ジャムセッションなどで「何やります?」「じゃあ、ジョージアにしましょう」と言ったら、休憩して缶コーヒーを飲もうという意味ではない。「酒バラ」がビール腹ではなく「酒とバラの日々(The Days Of Wine And Roses)」を指すように、「我が心のジョージア(Georgia On My Mind)」というスタンダード曲を演奏しましょうということだ。
この曲は、あの「スターダスト(Stardust)」(1927年)を作ったホーギー・カーマイケルが1930年に作曲し、30年後にレイ・チャールズ盤が全米ヒットチャートNo.1でミリオンセラーとなった事で1979年にはジョージア州の州歌に制定された。また1996年同州のアトランタ五輪開会式では同地出身のグラディス・ナイトが歌った。
但し、ジョージア(Georgia)は女性の名前としても一般的に使われているようでチャップリンの映画「黄金狂時代」のヒロインの名もジョージアだ。タイトル「我が心のジョージア(Georgia On My Mind)」も女性の名前でもおかしくないし歌詞も(原詞は専門Webに譲るが)ナンチャッテ意訳をすると下記の通り女性名でも通用しそうだ。
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「我が心のジョージア(Georgia On My Mind)」
ジョージア、ああ、ジョージア
私の心の中で一日中流れる昔の素敵な歌声が君なんだ
ジョージア、ああジョージア
君の歌は松林を抜けてくる月光のように甘く澄んでいる
かの腕は私に手を差し伸べ、瞳は優しく微笑みかける
君のもとへと戻ることを夢見る私の安らぎのひととき
ジョージア、ああ、ジョージア
私の心の中のジョージア、昔の素敵な歌をおいて
私はもう安らぎを見つけることはできない
(Translated by Saigottimo)
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レイ・チャールズ自身はジョージア州出身だからきっと自身の故郷を想って歌っているのだろうが、作曲者のホーギー・カーマイケルはジョージア州出身ではなくインディアナ州出身。彼にはジョージアという名前の妹がいた。だが、自伝では南部の土地Georgiaをテーマにした作曲依頼で作ったと記しているとのこと。
ではジョージア州出身でもジョージア国(旧・グルジア共和国)出身でもない者が「おお、ジョージア」と望郷の想いを歌えるのかといえば、そういう名前の女性に恋している訳でもないのだから同じ事。まあ、女性が歌う場合は望郷以外に選択肢はないが、男性なら恋愛歌でも、望郷歌でもどっちでもイケる便利な歌なのだ。
この曲がもう一つお得なのは、様々なジャンルのバンドで伴奏してもらえそうな点である。ロックバンドでシナトラ、ジャズバンドでプレスリー等は厳しいが、レイ・チャールズなら、ジャズ、ロック、ポップス、カントリー、R&B、どんなジャンルのバンドでも抵抗なく演奏するだろう。その点で彼は唯一無二の存在である。
彼の名は知らなくても「いとしのエリー」英語版や「ウイ・アー・ザ・ワールド」のサビ部分の声は聴いた事があるだろう。盲目の天才黒人アーチストであるレイ・チャールズが人の心の奥に響く“ソウル・ミュージック(魂の音楽)”の開祖と呼ばれる所以だ。これから洋楽を始める全てのヴォーカリストにお薦めしたい1曲である。
【私のイチオシはライチャス・ブラザース盤】
♪Georgia On My Mind…2001年3月14日新橋・RedPepperにて♪
20年前の録音だが上記のライチャス盤を意識しているのが分る。
Saigottimo

























