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ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

※ないものねだりこそ開発の原点だ※ 
※すべてのマイクロホンは発展途上の音響デバイスだ※
※「常識」は思考停止へのブレーキです※
※百の議論より一つの事実※







© 2009-2025 Shin's PA workshop. All rights reserved.

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管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。(巻末詳細)

 

 

 TODAY'S
 
ZOOM  F3の純正に見えてしまう不思議なマイクL-73A mems です。

前身「L-730 mems」譲りのフォルムはそのままです。

 

「ZOOM F3」専用だったはずが、その後発売されたTASCAM FR-AV2」にもジャストフィットすることがわかりました。

 

 

 

 

 

新機種は使用MEMSマイクをICS-40730からIM73A135V01に変え、高耐音圧型(max 135dB/SPL ,10%THD)としてブラッシュアップ、爆音対応も完璧になりました。

 

左右マイク間隔は前身「L-730mems」から10mm長い200mm。

 

 

 

 

パイプの2重化、自然綿による音響制動を強化しました。

これによりIM73A135V01の高品位音がそのまま手軽に楽しめる。

 

 

 

 

L-73A mems 回路図

 

 

 

 

 

 

MEMS(IM73A135V01)の手半田作業

 

これは2020年2月、筆者によって世界ではじめて完成させたMEMSマイクの手半田法です。

 

 

 

 

あれから5年、更に進化させて実用化しました。

 

 

MEMSマイクの半田付けは一般部品のようなわけにはいきません。

なぜならば、リフロー専用半導体部品、特に「超超精密メカトロ部品」だからです。

 

しかし下記手順にしたがって慎重に作業すれば筆者の場合100%の成功率で手半田を可能にしています。

 

その「必須事項」は4つ。

「プレヒート」Preheat(指定「SOLDERING PROFILE」の前半を実施)

「クリーム半田」使用(低温半田を含めたすべての「一般半田」使用禁止)

「短時間半田付け」(0.2秒)

④  AWG-32の線材を購入使用(あり合わせのビニール線 厳禁):「熱的」な理由。

 

 

エポキシ絶縁は単に絶縁だけでなくリード線の半田付け部を決定的に強化できます。

 

 

注意!

 

 

①、②、③、④のどれを怠っても半田付けは失敗します。

(つまりMEMSマイクは破壊します)

 

 

(筆者の経験から)

プレヒートを終えたMEMSマイクにおいて

THT (Time x Heat Temperature) = 小手先温度x半田付け時間

が「100」を超えるとMEMSマイクの破壊率は急激に上昇します。

 

たとえば350℃×0.2(秒)=70(○)

380℃×0.2(秒)=76(○)

350℃×0.3(秒)=105(△)

350℃×0.5(秒)=175(×)

200℃×1(秒)=200(×)

180℃×1(秒)=180(×)

 

 

コツは、大きめで温度調整付き半田ごてで「シュンッ」と一瞬で済ませ、指をあてて冷やす。

厳禁なのは精密作業向きとされる「コテペン」や15W未満の小さいコテでいつまでも「ゴチャゴチャ」やることです。

 

また太い線がNGな理由は、冷めるまで時間がかかるためTHTは簡単に100を超えます。

したがって、あり合わせの線材使用は不適切で危険であり、さらに「シールド線」は最も危険な線材です。

 

 

 

 

 

 

 

基板

 

コツは「小さく作る」という強い意志以外にはありません。

 

 

 

筐体

 

前身「L-730mems」とはノイトリックNC3-MRX(B)も同一、先端部構造がブラッシュアップされました。

コネクタ脚の向きを左右180度変えてL用、R用としました。

 

 

 

基板角がコネクタケース内側のハリに当たるため、基板側のカドを取り、フタ内側の出っ張りボーンをルーターで削り取った。

 

 

 

形状に合わせて調整。

 

 

 

 

 

(ご注意=組み込み上の死守事項)

・基板:厚1.2mm、長さ12mm未満

・抵抗:1/6~1/8サイズの金属皮膜型

・XLRコネクタ裏側は0.5mm以内に切り詰め

・部品実装基板の高さ制限:10mm

・ケミコンのサイズ制限:5φ,h5

・使用リード線:AWG32撚り線

 

