伯備線(岡山県~鳥取県) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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総社駅にて。全列車が381系で運用されている特急『やくも』です。

  

今回は、岡山県の中心部である岡山市・倉敷市と山陰地方の中心部付近に位置する鳥取県米子市を結ぶ陰陽連絡路線の中でも1番のメインルート(その他の線区は全て地方交通線)、
伯備線(はくびせん)を一気に紹介します。

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名   区間   営業キロ   備考  
JR西日本:伯備線  倉敷~伯耆大山  138.4km  単線・複線混在(※1)。直流1,500V電化  
(※1)倉敷~備中高梁と井倉~石蟹は複線。新見~布原の一部は新見駅の構内扱い。   

  

  

踏破達成時   2002年10月  
撮影時   2002年~2011年  

  

  

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倉敷駅にて。伯備線の起点駅ですが、すべての列車が山陽本線に乗り入れて岡山駅(以遠)までの運転です。

  

倉敷を発車するとすぐに大きく右へカーブして北へ針路を取り、山陽本線と分かれます。しばらく住宅地を北上した後、高梁川沿いの山間部を通ります。この付近、下り線は概ね川沿いを進みますが、上り線はトンネルでクリアします。倉敷市から総社市に入り、山陽新幹線をアンダーパスしてしばらくすると平地に戻り、井原鉄道線が上下線の間に合流して清音着。

  
  

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倉敷~清音にて。高梁川に沿って走ります。
この先、新見まで高梁川沿いを走ります。

  

その後は田園や住宅地の中を走り、やがて市街地に入ると総社(そうじゃ)に到着します。

  

総社を発車するとすぐに吉備線が右へ分かれ、こちらはすぐに山間部へと入ります。秋葉山トンネルを抜けると豪渓(ごうけい)、その後は高梁川の近くを走り、高架駅の日羽、そして美袋(みなぎ)と進みます。美袋を過ぎると高梁川の渓谷を走るようになりますが、同時に谷も深くなります。高梁市に入り備中広瀬、その後は川沿いを進む下り線とトンネルで駆け抜ける上り線が大きく離れます。やがて上下線が寄り添うと市街地に入り、備中高梁に到着します。備中高梁駅は高梁市の玄関口で、備中松山城の麓に形成された城下町の町並みなどが観光地となっています。

  

備中高梁からは単線となります。備中高梁を発車すると市街地の中を走りますが、やがて山間部に入り高梁川に沿って走ります。木野山を過ぎると高梁川を2度渡って備中川面、さらに2度高梁川を渡った後は断崖を進み方谷(ほうこく)、新見市に入って今度は高梁川を3度渡り、鍾乳洞の井倉洞に近い井倉に着きます。
井倉からは新しい複線区間となり、近代的な橋梁とトンネルで一直線に、高梁川を4度渡り石蟹(いしが)に着きます。井倉~石蟹は旧線跡があり、歩いて辿ることができる区間もあります。

  
  

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井倉~石蟹にて。何度か高梁川を渡ります。
写真では、旧線の橋梁も見えます。

  

石蟹を過ぎると住宅地に入り、高梁川を2度渡って市街地に入ると右側から姫新線が合流して新見に到着します。

  
  

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新見駅にて。伯備線では電気機関車牽引の貨物列車も設定されています。
普通列車は新見駅で系統が分かれていて、新見駅を跨いで旅行される場合は一部を除き乗換が必要です。

  

新見を発車後、しばらくの間は住宅地を見ながら走りますが、やがてカーブしながら山間部へと入り、トンネルを抜けて西川を渡ると、芸備線系統の列車しか停車しない布原を通過します。

  
  

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布原駅にて。ホームは1両分しかなく、芸備線の列車のみが停車します。

  

布原を通過後は西川の峡谷「阿哲峡」を見ながら走ります。やがて谷が少し開けると備中神代に着きます。
備中神代を発車すると右へカーブして芸備線と分かれます。その後は西川の深い渓谷を足立(あしだち)、新郷と北上し、谷田(たんだだわ)峠をトンネルで抜けて分水嶺を越え、同時に岡山県から鳥取県日南町へと入ります。そしてトンネルを出るとすぐに上石見着。その後は車窓右側に独立峰?である大倉山を見ながら進み、石見川の渓谷「石霞渓」を通り過ぎて山あいの市街地に入ると生山に到着します。

