて行く。淋しいものだ。
 C'est La vie これが人生なのだ。
 
 葬儀は住まいのある埼玉県幸手市内の葬祭場で執り行われた。御家族には初めてお目にかかった。2人の御息女は目を見張るほどの美人姉妹だった。彼は由緒ある家の郵便局長の四男で、俳優池部良(故人)のようなルックスで女の子にモテた。彼の遺影を拝して、改めてその美男ぶりを実感した。遺影は明日の我が姿…私はいつも肝に命じて焼香する。
 
 火葬場は車で20分程離れた鷲の宮というところにあり、お清めの席で奥さんと語らう時間があった。病院で大腸癌と知らされたときには時すでに遅く、あちこちに転移した末期癌であったという。「入院して2カ月の命でしたが、一生分の濃密な時を過ごせました。ただ殆ど喰わずで死の10日程前からは、水も受け付けず不憫でした。鮫川(村、※故郷)は良い処だ、口癖のように語っていました。少年時代の想い出がよほど楽しい日々だったのでしょう。今一度鮫川に連れて行ってやりたかった。」
しんみり語った夫人の声が震えていた。
 
 荼毘(だび)に付される今わの際、夫人は天に轟くように棺の蓋を平手でパーンと叩いた。恰もそれは、人生の1本締めの如き音で、無念と永久の別れを綯交ぜた一撃に思えた。大晦日の東京への帰り、車中私はずーっとあの棺を叩いた音を思い続けた。明日は新しい年がやってくるというのに。大晦日の葬儀は格別に辛いものだ。友よ、さらば!思い出を沢山くれて有難う。安らかなれ!
 
 一切は過ぎ去って行く、ただ想い出をのこして―
 
 
逃走杉本容疑者の末路

 ゲッタウェーさながらの杉本裕太(20)容疑者の逃亡劇は、事件から47時間後にあっさり逮捕され終わった。集団強姦や強盗などの容疑で横浜地検川崎支部で取り調べを受けている最中、杉本容疑者は逃走。結局22㌔離れた雑木林で逮捕された。警察5000人を動員するなどものものしい捜査体制を敷いた逃走劇を私も、野次馬根性を丸出で推移を見守りました。
  
 野次馬はかってに想像を膨らませる。いまごろどこぞの夜行列車に揺られて東北地方へ。雪の五能線かなんか旅行客を装い逃走しているなんて思いを巡らせる。映画「復讐するは我にあり」の主人公演ずる緒形拳のように。実際は友人宅に行き衣類や携帯電話を入手、友人のハーレーならず、スクーターに乗って、ハンバーガーを食べたりしていたらしいから、私の想像は全く外れ。
 
 容疑者には何が何でも逃げ切るんだという蛮勇は無かったようだ。もっとも借りた携帯にGPS機能が付いていることを彼は知らなかったようだ。所謂位置情報機能である。何処ぞに居るか瞬時に分かってしまうのだから隠れようがない。容疑者はたちどころに捕まった。
 
 最近は駅の改札、街路灯の辺りと至る所に隠しカメラが設置されているからこの面でも、犯罪者を捕まえるのは容易になった。安全・安心、都市はまるごとセコム・セキュリテーにカバーされている。それでも性犯罪は無くならない。防犯とは難しいものである。とにかく一件落着です。スティーブ・マックイーンのように恰好よく無かったのは少々残念でありますが。
 
フリーライターを始めたころの写真。実家に里帰りした折。
 

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大晦日、井岡×アルバラード戦/箱根で過ごした実りある正月

 明けまして、おめでとうございます。
  2014年最初のブログです。
 本年も小生の拙いブログにお付き合い頂きたいと存じます。

 舟木 昭太郎



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■大晦日、井岡×アルバラード戦
 ~井岡には好敵手が必要だ~
■箱根で過ごした実りある正月

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大晦日、井岡×アルバラード戦

 あっという間の師走、あっという間の正月休み、慌ただしく過ぎた一週間でした。東京は穏やかな天候に恵まれて、大晦日、元旦はいつものようにラジオ体操に出向きましたが、この二日ばかりはなんとなく神々が宿る日に思えました。不思議なものです。
 
 大晦日は井岡一翔がF・アルバラード(ニカラグア)と戦った試合をテレビ観戦しました。じっくり見ました。蟷螂の斧のようなパンチを繰り出す挑戦者(3位)アルバラードは、井岡に取ってはやり難い相手だったはずですが、結果的には大差で判定勝ちを収めました。
 
 敗れたアルバラードの試合後の顏が、いかに井岡のパンチが的確に同じ個所を捉えていたかを物語っていました。ボクシングは防御から始めよ、を教えてくれる内容ある一戦でした。
 
 私は井岡が苦戦する試合を望んでいましたから、今回の相手は井岡の真価を計る上では、もってこいの選手でした。さあ、どう戦うかと初回の試合を見て期待しました。3回まではひょっとすると、王座を陥落するぞと危惧いたしました。
 
 でも井岡の完璧なガードの前に挑戦者は次第に喘ぎはじめました。左瞼は井岡のパンチを受け腫れあがり痛々しく、それでも果敢に挑戦者は前進速攻を止めません。強者は姿勢の時にこそ真価を発揮する。井岡は、猛攻をしのぎ、徐々に反撃を強めて行きました。所謂攻防一体とはこのような戦いぶりに在るのでしょう。誠に舌を巻く味のあるファイトで難敵を退けました。
 
 
~井岡には好敵手が必要だ~

 こんな選手は具志堅用高選手以来です。確かに相手をねじ伏せるパワー、迫力は具志堅さんには敵いません。が、バランスが崩れず、細かく繰り出す鋭利でカミソリのようなパンチは非凡です。やはり現在のボクサーでは、井岡は頭一つ抜きん出た存在でしょう。基本に忠実である点が、今後なおの、のびしろを感じさせます。
 
 今年もボクシング界は彼を中心に回りそうです。当面の目標は3階級制覇なのだそうですが、それはそれでいいでしょう、でも17階級もある現在の小刻みな階級を幾つ制圧しようが余り価値が無いように私には思います。それよりも地にがっちりと足を据え、ベストウェートで一戦一戦、これ、新たなりのファイトを見せてもらいたいものです。
 
 願わくば具志堅さんのように好敵手が現れてくれることです。グスマン、リオス、マルカーノといったライバルの存在が名勝負を生み具志堅用高の名を永遠ならしめ、伝説のボクサーへと押し上げました。今年は井岡選手にもザ・ライバルといった男が現れますことを期待します。
 
 
箱根で過ごした実りある正月

 ボクシングを観戦したあとに、近所の雲照寺に除夜の鐘を突きに家内と出掛けました。寒空の下で30分ほど並び鐘を鳴らしました。住職が勤行をするなかゴ~ンと鳴らすのは、厳粛でありました。私達夫婦の1年の締め繰りの行事になり、これが済むと我が家にも新年が訪れます。
 
 元旦は氏神さまの代々木八幡宮に御参りして御神籤を引いたら「小吉」でした。夕食はふぐ鍋で、したたかひれ酒を飲みバタン休で1年のスタートは終わりました。2,3日は箱根へ。新宿からの小田急ロマンスカーが満席で取れず、急行で代々木上原から小田原まで1時間40分かけて行きました。
 
 当日は箱根駅伝で応援に駆けつける人人で、小田原駅の湯本行き乗換ホームは朝のラッシュアワーの混雑でした。箱根湯本駅でも登山電車に乗り換えるのにまた長い行列で一苦労、箱根駅伝を一目見たいという老夫婦は心中焦るものがありましたが、幸いかな大平台駅で下車、往路の山登りランナーを見る事が出来ました。
 
 トップの東洋大設楽選手が目の前を礫(つぶて)のように駆け上がって過ぎて行きました。くる選手、くる選手に送る沿道の声援はジーンとくるものがありました。最終ランナーの国士舘の選手へは、がんばれ~と一際高い声援が飛びました。それから、三々五々人々は散って行きました。
 
 3日は箱根神社へ参拝しましたが、例年通りの長蛇の列。御神籤を引いたら今度は「大吉」でした。代々木八幡の「小吉」と、中をとり「中吉」かと、へんな合点に到達しました。4日の帰途はポーラ美術館に寄って「ルノアール礼讃」を鑑賞しました。しびれました。ルノアールの甘美の世界に時を忘れました。
 
