舌癌は癌全体のわずか3%。
父の闘病中に、何度も何度も「舌癌」というワードで舌癌患者ご本人やそのご家族の方の手記やブログを検索しましたがほとんど出て来ませんでした。
当時はたとえネガティヴな内容だったとしても、なんでもいいから情報が欲しかったのです。
少しでも「誰かの世界を参考に出来ると有難い」と思う方がいるなら書くべきだと思いました。
とはいえ病気の話はどうしても暗い話になります。
興味のない方や、癌の話で辛い気持ちになってしまう方はご覧にならないでください。
よろしくお願い致します。
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2011.6.3
放射線治療34回目
この日で治療が一旦終わりました。
副作用は相変わらずひどく、口の中も首も頬もただれたまま。
けれど、首や鎖骨のあたりに触るとわたしでも分かるしこりがたくさんありました。
ガリガリに痩せてしまって、パジャマがブカブカなので新しい物を持って行きました。
父は1人で着替える気力もなくなってしまった様子で、着替えもお風呂も介助してもらっていました。
髪はほとんど抜けることはありませんでしたが、真っ白になっていました。
父が80歳くらいの老人のようで直視できない。
以前、父の友人がお見舞いに来て置いて行った【千早の雫】という液体を「飲んでみようかな」と突然言われました。
もらった時は「怪しい」なんて言っていたけれど、なんでもいいから縋りたかったのかもしれません。
痛み止めが効いているうちに、そのドロっとした液体を飲みました。
しみるようで、顔を歪めながら頑張って飲み込んでいました。
「毎日飲んでみるよ」と言った父の顔が、少しだけ前向きに見えました。
2011.6.10
治療が終わってしまってから、1週間が経ちました。
喉や頬のただれは少しずつ乾き始め、治ってゆく兆しが見えて来ました。
口の中は、あの【千早の雫】を飲み始めてから、みるみる口内炎が治って来たと。
治療が終わったからでは?と思ったけれど、父が信じているなら何も言わずにいる方がいいんだと思いました。
父が【千早の雫】を下さった友人へ連絡し、購入したいと伝えるとすぐに10本送られて来ました。
箱の中にはわたし宛の手紙が入っていました。
「お金なんて気にしなくていいから、また無くなったら連絡してください。」
有り難かったのですが、その手紙には「癌細胞を大人しくさせるために一度会って施術したい」「遠隔でも気を送れるからお父さんの気分のいい時に連絡して」と書いてありました。
正直、怪しさしかなかった…。
気ってなに?
それで癌が大人しくなるの?
それなら医者いらなくない?
父には手紙のことを言えないまま、手紙に書いてあったメールアドレスに【千早の雫】の御礼だけ送りました。
続きます。
※【千早の雫】という健康食品のようなものをいただいた当時にネットで調べたら販売元や飲んだ人のブログなどがたくさん出て来ましたが、今はほんの2、3件しか出て来ませんでした。
今はもう、この父の友人とも連絡を取る術もありません。
【千早の雫】というものは健康食品の様なものであり、効果のほどは個人差があると思います。
実際のところ、父は信じていましたがわたしは・・・。
なので、この【千早の雫】をオススメする為に書いているわけでは決してありませんので、ご了承下さい。