■『エル ELLE』
☆☆☆☆★★［90］
2016年／フランス映画／131分
監督：ポール・ヴァーホーヴェン
出演：イザベル・ユペール／ロラン・ラフィット／アンヌ・コンシニ／シャルル・ベルリング／ヴィルジニー・エフィラ／ジュディット・マーレ／クリスチャン・ベルケル／ジョナ・ブロケ／アリス・イザーズ／ヴィマーラ・ポンス／アルチュール・マゼ／ラファエル・ラングレ／リュカ・プリゾ
■2017年 劇場公開作品 33本目
■第2稿 2019年 10月30日 版
「イザベル・ユペール」という女優を生涯で「初めて見た」。『エル ELLE』の時「63歳」と、あとから調べておしっこ漏らした。「63歳」で男を「欲情」させる極限のくそリアリズムを見て、その恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” ぶりに「震撼」「驚愕」「圧倒」「尊敬」「絶句」した。
「イザベル・ユペール」の名前は、「20代」の頃から耳に焼きついて知ってるはずなのに、『エル ELLE』を見てから調べたら、「1本も見たことがない」真実を、「自分が知らない自分」を、思い知る結果となった。
映画少年になって「ヨーロッパ映画」を多少見るようになると、多少知ってる自分を「どや顔」で自慢してた、「恥ずかしい」「鶏」だった頃を思い出す。90年代前期は、「ネオ・ヌーベルバーグ」と言われてたが、当時本当は、どんな意味かちゃんと解かってなかった。
もともと「ヌーベルバーグ」が、フランス映画の「新しい波」などさえ知らず、「ジャン＝リュック・ゴダール監督」「フランソワ・トリュフォー監督」「ジャック・リヴェット監督」「エリック・ロメール監督」までは、「数本」、「何とか見た」が、あとは全く見ないで「逃げた」。
「ネオ・ヌーベルバーグ」と言う言葉は「ない」と、現代「SNS」時代に検索しても出てこない言葉だが、リアルタイムで生きた僕の世代は、90年代前期に「ネオ・ヌーベルバーグ」が存在したと「確信」するだろう。
「ジャン＝ジャック・ベネックス監督」の『ディーバ』『ベティ・ブルー インテグラル 完全版』『ロザリンとライオン』（『溝の中の月』『IP5 愛を探す旅人たち』はサボって見てない）、「ジャン＝ジャック・アノー監督」の『愛人 ラマン』（『子熊物語』『薔薇の名前』はサボって見てない）、「リュック・ベッソン監督」の『グラン・ブルー グレート・ブルー完全版』『ニキータ』『アトランティス』(『最後の戦い』『サブウェイ』はサボって見てない）、「レオス・カラックス監督」の『ボーイ・ミーツ・ガール』『汚れた血』『ポンヌフの恋人』『ポーラＸ』、「パトリス・ルコント監督」の『タンデム』『仕立て屋の恋』『髪結いの亭主』『タンゴ』『イヴォンヌの香り』（『パトリス・ルコントのボレロ』はサボって見てない）、………………………、は、「ネオ・ヌーベルバーグ」だったと感じてる。
まさに、「渋谷シネマライズ」、渋谷Bunkamura「ル・シネマ」、新宿「シネマスクエア とうきゅう」、「シネスイッチ銀座」「日比谷 シャンテ シネ」らの、「単館ミニシアター」全盛期時代が、「ネオ・ヌーベルバーグ」だった。
「ネオ・ヌーベルバーグ」を必死に「見すぎて」、「イザベル・ユペール」「イザベル・アジャーニ」とか、『パッション』と『パッション・ベアトリス』とか、「ジュリー・デルピー」が「イザベル・ユペール」に見えて勘違いし、『主婦マリーがしたこと』『ボヴァリー夫人』『愛・アマチュア』など、「ポスター」「チラシ」を見すぎたせいで、「イザベル・ユペール」を「いつも見てる気」に「錯覚」してしまった。最近まで「イザベル・ユペール」を『シラノ・ド・ベルジュラック』の恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” 「アンヌ・ブロシェ」と勘違いしてたありさまだった。（「超てきとう」）。
そのせいで今日まで「1本も見たことがない」と書いたが、本当は唯一、『愛、アムール』だけ見てたのだが、あえて「1本も見たことがない」と書いたのは「殆ど何一つ覚えてない」、「記憶にない」から、もはや見たことにならないだろう。
『エル ELLE』はものすごい原作小説の映画化みたいだが、「内容なんかもうどうでもいい」のかもしれないように見えた。『氷の微笑』『ショーガール』の「どエロ」監督が、「63歳」で男を「欲情」させる恐るべき “極限ダイナマイト・ボンバー・ギャル” を撮った。それだけでもの凄い映画だと思った。
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■日記「今日見た映画 2017」35『美女と野獣』
■日記「今日見た映画 2017」36『おじいちゃんはデブゴン』
■日記「今日見た映画 2017」37『オリエント急行殺人事件』
■日記「今日見た映画 2017」38『僕らのごはんは明日で待…』
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画像 2019年 10月