 「レースの帽子の少女」は夢見るような乙女の表情と帽子、ブラウスのふわ~とした温かみがいいですね。モネ「睡連の池」も本物は初めてです。まさか箱根で見るとは思いませんでした。マティス、ピカソ、シャガールなども展示されていて、ときめきの連続でした。
  
 宿泊したリゾート施設は仙石原の奥まったところにありとても静かで、暮の27日の降雪がまだあちこちに残っていて、静寂を一層際だたせていました。実りある箱根の正月でした。さあ、6日は世間と同じように私も仕事始め、今年は心に期するものがあります。我、伊能忠敬ならん!の決意であります。
 
 皆さん、本年も宜しく御願い申し上げます。
 
代々木八幡宮の元旦の御参り

 
往路5区の山登りの最終ランナー

  
箱根神社の参拝風景

 
ポーラ美術館「ルノアール礼賛」を鑑賞

  

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ゆく年くる年。1年の御愛読に感謝致します。

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■田中よ、メジャーのレジェンド(伝説)となれ
■真央よ、ソチのレジェンドとなれ!
■正月に読む本、葉室麟

 ~正月だから神道の本も~

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田中よ、メジャーのレジェンド(伝説)となれ
 
 今年最後のブログとなりました。1年間の御愛読に感謝申し上げます。今年は暑い夏でした。各地で洪水の被害がありました。そんな異常気象の平成25年でしたが、2020年の東京五輪が決まりました。「お・も・て・な・し」のプレゼンテーションも話題になりました。おもてなしで招致に成功した猪瀬都知事は、徳洲会からお・も・て・な・しの5000万円を受け取り辞職しました。何んと皮肉なことでしょう。
 
 東北楽天イーグルスの日本シリーズ制覇も心に残るものでした。東日本大震災の被災地に勇気を与える感動の優勝でした。東北のハンディを乗り越えての頂点、やれば出来る、人間には不可能はないことを改めて教えられました。
 
 それにしても田中将大投手には驚愕の一言です。だってレギュラーシーズン、24勝無敗でしょう。こんな投手もう絶対出てこないと思います。新たな年は、メジャーのマウンドに上がることになります。
 
 そのマネージメントを担う代理人がケーシー・クロース氏。ヤンキースのジーターやドジャース、カーショー投手のマネージメントをしており辣腕です。ヤンキースやドジャースなどの10球団が目下田中獲得に乗りだしているそうです。
 
 田中自身、意中の球団がヤンキースであるならば心強い代理人といえそうです。果たしてどの球団が田中を射止めるのでしょうか。私はヤンキースだったらいいなと密かに思っております。
  
 黒田も居るし、キャプテン、ジーターが遊撃手だ。ヤンキースのカリスマを背に田中がマウンドに立つ…想像しただけでも胸が熱くなる。田中にピンストライブのユニフォームはどんななだろう?ヤンキースタジアムの熱狂、喚声、いやはやもう止まりません。
 
 2014年のメジャーリーグはそんなことでまた新たな楽しみが増えました。レンジャーズ/ダルビュシュ、ヤンキース/黒田、レッドソックス/上原、に田中が加わりサムライピッチャーの競演となります。いまから開幕へ心躍るものがあります。田中よ、メジャーのレジェンドとなれ!
 
 
真央よ、ソチのレジェンドとなれ!
 
 心躍るといえば2月7日に開幕するロシア・ソチでの冬季五輪です。フイギュアスケート女子は、浅田真央と韓国のキムヨナの最後のライバル対決が注目でしょう。女王キムを真央が晴れ舞台で凌駕、リベンジできるのでしょうか。真央よ、ソチのレジェンドとなれ!
 
 6月12日~7月13日迄ブラジル・リオデジャネイロで開催されるサッカーワールドカップもまた壮大な4年に1度のイベントです。これに出場する日本代表は、まさに史上最強といってもいでしょう。ザックジャパンは日本の期待に添って、世界のサッカーファンを驚嘆せしめることでしょう。
 
 絶対的本命がいない中、日本代表のベスト8、いや4強も夢ではありません。サムライブルーよ、マラカナン(メーン競技場)のレジェンドとなれ!
 
 
正月に読む本、葉室麟
 
 正月読む本を図書館で借りてきました。軽くて胸のすくものをと葉室麟の歴史小説を3冊ばかり。いまちょっと嵌っています。「蜩ノ記」(2012直木賞作)を読んで以来、この作家のソフトな文体と無理のないストーリーに魅かれました。藤沢周平、池上正太郎とは一味違う作品は私の心を癒してくれます。
 
 「秋月の記」を読み終えて、いま読書中なのが「無双の花」そして「春風伝」「花や散るらん」と続きます。主に江戸時代の西国の福岡藩を舞台にした時代物です。ほろ酔い気分でベットで読む時間が私の至福のの時であります。テレビの正月番組なんか見て居られない、本に優る素晴らしいものはない、つくづく思います。
 
 あ、そうだ、平成26年のNHK大河ドラマは「軍師官兵衛」が始まるんだ。これは見なくちゃね。小和田哲男さん(歴史学者=ドラマの歴史考証担当)の講演を聞きに行ったら、今回は面白そうだといっていました。余談だが小和田哲男氏、それに磯田道史氏(武士の家計簿の著者)のお二人が説く日の本歴史の分析は、とても為になります。
 
 
~正月だから神道の本も~
 
 それと正月だから神道に関連する本4冊も借りてきた。「古神道入門」「日本の神社がわかる本」「日本人なら知っておきたい神道」「神社のことがよくわかる本」。私達が参拝する神社はどいうものなのか、素朴な疑問を解き、最低限の知識を一通り身に着けておきたいと思いまして。それで八幡神社の祭主が応神天皇だということを先ず知りました。
 
 柏手(かしゅ、かしわで)は、左手が「火」で、右手は「水」を表すから、手を合わせるときには左手が上になるとの説を説いている本もある。「二拝二柏手一拝」が通常の参拝の作法で、鳥居は神域を表示する一種の門だが、一説にはアマテラスが天の岩戸に隠れたとき、常世(とこよ)の長鳴鳥(ながなきどり)が鳴いたという故事に求めニワトリが止る木を作るようになったとも言われる(日本の神社がわかる本)。神道も奥深くなかなか面白いものです。
 

 平成26年が皆様にとって、健やかなる年でありますように

 心からお祈り申し上げます。

 
拙宅の手作り門松


新春恒例の箱根駅伝記念ハンカチ

 
 
~ブログ「舟木昭太郎の日々つれづれ」は毎週火曜日更新です~

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猪瀬都知事、遂にTKO負け/他

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■猪瀬都知事、遂にTKO負け
 ~立候補が取りざたされる女性達~
■今度は鼻風邪の洗礼

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猪瀬都知事遂にTKO負け

 
 猪瀬都知事も遂に観念した。花の命の如く短かったなあ~。5000万円の件は遂に闇の中だが、これからは特捜が動くと思うから、呑気に作家活動などといっていられないよ。
 
 まあ、身から出た錆だ、高野山にでも籠って反省の日々を送るのもよし。あの5000万円はどう転んでも闇献金、賄賂と睨む。東京電力が手放す予定の「東電病院」の話が徳田寅雄と猪瀬知事の間に出たことも明らかになってきた。そうだろう、徳洲会側もメリットがあるから大金をポンと出す。東電病院を喉から手が出るほど欲しいのが徳洲会。東京都はその東電の大株主だもん。点と線、5000万はこれで繋がる。
 
 だんだんことの成り行きが透かし絵の如く浮かび上がってきた。人間は弱い、大金に目が眩む。猪瀬都知事の最期は、さしずめリングでロープを背にパンチを浴びるグロッキーになったボクサーだった。救ったのはセコンド、石原前都知事。リングにタオルを投げ入れた。猪瀬知事の無惨なTKO負けでした。
 
 あしたのジョーは真っ白く燃え尽きたけど、彼は未練たらたらだった。花は桜木、男は次郎長、散る時はパッと散らなくちゃ。捨て台詞の一つや二つ吐いて、じゃ辞めてやるさ、ぐらいのタンカ切って欲しかった。元全学連の闘士だもの。最後に緒方洪庵の言葉で〆る。「事に臨んで賎丈夫(せんじょうふ)となるなかれ」(いざというとき、いやしい男になるな)
 