各々これを超えたサイズでは製作は不可能となります。

 

 

 

 

 

まとめ

ZOOM F3はコロナ禍中2022年に登場し、半年以上も入荷を待つなど一大センセーションを巻き起こた超小型36bitフローティング録音機。フィールドレコーダーはここを境に大変貌をとげました。

「L-730mems」「TASCAM FR-AV2」にも完全互換できるなどこの形状のマイクが待たれていたのでしょう。

「L-73A mems」になってもそれは変わらず、別メーカー2機種対応のステレオマイクとなりました。

 

「ZOOM F3」の発売直後から「L-730mems」が注目されました。(この原作はYOUTUBEのアサギマダラさんです)。

 

今回、MEMSマイク ICS-40730からIM73A135V01への変更要望があり、それにあわせてマイク収納構造の見直しを中心としたグレードアップを果たしました。

 

単にIC-40730とIM73A135V01の違い以上に超小型レコーダー用としては考えられないほど高度なマイクに進化しました。

 

以上

 

 

 

 

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無断盗用の無法者 YOUTUBEの   (H県K市H氏)による当サイトの利用は永久厳禁。

 

 

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        Coa Xi-System(Two Wire Project) 

 

 

primo em272
primo em273    

em273 em173  2線式ソースフォロワ
em272
em273

em173 273 ソースフォロワ
マイクロドットコネクタ

 

 

 

 TODAY'S
 
マイクロドットコネクタによるカプセル2線式ソースフォロワ・ラベリアマイク

前号:2509 に続く「Two Wierプロジェクト」は2線では不可能なはずのECMの「ソースフォロワ使用」を「マイクロドットコネクタ」採用により、安定的に2W=(Two Wier)で実現させました。

 

「できる」、と自分に言い聞かせながら現物で各種パターンを試しているうち、「できないこと」「できる」にする扉を開いてしまったのか。

やはり「常識」は最大の敵だった。

 

 

 

(完成したCoa Xi 273Lz ラベリアマイク)

「自作」に見えないこと事も大切な自作の心です。

2Wireソースフォロワ、Lzタイプのコネクション

 

 

 

ドレイン接地による「2線化」を実現

(見慣れない接続です)

 

「同軸ケーブル」といっても「RG-174」ともなるとベルデンの細シールド線より扱いやすいやわらかさです。

 

 

 

EM173とEM273


どちらもSN比80dBの絶品

EM173、273、形状の違いのみで内容は同一。

 

 

 

 

 

2つのファンタムアダプター

「Coa Xi」(コアキシ)システム採用

延伸距離300mの「Lz」タイプと近距離型「Fet」タイプ、2つのファンタムアダプターを試作してみました。

 

 

 

ブッシング「Coa Xi-Lz」、   灰ブッシング「Coa Xi-Fet」

 

 

 

基板一体化構造

分散金属構造を排したEMC構造。

 

これにより、「マイクに手を近づけるとハムる」「マイクのどこかを触ってないとハムる」「マイクとマイクアンプのGNDを触ってないとハムる」といった、EMCの不完全な自作マイクとは一線を画します。

 

 

 

 

 

 

もっと広範に使用したい、良質かつ信頼性の高いコネクタです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドレイン・ソース互換作用」のワナ

 

 

J型  MOS型、問わず発生する(ごくまれに例外もある)

 

 

コンデンサマイクはカプセルのインピーダンス変換回路が内臓FETのドレイン出力かソースフォロワかで、結果は大きく変わります。

 

真空管なら「プレート」と「カソード」の物理的な違いは一見して分かるが、FET(接合・MOSともに)ではD・Sのそれが見えないばかりか、真空管やバイポーラTRにはありえない「ドレイン・ソース互換作用」=D-S互換という変なトラップがあります。

 

これはドレインとソースを間違って使ってもドレインはソースとして、ソースはドレインとして「正常動作する」というものです。

 

