舟木昭太郎の日々つれづれ -59ページ目

キックの名レフェリー秋本氏逝く/福島の桃/他

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■福島の桃が届いた
 ~風評被害の中で~
 ~原発は金食い虫~
■蝉の旅立ち
■名レフェリー秋本氏逝く

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福島の桃が届いた

福島市に住む同級生T夫人から、桃太郎伝説に出てくるような大ぶりの桃を頂いた。今年は天候に恵まれてか、甘く深みがある。久しく桃は食べていないので、殊の外美味だった。
 
日本の果物はただ甘いだけの東南アジア産とは違って、甘さが繊細である。作る人の情熱がきめ細かに果実の中に息づいている。食べた触感が違う。日本の果樹園農家の人々は、皆マエストロ(イタリア語で"名人")なのだ。
 
かような名人たちが丹精込めて実らせた果実を最近の日本人は、余り食べない。これこそもったいない。いまなら葡萄、梨、西瓜に桃、等々、街に溢れている。食べて季節の味を体感してほしいものである。
 
  
風評被害の中で

福島の果物は、原発の風評被害で大打撃を被った。いまでも福島産は他県産のモノに比べ価格を抑えられるという。果樹園農家は無念の思いであろう。誰の所為(せい)...。
 
もう5年程前、福島市郊外の佐藤果樹園を見学したことがあった。同級生夫人が連れて行ってくれた。林檎が秋の陽光に赤く映える時期で、たわわに実った林檎園が、いまでも我が脳裡に焼き付いている。
 
♪リンゴはなにもいわないが~、「俺たちは何にも悪い事してないのに、どうして買ってもらえないの?」と林檎はさぞ怒っているだろう。全て人間が悪いのだ。あのフルーツ街道をまた車で走りたいものだ。
  
   
原発は金食い虫

その福島に汚染土壌の中間貯蔵施設を作りたいと石原環境相は、3000億を提示した。「最後はかね目でしょう」と言った本人が、倍額のお土産下げて福島入りしたのだから笑える。名目は原発被害に遭った住民への生活再建ということだが、あの手この手、大変だ~。
 
元々国は、原発は安全で、安く、日本経済にも国民にも役立つ新エネルギーと喧伝してきた。ところが事故が起こったら汚染処理費や住民への補償金で、湯水の如く金はかかり、この先幾らかかるか見通しが立たない、金食い虫だ。その穴埋めが、電気料金の上乗せ。国民は知らぬ間に高い料金を徴収されている。
 
遂先般は朝日新聞紙上で、元関西電力副社長が「歴代の総理に盆暮れには1000万づつお金を届けた」と暴露した。酷いもんだ。電力絡みの汚職はそのまま国民に付が回るという仕組み。政治家は巨悪なり。原発は悪魔なり。人類を滅亡へと導く原発は悪魔なり。誰がどう正統化できようぞ。
 
  
蝉の旅立ち

7日朝ラジオ体操から帰るとき公園の隅の小さな柘植の木で、ミンミン蝉の孵化する瞬間を見た。普通は夜が明ける前に孵化してしまうのに、珍しいことだ。危険なんだよ、キミ!
 
柘植の木の周りには、夥しい幼虫が這い出た穴があり、孵化した抜殻も転がっていた。蝉にとっては、つまり絶好の孵化場だったのだろうと得心した。
 
燦々たる朝の陽を浴びてゆっくり羽を乾かすさまは神々しくも美しい。空中に飛び出す瞬間を見たかったが、途中でその場を去った。いい日旅立ち…蝉の門出を祝う。
 
 
名レフェリー秋本氏逝く

キックボクシング黄金時代を彩った秋本直樹さん(本名・吉田英明)が7月30日死去した。享年67才。死因は不明、お別れ会を納骨日にに合わせて、9月7日13時から東京・三田「日蓮宗・薬王寺」(03-3451-2805)で執り行う。
 
甘いマスクと華麗なレフェリングは、ときに戦う選手よりも人気があり、テレビ局はメインの試合には彼を指名したとの伝説もある。野口プロモーションは、歌手としてもデビューさせ、山口洋子さんが大分力を入れていた。
 
六本木に「酒泥棒」というパブを出して、共同経営者の「演歌チャンチャカチャン」の歌のヒットで、勝新太郎&中村玉緒ら芸能人で押すな押すなの盛況だった。
 
なかでも目を引いたのは、銀座クラブのホステスたちが、秋本直樹目当てに、連夜店に顔を見せたこと。さながらホストクラブのようだった。
 
歌、ゴルフ、ファッションと何でも恰好よく決まっていた秋ちゃんは、バブル時代の寵児だったのかも知れない。秋ちゃん、若すぎるよ、貴方との思い出は沢山あります。寂しいねえ。安らかに眠ってください。
 
 
福島の同級生から届いた大振りの桃。

  
台風一過の早朝の青空。

 

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危険なりロシア/長寿の恩恵は平和にある/他

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■世界は危険と悲劇に満ちて
 ~危険なりロシア~
■長寿の恩恵は平和にある
■佐世保高1少女殺害
■夏は浴衣姿が似合う

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世界は危険と悲劇に満ちて

世界は危険と悲劇に満ちている!マレーシア航空機の撃墜事故、ガザの空爆、台湾高雄のガス爆発、これでもかこれでもかと、夥しい人間が死んだり、怪我している。
 
これらは所謂(いわゆる)自然災害ではない。全て人為的なものである。7月22日、ウクライナ東部で親ロシア派によって撃墜されたとされるマレーシア航空17便は、乗員乗客298人全員が死亡した。
 
悍(おぞ)ましい、遺族は誰に怒りの矛先をむければいいのだろう。やれ撃ったのは、ウクライナ側だ、やれロシア側だと責任を擦り付ける、泥仕合の様相で未だらちが明かずだ。浮かばれないのは死者とその家族。
 
民間機をロケット砲で撃ち落とすなんて、オチオチ飛行機にも乗れない。かつて大韓航空機がサハリン沖で、旧ソ連によってスパイ機と間違われ撃墜された。なんだか今も昔もロシアという国は、危険極まりない国である。
 
 
危険なりロシア

そんな国だから、北方4島が一括返還されるなどという妄想を抱かない方がいい。彼らの主張は、あれ(北方4島)は戦争(第二次世界大戦)で勝ち取ったものだから、ロシアのものである、と堂々と論ずる。スターリン主義が脈々と生きているのです。
 
それはそうと3月8日にタイランド上空で消息をたった同じくマレーシア航空370便は、まだ海低からは残骸はおろか勿論ブラックボックスも見つからないままだ。
 
乗員乗客は370人が行方不明。まさに呪われたマレーシア航空機だ。同航空会社は、社名を変更することも検討しているという。何だか不憫だ。
 
ガザの空爆による死者は1600人にのぼったとそうな。大半は、幼い子供や民間人。痛ましいったらありゃしない。この事態を人間はどうすることも出来ない。
 
怨嗟(えんさ)が怨嗟を生み、遺族はイスラエルへの復讐を誓う。何千年も、果てし無く続くのだ。悲劇は永遠に連鎖する。
 
 
長寿の恩恵は平和にある

先ごろ厚生省の統計による男女の平均寿命が発表されて、女性86.61歳、男性も80歳を始めて超え80.21歳。唐の詩人杜甫が「古稀稀なり」(70歳まで生きる人は稀(まれ)だ)といった。50、60才は洟垂れ小僧か。
 
日本の長寿も医療の進歩に負うところが大きいが、先の太平洋戦争以後、戦争というものが我国には起きていないことが最大の理由であろう。長寿の恩恵を考えるときに、我々は、合わせて、日本の平和を噛締めたいと思う。
 
折から「集団的自衛権」が安倍総理によって強引に運ばれている。ロジックに押し流されないように、我々も真剣になって日本の行く末を考えなくてはならない。
 
  
佐世保高1少女殺害

佐世保の高校1年少女が、同級生を殺害した事件程ショッキングな事もない。猫を殺して、面白かったから人間を殺したくなった、と供述しいるそうな。そのプロセスの単純さは、まるで大根を切るみたいで、到底理解を越える。
 