~立候補が取りざたされる女性達~

 
 また選挙か、煩(うるさ)くなる。それに輪をかけるようなヒステリックな女性候補の名も取りざたされるが、御免蒙りたいね。あんな脳天から発するような金切り声を巷(ちまた)で聞かされたら、1日が鬱になる。自民党の元テレビ局アナウンサーだよ、顏を見るだけでも嫌だね。彼女がもし都知事になったら、海外へでも行くよ。
 
 それに、渡り鳥のあのお局(つぼね)姉御の名前も浮上している。嫌だねえ。クールビズ女。最も最近は精彩が無いけど。民主党でも「なぜ一番じゃなければいけないんですか?」の仕分け女史。女は強くなったのはいいが、針で刺すようなヒステリーの塊ばかり、おお~、これが真(まこと)の針地獄だ~。
 
 選挙をしたら金がかかるから、この3人には女史プロレスのリングにでも上げて誰が1番か決めたらいい。時間無制限1本勝負。レフェリーはアントニオ猪木さん、どう?勝ったものが都知事へ名乗りを上げる。いやはや恐ろしい。私は試合巧者のお局レスラーが有利とみるが。
 
 東国原?また出るの?モグラ叩きじゃあるまいし、出たり入ったり節操がない。もういい加減にしろだ。私はキャリアといえ行政能力といえ桝添さんなんか適任じゃないのかと思うのだけど。
 

今度は鼻風邪の洗礼

 
 先週は鼻風邪で苦しんだ。因果関係は分かっている。ラジオ体操から帰ると必ず半身裸になって、真水に浸したタオルで体をマッサージする。その日は調子に乗り、裸で部屋をあちこち彷徨(さまよい)歩いた。結果忽ち風邪ひいた。それも鼻水が湧き出るように留めなく吹き出る。ときにバーと、例えるなら間欠泉のように吹き出るから始末が悪い。
 
 14、15日はそのピークでそれに咳も加わったからおちおちしてられなかった。ティッシュシペーパーはいくらあっても足りない。でも大王製紙モノは使わなかったけれど、1週間が経ってやっと鼻水、咳が終息した。年寄に冷や水とはよく言ったものだ。自信過剰は禁物だと肝に命じた。
 
 そんな中でもラジオ体操は2日しか休んでいないのは、1日のリズムが体にインプットされているからなのだろ。流石に冷水摩擦は避けた。そんな折に完全防備で配達物を送りに代々木郵便局まで歩いた。
 
 途中シニアセンターのある「せせらぎ」の敷地を通ると、此処には銀杏の木が1本、まだ黄金色に葉を染めて、悄然と立ち尽くす姿あり。小雨の中、まるで呻吟(しんぎん)するようかのように、天を仰ぎ見ている。やがて私の行く手に力なく2枚の葉が舞い落ちた。
 
 「落葉地根」とはよくいったものである。葉は地に落ちやがて肥料となり木を育む。輪廻転生なり。すっかり裸木になった桜は、目を凝らして枝先を見ると、妊婦のお腹のように微かに膨らんでいる。これから冬本番というに、既に咲く春の準備。草木、自然の生命力にはただ驚くばかり。除夜の鐘はもうすぐそこだ。
 
  
小雨のなかに悄然と立つ銀杏の木
 
 

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イカサマ手話通訳の顛末/力道山死して半世紀/他

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■イカサマ手話通訳の顛末
■特定秘密保護法と生活
■真っ当な政治とは?
■力道山死して半世紀

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イカサマ手話通訳の顛末

 私もかの男は妙に恰好よすぎる、と実は感じていた。しかし全くのでたらめだったとは、恐れ入る。オバマ大統領の手話通訳をしたとなれば、末代までの名誉であるが、彼はそんな手柄より多分自己陶酔に陥っていたのかも知れない。
 
 大統領の真横でよくもシャラッと、ためらいもなくデタラメな手話ができたもんだ。聞けばこの男(34)は、過去に殺人で追訴され、その他婦女暴行、窃盗、強盗などの犯罪を繰り返していた。ズマ大統領の親戚であるというだけで、抜擢されたらしい。さすが南ア!まだこんな詐欺行為がまかり通っていた。
 
 まるで音楽に合わせるかように、リズムカルな仕草、手話通訳というよりも踊りに近いもので、私など思わず見とれてしまった。聴覚障害の方には失礼だが、敵ながら天晴れな騙し屋であった。あそこまで堂々とやれば、騙す方が偉い。
 
 人間の虚(きょ)を衝くとはまさに彼のこと。世間の常識を逆手にとった、彼こそ稀代の詐欺師で、彼は今後コメデアンとして食えるかも。いや~、世界には予期しないことが起こるもんです。
 
 全世界を騙した今回の手話通訳詐欺、あたかも白日夢の如き出来事でした。"オーシャンと13人の仲間"もさぞ仰天したことだろう。取りこみ詐欺とは、人間の一瞬の虚を衝くことがこれでよくわかった。用心用心。
 
 
特定秘密保護法と生活

 来年4月から消費税が8%になり2015年には10%にアップする。どうやら法人税(大企業)は減税され、一般家計は圧迫される。弱い者いじめとはこの事である。
 
 何故か焦って、拙速に成立した「特定秘密保護法」は一体どこまでが秘密であるのか判別つかない。物騒な世の中になる。実際、執行されたら真綿で締め付けるように国民生活を脅かしていくだろう。戦前の治安維持法に似ている。特にマスメディアが自己規制するのが恐い。
 
 ある日、特高が自宅に来て「御主人いますか、特定秘密法に触れている疑いがあります。署まできてください」なんて起こり得ます。見えない影に怯えて暮らす、物のいえない暗い日本になる日…いつか来た道を辿るような気がします。
 
 いまやらねばならないのは、特定秘密法案を通すことじゃない。国民の生活を守ること、原発問題遣るべきことは山積している。消費税アップは、国民医療保健や年金、いわゆる社会福祉のために役立てます、という公約は、いつの間にかトーンダウンしてしまった。国の借金1000兆円、国民一人当たり約790万円、アセアン諸国に1000億の大判振る舞いしている場合じゃない。
 
 
真っ当な政治とは?

 「江戸の忘備録」(磯田道史著・朝日出版)を読んでいたらこんな箇所がありました。細井平洲という学者が米沢藩の名君上杉鷹山の若かりし頃講義した話です。そのまま抜粋してお伝えします。
 
 「春秋左氏伝」哀公元年の条で、ここに政治家として一番大切なことが書かれていると。「国の興(おこ)るや、民を視(み)ること傷(いた)めるが如くす(中略)その滅ぶるや、民を以って土芥(どかい)となす」注:土芥=土とゴミ、ねうちがないもの。
 
 つまり、政治とは国民へのまなざしが大切で、政治家は傷をいたわるように国民を視る国、そんな国は必ず栄える。逆に、政治が国民をゴミのように無視する国、そんな国は必ず滅ぶ。
 
 含蓄ある言葉です。党利党略、あっちになびき、こっちになびき政争に明け暮れる昨今の政治家には、さぞ耳の痛い言葉でしょう。5000万受け取ったのにやれ、個人で借りたとか見苦しい弁明。挙句は来年1年の給料を辞退するからと、言外に許しを乞う。何んとも女々しいお方もござる。猪瀬都知事、あなたは「やはり野に置けれんげそう」だ。
 
 形はどうであれ、これ「賄賂」である。これに対して、真っ当な政治のことは「正路」(江戸の忘備録より)というのだそうだ。日本に上杉鷹山のような理念をもった、真っ当な政治家を期待する方がどだい無理のようです。
 
 
力道山死して半世紀

 力道山死して、この15日で50年、半世紀も経った。昭和は遠くなりにけりだ。力道山を刺した村田勝志(暴力団員)も今年4月亡くなっている。聞けば村田氏は力道山の命日には、2,3日ずらして池上「本門寺」へ欠かさず墓参りに行ったという。
 
 神保町の古書店「biblio」小野店主が言っていた。「格闘技ものでは、断然力道山ものが人気があります。最近も、東映撮影所から力道山がボール紙に書いた綺麗なサインがみつかりました。」英語と漢字でそれぞれ名前をサインしてある珍しいものです。撮影所のスタッフが依頼したものでしょう。1955年(S30年)のもので、biblioでは売値15万7500円だそうです。
 
