日記「今日見た映画 2017」31『甘き人生』 | やりすぎ限界映画入門

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■『甘き人生』
☆☆☆☆★★[90]

2016年/イタリア=フランス映画/130分
監督:マルコ・ベロッキオ
出演:ヴァレリオ・マスタンドレア/ベレニス・ベジョ/グイド・カプリーノ/ニコロ・カブラス/ダリオ・ダル・ペーロ/バルバラ・ロンキ/ジュリオ・ブロージ/ ミリアム・レオーネ/ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ/エマニュエル・ドゥヴォス/ファウスト・ルッソ・アレジ/ピエラ・デッリ・エスポスティ/ロベルト・ヘルリッカ/ファブリツィオ・ジフーニ

■2017年 劇場公開作品 31本目

イタリア人ジャーナリスト「マッシモ・グラメッリーニ」の自伝小説が原作の「実話」。マッシモは9歳の時「心筋梗塞」で亡くなった母親の死を、信じることができないまま大人になる。マッシモは母親より5歳上となった今も、母親の死因が「心筋梗塞」だと信じられない。

「どれほど母親が好きだったか?」 9歳の時に母親がいなくなったらそれはショックだろう。僕自身も少し似た体験がある。子供の頃喘息にやられ、かなり重症だったので、「面会謝絶」の病院に6ヶ月入院してたことを思い出した。子供の頃からすでに「刑務所」に入れられた心境だった。

7歳か8歳の頃だったので、気が狂うのを防ぐためか、週に1回毎週土曜日外泊が許された。だが日曜日の19:00には病院に帰らなければならない。マッシモ少年に負けないくらい、毎週涙を流して泣いてた記憶が甦った。壮絶なショックだったのだろう。その時「円形脱毛症」になった。

母親への想いは人それぞれで、簡単に「マザコン」と表現して終われるものだけじゃないだろう。誰にでも何かしらあるほど、根深い感情のように思う。母親がいなければ「生まれてなかった」ことを思い知るしかない。

母の死のショックで誰も愛せなくなったマッシモが、初めて自分を救ってくれる女性と出逢うのだが、その「実話」の恋愛がうらやましかった。「自然」なこと。結婚するとはこういうことなのだろうと感じる。自分の過去の間違いを思い知らされるばかりで「かなり」辛くなる。

「重い」話に考えさせられるものは大きかった。今まだ生きてる母親のことを、考えずにはいれない心境に追い込まれる。


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画像 2019年 10月