件(くだん)の少女は小学生時代から給食に異物を混入したり、中学生の時には、父親を金属バットで殴り瀕死の重傷を負わせた前科がある。
 
父親から相談を受けた精神科医は、このままにしておくと将来殺人を起こすと忠告されていたという。この札付きの少女を何故、大人は見て視ぬ振りをしたのか。人権という美名のもと、危険は野放しにされてはいけない。
 
それてにしても、極普通の少女が、憎しみもない友人の首を鋸(らしい)で切断したという殺人事件は、人間はかくも冷酷になれるものなのかと、背筋が凍り、何だかこの世が無性に薄気味悪いものであると慄(おのの)いている。
 
 
夏は浴衣姿が似合う

夾竹桃(きょうちくとう)、百日紅(さるすべり)がもう終わったてしまったとこの項で書いたら、心配は杞憂だった。8月になって、大山公園に夏の盛りに、燃え立つように咲き乱れている。
 
炎天下、淡いピンクの花をラジオ体操に通うグランド脇に見るのは、なんとも可憐な少女を見るようだ。猛暑本番、連日30度を越す暑さ。2日は六号通り商店街の盆踊りを見に行った。
 
カラオケ仲間の御婦人方が参加するとあって、自宅からチャリンコを駆って出掛けた。いつも思う、日本女性の浴衣(ゆかた)姿ほど似合うものもない。
 
白や紺地に涼しげなデザイン、それに合わせてた、赤など色とりどりの半幅帯…東京音頭に炭坑節の踊り、団扇がひらひら。いいもんだ。
 
盛夏には、女性に浴衣着をと定めればどうか。浴衣姿は6難を隠す。胴長、短足、出腹、出尻、垂れ尻、太脚(勿論容姿端麗な夫人もいる事を断っておきたい)…を覆い隠し、御夫人方を魔法のように変身させ日本美が花と開く。欠点が最大長所となるから、あら不思議。失礼。
 
奥様方、夏は浴衣でお出迎え。「お帰りなさい、あなた」そこには真っ赤な半幅帯に白の浴衣、旦那様を迎える妻がいる。吉永小百合かと見間違う佇まい。
 
日々こんな浴衣姿を見られれば、紳士諸氏は、寄リ道せず、真っ直ぐ御帰宅と相成るはず。そうだ、夏は浴衣、日本古来のクールビズだよ。

「バカ言っちゃ、いけないわ、あなた!なに血迷っているの!冗談も休み休みいいなさい」。
家内の怖い声が聞こえるようです。
あれから40年...、ムムム、無理か。
 
 
夏の夕暮れ暑い日中の帳が降りる

  
盆踊りの長い列

  
公園に咲く夾竹桃

  
露地栽培のトウモロコシを収穫

 

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猛暑到来・セミの求愛で考える/トカチャンと爆笑トーク/他

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■セミの求愛で考える
 ~オスの涙ぐましい努力~
 ~オスが短命なわけ~
■トカチャンと爆笑トーク
■地元の盆踊り
 ~線香花火の想い出~

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セミの求愛で考える

梅雨が明けて連日の猛暑です。週末の土日は殊の外暑く、自転車のペダルが破損したので、笹塚まで行ったのですが、まだ午前10時半だというのに、背中を照射する太陽は焼けるように感じました。
 
本格的な夏です。でもミンミンゼミは朝早くから騒がしく啼くのに、午後になっても今年は一向にアブラゼミが啼きません。おかしいですね。
 
公園の空地には沢山のセミの這い出た、パチンコ玉くらいの穴があるのに、どうした訳か蝉の抜殻は見つかりません。何処へ行ってしまったのでしょう。
 
セミが鳴くのはオス(♂)です。声を涸らし鳴くく理由は、メス(♀)を誘うためです。メスは木陰から、じ~っとオスの鳴き声を聴いています。声音は?、声の張りは?、聴き比べて一番元気がありそうなオスの所へ飛んでゆき求愛に応えます。 
 
 
オスの涙ぐましい努力

全ては健全な子孫を残すためです。オスならなんでもいいというわけにいきません。選ばれしものだけが晴れて結婚できるのです。でも遣って来たメスが二目と見られぬ醜女(しこめ)だったらどうするか。
 
それでも目を瞑(つぶ)ってするか、はたまた目に葉を1枚掛けて事を為すか、夏は短すぎる。これが最後のチャンスかも知れないと焦る。
 
選択肢はないのです。子孫を残すという崇高な目的のためだ。かくて無事ドッキング、真夏の情事とは、儚(はかな)く美しく、哀しいものなのです。
 
哀しいかな、童貞のままで一生を終えるオスも沢山いるでしょう。セミの世界には、ソープランドもないし不憫だと思いますよ。
 
もしかして、あぶれオスの「止り木」みたいなものがあったりしてね、仕込みの終わったメスが、出張ヘルス女に早変わり、チョイの間で冥途の駄賃を稼ぎに来たりして。
 
ねえ~ターさん、寂しいんでしょう。御代は安くしておくからさ~。雉(きじ)でもそうですよ、メスは地味な姿なのにオスは、けばけばしいほど目立つ派手な装いです。メスに存在を示すためです。  
 
  
オスが短命なわけ

ケ~ン、ケ~ンと雉のオスがけたたましく咆哮するのは、メス(♀)に求愛しているのです。それを物陰からじっと聞き耳を立てているのがメス(♀)なのです。声は美声か?、力強いか?、誠に詳細にチェックしているのです。恐いですねえ。
 
その叫びが命とりになって、オスは、猟師に居場所が知られ、鉄砲で撃たれる。そんな悲劇的幕切れもあります。「雉も鳴かずば撃たれまい」文字通り命を賭けた求愛なのです。
 
昆虫も、野鳥類も、人間も全て同じです。巷間夜な夜な飲み歩くのも、メスを求めているんです。何だか昔の己を語っているような気がしますが。
 
だからオスどもは長生きできないのです。メスを求め彷徨(さまよ)い、スタミナを使い果たし朽ち果てるのです。平均寿命が女性よりも短いというのも、こんな作業?を日々繰り返すのですから当然です。哀れ、汝の名は、♂よ。
 
 
こんな和歌を最後に一首。
  
鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす

 
             (後拾遺集)
   
   
トカチャンと爆笑トーク

雑誌の取材で渡嘉敷ジムに行った。ジムは東京メトロ丸の内線中野新橋駅から3分ほどのところにある。訪れるのは3年振りだ。
 
トカチャンはいつどんな時にも快く取材に応じてくれるから助かる。持つべき者は友なり。今回は専門のボクシングにあらず、ぐ~っとシリアスな問題。
 
あなたも、私もいつかは通る道、介護と福祉について、トカチャンと私の「爆笑トーク」。勿論ボクシングもあるよ。渡嘉敷勝男の神髄ここにあり、の前代未聞の面白さです。公開のときはお知らせいたします。
  
  
地元の盆踊り

地元代々木上原の盆踊りが日曜日にあった。午後3時過ぎスコールのごとき激しい雨で心配されたが、すぐに止んで予定通り開催できた。なにより。
 
土地柄、外国人の親子連れが多く見られ、しかも浴衣をばっちり着こなしているのには驚いた。年毎にそんな光景が多くなるのは嬉しい。特に父親が角帯をきりりと締めて、団扇を持つ姿は、風景に溶け込んでホレボレする。
  
私もいつかはそんな恰好で、家内とそぞろ歩きするのを望んでいる。この夜も「田吾作」御夫婦に御馳走になった。花より団子で、途中から合流した家内と、盆踊りを横目に飲み歩いた。
  
  
線香花火の想い出

夏祭りは何故か心浮き浮きさせるものだ。そういえば今年の隅田川花火は、幸い天気に恵まれた。テレビで見たが、年々大仕掛けになっていくようだ。それはそれでよいのだが、幼い頃庭の隅で兄妹でやった線香花火が、愛しい。
 