  
  

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上石見~生山にて。山間部をカーブの連続で走ります。
振子電車の381系『やくも』の車内から撮影しましたが、車体が結構傾きます…。

  

生山からは日野川の谷を進んで行きますが、相変わらず山深いです。今度は日野町へと入り上菅、黒坂と進みます。黒坂辺りからは周囲が若干開けてきて、前方に市街地が見えてきて日野川を渡ると根雨に着きます。
根雨を発車後も日野川の谷を北へ下り続け、江府(こうふ)町へ入り武庫、そして役場に近い江尾(えび)と進みます。江尾を発車後は山越えをして伯耆町へと入り、谷が開けてくると伯耆溝口、そして田園風景が目立つようになり伯耆町役場最寄りの岸本に着きます。
岸本を発車後は平野部の田園風景の中を走りますが、車窓右手(東側)には大山を望めます。伯耆町から米子市へと入り、山陰自動車道(米子道路)をアンダーパスしてしばらくすると左へカーブし、山陰本線と合流して終点の伯耆大山に到着します。

  
  

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伯耆大山駅にて。伯備線の終着駅ですが、実質的には中間駅です。
山陰本線は当駅以西、西出雲駅までが電化区間となっています。

  
  

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伯耆大山駅にて。晴れていれば大山の素晴らしい姿を望む事ができるのですが…。

  

伯備線の終点は伯耆大山駅ですが、列車は倉敷方と同様に地域の中心駅である米子駅まで全列車が直通運転しています。

  

  

乗り鉄の注意点  

伯備線では岡山と出雲市を結ぶ特急『やくも』が15往復、そして寝台電車の『サンライズ出雲』が1往復運転されていて利便性は高いです。
一方の普通列車は、岡山~倉敷~備中高梁でこそ毎時1~2本は確保されていますが、備中高梁~新見では1~2時間に1本、県境の新見~生山では4時間以上間隔が開くことがあります。そして生山~伯耆大山~米子でも3時間近く開くことがあるので、普通列車のみで全線を走破される場合は注意が必要です。
また、新見~備中神代では芸備線の列車が乗り入れてきます。布原駅には芸備線列車しか停車しないので訪問の際は要注意です。

  

普通列車は全区間通しの列車も一部ありますが、概ね新見で系統が分断されていて、岡山~備中高梁や生山・根雨~米子では区間列車が運転されています。

  

普通列車の車両は115系を主体に213系(岡山~新見)も使用されています。また、生山・根雨~米子の区間列車にはキハ121形が、新見~備中神代を走る芸備線列車にはキハ120形が使用されています。

  

岡山~米子の所要時間は特急で2時間10分前後、普通列車ですと4時間近くを要します。

  

  

のりかえ  

乗換駅   乗換路線  
(岡山駅)   JR西日本:山陽新幹線山陽本線(姫路方面)、(赤穂線列車)  
(岡山駅)  
(岡山駅)
JR西日本:<瀬戸大橋線>、宇野線【宇野みなと線】  
津山線、吉備線【桃太郎線】   
(岡山駅)   岡山電気軌道(岡山駅前停留所まで徒歩5分):東山本線、(清輝橋線電車)  
(岡山駅)   京山ロープウェー(廃止) 〔山麓えきまで徒歩40分〕  
倉敷駅  
倉敷駅  
JR西日本:山陽本線(広島方面)  
水島臨海鉄道:水島本線 (倉敷市駅まで徒歩3分)  
清音駅   井原鉄道:井原線  
総社駅   JR西日本:吉備線。井原鉄道:井原線  
新見駅   JR西日本:姫新線  
備中神代駅   JR西日本:芸備線  
伯耆大山駅   JR西日本:山陰本線(鳥取方面)  
米子駅   JR西日本:山陰本線(松江方面)境線  
  
(参考:Wikipedia)