 同じ神保町近くの格闘技ショップ「闘道館」には力道山のパスポート(300万)や、相撲時代の最後の場所に締めた化粧まわし等が売られている。まさに、虎は死して皮を残す、だ。


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村田諒太に課題あり/御粗末なIBF・WBA世界戦の結末/他

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■村田諒太に課題あり
 ~村田には和の魂を~ 
 ~戦艦大和の危惧~
■御粗末なIBF/WBA世界戦の結末

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村田諒太に課題あり

 村田諒太(三迫)のプロ2戦目(6日国技館 8回戦)は、課題を浮き彫りにした試合だった。さながら闘牛と闘牛士の戦いのような試合であった。村田が角を振るって突進する闘牛なら、相手のデーブ・ピーターソン(米)はさしづめ真紅のケープを操るマタドール(闘牛士)であった。
 
 短調な攻めで突進を繰り返す村田、それに対して、デーブは右に左に攻撃をかわす。村田の足が止るやパンチを浴びせる。真正面から挑んでこない相手だけに村田のストレートも空を切る。そうやって虚しく回を重ね、7回が終わり、これは判定だと思ったら8回ガクンんと相手はスタミナが落ちた。村田はここぞとストレートを繰り出してTKO。最後の連打だけは見応えあり、やっと溜飲を下げたが、今回の試合は、最後善ければ、全て善しとはならない拙戦。
 
 アナウンサー氏がやたらめったら"ロンドン五輪ゴールドメダリスト"と絶叫するもんだから、どんなに凄いボクサーなのかと、初めて試合を見る人は括目しただろうが、世界を見据えた村田の軌道修正は避けられないだろうと、私はみた。
 
 攻めあぐんでしばし棒立ちになり、接近戦で為す術知らず、かの選手がハードパンチャーでなかったのが、幸いした。これってまさにマッチメークの勝利だよ。パンチの強い選手なら忽ちボディーブローから突き上げるアッパーをモロに喰らって大の字に倒れていただろう。そんな危うい場面も多々目にした。
 
 初めてテレビを見た人は、なあんだ、村田ってこの程度の選手なのかよ、と落胆したことだろう。「BIG DREAM」(でっかい夢)なんて、トランクスのお尻にあったけど、私にいわせれば「世界取り」からは程遠い試合だった。
 
 
~村田には和の魂を~

 ことミドルクラス、世界には強い選手がゴロゴロいる。ストレート打ちばかりの村田のロングレンジでの戦法は、サッカー選手がロングシュートだけで勝負するようなもの。細かいパス回しやドリブルで突破口を開く繋ぎの攻撃がない。そう村田の課題は、ショートレンジでの細かいパンチの連係、左右に動く柔軟なフットワークを身につけることだ。
 
 その点はチーフコーチのイスマエル・サラス(キューバ人、タイで5人の世界王者を育てた実績を持つ、ミゲール・ディアスのトレーナでもある有名人)が今後しっかりと修正指導して行くだろうから、取りこし苦労かも知れないが、でもそう簡単には直りそうもない気がする。村田の体の硬さにも問題がある。
 
 で、サラスコーチでも手を焼いた時は、輪島功一さん(元世界スーパーウェルター級王者=輪島ジム会長)に臨時コーチを依頼したらよい。輪島会長は俗にいうコンニャク戦法で3度王座に就いた人、不死鳥王者である。短いリーチ、短足のハンディをものともせず創意と工夫、努力で世界を極めた。村田はリーチ、体躯は申し分なしだが、相手をいかに崩すかの輪島戦法には学ぶべきことがあるはずだ。
 
 
~戦艦大和の危惧~

 そうだ!困った時には輪島会長に指導を乞おう、洋式のコーチより時には和式だ。和の荒ぶる魂と技を注入するのだ。ついでに「カエル跳び」も伝授してもらう。恰好悪くてもいい。これから世界ランカーと対戦する上で、恰好よく勝つなんていうのは虫が良すぎる。茨道はまさにこれからなのです。強豪が前途に立ちはだかります。
 
 いずれにしても村田は恵まれ過ぎている。所属は三迫ジム、プロモーター&マッチメークは帝拳で、トレーナーは世界のサラス、カットマン(出血を止める人)はその都度、米国から招聘、勤務は電通の子会社、そして放映はフジテレビのゴールデンタイム。
 
 錚々たる村田連合艦隊である。はや世界チャンプ並みの陣容だが、この恵まれ過ぎる環境が諸刃の剣、大事にし過ぎて[宝]を損なうことになりかねない。戦艦大和にならなければと私は危惧している。
 
 
御粗末なIBF/WBA世界戦の結末

 亀田大毅(IBF=C)×リボリオ・ソリス(WBA=C)のIBF/WBA世界S・フライ級王座統一戦ほどファンを愚弄した試合もない。試合内容からして、とても両団体を代表するチャンプ同士の対決からは程遠い。しかも前代未聞のトラブルのおまけ付き。それもまたまた、亀田家に纏わる。なんとまあ~またも亀田兄弟絡み、何処まで続く泥濘ぞ、である。
 
 挙句12ラウンドが終わって、判定になると採点を発表するリングアナはしどろもどろで、中断したり、発表すれば2-1の判定でソリスの勝利。あれれ、ソリスは前日の軽量でウェートオーバーで失格じゃないのか?
視聴者は当然亀田の王座陥落と思いきや、翌日の新聞を見ると「亀田の防衛」なんじゃこりゃ。
 
 IBFも日本コミッションもこれじゃ詐欺に等しい。何故計量が終わった時点で「明日の試合は、ソリスが例え勝っても契約ウェートオバーで無効となります。」とはっきり明言しなかったのか。私の推測だが、事実を公表すれば翌日の興行に支障をきたす、そんな思惑があったのかお知れない。
 
 何はともあれ御粗末の一語。ただ今回は亀田大毅もある面、杜撰な運営の犠牲者だけれど、先の済州島での長男・興毅の防衛戦でも御承知のように判定を巡り紛糾した。亀田ファミリーには何故かトラブルが絶えない。亀田家は、もはや公共の電波を使う資格なし!
 
 12月6日は元テレビ東京杉浦滋男アナウンサーの命日である。平成9年62才で亡くなった。私はキックボクシングの解説者として御世話になった。格闘技の分野では知る人ぞ知るアナウンサーであった。さぞや天国から昨今の日本のボクシングの現状を見て、さぞ嘆いていることだろう。
 
 余談だけど「亀田(製菓)の切りもち揚げ」は、私大好きなんだけど。サクッとして、塩分も少ないし、これって亀田ファミリーには関係ないか。はやく大晦日の井岡一翔×ホセ・ロドリケス(メキシコ)の試合が見たい!
   
  
森閑とした師走の公園、夜明けのスキャットが聞こえる。
舟木昭太郎の日々つれづれ
 
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歌謡曲、プロにはワザがある/12月、師走です/他

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■歌謡曲、プロにはワザがある
 ~病床にある山口洋子先生~
 ~五木ひろしのデビューの頃~
■12月、師走です

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歌謡曲、プロにはワザがある

 以前紹介したシャンソン「枯葉」もそうだが歌詞というより秀逸な詩であり文学である。短い歌詞の中に森羅万象が凝縮されている。この「公園の手品師」(末尾に作詞あり)も晩秋の公園の情景を余すところなく捉えている。作詞家とは凄いもんだとつくづく思うのです。
 
 因みに作曲は歌謡界の大御所である吉田正、あの寒い朝や異国の丘の作曲者。流石に詞を際立たせる術を知っている。シャンソン風に粋なメロディに作り上げた。これをフランク永井が甘い、トロけるような節回しで唄った。私の愛唱歌の一曲だ。
 
 銀杏は手品師 老いたピエロなんて、表現はなかなか思いつかない。銀杏の葉をトランプに見立てる、う~ん、これがプロのワザなのだ。「秋がいくんだ冬がくる」スパッと断定して、厳しい冬の到来をより印象付けている。見事なまでの心象風景の描写。
 
 作詞といえば、多分昭和50年頃だったと記憶にあるが、野口修社長(野口プロ=キックボクシングの産みの親、沢村忠をスーパースターにした)と山口洋子先生「姫」のママにして作詞家)と共に香港に滞在しことがある。 
 
 野口社長がタイからルンピニースタジアムの要人(陸軍関係)を香港に招待して、当地で険悪なタイとの関係を修復するべく企画した野口-ルンピニー会談だった。私(当時ゴング編集部)にそれを取材して欲しいと、招待に預かった。キックボクシングに影を落とした頃で、野口社長もなんとか活路を見え出そうと必死だったのだ。
 