線香花火は儚い、小さな赤い玉になってぽろりと落ちてしまう。それをしゃがんで、何回もやる。玉が落ちる瞬間をじっと見つめては、あああ、と落胆する。せせらぎの音、山からの優しい夜風、満天の星空…思い出す故郷の夏。
 
それにしても、祭りが終わった後の森閑とした寂寥感は胸を打つね。取り残された赤提灯が夜空に揺れる様といったら、言葉には表せないものだ。また来年、心の中でそ~と我呟くのである。

 
祭りが終わった後の風景、提灯が夜風に揺れて。

 
露地栽培のミニトマト、ビーズのようです。

 
畑の隅に咲く向日葵も炎天下にすくすく伸びて。 
 
 

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夏祭りシーズン到来/「鞍馬天狗」が村で上映された日

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■夏祭りシーズン到来
 ~たこ焼きならずたこ揚げ~
■「鞍馬天狗」が村で上映された日
 ~水牢に入れられた杉作の運命~
 ~公民館が一体となる~

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夏祭りシーズン到来

夏祭りのシーズンになった。19日(土)は地元の西原商店街であった。時折小雨に見舞われたが、無事予定通り終了した。私はボランティアとして例年の如く「たこ揚げ」の売り場を担当した。
 
何故「たこ焼き」にあらず「たこ揚げ」なのかは、手間暇かからず簡単だからである。鉄板で焼く作業は、仕込みに始まり、焼くのも何回もひっくりか返したりと時間もかかり非能率で、御客を長々と待たせてしまう。
 
というわけで「たこ揚げ」に5年前から切り替えたら、中々好評で毎年のリピーターも多く出てきてた。冷凍のモノを天ぷらのように揚げるだけで、後はのりとソースを上から振り掛けるだけ。 
 
 
たこ焼きならずたこ揚げ

これが以外にほくほくして美味しい。メーカーはよくもこんなヒット商品を開発するもんだ、と感心する。簡単で旨い。大したもんだ。
 
当日は決して天候に恵まれなかったのに完売した。商店街には6時頃から人が溢れだして、どこからか大勢の人が集まり、一年に一度の賑わいを見せた。
 
今年も阿波踊りが狭い商店街を鳴り物入りで練り歩いた。子供たちは夏休みに入って、学校から解放されたのが嬉しくてたまらないといった風だ。
 
小学生の女の子は、雨模様からか浴衣姿でも、足元は長靴だったり、スニーカーだったりたまに下駄だったりして、不揃いだった。それが却(かえ)って可愛いらしいものに写った。
 
これから近所の地区でも夏祭りが目白押しだが、いずれも手作りの夏祭りは殊の外好きで、私は家内と駆け巡る。こうした祭りは地元の方とのコミュニケーションの場でもある。ビールを手にご近所さんと世間話ができるのがいい。
 
梅雨明けも今週あたりらしい、笛や太鼓、リズミカルな音楽の盆踊りは、本格的な夏を呼ぶ儀式みたいなものだ。夏は、私にとっては、童心に帰る郷愁の夏でもある。


夏まつり
宵かがり
胸のたかなりにあわせて
八月は夢花火
私の心は夏もよう


(井上陽水 少年時代)
  
 
 
「鞍馬天狗」が村で上映された日

昭和25年~30年代初頭の映画は、とりわけ田舎(福島県S村)に住む僕たちにとっては憧れの娯楽であった。山村僻地には映画館というものがなく、見たければ山を幾つも越えて町に出なくてはならなかった。
 
そういったことで、村役場が「村民に映画を!」と音頭を取ったのか、村の公民館でアラカンこと嵐寛寿郎主演の「鞍馬天狗」(鞍馬天狗シリーズ)の中の一巻を上映する事になって、小学生の僕も姉たちに連れられ見に行った。
 
真昼の上映とあって窓という窓には暗幕が張られて、あれは多分夏だったので、異様に暑かった記憶がある。映画を生まれて初めて見る農家の婆ちゃん、爺ちゃんも居て、会場はうちわを扇ぐ人で、あちこちにパタパタという騒がしい音がした。
 
そうそう、角兵衛獅子(役名・杉作)を演じたのは美空ひばり、当時国民的アイドルで、この配役も人気に拍車を掛けた。上映2時間前には列をなすほどであった。
 
町からフィルムが届かないとの理由で、上映予定時間が大幅に遅れたが、文句言う者は誰一人としていなかった。そして始まった。幕が開くとどっと拍手が湧き起こり、背後から映写機のフィルムが回る音と共に、一条の光が闇を貫いた。あの渋い映写機の唸る音、あれ良かった~。
 
その闇に、映写機のレンズがら放たれた強烈な光線が濛々たる煙草の煙を浮かび上がらせた。当時は喫煙は自由だったので、煙が会場に充満していて、目が痛かった。映画社のマークが出ると、ざわめきはぴたりと止まった。もう半世紀以上前なので、物語の筋はとうに忘れた。 
 
 
水牢に入れられた杉作の運命

ただ、杉作が新選組に捉えられ、水牢(みずろう)で水攻めに遭う場面だけは記憶にある。水嵩(かさ)が増していく、杉作の体は徐々に水に埋まり、もがく杉作。 
鞍馬天狗が白馬を駆って助けに行く場面に変わる。ムチを馬の背に打ち続けるアラカン。トレードマークの頭巾から覗く表情は鬼気迫る形相だ。
「杉作待ってろ、今行くぞ!」期せずして喚声。拍手。会場は映画と一体になる。
 
水牢、馬を駆る鞍馬天狗、映像は切迫した状況を交互に描写。誰かが苛立ち叫んだ。
「もっと速く走らないとだめだっぺ!」
「んだ、んだ、杉作が死んじまうぞ!」
「全くな~、情けないちゃ、あんめ!杉作がアブねえんだぞ!」
 
これ映画なんだけど。と言った所で無駄なのだ。
 
  
公民館が一体となる

杉作は遂に首まで水に浸かっている。絶体絶命だ。「鞍馬天狗、早く早く!」の悲痛な合唱が公民館に響く。既(すで)に映画の世界を離れ、現実の出来事として物語は進行している。危機一髪の所で、杉作を助け出す鞍馬天狗。
 
公民館にはどっと拍手。「よがったな~、杉作が助かって。」「んだ、んだ、よがった。」「鞍馬天狗が、もう少し早く助けに来てくれれば、よかったんだ。」会話は多分にこんな口調だったと思う。
 
映画はハッピーエンドに終わって、爺ちゃん、婆ちゃんは幸せに満ちて三々五々、家路を急ぐ。三里、四里の山深い部落まで歩いて。一生に一度の映画見物は老夫婦にとって、忘れえぬ思い出として残ったであろう。
 
鞍馬天狗は最後にのたまう。「杉作、夜明けは近いぞ。」
映画が娯楽の王様だった時代の、何もかもセピア色の、めくるめく遠い夏の日の、それは出来事であった。
 
 
地元の西原商店街夏祭り風景

 
踊るあほうに、見るあほう…阿波踊り。


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W杯念願のドイツ優勝/危機一髪!!少年期の梅雨の追憶/他

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■W杯ドイツの優勝に寄せる
 ~絵のように美しい決勝点~
■少年期の梅雨の追憶
 ~へぼ将棋で諍い~
 ~思わぬ運に恵まれた~
■マー君の怪我が心配

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W杯ドイツの優勝に寄せる

2014年サッカーワールドカップの優勝は、ドイツチーム。ここに一カ月にわたるサッカーの祭典は幕を閉じた。予選でガーナと引き分けた以外ドイツは、決勝トーナメントで、唯一PK戦無しで通過した。強いが故に優勝できた。堂々たる戴冠です。
 
以前この欄で、マラカナン(決勝の会場)では、ブラジルと対戦してドイツが優勝してほしいと綴った。日韓ワールドカップでは、横浜の会場でドイツを応援した私は、以来ドイツがブラジルを破って覇者となる日を待っていた。決勝の相手はメッシのいるアルゼンチンだったけれど、嬉しいことには変わりない。
 