いわば、折り紙の舟で、へ先を持っていたはずが、いつのまにか「帆」をつかんでいる「だまし舟」に似ています。

 

 

 

 

 

真空管、TRでは起こりえないFET特有の珍現象。

 

 

上図のように真空管ではP(プレート)とK(カソード)は物理的にまったく違う構造になっていますが、FETではMOS形を含めD(ドレイン)S(ソース)は同一構造、たまたまD-Sを入れ間違ったとしても、自然に+Vdd側がドレインとなり、反対側がソースになって何の問題もなく動作する場合が多い。

 

 

 

D-S互換動作の見きわめは

「2Wソースフォロワ動作」なのか、単なる「D-S互換動作」なのかは、+Vddをどちらにかけているか、入力相に対する「出力側の相」およびゲインの有り無しで判断できます。

 

紛らわしくダマサれ、これとの闘いに翻弄されたが、克服してしまうと、どうってことないものです。

 

 

 

 

 

回路図

 

1.Coa Xi-Lz型ファンタムアダプタ

「Coa Xi」・・・「コアキシ」

 

 

2線式とはいえ、カプセルは「3線式」である必要があります、ファンタム出力回路は「Lz回路」

 

 

 

 

 

 

2.Coa Xi-Fet型ファンタムアダプタ

「Coa Xi」・・・「コアキシ」

 

 

2線式とはいえ、カプセルは「3線式」である必要があります、ファンタム出力回路は「Shin Fet回路」

 

 

 

 

 

 

さいごに

前号:2509 にて「仮称」:Coa xi Systemとしましたが、無限の可能性が見えました。

 

Shinの「ファンタム式パナ改」FetⅡLZⅡ(b)もこの形式に完全に対応します。

 

このTwo Wire方式を正式に「Coa Xi System」とします。

 

「Coa Xi」・・・Coaxial=「同軸」から命名しました。

「Coax」でもいいのですが、別なスラングを兼ねるため「Coa」と離して「Xi」を加えた。

 

 

以上

 

 

 

 

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NEW      Two Wire Project

 

(目的)

二線式伝送でECMやMEMSマイクの能力を余すことなく引き出して、3線式と変わらないパフォーマンスを得る方式をめざします。

仮称:「Coaxi System」

 

 

primo em272
primo em273    
em272
emm273
マイクロドットコネクタ

 

 

STEP.1まずこの話がキモになります

 

プラグインパワーの功罪

 

 

「プラグインパワー方式」が存在し、MDレコーダのマイクとして採用されて以来、ECMの超簡易方式として民生用途で定番のマイク方式として圧倒的シェアを維持してきました・・・が、

 

今ではレコーダはXLR入力の高品位録音機があたりまえとなり、ミニプラグ・ジャックによる「プラグインパワー」方式は民生用フィールドレコーダでも消滅に近い。

 

 

筆者はこの類似方式によって発生した重大問題(避けられない欠陥事故)をきっかけに当サイトではこの方式を絶対的禁忌としています。

 

「接触不良、異種金属間電位の問題、点接触」、これに電圧でも印加・重畳すれば金属電極はさらに「酸化が助長され」、酸化膜による接触不良は一気に進む。

(ミクロ領域で電気分解のような現象が起きるのかもしれない)

 

また、この方式には確たる国際規格もなく、勘合の保証もない。

さらにピン数が増やされて、当然のように問題を引き起こしています。

またメス側機器メーカー指定のマイクならまだマシなのだろうが、最悪なのは一般入力を兼ねる場合、マイクでは必ず「逆相」を余儀なくされる。

 

このためか、ポータブル録音機やオーディオインターフェースからは駆逐されました。

 

 

デジ1眼やミラーレス1眼など、まだ残っているプラグインパワー機により、YOUTUBEあたりでは耳を塞ぎたいほど「逆相音声」、

「LR逆相」であふれており、「そんな音声でオーディオ、特にマイクを語る姿を見ると実に情けない」。投稿本人はこれに気が付かないのか、と思えるほどですが、やはり分からないのでしょう。

 

音楽でこれをやられると脳内をかきまわされるほど、LR逆相PAのド真ん中に座った心地で逃げ出したくなる。

 