 
~病床にある山口洋子先生~
 
 私は1日遅れで深夜香港に到着したら、山口先生がベンツを運転して空港に迎えに来てくれた。何んという僥倖! そして到着した所は、あの超高級ペネンシュラホテル、凄いホテルに宿泊したのだ。1泊2日の香港だったが、無事取材が終わり私は慌ただしくバンコクへ回った。想い出深い旅であった。
 
 以前山口先生に、流行歌の話でこんなこといわれたと綴ったことが有る。「舟木さん、作詞してみない?文章書くのと同じですよ。歌は物語なの、短い詞(ことば)のなかに物語を詰めていけばいいのよ」 こんな話だったと思う。私は即座に、とてもとてもと笑った。公園の手品師の作詞を見るまでもない。作詞家や小説家の才能は、天の配剤、特別な才能ある者しか出来ない仕事だと私は思っている。
 
「よこはま・たそがれ」は山口先生が作詞して、五木ひろしが唄い空前のヒットとなり、五木はこの一曲で一躍スターダムにのし上がった。山口先生は、その後も「夜空」「千曲川」「うそ」「ふるさと」などのメガヒットの作詞を連発した。そんなビックな先生から、御世辞にも歌詞を書いたらといわれた。身に余る光栄であった。
 
 その山口先生がいまは病床にある。一緒に暮らす野口社長から伺った。重い病だという。東映のニューフェイスから銀座にバー「姫」を開き日本一のバーにしたかと思えば、今度は作詞家、更には「老梅」で直木賞(S60年)を受賞した。栄光を独り占めしたような方が、病院のベットで苦しんでいる。その落差に往時を偲ぶ。恢復あれかしと切に祈らずにはいられない。
 
 
~五木ひろしのデビューの頃~
 
 因みに五木は野口プロに移籍して五木ひろしと改名してから芽が出たんだ。この名前、作家で野口社長の旧知の五木寛之さんからもらって付けたと私に同氏が仰った。その前は三谷謙の名で、全然売れずにいたのを山口先生がプロデューサーを引き受けて、作曲家にも平尾昌晃や猪俣公章なんか起用して、万全の態勢をとってね、それで五木は、ポーンと浮上できた。それまでは松山まさる、一条英一、そして三谷謙と何度も歌手名を替えて苦労した。
 
 歌は上手いのに曲とスタッフに恵まれなかったんだね。でもね、彼のスターダムへの階段には、多くのキックボクサーの努力、支えもあったんだよ。目黒ジムが地方巡業に出るときには、野口里野会長(目黒ジム=修社長の実母)は、必ず選手にお金を持たせた。レコード賃だね。それで選手たちは試合前にレコード店巡りをした。「五木のレコード下さい」ってね。その度にゴッソリとレコードを買い上げた訳です。
 
 「よこはま・たそがれ」は忽ちオリコン1位に躍り出たが、これも一助だった。野口プロ、キックの目黒ジムが一丸となって応援したんだよ。こんな苦労があったことって、五木本人は知っているのかな。これ忘れないで欲しいね、五木ひろしの原点だもの。
 
 そういえば五木が、野口プロに入りたての頃はよく後楽園ホールのキック会場の入り口で、「いらっしゃいませ」とチケット切る手伝いをしていたよ。分からないものだね、人の人生は…。以上、オジサンの、つまらない歌謡曲講座でした。

*****公園の手品師*****
 
歌:フランク永井
作詞:宮川哲夫
作曲:吉田 正
 
鳩がとびたつ公園の
銀杏は手品師 老いたピエロ
薄れ日に微笑みながら季節の歌を
ラララン ラララン
ラララン 唄っているよ貸して
あげよかアコーディオン
銀杏は手品師 老いたピエロ
 
雲が流れる公園の
銀杏は手品師 老いたピエロ
口上はいわないけれどなれたてつきで
ラララン ラララン
ラララン カードを撒くよ
秋がいくんだ冬が来くる
銀杏は手品師 老いたピエロ
 
(三番略)


12月、師走です
 
 12月、とうとう師走です。1日の朝はラジオ体操を止めて散歩しました。6時半夜が白々と開けて、今日も良い天気です。イアーホンからはドミンゴの「夢のように」「カタリ」の音楽が鳴り響きそれだけで幸せな気分になります。格別に冷え込む朝でしたが、全身に漲る力を感じました。
 
 お昼には、またも代々木公園に弁当持参でいきました。勿論、家内
も一緒でワインとビールは当たり前の如く携帯クラーに詰めて行きました。紅葉狩りには遅すぎるのですが、余りににもお天気が良いのでもったいないと思ったのです。ところどころに燃え尽きようとする”もみじ”が火のように太陽に映えていました。
 
いそがしく時計の動く師走哉
            
           子規

 
 長閑な師走の昼下がりでした。しかし我が愛するタイのバンコクではまたも反政府デモ、警官隊との衝突で死傷者が出たとかのニュース。今度は政府支持派が対抗して、大がかりなデモ。国を二つに割っての無意味な争いは、先行き混沌としてきました。観光立国のタイ、これでまた観光客の足は遠のくだろう。なによりも政治が停滞する。
 
 同じ事の繰り返しだ。国益を損なうものだ。さぞ、聳えたつ舎利仏閣、悠久の流、チャオプラヤも涙を流していることだろう。微笑みの国の民に知恵はないのか、力による政府打倒では何も解決しない。まもなく1年が終わろうとするのに、私は心配でたまらない。

大山公園の早朝風景、銀杏の葉も落ちて淋しい…。
舟木昭太郎の日々つれづれ
  
逆光に映える代々木公園の紅葉、ゆく秋の風情。
舟木昭太郎の日々つれづれ
  
1日の陽気は小春日和、代々木公園で昼食を摂る。
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亀田興毅・モンキービジネスのなれの果て/他

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■再び八百長問題
 ~猪瀬東京知事よ、お前もか~
■キャロライン駐日大使
 ~JFKと元日本海軍兵の交流~
■モンキービジネスのなれの果て

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再び八百長問題
  
 先般この欄で「此の世は八百長で回る」と題する食の偽装問題を取り上げた。車海老と称して販売したものが実はブラックタイガーだった。宅配業者のヤマトは冷凍保存をウリにしてたものが、これまた嘘だった。ホテルで出す高級和牛ステーキには牛脂が混入されていた等々。
 
 これで一段落と思っていたら今度は美術関係にも及んだ。日展の審査員が、自会派の応募作品に事前に指導をしていて、それが入選していたことが判明した。(朝日新聞11/20朝刊)。事前指導はどの会派も当たり前で、相当以前からこういった八百長審査は行われていた模様だ。従って、どの会派にも属していない応募作品は、いくら優れたものでも鼻から弾かれてしまう可能性があった。
 
 審査員の事前運動が効いて、入選した作品は20人にものぼり、中には最高の特選をもらった人もいたそうだ。当然それらの審査員には、あとでたっぷりと御礼するだろうから、全くゼネコンが政治家へのワイロを差し出すのと瓜ふたつだ。芸術もコネと金がものいう世界なのだ。これ、立派な八百長だ。
 
 
~猪瀬東京知事よ、お前もか~
 
 まだ続く、猪瀬都知事まで徳洲会から5000万円を受け取っていたと朝日新聞は報じた。徳洲会の選挙違反で強制捜査が入ったら、これは大変、と金を返した。とんだ慌て振りだ。猪瀬都知事は5000万について、私は知らない、秘書がやったことだ、私には関係ないと当初はマスコミに怒りをぶちまけていた。
 
 ところが、舌の根が乾かぬうち前言を翻してそれを認めた。「個人的な借金だ」と詭弁を弄しているが、弁明は明らかに歯切れが悪い。5000万かあ~、現金だろう、誰でも目が眩むよな。利子も担保もないお金なのだからして、こんなにオイシイ借金もあるまい。徳洲会がそこまで親身になってポンと大金を貸すのは、病院の建設などに便宜を図ってもらう為だろう。これも八百長です。
 