日本に近代サッカーを伝えた恩人は、ドイツ人のデットマール・クラマーさん。以来のドイツびいき、特にベッケンバウアーのファンでした。でも準決勝でブラジルを7-1の大差で下すとは思いもよらず、この勝利で優勝を予想しました。
  
決勝戦は見応えのある、レベルの高い攻防を見せてくれました。双方守りが鉄壁で、世界最高峰の戦いでした。延長戦で途中出場のゲッツエが決めたボレーシュートは見事なものでした。
 
 
絵のように美しい決勝点

シュールレのクロスを胸でトラップして、ゲッツエは、ゴールを決めました。ストップモーションを見るが如きそのシーンに、私は、何と美しいボレーシュートだろうと感心した。
  
イタリア大会以来24年ぶり4回目の優勝、さぞドイツ国民も喝采を叫んでいることだろう。差し詰め「歓喜の歌」の合唱か。ズバリ、ドイツの優勝は、長年積み上げてきた、「組織&機動力サッカー」の賜物でしょう。
 
でも何となく国力の差でもあるような気がした。ワールドカップの招致が決まった頃のブラジルは、海底油田の開発景気に国中が湧いていましたが、4年経って所得格差、インフレが問題になり、サッカーどころではなくなりました。W杯阻止にデモも相次ぎ、大会そのものも開催が危ぶまれたのでした。
 
アルゼンチンも外貨準備高が減少の一途で、アルゼンチン・ペソも下落し続け、2001年以来2度目のデフォルト(債務不履行)の危機に瀕しています。前述の二カ国は、まさに経済の不況が、サッカーにも投影している気がします。
 
それに対してドイツは、相変わらず堅調な経済を維持しています。国民も選手も、安心してサッカーに打ち込めるというわけです。考え過ぎでしょうが。
  
そんなことを思いながら私は、この項を綴りました。4年後ロシア大会は、どんな勢力図になっているでしょうか。そして新生日本代表は。
 
 
少年期の梅雨の追憶

丁度梅雨時分の話です、私が中1か2年の時でした。朝から天が裂けたような雨で、実家の前を流れる川は、いつになく濁流となっていました。
 
私はそんな雨の中、前日、約束した将棋指に午前10時頃だったと記憶していますが、近所に住む遊び仲間の家に行きました。K君の家は魚屋でした。私は勝手知ったる二階に上がり、一級年下のK君と和やかに将棋を始めました。
 
僕らは覚え立てで、腕もほぼ互角、その頃は将棋に夢中でした。勿論、へぼ将棋というヤツです。「王手飛車取り」に、「王手角取り」の妙手にお互い血眼になっていました。いかにしたらその技に誘い込み、嵌(は)めるか、勝負の帰趨より、この大技に、より快感を求めていたのです。
 
中盤までは互角で、シーソーゲームでした。真剣になって盤と睨めっこしては、一端の棋士気取りでした。其処へ私より一級上の彼のS兄さんが覗きにやってきました。
 
 
へぼ将棋で諍い

眺めているうちに、彼のお兄さんは、口出し始め、「そうじゃない、金を前に進めて、そう、そうだよ。それでいいんだ。ハッハァ、いいぞ。」と、弟を援護射撃し始めました。
 
私はイライラして、そのお兄さんを睨みつけました。彼は意に介さず、益々口を挟みました。次第に嫌悪な空気になって行きました。
  
「ほら、お前の番だろ、そうそうそこだよ、そこに角をうて。そうだ!決まったろ、王手飛車取りだよ、ワッハッハ。これでお前の勝ちだな。ハイ、終わり、だっぺ。」
 
対局者のK君も兄に倣って、相槌を打ちました。してやったりの勝ち誇った声音で「もう一回やる?」駒を並べ始めました。
 
 
思わぬ運に恵まれた

私はムッとして、「オレ帰る、狡いよ、二度とやらないからな!」と捨て台詞を吐き、持っいてた駒を将棋盤に投げ捨てて立ち上がり、脱兎の如く階段を駆け下りました。
 
悔しさの余り持ってきた傘も忘れ、大雨の外に飛び出したのです。悔しくたまりませんでした。べそを掻きながら家に向かってとぼとぼ歩きだしました。ところが彼の家を出て、ほんの数歩でした。ゴォー、バリバリという不気味な音が背後でしました。
 
驚いて、振り向くと、何んと彼の家が一瞬のうちに押し潰れているのです。「助けてくれ!助けてくれ!」と叫ぶ阿鼻叫喚の地獄絵そのもでした。大雨で後ろの山が、崩れ落ちたのです。まるで白日夢のようでした。
 
一階がぐしゃぐしゃになり、二階部分がその上に乗っかっていました。大量の土砂が屋根を押し潰して、それは無惨な状態でした。私は驟雨の中茫然と立ち尽くしました。
 
そのうちに近所の人や消防団の人が大騒ぎで駆けつけ、「昭太郎君何やってんだ、危ないぞ、どけどけ!」と言われ我に返り、ずぶ濡れで我家に飛び込みました。
 
家に帰ると姉が「昭太郎泣いてんのが。泣くことないじゃないか、おめえ、運が強いな。」と頭をポンとたたかれましたが、嬉しくもなく、何故か涙と震いが止まりませんでした。幸いにF兄弟は軽い怪我で済み、魚屋を営む彼等の両親も奇跡的に助かりました。
 
梅雨が訪れる度に、この日の事が甦ります。もし兄弟と諍(いさか)いにならなったら、当然将棋は続けていたでしょうから、私も災害に遭っていました。この災害を期に、F兄弟とは仲直りしました。
 
運不運、人生、何が分岐点に作用するか分かりません。この時の思わぬ「ラッキー」が、一生分の「運」を使い果たしてしまったと、私は、最近つくづく思うのであります。
 
 
マー君の怪我が心配

ヤンキース田中将大投手が右ひじ靭帯部部の断裂で長期戦列離脱を余儀なくされた。現時点では手術はせずに注射などの処置によって、リハビリを重ね再起を図るという。
 
復帰までは、凡そ6週間はかかるとみられる。ここ2試合は精彩がなかったので、いつものマー君と違うと感じていたのですが、まさかひじのケガとは、残念です。
 
12勝4敗は天晴れな成績であり、名門ヤンキースのいまやエース、最多勝も狙いたのに残念。優勝を狙う球団としても、衝撃でしょう。
 
メジャーの並み居る強打者を抑えるために、変化球が多くなった。変化球が多くなればひじに負担をかける。あの弓のようにしなる田中の右腕を見ていると、素人でもなんとなく痛みが分かる。手術にならなければいいが。
 
焦らず治療して、完全な姿でマウンドに戻ってきてほしいと願うものです。マー君が、登板しないヤンキースなんて、風船が萎んだも同然です。興味が失せています。


露地栽培のトマトも次々に収穫期に入った。

 
御覧の植物は、近所のおかみさんからで、金沢の朝市で貰ったというもの。
「綺麗な花が咲きますよ」と叔母さんは言ったというが、一向にその気配なし。
芋科なのですがそもそも「花名」も知りません。
誰か教えて。upper@lapis.plala.or.jp

 

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藤波!長州!藤原!昭和プロレスの輝き/来年はアリ×猪木戦40周年/他

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■梅雨に寄せる
 ~甲子園の夾竹桃~
■昭和プロレスの輝き
 ~プロレスとは何か~
 ~来年アリ×猪木40周年~
■露地栽培、野菜競う

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梅雨に寄せる

にはかに過ぐる 夏の雨
物ほし竿に 白露を
なごりとしばし 走らせて
にはかに 過ぐる 夏の雨

ここに掲げた唄は、大正時代の文部省唱歌「四季の雨」の二番「夏の雨」の一節です。情感漂うシルキーなメロディーは、心癒されるものがあります。さて、関東地方の梅雨明けはいつ頃になるのでしょうか。
 
