君塚栄治前陸幕長が12月28日、肺がんのため満63才の若さで亡くなりました。
その4か月前、昨年8月30日の静岡県の総合防災訓練では、お互いに静岡県知事のリーディングアドバイザー(君塚さんは静岡県補佐官、私は静岡県立大学特任教授と役割分担)として同席、病気の気配もしなかっただけに、驚いて30日のお通夜に駆け付けました。遺影の両脇に配置された四かたまりの白い蘭の花は陸上幕僚長の階級章の四つ星を表していて、それがとても印象的でした。
君塚さんは東北方面総監在任時に東日本大震災に遭遇、統合任務部隊指揮官として陸海空自衛隊10万7000人の指揮をとり、被災者の救援と被災地の復旧に大きな力を発揮したことで知られていますが、君塚さんの功績はそれだけではありません。
陸上自衛隊では2019年3月、初めての日本版海兵隊「水陸機動団」が発足するわけですが、これは君塚さんの悲願でもありました。水陸機動団の創設が決まる2012年夏、陸上幕僚長室で「ようやく海兵隊ができます」と話してくれたときの嬉しそうな表情が忘れられません。>
あらためて、君塚氏のご冥福をお祈りします。
そしてエルドリッヂ氏が講演で強調していた中の1つに「次のトモダチ作戦」。
「次の震災は、東日本大震災ーー死者2万人ーーをはるかに超える。根拠は、歴史が語っています。在日米軍だけでなく、いろいろな国の支援が必要になる。共同から統合への道を進めていく。外国から支援が入ってきた時の通訳のために留学生や在日の人たちとの協力も考えておく」など、具体的な方策を述べていました。
日本人の妻の両親は高知県。氏は在日海兵隊と高知県との協力関係を進めてきたそうです。
エルドリッヂ氏は、もともとは政治学者。「サンフランシスコ講和条約と沖縄の処理―『潜在主権』をめぐる吉田・ダレスの『交渉』」で読売論壇新人賞で最優秀賞受賞。『沖縄問題の起原』でサントリー学芸賞受賞など著作も多い。資料として読んでいた氏の著作『尖閣問題の起源』の中に、私にとっても興味深い歴史的背景事が書かれていました。いずれ、取り上げてみたいと思っています。