舌癌は癌全体のわずか3%。
父の闘病中に、何度も何度も「舌癌」というワードで舌癌患者ご本人やそのご家族の方の手記やブログを検索しましたがほとんど出て来ませんでした。
当時はたとえネガティヴな内容だったとしても、なんでもいいから情報が欲しかったのです。

少しでも「誰かの世界を参考に出来ると有難い」と思う方がいるなら書くべきだと思いました。

とはいえ病気の話はどうしても暗い話になります。
興味のない方や、癌の話で辛い気持ちになってしまう方はご覧にならないでください。

よろしくお願い致します。



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父は舌癌でした を最初からお読みになりたい方はこちらからどうぞ。

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2011.6.25
父が退院して2日経ちました。

食べ物に困っています。
あれはダメこれはダメで相談して試しながら毎食探り探り献立を決めます。

ストレスが一番いけないと先生に念を押されましたし、イライラさせないように細心の注意をはらっているつもりです。


鼻から入れていたエンシュアという栄養補助ドリンクを大量に処方されたけれど、「不味いから嫌だ」と飲んでくれません。 

不味いと言っても味覚はほとんどなく、口の中にまとわりつくのが気持ち悪いんだそう。

なにが大丈夫かは父本人にしかわからないので、ネットで散々調べて築き上げた知識が音をたてて崩れてゆきます。

「俺が入院していた間、お前はなにをやってたんだ!」と怒られました。 

1ヶ月半程で20kgも痩せてしまったので、なんとか食べてもらわなきゃ。 

手術と副作用とカニューレのせいで飲み込む事が難しいのだそう。

新たなしこりが出来て大きく腫れ上がっている再建した舌は、うまく動かす事が出来ず口に入れたものを見失ってしまうんだとか。

子供用のお茶碗にお粥を1杯食べるだけで1時間かかります。 
その間に10回は「ギブアップしていい?」と聞かれます。 
ダメって答えるけれど、苦しそうにゲホゲホとむせているの見たら、「もういいよ」って言いたくなる。

どうしてあげたら父の残りの人生が有意義なものになるのかな。

父は生きる希望を失って何事にも投げやりに。
「一緒に投げちゃおうか?」って言ってみたら笑ってた。


わたしの事なんですが、父の退院が決まってから右半身に激痛が走って動くのが怖いんです。 

父から動きが不自然な事を指摘されたので、右半身が痛むと言ったら「オプソ飲む?」って。
「さすがにモルヒネはちょっと…」って返したら、「お前には無理してでも頑張ってもらわないと困る」と言われたので、市販の鎮痛剤をたくさん買い込みました。





続きます。