でも昨今の気候は何だか、梅雨の雨もいささか過激になって度々豪雨を見舞い、各地に甚大な被害をもたらしています。かと思えば、目も眩むほどの夏日が突発的に遣ってきたりと、地球のメカニズムが狂ってきたとしか思えません。
 
例年だと梅雨明けの真夏に咲く百日紅(さるすべり)や夾竹桃(きょうちくとう)が、ラジオ体操に通う公園には、既に散り花になっています。夾竹桃のない夏は寂しい。夾竹桃には過ぐる夏に記憶があります。出版社に勤務していた時分に、夏の甲子園に取材にいきました。 
 
  
甲子園の夾竹桃

その折に甲子園の正門付近に咲いた、夾竹桃の淡いピンクが印象に残りました。スタジアム建物に這う緑の蔦を背景に、浜風に揺れ、咲き競う桃色の花。あれは球児へ捧げる「歓迎花」ではなかったか。
 
その下で、高校球児達が緊張した趣で入場行進を今や遅しと待っていました。セラー服に白の帽子、プラカードを手にした清楚な乙女達もまた、アクセントでした。あの夏の夾竹桃は、今も甲子園に咲くのだろうか。
 
  
雲は湧き 光あふれて
天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ
 若人よ いざ
まなじりは 歓呼に答え
いさぎよし 微笑む希望
ああ 栄冠は 君に輝く
 
「栄冠は君に輝く」 作詞/加賀大介 作曲/古関裕而
 
 
じりじり照射する太陽に、碧い海、入道雲に夕立、お盆の帰省、そして蝉しぐれ、盆踊りに花火、甲子園の高校野球と夏は、思い出創る季節でもあるのです。
 
鬱陶しい梅雨の蔭で、盛夏は、高校球児のように整然と並び、今や遅しいとダッグアウトから飛び出す瞬間を待っているのです。ナツ、早く来い!
  
  
昭和プロレスの輝き

2日は、後楽園ホールでリアルジャパン・プロレスの招待を受け観戦してきた。生憎、初代タイガーマスクの佐山聡選手は怪我で欠場だったが、お馴染みの長州力、藤波辰爾、藤原嘉明等が出場して懐かしさに浸った。私が週刊ゴング編集長時代にプロレスファンを夢中にさせた選手達だ。 
 
矢張りプロレスは「昭和プロレス」が味があっていい。特に長州、藤波はオーソドックスな技を駆使して、試合を織成す。長州ならラリアットにサソリ固め。藤波ならば、ドラゴン・スープレックスにドラゴン・ロケット。お馴染みのシーンだが、これらの技を見ると何となくスッキリする。
 
私はプロレスにキックや関節技を多用するような試合は好きとしない。それが連係の一環としての技ならいいのですが、余りに拘泥するのは好きでありません。やはりプロレスの華といえば、派手なバックドロップなどの大技に尽きます。 
 
  
プロレスとは何か

大男が、並みの人間では出来ない事をやって見せる、此処にプロレスの醍醐味がある。プロレスとは壮大な戦うエンタテインメントです。それを恥じる必要はありません。プロレスは厳然とした、一ジャンルなのですから。
 
アメリカあたりのプロレスは、スポーツとは称しません。スポーツとは区別しています。家族で楽しむ勧善懲悪の娯楽なのです。ヒール(悪役)とベビーフェイス(善人)と分かれ争われます。水戸黄門のようなものです。
 
亡きジャイアント馬場が、テレビドラマ「水戸黄門」が大好きだったことは広く知られていますが、是なぞ馬場プロレスと相通じて興味があります。
 
アメリカでは、台本があって、試合前にリハーサルを行う団体もあると聞きます。いかにすれば最高にお客が楽しめ、喜ばす事が出来るかるか、プロモーターは知恵を絞るのです。この点が日本のプロレスと大きな違いです。
 
UWFやリングスといった格闘技プロレスを標榜する団体がかつて生まれたのも、取りも直さずこういったショー的なプロレスを容認できないからでした。
 
UWFとリングスは、既存のプロレスに飽き足らない若者の喝采を浴び一時代を築き、新たな潮流となりました。当時は、プロレスは死滅するかと思いました。でも、昔の勢いは失せているものの、プロレスは今日に生き残っています。昔ながらの根強いファンがいるんです。
 
プロレスの規範、モデリングとなるレスラーといえば、やはりルー・テーズでしょうね。テーズはプロレスの古典です。帝王です。結局プロレスを突き詰めていくと、テーズにいきあたるでしょうね。
 
長州!長州!ドラゴン!ドラゴン!会場は長州と藤波の入場に喚声が上がり、手拍子が期せずして湧き上がります。昭和にタイムスリップしたような雰囲気で、オジサンは、レトロな気分になり、往時を偲び満足致しました。 
 
  
来年アリ×猪木40周年

そういえば、先般「藤原祭り」で、新間寿さんにお会いしたときに、来年はアリ×猪木戦(1976年6月26日、日本武道館)から40周年になる、イベントを開催するので、あなたも発起人になってくれ、といわれた。
  
あれから40年か、時というのはまさにマッハのスピードで過ぎ行く。齢を取るのも無理はない。猪木の参謀として”過激な仕掛け人”と称され幾多のイベントを仕掛けた新間さん。そのお方に言われれば、何があっても協力せねばならない。アリ×猪木戦も昭和プロレスの象徴的ファイトであった。 
 
  
露地栽培、野菜競う

雨が降って、そのあとにカーと晴れて、露地栽培の野菜は空気と水を吸い込み急成長する。キュウリなどは1日収穫が遅れると、化け物のように膨張する。
 
ナスもキュウリも限度というものを知らないらしい。一斉に採り頃を迎えるから、家内と二人だけの我家では持て余す。従って近所にお裾分けする。
 
皆美味しい、美味しいと報告するから、嬉しくなり豚も木に登る。またあげる、その繰り返し。都会の真っ只中の採りたての野菜だもん、と私は心中深く呟くのです。
 
スッポン「田吾作」の親方に褒められたのは、嬉しかったね。プロの料理人からマルを貰ったのだからね。今年のキュウリは、特に身が締まっていて美味しい。ピクルスにしたら違いが分かった。肥料のバランスと納得した。
 
トマトも赤い色に変わってきた。トウモロコシも花をつけてきた。今年は大丈夫実になりそうだ。その前に、花を揺すって人工授粉せなばならない。6年目、やっと栽培のノウハウがわかる端緒に辿り着いた。桃、栗三年、農作業六年か…。 
 
  
既に咲き散った公園の夾竹桃、僅かに残る花弁。

 
今が盛りと咲き誇るノウゼンカズラ

 
朝の収穫はナスとキュウリ。


トウモロコシは花を咲かせた。



  

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W杯ストライカーたちの活躍/歌麿「雪の深川」を観賞に箱根へ

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■W杯ストライカーたちの活躍
 ~密かに願うドイツ優勝~
■歌麿「雪の深川」を観賞に箱根へ
 ~凄さに圧倒される~
 ~芸術は永し~

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W杯ストライカーたちの活躍

W杯は決勝リーグに入って、日本、韓国のアジア勢は1勝もできず敗退した、寂しい限り。アジア勢に代わって、アフリカ勢の力が全体的にレベルアップした印象、これから先は日本の前に立ち塞がる恐れを抱いた。
 
スペイン、イタリア、イギリスなどが一次リーグで姿を消したのも驚きで、W杯は順当な勝利というものはないのだ、と実感させられた。
 
優勝候補のNO.1はやはり主催国ブラジルだけれども、次に当たるコロンビアはムードに乗っていて、不気味な存在である。ストライカー、ロドリゲスはイケメンで頼もしい若者だ。
 
