2-7:身体感覚の表れ方
「身体感覚を観察する」と言われても、最初はうまくイメージできないかもしれません。本記事では、未処理感情がどのように身体に現れるのか、その具体的な感覚や反応をわかりやすく解説します。ぼんやりとした違和感から始まる“身体のサイン”に気づくヒントをお伝えします。未処理感情を解消する感情消化メソッド目次シリーズの概要第1部:心の仕組み 苦しさと解消の仕組み第2部:感情消化メソッド 未処理感情解消の考え方と手順第3部:未処理感情の影響 未処理感情の体調・欲求・人生への影響 未処理感情をためやすい人の特徴第4部:人生の問題の解消 問題を作っている未処理感情の働き トリガーのヒント【2-5:感情消化メソッド 実践ガイド】で、「身体感覚の変化を観察する」と書きましたが、初めての方は、ピンとこないかもしれません。始めたばかりのころの感じ方は、「ざわッとしたかな?」「頬が、すこし沸き立ってるかな?」といった程度で、はっきりしないかもしれませんが、少し続けると、身体感覚の変化をはっきり感じられようになります。今回は、初めての人にもイメージしやすいように感情と身体反応の関係や未処理の感情が、どのような身体感覚に現れやすいのか説明します。感情よりも身体感覚に注意を向ける理由このメソッドのやり方では、「怒り」「悲しみ」といった感情としての実感は少なくなります。感情は、まず身体感覚に反応が出た後、脳がその変化や経緯・意味を解釈して「感情」として認識させているものです。メソッドでは「考えを追わない」ことを心がけるため、意味づけが少なくなり、感情としてはっきり感じることが少なくなります。慣れてくると、一つの身体感覚を感じ切るのに必要な時間が短くなりますから、感情としてはほとんど感じなくなります。多い身体反応「2-2:未処理感情の特徴」で話したとおり、未処理感情は脅威反応ですから、身体のどこかで以下のような反応を感じると思います。 緊張・張り ザワザワ・ヒリヒリ・ピリピリ・チリチリ 重さ・鈍さ・苦しさ ほほが沸き立つ感じこれは、自律神経が警戒モードになった時に感じるもので、大切な本番前に感じる身体感覚と似た感覚です。感情消化メソッドを繰り返していくと、身体感覚がはっきりしてきて、強く感じられるようになっていきます。これは、始めたころは以下のような警戒によって、身体感覚が出づらい状態になっているからです。 「これで良いのかな?」 「何が起きるんだろう?」 「効果あるのかな?」これらの警戒が解けて、慣れてくると身体感覚がはっきり感じられるようになるのです。普段の生活の中で観察もし、身体感覚が良くわからない場合は、普段の生活の中で、以下の場面でどんな感じがするか、注意を向けてみましょう。 大切な場面 苦手な場面 否やことが起きた場面 それらを思い出した時おそらく、体のどこかに緊張を感じたり、ザワザワなどの感じていることに気付くと思います。これが、未処理感情のトリガーに意識を向けたときに感じるものと同じものです。感情を感じ切ると体が動き出すことがある感情消化メソッドの「感じ切る」を続けていると以下のように自分の意思とは関係なく身体が動くこともあります。 頭が自然に揺れる 首にグッと力が入る 肩が一瞬グリッとなる最初は「これって普通なの?」「変なことをしているのでは?」と不安になるかもしれませんが、感情消化メソッドのような身体志向系の感情ワークでは知られている反応ですから心配ありません。これらは、途中で止められていた防衛反応が一気に立ち上がるために起こる生理現象です。身体が記憶してた防御反応感情は、まず身体反応として発生して、脳が解釈を加えて感情として実感させています。その身体反応が未処理で終わると、意識とは関係ない部分で記憶されます。不快や不安を伴うことが起きると、それに対抗するために以下のような防御反応が立ち上がります。 