1809 :Shin提唱、マイク評価法の決定版「マイボイス・リアルタイムモニター」とは | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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 じめて向き合うマイクロホンがあるとします。

どんな音だろう?とまずはヘッドホンと自分の声で動作確認するのが普通でしょう。

 

 

その際には「マイボイス・リアルタイムモニター」をおすすめします。

「マイボイス・リアルタイムモニター」は「ワンツー・チェック」ではありません。

 

(本件 に関する過去記事)

1623 :マイクロホンの評価は「マイボイス・リアルタイムモニター」で

1520:マイク性能瞬間判断は「マイボイスのリアルタイムモニター」で

 

 

 

 

 

実はこの方法だけでマイクロホンの素性・特性はほとんどつかめるのです。

聴き方しだいですが・・・・

 

「音楽演奏・楽器を使わなければマイクのテストにならない」とお考えの方もかなりいらっしゃることと思います、残念でなりません。

そんな方にもこのマイク評価法は万能であることをお伝えします。

 

実はマイクロホンの全体像をつかむにはやはり「空間音を適度にカットした自分自身の声」なのです。

 

なぜならば、この音こそが最も聴き慣れた確固たる「基準音」だからです。「でもやはり」、と楽器に頼るならばそれはマイクの或る面しか見ないことになり、情報量は減ります。

Voiceで現れた傾向はそのまま楽器音の予測さえつくはずです、さらにその先のファクターまで見えます。

逆に言えば器楽音で判断しようとするならばそれはマイク特性の一面でしかない、個々のマイクの持つ大切な要素を見逃してしまい、正しい判断ができないともいえます。

 

↑↑「それは逆でしょう」と思われる方は

マイボイス・リアルタイムモニターの弁別能力の高さを一度御経験ください。それを知った時きっと驚かれるはずです。

 

036 「自分の声は自分が一番知らない」という事実がありますが

 

一方、マイクを通して密閉型ヘッドホンで聴いた自分の声は自分にとって最も自分の声を反映したコピー音であることは案外知られていません。

 

 

〇しゃべる言葉1.・・・「Its'fain today  Test」 (ネイティブに、「Te」を強く発声します。

〇しゃべる言葉2.・・・原稿の一部を演ずるように読みます。

「胸振音」であることがポイントです。

 

 

 

 

双葉 その実態は

密閉型ヘッドホン(SONY MDR-CD900ST)を使ったリアルタイム・モニターの場合、自分が発声した「空間音」はほどよくCUTされ 腹胸の響きも加わり 中耳のアブミ骨の振動と頭蓋に囲まれた蝸牛に伝わった、自分本来の声を取り混ぜて聴くことになるため、訓練した場合、その判断能力の高さは私の経験では実績上、測定器をはるかにしのぐと思っています。

他のヘッドホン、特にオープンエアヘッドホンでの自信は私にはありません。

 

音を扱う者がこれを使わずして何を使いましょう、1分もあれば全貌がつかめるのですがそれでも「楽器(器楽)演奏録音」にこだわるなら次の機会を待ちますかね、自由ですが・・・・

 

 

 

 

内耳と聴覚の関係

「オーディオと音楽のための 音質のすべて」:1981年 誠文堂新光社刊より。

 

 

マイク (コレがキモです)・・・決定的にここが違います

「胸振発声法」を使います。(練習が必要です)

アナウンサーの研修でもボーカルの「ボイストレーニング」でもこれは同一です。

 

声帯はゆるゆるにします、つまり口先で声をだすのではありません。

また「腹から」声をだすわけでもありません。

 

腹式呼吸で胸骨(あばら骨)に手をあてて振動を感じられるような発声。

 「胸に響かせるように」イメージして腹式呼吸で発声します。 

クラシック唱法の「ベルカント発声」にやや似ていますがこれとは異なり「腹筋」の振動は使いません。

 

 

 

チューリップ(メリット)

1.マイクロホン個々の音質・グレードはわずかな時間(1~3秒)でほぼ判断できる。

2.逆相時の違和感、不快感は頭の中が掻きまわされるよう、よって正相・逆相の判断は一瞬でできる。

3.近接効果をしなやかに表現してくれる。

4.指向性がより良く見える。

5.SN比が良く判断できる。

6.クセ (マイクの個体鳴き、レゾネーションなど)音の違和感をそのまま聴かせてくれる。

7.発声をスイープさせるだけでリボンマイクの「磁極接触」まですぐ判明する。

 

残念(デメリット)

1.PA用途のマイクの「ヌケ」「力感」の表現はやや苦手。

2.ハウリングマージンなどPA要素の問題は判断できない

3.男声なら40~50HZまで見えるが女声での判断には低域限界がある

 

 

また

Shinのところにはこのブログでいままでにご紹介した手作りマイクロホン各種があります。

時々、他流試合のような「マイクの鳴き合わせ」の機会がある、そのたびに世界の高級マイクを相手に第三者評価(音響技術者による)を2010年以降10回近くおこなってきましたが、いまのところ全戦負け知らずの記録を積み重ねています、現在の国産メーカー製品の不甲斐なさがいつも目立つ。

 

このテストの中にはfetⅡ fetⅡi 、改造激安中華マイク、デュアルカプセル単一指向性マイク、音決めに携わった「音創り研究会」のリボンマイク、DRM-02などがあります。

この方式で評価し尽くしたマイクは決して間違いありません、自信をもって参加します。

「負けるかもしれないと」心配するくらいなら最初から参加させません。

 

このそれぞれのマイクロホン手仕事はB&K(ブリューエル&ケア)の音響測定をしたわけでもなく、オーケストラ録音でテストをくりかえしたものではなく、ただただ「マイボイス・リアルタイムモニター」のみを絶対的なツールにして仕上げたマイクですがいずれも卓越した結果を出すマイクロホンです。

 

 

最近ではこの評価方法を使ってRCA-77DXリボンマイクのリボン張替えから音決めまで行っていますが、間違いなく高い評価を頂くことができています。

 

 

                          以上

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3 など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

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