アルゼンチン=メッシ、ブラジル=ネイマール、ドイツ=ミュラー、フランス=ベンゼマ、オランダ=ロッベン…其々ストライカーが実力通り大活躍しているのも最近珍しい。


密かに願うドイツ優勝

余談ながらドイツのFWクローゼ(36)が未だに健在でブラジル大会に出てきた事は嬉しい。しかも15得点、歴代最多タイも記録した。
 
2002年日韓W杯の決勝戦(横浜国際総合競技場)ブラジル×ドイツの試合を観戦した。私はドイツの優勝を願って応援したが、FWロナウド独りにゴールを決められて0-2で、ドイツは敗れた。今度こその思いがつのる。
 
あの決勝戦は敗れたドイツのGKカーンが、夕闇迫る中、ゴールネットに崩れ落ちたシーンはいまでも記憶に生生しい。哀切極まりない敗者の姿に私は心打たれたものである。
 
デットマール・クラマーさん、ゲルト・ミューラー、ベッケンバウアーの時代からのドイツ贔屓。願わくばブラジルを倒して戴冠をと祈る。


歌麿「雪の深川」を観賞に箱根へ

喜多川歌麿「雪月花」(絵本着色)三部作が一堂に見られる、というので26日一泊泊りで箱根の岡田美術館まで出掛けた。家内はいつから芸術に目覚めたのか、最近は目の色が変わるのが分かる。
 
今回の展示会も「歌麿の”雪の深川”は二度と見られないかも知れないんだから、あなた行く?」ときた。二度と見れないとは、大袈裟なと思いつつも家内についていった。アゴ、アシ、観光&温泉付き、しかも財務省(家内)が付いているとあらば、行かなきゃソンソン。
 
最大の呼び物は66年振りに公開する「雪の深川」。何しろ縦199㌢、横341㌢にものぼる掛軸、30分程並び、まじかで眺めるのは4分だった、なるほど、画の前に立って慄然として、目が眩んだ。精緻で粋な妓楼の容子、雰囲気漂うなかで、芸者衆の活き活きした振る舞いには、圧倒され感服した。これぞ歌麿ワールド!
 
掛軸から芸者が、いまにも飛び出して来そうな、何とも表現できない興奮を味わいました。江戸時代の鼓動そのものが、体内に伝播してくる感動。いまさらなが浮世絵師歌麿の才能を目の前に突きつけられた思い。凄すぎるぜ、歌麿!私は絶叫したい衝動に駆られた。
 
 
凄さに圧倒される

何しろ人物像の目線が一人たりとも同じ方向を向いていません。艶やかな衣装も、その裏地も鮮やかに描かれて、総勢27名の人物は全てが独立し、しかもハーモナイズされてバランスよく構築されている。スケールの大き差は、歌麿の才能の大きさでもあると得心、息を飲みました。
 
「月の品川」は障子に映し出された遊郭で遊ぶ旦那衆のそこはかとない影には、ともすれば見落としがちでした。繊細にして完璧、歌麿の真骨頂を覗いた気がします。
 
入館料2,800円、シニア割引なしでも満足感あり。美術館のオーナーは誰かと思いきや「なんでもアルゼ」(社名の由来と聞く)のパチンコメーカーARUZE岡田和生氏でした。勿論「深川の雪」の所有者です。パチンコで相当儲けた証しです。
 
なんでもアルゼだから、歌麿「春画」まで展示していた。あれはグロだね、見るに堪えない。江戸時代はお守りとして、愛用されたそうな。巨根!凄まじいばかり。歌麿、ここまで描くか!ワタシャ、別に嫉妬してるわけじゃないけどねえ。
 
 
芸術は永し

箱根の宿泊リゾート施設は若葉の木々に囲まれ森閑として、向かいの庭に雉が遊び、早朝からウグイスが美声を競う、とても爽やかな自然を満喫いたしました。登山電車も咲き競う紫陽花を眺めながら旅ができ、最高の候に出会えました。1泊二日、家内さまのお蔭で、命の洗濯をして参りました。
 
それにつけてもつくづく思うのです。「全ての芸術は出し尽くされた」誰かが書いた言葉が歌麿で甦りました。音楽ならベートーベン、モーツァルト、バッハ、シューベルト、ショパン等々。
 
絵画ならゴッホ、セザンヌ、マチス、ルノアール、ピカソ、歌麿、北斎、広重等々。文学ならばトルストイ、シェイクスピア、ゲーテ、モーム、漱石、龍之介等々…確かに最高の作品は彼等によって出し尽くされ、以後は模倣するだけという事なんだろうけど、私もそんな気がしてなりません。
 
まさに「人生は短く芸術は永し」であります。歌麿は永久に生き続ける…。
 
 
歌麿「府川の雪」の入場しおり。


リゾート施設からの黄昏風景。大涌谷の湯煙が遠くに見える。

  
  

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サムライジャパン、いまこそ鬨(とき)の声を上げよ!/至福のぬる燗和歌山「黒牛」/他

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■サムライジャパン、いまこそ鬨(とき)の声を上げよ!
■ヤンキース田中投手、サイヤング賞も
■試飲会の禍福
 ~我が愛飲する御酒「黒牛」~
■藤原祭りでの収穫二つあり
■映画「ラストミッション」の話題

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サムライジャパン、いまこそ鬨(とき)の声を上げよ!

 サッカーW杯の我が日本は、コートジボワールに負け、ギリシャと引分けの勝点1、ほとんど絶望に近いが、一縷の望みをC組最強のコロンビア戦に賭ける。25日ファイナルアンサーだ。サムライジャパンは果たして、死の淵から甦る事ができるか。
 
 「世界の大偉業の大半は、もはやこれで絶望かと思われたときにも、なお仕事を遣り続けた人々の手によって、成し遂げられた。」(デール・カーネギー)との箴言もある。
 
 コロンビアは、決勝リーグ進出が決まっている。そこに、心の隙が生じるかも知れぬ。日本は負けて元々の心意気、死に物狂いで、前進速攻を繰り返すしか活路はない。
 
「地獄からの脱出」は、ある意味サムライジャパンの本領発揮になるやも知れぬ。それでも万策尽きて散る時は、花と散るらん。いまこそ鬨(とき)の声を上げよ!
 
  
ヤンキース田中投手、サイヤング賞も

 ヤンキース田中将大投手(25)が快進撃中(6/20現在)である。ア・リーグ首位のブルージェイズ戦に登板して、11勝目を挙げた。11勝1敗、防御率1位1.99、勝率1位917、勝数ははナ・リーグを合わせても1位…これは新人王は勿論サイヤング賞(投手の年間の最高選手に贈られる)も現実味を帯びてきた。
 
 いやはやこれほど遣るとはねえ。大枚(7年契約年棒総額161億円)を叩いて獲得したヤンキース球団も予想以上の活躍に驚いているはずだ。同球団は世界一から5年も遠ざかっている。その切り札がマー君だ。
 
 シーズンは長い。マー君が一本調子に勝ち続けるとは思えない。時に滅多打ちに遭うシーンもあるはずだ。強打者揃えの大リーグだもん、当たり前だ。でもねえ~、何だかドテカイ記録を打ち立ててくれそうな予感がする。マー君、メジャーに伝説を打ち立てよ。
 
 
試飲会の禍福

 18日(水曜)は、三ノ輪のママ(居酒屋・満天)に誘われて北千住であった鈴木酒販の「試飲会」にお邪魔した。因みに前年も誘われたが断っている。いかなる形式の試飲会なのか何も知らずに会場に行った。入口で「満天のママのお誘いできました」と告げる。
 
 ハッピを羽織った社長と思召しめし方は「同じ区域で満天さんには大変御世話になっています。どうぞどうぞ」。流石、経営者、すこぶる愛想がいい。見習わなくちゃ。
 
 会場に足を踏み入れると大変な賑わい。と顏馴染みの鈴木酒販の三ノ輪I店長にバッタリ。会うや否や「あれ?舟木さん、どうして来たんですか、今日は店の人以外は招待していませんよ?」怪訝な表情、明らかに不服な態度。
 
 満天のママの招待だが…すみませんねえ。私もムッときた。経営者と従業員のこの落差。会場の賑わいは、半分は私と同じような店主や店員に誘われて来た店のお客さんだった。後でわかって腹立たしかった。「そうだ、金輪際行くかい試飲会」大体、私は呑んベイではない。
 