言いたい 逃げたい 抵抗したいしかし現実では、立場や目的のために 我慢するしかない 出すと不利 出すこと自体が危険という状況であることが多く、この場合防御反応が途中で止められて身体に残ります。「感じ切る」で体が動くのは、この防御反応という未処理感情の処理プロセスが再開して進んでいるために起こるものです。学習による身体感覚の“偏り”について感情ワークを続けていくと、身体感覚の出方が「毎回同じ部位」「同じ反応」に偏ることがあります。これは、 最初は自然な身体反応だった その後「これが出ると進んだ気がする」「これが消化のサインだ」と脳が学習 次第に、無意識でその反応を再現しやすくなるという流れで起こるものです。たとえば、 「首が毎回強く緊張する」 「肩が必ずグリッとなる」など、“条件反射”のように身体反応が固定化していく場合があります。これは、大きな問題はありませんが、他の部位の変化に気づきづらくなる可能性がありますから偏りに気づいたら、そのほかの部位で変化が起きていないか注意を向け直すと良いと思います。私の場合私は、今は感じ切ろうとすると以下のような身体反応がでます。 頭が小刻みに揺れ、数秒で収束 頭の芯にチリチリとした感覚が残るので、 それが収束するまで観察感じ切るを始めた当初は、以下のような感じでした。 こめかみや眉間にザワザワ・ヒリヒリを感じる 頭皮や首筋に張りを感じるその後、以下ような反応もでました。今はありません。 肩・肩甲骨に勝手に力が入りグリッと動く 首筋に勝手に力が入りグリッと動く苦しかったころに、離婚や家族のことを考えた時は以下のような反応もありました。これも、今はありません。 頭が激しく、前後左右に揺れる 吐き気がしてくる激しい反芻思考があったり、睡眠をとれないこともあったので、強い未処理感情(脅威反応)が蓄積していたのだと思います。よく見られる身体反応の例その他にどういう身体反応があるか、例をあげます。感情消化メソッドを行う上で、これらを覚える必要も分析する必要もありません。あくまで、「こんな身体反応もあるんだ」程度に読んでください。これらは、身体心理学・ソマティックアプローチでよく観察される対応関係ですが、必ずこうなるというものではなく、「こうなることが多い」といレベルのものです。 首に強く力が入る 警戒・評価・「ちゃんとしなきゃ」の防御 (常に見られている感覚/失敗できない/緊張を首で支えてきた) 肩がグリッとなる/重くなる 重荷を背負う・耐える防御の名残 (「自分がやらなきゃ」が続いた/頼れなかった/責任を引き受け続けた) 頭が揺れる 思考優位から身体感覚へ切り替わる際の反動 (感情より思考で処理する癖/理解で乗り切ってきたタイプ) 顎を強く噛みしめる 言いたかった・拒否したかった衝動の抑制 (怒りや境界線の感情を飲み込んできた人に多い) 喉が詰まる/声が出にくくなる 訴え・助けを求める反応の凍結 (泣く・叫ぶ・伝えることが許されなかった経験の名残) 胸がギュッと縮む 恐怖・喪失・守りの姿勢 (心臓や肺を守る、非常に原始的な防御反応) 腹部が固くなる 無力感・従うしかなかった反応 (逃げられない状況で、内側で耐えた記憶が残りやすい部位) 手が強く握られる 掴みたい・抵抗したかった衝動 (行動を止めた体験が、手に残ることがある) 足が冷える/力が抜ける 逃走の断念・フリーズ反応 (動けなかった経験が多い人に出やすい)まとめ身体感覚の現れ方は人それぞれです。「これが出ないとダメ」ということはありません。 感じる部位や強さは人によって違う 反応が出ても出なくても大丈夫 大切なのは「今ここで起きていること」を観察すること身体の反応を「良い・悪い」で判断せず、ただ観察することを大切にしてください。●リブログ歓迎します。ご自由に使ってください。●感想や質問のコメントをいただけたら、 できるだけお返事します。●扱ってほしいテーマや心のお悩みもお寄せください。 今後の記事として検討させていただきます。