 

 


ご存じですか?  プラグインパワーは逆相システムです。

 

ドレイン出力であるため「バックエレクトレット型」では「逆相」、古い形式である「膜エレクトレット型」なら「正相」なる。しかし今のECMは99%が「バックエレクトレット型」ですので、もはや前世紀の負の遺産としか言いようがありません。

 

 

 

 

(下図の通りです)

背電極(バックプレート)からの「正相」はドレインから「逆相」出力されます。

 

 

どちらにしても、「プラグインパワー」対応マイクアンプは高品位を求めていないため、「民生用」か「それなり未満」です。

 

「ややこしくてメンドクサイ」というかたもそうでない方も、このブログを読んでくださる方なら「欠陥プラグインパワー」から一刻も早く足を洗うべきです。

 

 

しかしビデオ撮りにも盛んに用いられるようになった「デジ一眼レフ」から「ミラーレス一眼」になってもカメラボディのマイク入力はまだまだminiジャックのプラグインパワーが標準・主流。これが原因で多くの「逆相音声動画」を生み出し続けている。

 

他方式へ置き換えを強く望む。

 

 

 

STEP.22W(ワイアー)のマイクカプセル動作

まず、ECM方式(バックエレクトレット or 膜エレクトレット「相」の関係を考えて取り組みます。「ちょいちょいと仮半田でもして簡単に音を出そう」なんて考えないことです。この点、「プラグインパワー」のいい加減さとは対極にあります。

 

ドレイン出力になりますので高感度です、ひずみ率との兼ね合いで、許容最大SPLはソースフォロワ比約10dB以上不利になりますがEM272はドレインOUTでも122dB/SPL (3%THD)を許容します。

 

データシートを参照の上、3線式のEM273などと両者を使い分けるのが良い選択となると思います、またEM272は分解調査の結果、「3線改造」は絶対にできない構造が確認されました。

 

EM273 or EM173でのテストが待たれます。

 

 

 

 

 TODAY'S
 
作ってみた S/N 80dB小型マイク

自作マイクの音質と外観は最優先事項です。

 

 

外観上、手作り感を廃していますのでメーカー製品に見えるかもしれません。

手作り感皆無のフォルムと最高の音はShinの最優先事項です。

「自作ですから」の甘えは微塵もありません。

 

 

 

 

(ファンタムアダプター)

ノイトリック NC3-MXXB採用にて「DPA」と同一外観となった、この為あえてブッシングカラーをグレーにして見分けを容易にした。

上の両者、中身はまったく異なりますが、DPA側出力相を反転すれば相互互換ができる内容になっています。

 

どちらもノイトリックNC3-MXXBを母体としており、右側のDPA製ファンタムアダプタ「DAD-6001BC」には「DPA」ロゴがうっすら見えるだけです。シールを貼りましたがどう見ても同一、ニセモノを作るつもりはなく紛らわしいので、Shin製はブッシング色をライトグレーにしました。

 


DPAはアクティブ素子なし「直結型回路」、Shin製は「Lz回路」で、回路はまるっきり違うが音質は同じ、よく聴くとあきらかにShin製に軍配が上がります、これが「Lz回路」の実力です。出力インピーダンスはどちらも実測約100Ωと、この2台比較してみると面白い。

 

 

回路図

 

300m延伸可の「Lz回路」使用

 

 

 

※ この回路図は筆者が3年前、所有の現物から起こした回路図(非正規)です。

 

現物の出力Zは実測でも100Ω程度ですが、この回路を踏襲すると問題なく動作しますが、出力Zが800Ω前後になるため、現物回路トレースのどこかに誤りがあるはずです。

カプセルの内容が不明確なため、中身はブラックボックスにしました。

 

また、ECM出力位相が(HOT)であるため、考えられることは下記どちらかです。

①バックエレクトレット型ではなく膜エレクトレット型使用

②インピーダンス変換に「P-ch FET」使用のソース出力

 

このどちらかだが、最大許容SPLの大きさを考えると、②の可能性が大である。

 

 

 

 

 