 私など、5000万持ってくる人がいたら、それがどんな素性の金だろうと、ハッピーハッピーと受け取ってしまうだろうが、猪瀬都知事は公人だからな、そりゃまずいぜ。報道などによれば受け取った金を奥さん名義の口座に入金したとか、何だかいじらしいね。「ミカドの肖像」などの著書もある猪瀬知事は、俊英なるノンフィクションライターでもある、ここは作家に恥じぬ明解な論理でしっかり説明する義務があると思うが。
 
 2020年の東京オリンピック招致に成功、絶頂期の、所謂時の人が瞬く間に奈落の底へ墜ちた。人生どんな処に落とし穴が在るかわからない。まさに「治に於いては、乱を忘れず」である。
 
 かつての左翼の闘士(信州大当時白ヘル)も、攻撃側に回ると強いが、守りにはからっきし弱いことが判明した。天国の牧伸二もさぞ嘆いているだろう。あ~ああ、やんなっちゃた、あ~ああ、驚いた~。
 
 
キャロライン駐日大使
 
 ジョン・F・ケネディ没(1963年11月22日)50年後に、長女キャロラインさんを駐日大使に起用するなんて、オバマ大統領も味な事をやるねえ。外交がスマートである。
 
 キャロライン大使って、好感が持てるよね。装いもまるでジパンシーを着たオードリー・ヘップパンーのようにシックで目立たずのお洒落、極普通の女性に見えた。けど、矢張り育ちとインテリジェンスがそこはかとなく漂っているのだ。「目立たず生きろ」は悲運のケネディ家の家訓を表しているようだ。20才のときに広島の原爆記念館を訪れたらしい、その行動力にも私は共鳴するのだ。
 
 NHKニュースでも報じていたが、ケネディ大統領は日本にくる日程まで決まっていたのだそうだ。ダラスでの悲劇がなかったなら、実現していたかもしれない。大統領は第二次大戦中、潜水艦の艦長をしており、日本の軍艦に撃沈され九死に一生を得ている。
 
 
~JFKと元日本海軍兵の交流~
 
 その攻撃した日本の元海軍兵と大統領は交友があり、是非彼らに会えたいと言っていたらしい。大統領に選ばれたときに日本から送られた御祝いの寄せ書きもケネディ博物館には保存されている。汝の敵を愛すか。なにかジーンとくるエピソードだけど、キャロライン大使は父親のこんな思いを胸に、日本に着任したのかも。歴史の鼓動を感じるね。
 
 因みにキャロライン大使の大リーグの贔屓チームは今期世界一になったボストン・レッドソックス。それもその筈、レッドソックスはホームの試合8回裏の攻撃の前に、「スイート・キャロライン」の曲を流す。そして観客は総立ちになり唄う、フェンウェイ・パークの名物だ。
 
 このニール・ダイヤモンドの名曲は、キャロラインさんを称えた歌だという。今年のオールスター(メッツの本拠地シティ・フィールド)でニールによって唄われた。感動ものであった。辺野古への飛行場移籍など、難問を抱える日米外交ではあるが、キャロライン大使には、無事任期を全うしてもらいたいと願うものである。
 
 
モンキービジネスのなれの果て
 
 最後に亀田興毅。先の済州島での孫正五(韓国)とのWBA世界バンタム級タイトル戦、これなぞ論評する気なんかないけど、ランキング14位の挑戦者に、ダウンを取られた挙句に際どく防衛。あれは負けていたよね、と私は2~3人の友だちから質問を受けた。亀田の試合はいつもこうだから、貴方の仰る通りですと私は応えた。
 
 3階級制覇者の8度目防衛、数字だけ見れば無敵のチャンプだが、そうでない事は先刻ファンが御存じ。普通だったら日本ボクシング・コミッションの年間最優秀賞(ボクシング記者クラブが選ぶもの)を当然受賞していいものを亀田は1度ももらっていない。この事実が見事に彼の試合の価値を物語る。
 
 YouTubeをたまたま検索していたら亀田×孫戦について怒りを振り絞り訴える青年がいた。亀田の勝利はいかにひどいか、ランク14位の孫を挑戦者に認めたWBA団体のデタラメ、金儲け主義でいまや階級が(ミニフライからヘビー級迄)17もあること。これは統括団体が少しでも認定料が欲しいから増やしたものだとクサス。同感!
 
 しかも暫定王者など何だか余計なものまで増やして、暫定世界戦も同じように認定料は取るし、その他に何とベルトは30万で買わせるあくどさ。アルビン・カーン(白井義男を育てた人)は口を酸っぱくして白井にいったという。「ヨシオ、ボクシングを止めても絶対ボクシングビジネスに手を出しちゃいけない。あれはモンキービジネス(うす汚い商売)だから。」
 
 現在日本が認める世界のボクシング団体はWBA,WBC,WBO,IBFの4団体である。それぞれ17階級を擁するのだから誰が何処のチャンピオンだか私にも整理がつかない。世紀末のボクシング、金の亡者が魑魅魍魎、横行する。嗚呼、石松、輪島、具志堅時代が懐かしい。
 
  
 
早朝のウォーキングの途中で見つけた、不思議で大きな赤い花…丈は大人の背だけほどある。
"この木 なんの木"じゃない、"この花 なんの花 気になる花"?
舟木昭太郎の日々つれづれ
 
ラジオ体操に向かう6時前の早朝の景色、まだ暗い。
舟木昭太郎の日々つれづれ
  
6時を過ぎるとやっと薄明かりになる。名残の月がまだ天空にある。
舟木昭太郎の日々つれづれ 
   
会津若松の五十嵐道場の五十嵐好彦師範よりご恵送頂いた「会津みしらず柿」。
桐の箱に入ったもので、デリシャスでおおぶりで驚いた!!
舟木昭太郎の日々つれづれ
    
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女子ボクシングの名勝負!師匠は白井・具志堅×竹原・畑山/他

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■女子ボクシングの名勝負!
 ~女を舐めたらいかんぜよ~
■伊豆大島、レイテ島の台風
 ~地球が牙を剥いている~
■年賀はがき、もう止めにしたら

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女子ボクシングの名勝負!

 先週は10日と13日の2日間後楽園ホールに通った。11日は先般綴ったようにクラッシュ、そして13日はボクシングで白井・具志堅ジムが主催する”ザ・カンムリワシ・ファイトVOL.43”を見た。
 
 メインはWBA世界Sフライ級タイトルマッチ、王者山口直子(白井・具志堅)VS挑戦者同級2位藤岡菜穂子(T&H)の女性のファイトであった。これが白眉の戦いで、正直驚いた。男勝りとはまさにこれだ。
 
 1R2分×10R、彼女たちは臆することなく戦った。いままで女子ボクシングを低く見て、侮っていた私の不明を恥じた。1R、いきなりロングフックで仕掛けた藤岡は、チャレンジャーらしく以後も攻勢を仕掛続ける。スピード豊かで、パンチに切れもある。何より相手の懐に飛び込む勇気があって、見ていてスカッとする。
 
 対して山口は懸命に藤岡の激しい攻撃にカウンターで迎え打つ。前半を凌ぎ切れば、後半体力にものをいわせて反撃できると踏んだのかも知れない。藤岡は元来はWBC世界ミニフライ級王者、この度3階級上げて山口に挑戦した。どう考えても体力的に不利である。ところが挑戦者の前進速攻は絶えることなく最後まで続いた。
 

~女を舐めたらいかんぜよ~

 判定は大差で藤岡が勝った。山口だからKOされずに済んだといえる。藤岡は見事な2階級制覇。山口は3度目の防衛に失敗。山口35才、藤岡38才、二人とも決して若くない年齢だが、アマチュアで鍛えた基礎体力があるからこそクリンチも無い、稀に見る好ファイトになったとみた。女子ボクシングを舐めたらいかんぜよ!と我胸に聞かせた。
 
 山口は元やり投げ選手でインターハイの優勝者、方や藤岡は国体に5度出場したソフトボールの選手で、09年に33才でプロボクシングに転向した。今後彼女たちのように、陸上などの異種競技からボクシングに転向する女性が増えるかもしれない。
 
 山口の師匠が具志堅会長なら、藤岡はT&H、つまり元世界ミドル級王者竹原慎二と元世界フェザー&Sフェザー2冠王者畑山隆則協同代表。錚々たる顔触れに観客も驚いたことだろう。彼らが魂を注入して育てるのだから強い訳だ。近い将来、女子だけを集めた大会が開催されるかも知れない。そういう時代が必ずやってくる。出よ、日本のドン・キング!
 