我が愛飲する御酒「黒牛」

 帰ろうとしたら、ママに会って気を取り直した。会場をうろついていたら、私が昨今愛飲している「黒牛」の試飲ブースに偶然出くわした。

 「黒牛」は和歌山の日本酒で、超ぬるめで飲むのがいい。「黒牛、私の好きなお酒ですよ。」「そうですか、私はこれでも社長です、有難うございます。」とお互いに名刺を交換。いやな出来事の後に輝くような出会い。

 人生とは、正に禍福は糾(あざな)える縄の如し。いつか酒蔵に行ってみたい、実直そうな名手(なて)孝和社長に会って益々意を強くした。あなたも、是非飲んでみてください。私の一押しのお酒、ぬる燗で飲んでみて。じわーっと至福のときが内臓に浸み渡るはずです。

「黒牛」株式会社名手酒造店
〒642-0011海南市黒江846
TEL:073-482-0005/FAX:073-483-3456
E-MAIL:info@kuroushi.com
http://www.kuroushi.com/

 
  
藤原祭りでの収穫二つあり

 19日の「藤原祭り」では予想外の収穫があった。ルンピニーS・フェザー級現役チャンプのルンペットと対戦した森井洋介(藤原ジム)が、あろうことか肘打ちのバックブロー一撃でKOしたのだ。これには吃驚!
 
 日本選手を甘く見るとこうなるという見本。格闘技に絶対はない。特にムエタイの場合は、パンチに加え膝げり、肘打ちの飛び道具が許される。一発貰えば逆転あり。狙ったというよりは多分に偶発的なものだが、この勝利で森井は大きな自信を得たはずだ。何事も油断大敵。
 
 女子キックのいつか×松田玲奈(51㌔契約、3分3R)は両者稀にみる打ち合い、蹴り合いで注目した。そのスピード溢れるファイトには、正直言って感動した。判定勝ちした松田は、19才。元レースクイーンと聞くが、あれは”おんな摩裟斗”だ。売りだし方によっては、ブレイクする逸材である。
 
 女子キックといえば、私の心に残る選手は熊谷直子選手。とうに現役を退いたが、彼女はまさに男勝りな猛々しいフアイトで観客を魅了した。現在は甲府に住み第二の人生を歩んでいる。
 
 思わず松田玲奈を熊谷選手と重ね合わせたが、勿論熊谷の域には遠く及ばないけれど、松田は間違いなくスターの素質である。というわけで二つ収穫あり、たまにはキックもいいね。
 
  
映画「ラストミッション」の話題

 具志堅会長親子がポスターで参加する映画「ラストミッション」が公開中。ケヴィン・コスナー主演。キャッチには、職業、スパイ。弱点、16才の娘。
 
 宣伝に具志堅会長が愛娘と収まり、宣伝ポスターで一役買った。ポスターは、新宿東口地下通路壁に張り巡らされている、壮観だ。1週間くらいはお目に掛かれそうです。見に行ってください。
 
 先般、スタジオでの撮影現場に伺ったお話をこの項で載せた。あれは具志堅会長が、ケヴィン・コスナーに扮した宣伝用ポスターの撮影だったのです。というわけで、本人は出演していませんが、雰囲気だけでもポスターで味わって、併せて映画も是非観賞して下さい。
 

純米酒「黒牛」を手に、名手酒造店の名手社長。

 
私が昨今愛飲する清酒「黒牛」(辛口純米)

 
具志堅会長の撮影風景(手前が私)と
映画「ラストミッション」のポスター

 
 
  

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コートジボワールは強かった/ドログバ起用で流変わる/他

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■コートジボワールは強かった
 ~ドログバ起用で流変わる~
■美人は得をする
■パソコン遠隔操作犯

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コートジボワールは強かった

 予感した通りサムライジャパンは、苦杯を舐めた。
初戦のコートジボワールは、1-2の点差以上の強さであった。試合直後からメディアは盛んに日本の敗北を分析して、やれ守りに徹し過ぎた、サイドが弱かったなど百家争鳴である。
 
 私は戦術云々が勝敗を分けたと思わない。結論からいうとコートジボワールの実力が勝っていた、それだけのことである。試合の主導権を握っていたのは、絶えず敵側であった。シュート数がコートジボワールの20に対して、日本7、この数字でどちらが試合を支配していたかが何よりも明確である。
 
 参考として世界ランキング(2014年6月)を眺めてみると、コートジボワール21位、日本47位の対決は専門家から見れば、しゃくだがコートジボワールの順当な勝利なのかもしれない。
 
 先ず両国がピッチに出てきた瞬間、その身体の違いに驚いた。コートジボワールの選手ときたらまるでヘラクレスのように、筋骨隆々として日本選手を圧倒しているではないか。狩猟民族の末裔が、あたかもこれから狩りにでも出掛けよう猛々しさを感じた。
 
 
ドログバ起用で流変わる

 球を狩る作業は、まさに獲物を射るが如き俊敏で、日本のパス回しが、至る所で寸断された。前半、本田の見事なシュートで、先取点をもぎ取ったものの何故かこれで行けるという感触ではなく、私は終始不気味なものを覚えた。
 
 後半に入ってコートジボワールは、ベテランの主砲ドログバ(36)を投入してきた。体力の消耗を考えて満を持して後半から起用した、監督の冷静な読みだった。これで勢いづいた。俄然コートジボワールに活力を生んだ。
 
 高温多湿、雨中の戦いはアフリカ勢には有利、日本に不利だ。スタミナ勝負。日本の動きが緩慢になると一気に敵は襲い掛かった。傷ついたライオンに止めを刺すように。あっといまの2得点、日本にとっては、悪夢の逆転劇であった。
 
 Y・トゥーレは191㌢、90㌔の巨体、マークに入った選手が跳ね返されるシーンを見た時には、ラグビー選手のパワーだと見惚れた。スピード、パワーどれも日本を凌いでいた。でも次のコロンビア戦ではどうか。まだ、戦局はどう転ぶか分からない。勝負に絶対はないのだ。
 
 さて、後がない日本でも19日(日本時間20日)のギリシャ戦に勝つか、引分けなら最終戦に可能性は残る。双方敗者同士、背水の陣での戦いである。さぞ、修羅の激突になるであろう。覚醒せよ、サムライジャパン!己の力を信じて突き進むのだ。
 
 
美人は得をする


 結局、STAP細胞は存在しなかった、そうな。最後まで論文の取り下げを渋っていた当の小保方晴子理研ユニットリーダーも、遂に降参、取り下げに同意したの報道があった。
 
 瞬間風速はまさにIPS細胞を凌駕する「ノーベル賞級」だったのに、一体あの騒動は何だったのか。颯爽と登場した、割烹着姿の美人研究者、「普通のお姉さんが、世界的大発見をした!」理研のその演出もプロ級だった。いまとなっては、夢幻の蜃気楼のようです。
 
 但し「美人は徳をする」という事だけは明らかに証明できた。文豪トルストイも「クロイツェル・ソナタ」のなかで、見事に表現している。
 
 「たとえば美しい女性が愚劣なことをしゃべっていても、聞いてる側はそれを愚劣だとは思わず、それを賢(かしこ)い話だと感じてしまう」「ただ単に美しいとくれば、われわれはもう即座にこれぞ知恵と美徳のきわみだと思い込んでしまう」(望月哲夫訳)
 
 ねえ、何だか彼女に当てはまる気がするけど。あなたも、美人に生まれてさぞ「得」をしたでしょうから、親に感謝しなくちゃ。記者会見の折に、ハンカチで涙を拭ったあの姿には、私も大いに同情いたしました。可愛そうだよ!とね。単純だからねえ、オジサンていう輩は。
 
 研究者というよりは、女優のごとき雰囲気でした。哀しいほど情感がありました。美人はトクだねえ、居酒屋でオジサンが言ってました。ホント、小保方さん、多くのオジサンが応援してますよ。挫けないで、夜叉となりSTAP細胞を突きとめてください。そして世間を見返して。
  