これまで2W(2Wire)はできる限り避けてきたが・・・

 

 

ひょんなきっかけで2W(2線式)ラベリアマイクを作ることになった。何とか3Wにしたいが、それだけはならず・・・2W必須。

 

それがキッカケで、以前から一度使ってみたいと思っていた「マイクロドットコネクタ」をはじめて使うチャンスにめぐまれた。

 

絶対に使いたくないのがあの不安定な「ミニプラグ・ジャック」、これはこのブログ開設当初からの掟でもある。

 

となればミニXLRか、いやどうせ2Wなら今回はDPAやAKGで信頼性折り紙付きの「マイクロドットコネクタ」だ。

というわけで2W伝送の雄、これを初めて使うことにした。

 

お手本ならDPA 4060の「DAD6001」現物から起こした回路(非正規)がある。全体構造だけは学ばせていただきました。

 

今回の「ファンタムアダプタ部」はDPAやAKGと完全に互換性があるが、AKGの「MDPA」はSN比・ダイナミックレンジの点で3つの中で最劣勢。

 

 

材料さがし

 

1.マイクロドットコネクタ

 

てか、「マイクロドットコネクタ」ってどこで手に入る?

成田屋に似たのがあった。JTS ( ジェーティーエス ) / 801C3B、

これを流用すればマイク側は良いか・・・と。

これが見事はずれた。

 

「マイクロドットコネクタ」とはパーツとして一体なんぞや、と当てずっぽうにRG-17コネクタケーブルを入手、5000円近い、しかしこれがぴったり適合することがわかった。「5Mマイクロドットコネクタ」と呼ばれたり、ミニチュア同軸コネクタの中から出てきたりするが名称が一貫としない。

 

販売先も現在 Aliexpressに頼らざるを得ず、例の「正式名称を特定しない表記」から塾考して、ムダを承知で買い集めた。正解率は50%だった。

 

正解だった例 1(オス)

https://ja.aliexpress.com/item/1005003145195964.html?spm=a2g0o.order_list.order_list_main.22.1408585aI1WQ5u&gatewayAdapt=glo2jpn

 

正解だった例 1(オス)

https://ja.aliexpress.com/item/32880642223.html?spm=a2g0o.order_list.order_list_main.10.27cb585aPmn5Ay&gatewayAdapt=glo2jpn#

 

正解だった例 2(メス)

https://www.amazon.co.jp/dp/B0B74QZ49B?ref_=ppx_hzsearch_conn_dt_b_fed_asin_title_1

 

 

 

 

 

SMAコネクタはマイクロドットコネクタはそっくり、いや一回り大きいけど同一形状ですから、これまた現物を前にしてもわかりづらい。

マイクロドットコネクタとSMAコネクタ、互換性はありません。

 

 

今回の製作したマイクのファンタムアダブターはDPA 4060およびAKG LC617MDでコネクタの互換はもちろん、動作上も完全互換使用できることを確認しました。「マイクロドットコネクタ」はその信頼性ゆえ、他メーカー他機種でも使用が広がっています。

 

 

 

2.マイク筐体

 

Shinさん名物「合体ワザ」

「切ったり貼ったり」、「二個いち」ではおさまらず、相当ひねくってマイク筐体1個にしているのが分かると思います。

さらに考えればニコイチまでは可能、この辺を考えるのは楽しいと思います。

 

結果、同一「EM272」使用の海外メーカー製品には内容でも外観でも負けていません。

 

 

 

 

 

 

このマイクの構成

 

 

 

 

さいごに

Primo「EM272」PUI「AOM-5024-HD-R」で互換できますが許容音圧やダイナミックレンジのいま一歩及ばない点などあります。

どちらもSN比80dBの世界を味わうには十分です。

 

「マイクロドットコネクタ」のマイクを実現する目的で迷い込んだ「2W」という不利に条件を絞り込んだ難しさは新たな何かを開くかもしれない。

 

世界、有数のメーカーが業務用途であえてこれを採用するのには3Wのソースフォロワにはない、何か決定的長所があるはず。

 

それを探しにでかけます。

 

以上

 

 

 

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