伊豆大島、レイテ島の台風

 伊豆大島台風に土砂災害、そして比国レイテ島の津波の被害は顔を背けたくなる惨状だ。自然の力の前に人間はいかに無力か思い知らされる。「天災は忘れたころにやってくる」といったのは物理学者で小説家の寺田寅彦。これを言ったのは関東大震災のときだが、今は忘れる暇なんかない。次々に襲ってくるのだから。
 
 海面の水温が上がっていることが、どうも台風の原因らしい。これも人間の仕業というからどうしようもない。文明を謳歌し過ぎた結果の報いだとすれば、人間は原始に帰るしかない。それも今更できないとなれば甘受するしかないではないか。どうしたらいい、蝋燭生活に戻る?
 
 最近は早めにテレビやラジオで警報を出すから事前に避難して難を逃れる人もいる。だけどレイテ島などはそんな情報網もないだろうし、日本人も定年退職後に永住した人も居て犠牲になった。物価も安く年金生活を送るには同地は最適らしい。「人生至る所に青山あり」といえど、碧い空、青い海に憧れて移住したのに、思わぬ災害で命を落す。無常なり。
 


~地球が牙を剥いている~

 人の一生とは分からぬ。天地異変が世界の各地でいまかいまかと鳴りを潜めて待っているような、そんな気がする。火山の噴火、巨大地震、洪水、竜巻…奢れる人類に牙を剥きだしたのだ。竜巻などはアメリカの専売特許だと信じていた。昨今は我国でも頻繁に起きるようになった。これも天候異変の結果らしい。
 
 地層を深く掘りまくるシェールガスなどは、とどのつまり地球を安眠させないものだから怒りを露わにしているのだ。「足るを知る」ことがない、貪欲な人類は謂わば、自分の首を締めながら生存している。いずれ窒息することになろう。人間は生きていることそのものが公害であるらしい。どうしよう、それが、問題だ!
  
 長く暑い夏が終わった後は、行楽の秋を楽しむ間も短く冬がやってきた。これも温暖化の仕業だろう。北海道ではもう大雪の便り。朝のラジオ体操の公園の木々も、何故か師走に向かって急ぎ足だ。街ではクリスマスの飾り付けが始まった。そんなに急がなくてもいいのに、と思う。
  

年賀はがき、もう止めにしたら


 年賀はがきもそろそろ買わなくては。年賀はがきといえば、街の安売りチケット店に、1枚50円のものが45円で並んでいた。どうして?と不審に思っていたら、拙宅にくる郵便局員が言っていた。「上のほうから指令がくるんですよ、お前は何枚売れってノルマが。それでどうしても捌けないものを安売り店に持ち込むんです」
 
 これを「郵政の自爆」と朝日新聞が報じていた。タコが自らの足を喰って生きているような、こんな商売はもう止めたらどうか。年賀はがきは、長い慣習で捨て難いのは理解できるとしても、世の中はメール時代に移行している。年賀状のノルマを押し付けされた郵便局員こそ哀れで不憫である。総務省も見て振りしないで、この問題に徹底的にメスを入れるべきだ。
 
空色のランニングシャツが藤岡、黒が山口。
激しい打ち合いが続く。
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山口×藤岡戦のパンフ。
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大山公園のウォーキング道も秋の終わりの風情。
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「クラッシュ」を見た!/此の世は八百長で回る/他

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■「クラッシュ」を見た!
 ~若きリーダーが革新的な競技に~
 ~軍師 神村栄一の存在~
■此の世は八百長で回る
 ~真っ当なものはなにもない~
■我が厨房奮戦記
 ~カキフライに豚汁、とんかつ~
■シャンソン「枯葉」の季節

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「クラッシュ」を見た!
 
 キックボクシングの「クラッシュ」を観戦した。DTSジム田中誠一会長からの御招待、リングサイドで観戦した。後楽園ホールの会場に入ってみて驚いた。全席満席ではないか。格闘技団体が乱立して、各団体とも集客に苦労している。それが満員の熱気、キックが変化して、進化していると久方ぶりに足を運んで肌で感じた。
 
 試合が始まって得心した。第1試合から最終メーンイベントまで、全部3分3R、実にテンポが宜しい。次から次に試合が歯切れよく入れ替わるので、見る側(私)にとっては退屈しない。3Rとフアイト時間が短い分選手たちはスタミナを心配しないで、試合開始からスパートを掛け蹴撃する。だから面白い。
 
 これはキックボクシングの「ファーストフード」ではないのか。ふと思った。お客さんが、早く見たい対戦を躊躇なく提供する…いわば御客のニーズに応えている、時代と共に格闘技は変化してかまわない。御客が見たくないものを延々と見せる、よって客離れが起こる。それでは発展のしようがない。こんな閉塞状態をクラッシュは打破したといえる。
 
 一方、MMAのようにピアーにムエタイスタイルを突き求める団体があっても正しい。キックの多様化は時代の流れ、そこでいずれの団体が生き残るかだ。兎に角、流行のアーチストのライブを見るような弾ける熱気のクラッシュ。観客に若い女性が多いのに少々驚き。
 
 
~若きリーダーが革新的な競技に~
 
 このクラッシュを統括するのは、長年全日本のオールジャパンでリングアナウンサーとして活躍してきた宮田充氏。彼の若い情熱と感覚がオール3Rという革新的なスタイルを生み出したといえる。プロモーターに彼のような若きリーダーが出現したことは心強い。創造と革新、なにごともその心意気がないと格闘技といえども生き残れない。蛇は脱皮し続けなければ生き残れないの喩えあり。
 
 なんでも12月14日の今年のクラッシュ最終戦のチケットは、売り出し即日完売だそうである。こんな話を聞くと我がことのように嬉しい。私のルーツはキックボクシングに有り!来春1月4日(後楽園ホール)も興行があるそうだけら是非見て欲しい。
 
 キックを盛んにすためには何をすべきか。観客を飽きさせないで楽しませるにはどうしたらいいか。そしてある日、より速く、より面白くの「ファーストフード・キックボクシング」に行きついたと私は短絡的に想像するが、クラッシュの新しい姿、この新機軸の試み 実はこれを生み出した背景には、プロモーター宮田充を支える軍師の存在も見逃せない。
 
 
~軍師・神村栄一の存在~
 
 リング下から眼を光らす神村栄一さんの存在だ。草創期のキックボクシングで協同プロのプロモーターだった御人で、骨の髄まで業界のことなを知り尽くす辣腕家。さしずめキックの黒田官兵衛だ。彼の豊富なキャリアがアドバイスされ、クラッシュのリングに生かされている。私はそんなふうに感じを取った。
  
 神村氏は大山道場(後の極真空手)の四天王の一人だった人。現在は、新空手を主宰している。因みにK-1という名称は彼が興した新空手のK-2、K-3が源。この発想がなかったらK-1は生まれていなかったのではなかろうか。神村栄一とはそんな男である。
 
 TBS=日本系の流れを汲むのが現在隆盛を誇る新日本キックボクシング協会なら、NTV+テレ東の全日本系の流れを受け継ぐのがクラッシュ。これがいまのキック界の二大潮流だろう。切磋琢磨して両団体はキックを盛り上げて欲しい。最後に試合の寸評を少し。
 
 最後に試合の苦言を少し。石川直生と神戸翔太のメインの試合。石川君の噂を耳にして期待したのだが落胆。石川はタテにぴょんぴょんと跳ねるフットワーク、地に足が着いていない動きで、バランスを再三崩した。そして神戸のローキック、それに続くストレートをもらって、反撃できず。
 
 結果は2-0の判定で敗れた。私は例え神戸が石川に勝てなくても伸広という点で神戸の将来性を買った。基本的なフットワークを石川は身に着けるべきである。それが出来たときに初めて彼の得意とする飛び膝蹴りも生きる。石川は才能を秘めた選手だけに期待したい。全般にクラッシュのレベルは高く見応えがありました。田中会長(本職は江戸川区船堀の田中歯科クリニックの歯科医師)、御招待有難うございました
 
 
此の世は八百長で回る

 食の偽装問題は際限ない。阪急阪神ホテル、ザ・リッツ・カールトン大阪に始まったメニュー表示と異なる偽装表示問提題は、大手のデパートにも広がりをみせ高島屋では直営の「フォション」が”車海老のテリーヌ”と表示されたものが実はブラックタイガーだったとか、伊勢丹三越、大丸松坂屋、西武そごう、小田急と挙げれば切がない。ホテルも軒並み。まさしく日本は偽装、八百長列島だ。
 