  
パソコン遠隔操作犯

 あのミステリー染みたパソコン遠隔操作犯も、遂に御用となった。片山祐輔というのは何か薄気味悪い印象で、私は彼がテレビに登場するたびに、嫌悪感をモヨオしていたのだけれど。
 
 そういう人間の嗅覚は、馬鹿にはできないよね。自作自演の、彼が犯人で、心底信用していた担当弁護士も、すっかり騙されていた。現在は取り調べの最中だろうけど、精神鑑定も視野に入っているそうだ。
 
 あれだけ手の込んだ騙しの手口ができる男が、どうも精神異常とは私は思えぬ。それこそ又彼の絶妙な騙しの手口によって、翻弄されるのがオチだろう。
 
 一連の片山祐輔被告の行動を見ているとつくづく荀子(じゅんし=中国の戦国時代の儒学者)の本来人間はみな悪なるものだ、という「性悪説」を思い起こす。「人の性は悪、其の善なるものは偽りなり」
  
  
露地栽培の畑隅に咲く鉄砲百合。


代々木大山公園にたわわに実るビワ。


白山神社の「紫陽花祭り」の紫陽花のデコレーション。

 

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豪華ゲスト多数!!6/19は『藤原祭』/W杯キックオフ!!/他

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■W杯キックオフ!
 ~「マラカナンの悲劇」もある~
 ~ソコソコの期待がいい~
■恒例の藤原祭
■再び老いる事は難しい
■梅雨入りと紫陽花

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W杯キックオフ!

 サッカーワールドカップブラジル大会は、13日、リオデジャネイロでのブラジル-クロアチア戦を皮きりにスタートする。参加32カ国、選ばれし者達の4年に1度のサッカーの祭典。頂点に立つのは果たしてどの国?

 日本はC組で、15日、コートジボアールと初戦を行う。大会直前の対ザンビア戦で思わぬ苦戦を強いられたサムライジャパン。同じアフリカ勢のコートジボアール。身体能力が高く、欧州のプロリーグで活躍する選手も何人かいるらしい。これは、狩猟民族対農耕民族の戦いだ。

 同じC組にはコロンビア、ギリシャ。コロンビアがやや抜きん出た存在のようだが、どのチームが勝ち上がっても不思議ではない。私はサッカーには疎いので、軽々に予想はできない。

 いずれにせよ、激戦を勝ち抜いて本戦に辿り着いた精鋭たち。そのぶつかりあい、戦いは、だからして息をのむ。勝ち点の多い2チームだけが決勝リーグに進む。

 A~H組まで8組32チーム。予選で、16チームが消える。
過酷なサバイバルマッチである。優勝候補の筆頭に挙げられる地元ブラジル、カナリア軍団。首尾よく6度目の栄冠をものにできるか。
 
 
「マラカナンの悲劇」もある

 「マラカナンの悲劇」(今回と同じメインスタジアム、1950年W杯決勝リーグ第3戦で、ウルグアイに1-2敗れ優勝を逃した)という悪夢もある。勝負は一寸先が闇といわれる。どんな番狂わせが潜んでいるのか、神のみぞ知る。

 王様ペレは「決勝はウルグアイと当たればいい、あの時のリベンジができる」と大会前の記者会見で語っているという。「マラカナンの悲劇」は、ブラジル人にとって65年経たいまでも、心の残滓として残る惨事なのだ。たかがサッカーというなかれ。かの国の民にとって、サッカーは国家行事なのである。

 先般テレビでサムライジャパンのワールドカップでの予想、期待の街の声を特集していた。呆れたものだ。驚くべき楽観である。A子「4強でしょ」B子「優勝よ」知らないとは恐ろしい。メディアもサムライジャパンに景気のよい論調ばかりである。

 ブラジル(5)イタリア(4)ドイツ(3)ウルグアイ、アルゼンチン(各2)イギリス、フランス、スペイン(各1=カッコ内優勝回数)、これら強豪国が虎視眈々優勝を狙っているのだ。日本?街の声は甘すぎだ。過去の優勝国を見ると、開催国が圧倒的に有利である。優勝候補NO.1にブラジルが挙がっているのも道理がある。
 
 
ソコソコの期待がいい

 夢を膨らませすぎると、忽ち風船は破裂する。期待が大きい分、落胆も大きい。ソコソコの期待…私のサムライジャパンに寄せる思いである。史上最強のチームであってもだ。

 ワールドカップで優勝することは一国の大統領になることより難しい…。それよりなにより、会場の遅れ、デモが心配です。本当に大丈夫なのだろうか?

 ワールドカップの期間中我が家内は、サッカーの虜(とりこ)になる。犬小屋程の家に喚声、悲鳴、絶叫、発狂(はしないか)の黄色い声が炸裂、反響する。堪らない。故に期間中は、亭主、元気で留守になる。
 
 
恒例の藤原祭

 例年12月に開催していた「藤原祭り」は、6月19日(木)夜、後楽園ホールで開かれることになった。今回も全13試合と盛り沢山のカード。この日は、女子同士のキックボクシングあり、ムエタイルール、キックルールと異種多彩な試合が楽しめる。

 勿論、主催者藤原会長はメインで登場、何んと初代タイガーマスク、藤原喜明の強力助っ人を従い元キックボクシング王者小林聡、物まねファイター、アントニオ小猪木、ジャイアント小馬場組と無制限1本勝負で戦う。

 どんなコメディーファイトが繰り広げられるか。老体にムチ打っての元キックの鉄人が、無事リングを降りる事ができるか。私にとっては、いかなる試合にせよ、1年に1度藤原敏男会長の元気な姿が見られるだけで幸甚也。

藤原祭
6月19日(木)
後楽園ホール、試合開始5時45分。
チケット残り僅か。お問合せ:藤原スポーツジム TEL03-3805-1457

 
 
再び老いる事は難しい

 先般当欄で「齢をとることは、死ぬことよりも難しい」という哲学者の箴言を紹介した。これに符号するような文章に、小島直記著の本で出会った。

 一休禅師の話。77才でうら若い盲目の森女に出会い、88才で遷化(死去)するまで、性愛に耽り女のたおやかな膝を枕に「死にとうない、死にとうない」と未練たっぷりな日々を送った…。

 また70才の良寛和尚は、美貌の真心尼と恋に落ち、夜の白むくまで、恋歌を詠み後期(きぬざめ)の別れを繰り返していたと。(いずれも佐江衆一著「黄落」より)

 大悟なって尚、愛欲への執着。つくづく老いるは難しいものよ。最も、私が一休さんのようなことをしたら、忽ち「色気違いジジイ」と罵られるのがオチだろう。恋せぬが花か。

 フランスの詩人アルチュール・ランボーは人生をこう結論付ける。「人生は皆で演じる道化芝居だ。つまるところ、人は、人生の四分の三を苦しんで過ごし、残り四分の一を休息しようと考えている。でもまあ、自分の計画が、何処あたりまで進んでいのかも分からぬまま、一文なしでくたばるのがオチなんでしょう」

 へえ、老いらくの恋から、人生論に行ったか。このブログもなかなか格調高いね。因みにランボーは、37才の若さでこの世を去りました。天才は長生きしない。
 
 
梅雨入りと紫陽花


 梅雨入りは、驟雨で始まった。乙女の髪に優しく、たおやかに、絹の如く降ってくれれば、梅雨も愛しいのに。でも一雨毎に、公園の紫陽花が映えてゆく。純白、赤紫、濃紺…見頃はこれからですよ。

 私が愛する紫陽花の詩。

三好達治「乳母車」

母よー
淡くかなしきもののふるなり
紫陽花いろのふるなり
はてしなき並樹のかげを
そうそうと風のふくなり




街角の紫陽花(8日、小雨)


藤原祭りのチラシ


藤原会長と後援会のメンバーと。
会長、ピンクのブレザーがお似合いです。



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