 高級なステーキには、牛脂が混入されて(シェラトン都ホテル大阪)フレッシュジュースが実は只の瓶詰のものだった(リッツ・カールトン大阪)…いやはや、これって完全に八百長だよ~。皆で遣れば怖くないか。
 
 宅配業者の大手ヤマトは、クール宅急便が聞いてあきれる。真夏に冷凍庫は開けっ放しで作業、そればかりか荷物が溢れて冷凍保存であるべきものが、炎天下に置きっぱなしであったとか。日本郵便のチルドも同じような情況だった。
 
 楽天のネット販売も優勝記念のバーゲンセールで不当表示が1000点に上るという。「シュークリーム10個通常12000円の定価ものが、77%(星野監督の背番号)割引の2600円」流石に消費者からおかしいとクレームがついた。八百長の連鎖は津波の如し。♪騙したあなたが悪いのか、騙された私が悪いのかぁ~
 
 信じる者は救われない!、そうかといえばみずほ銀行は反社会的(暴力団)な者に融資していたのに、役員は見てみぬふりで長年放置していたし、JR北海道は杜撰な管理で事故が多発している。これも書類上は万全な点検致しました、と上司には報告されていることだろう。
 
 原子力発電ほど安くクリーンで、安全な電力もないと喧伝してきたのは為政者だったり象牙の塔のエライ学者さん。それがどうだ、安上がりどころか恐ろしい事故が現実になり、いまでも汚染水がドンドン海に流れだしている。
 
 賠償金や事故の後始末のために東電はもはや瀕死の状態だ。集めた汚染土壌は行く宛もなく野ざらし、福島の廃墟に決まった原子炉の始末に、今後どれくらいお金が掛るのか見通しすらたたない。核のゴミも貯蔵受入場所が見つからず彷徨う。これが安心安全安上がりの現実である。その挙句国民は原発事故のつけを電気料金に今後際限なく上乗せされるのだ。で、てっきり赤字会社かと思ったら今期1500億の黒字だという。
これって八百長だろう。
 
 
~真っ当なものはなにもない~
 
 こう見てくると、まっとうなものなど存在しない。産地直送などと宣伝しているのも疑ってかかった方がいい。それにしてもこうした事実が発覚したあとの役員の会見も客を舐めきったものだ。「飲食メニュー表示に対する認識が甘く、管理ができていなかった」(高島屋の増山裕常務=朝日新聞から)
 
 車海老をブラックタイガーで代用していたのに、認識が甘かったで済まされまい。これなど明らかな詐欺だ。森功著「大阪府警暴力団担当刑事ー「祝井十吾」の事件簿を読んでいたら面白い文章があった。
 
「暴力団の組長の申告は押しなべて、600万位です。可笑しいでしょうこれ。高級外車に乗り高価時計を身に着けて、高級クラブや飲食店で豪遊してるのに」と元刑事はいう。でも国税はそこには手を触れたがらないというのだ。恐いからだろうと。見て見ないふりの国税はやっぱり八百長か。
 
 アメリカの情報局(CIA)が同盟国ドイツのメルケル首相の携帯電話を長年に渡り盗聴していたとのニュースも驚いた。この盗聴事件も各国の要人にもやっていたと、次々に露見している。メルケル首相にしてみれば信頼するアメリカが何故?と納得できないだろう。さしずめ我が家内の携帯を私が盗聴するようなものだ。信頼を装い、そして裏切る。まさに八百長。この世は真っ暗闇でござんせんか。
 
 ♪回る 回る 世界は回る 嘘と八百長の 世界が回る~(中島みゆき、「時代」の節で)
 
  
我が厨房奮戦記
 
 家内が元勤めていた商社の書類整理に11月から駆り出されて行くことになり帰宅が遅くなった。そこで私が夕食当番と相成った。疲れ切って帰宅して、それから夕飯の支度じゃ可愛そうだ、と一肌脱いだ訳。
 
 7日がことはじめで、この夜はカキフライと野菜炒めを作った。先ず材料をスパーから買い出すところからスタート。それからパソコンからレシピを取り出す。便利な世の中になった。カキをボールに入れて塩水でそっとかき混ぜながら洗う、かなるほど。もっぱら食べる側だったのでこんな手順があることに新鮮な感じを覚えた。
 
 カキをざるに上げて水を切り、一つづつ手に取ってキッチンペーパーで水気を完全に拭き取る…ふ~ん、ふ~ん。それが済んだら小麦粉、パン粉、溶き卵を用意、レシピ通りに衣を付け180度に熱した油で揚げると黄金色の上げ色がついたカキフライが出来上がり。初体験の本格料理の完成である。初回にしては自分ながら合格点。
 
 野菜炒めも、モヤシを丁寧に洗い芽の処を1本1本取り除く、根気のいる作業でまっこと料理とは手間暇かかるものよと実感。キャベツと豚バラを放り込んで炒めたら、それで終わり。隠し味にみりんと、ガラスープ、塩少々を入れた。これもレシピに沿って。家内はお世辞だろうが「本格的な味です」と褒めた。
 
 
~カキフライに豚汁、とんかつ~
 
 翌8日は、豚汁にとんかつ、プラス京野菜のトウガンを焼いたもの。それに朝畑で取ったピーマン(千切りにして、醤油と辣油少々かけたもの)とお新香。
 
 豚汁は具が多いので買い出しにまごついた。ゴボウの笹切り、ニンジンと大根の扇切は難なくできた。失敗したのは里芋を予めお湯を通して柔らかくして置かなかったこと。出来上がって硬さがあった。
 
 豚バラ、油揚げ、豆腐、葱に先のゴボウ、ニンジン、大根、里芋、コンニャクが入り、鍋にサラダ油を大匙1杯入れよく炒め、水を注ぎ、醤油、ガラスープ、ゴマ油などで味を付けした。濃厚な味で寒い夜には最高でした。具沢山の豚汁は夫婦で余るほどできました。明日昼煮込みうどんにして食べよ。80点也。
 
 とんかつは肉を頑丈なコップの底で叩き肉を柔らかくのばして、包丁で筋切りを入れ、キッチンペーパーで水分を拭き取ることから始まった。 その後塩、こしょうを振り掛け下準備完了。
 
 小麦粉を丹念につけさらに溶き卵を巻き付け、パン粉をタップリ付け揚げる。サクサクとした触感に思わず「美味い」と自画自賛。自分の食べているものがどのような過程で出来上がるのか、それを知っただけも我が厨房奮戦記は、価値がありました。苦あり、されど楽しでした。
 
 それにしても毎日、お母さん方の食事の支度、遣ってみて御苦労が身に沁みました。今月一杯は「主夫業」です。次は何を料理しようか。
 
  
シャンソン「枯葉」の季節

 ♪しずかな しずかな 里の秋
  おせどに きのみが おちる頃
 
 上の唱歌は「里の秋」だが、いまの季節にぴったり。風のある日は、木の葉が雨のように頭上に降りかかる。そして落ちた枯葉は、からからとまるで木琴楽器を鳴らすような音を奏で地上を這う。みるまに歩道は枯葉のカーペットになる。晩秋の黄昏は、オジサンの心も何故か深沈になる…。
 
 シャンソンではイヴ・モンタン唄う「枯葉」の詩(詞)がとてもいい。抜粋して紹介したい。(一小節省く) 歌詞日本語訳:壺斎散人。
 
「枯葉」
 
枯葉が風で吹きだまってたのを
ぼくは覚えているよ
枯葉が風に吹かれて舞ってた
思いでも そして後悔も
 
北風が吹きすさぶ
忘却の冷たい夜に
ぼくは忘れはしない
君の歌ったシャンソンを
 
その歌は ぼくらを歌う
二人の愛の日々を
二人で暮らした日々
愛し合い 愛され合い
 
でもその愛を時が引き裂く
ゆるやかに 音も立てずに
砂浜についた足跡を
波が消してしまうように
 
 
オジサンの心を深沈とさせる枯葉の季節
舟木昭太郎の日々つれづれ

舟木昭太郎の日々つれづれ
 
後楽園ホールで開催された「クラッシュ」の様子
舟木昭太郎の日々つれづれ

大山道場の四天王の一人神村氏と
舟木昭太郎の日々つれづれ


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