【乳液特集Vol.5】プチプラ薬用乳液8選!成分の特性と効果別オススメアイテムを解説!(その2) | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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【乳液特集Vol.4】プチプラ薬用乳液8選!成分の特性と効果別オススメアイテムを解説!(その1)


続きです!

 

 

ここからは残りの乳液5種類について解説していきますね!

 

 

 

◎市販で人気の薬用乳液の大半は「抗炎症系」アイテム!



それで、何も指定せずにTwitterで気になる商品を募ったんですが、

 

薬用乳液系のものはほとんどのケースで前回紹介した「美白系」か、

 

今日お話する「抗炎症系」のアイテムでした。

 

 

 

前回の「トラネキサム酸」も言ってしまえば抗炎症剤の一種でもあるので

 

実質プチプラの薬用乳液で人気のものの大半が抗炎症系のアイテムになっています。

 

 

 

これは色々理由がありますね~。

 

抗炎症剤は「グリチルリチン酸2K」とか「アラントイン」などの成分が有名ですが、

 

どのメーカーも汎用して使える成分ですし、コストもそんなに高くありません。

 

 

 

さらに、美白成分のような効いているのか効いていないのか分からない微妙なものではなくて、

 

抗炎症剤は結構しっかり効果を発揮するものが多いんですよね(^^;)


それでいて刺激が出にくいし(というか刺激を緩和する成分)

 

誰でも気楽に使えるお手軽さがあります。

 

 

 

まぁそもそも市販でお求めやすく入手できる薬用化粧品が、

 

ほとんどの場合「抗炎症」か「美白」か「殺菌」くらいなんですけどね(^^;)

 

 

 

 

というわけで一個一個配合成分の特徴を見ていきましょう!

 

 

◎最も有名な抗炎症剤配合!「アクアレーベル バランスアップエマルジョン」

 

 

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アクアレーベルというと青い方のホワイトアップローションが一番人気ですが、

 

こちらの赤いタイプと黄色いタイプも出ていますね。

 

「アクアレーベル バランスアップエマルジョン」です。

 

 

バランスアップは「毛穴も目立たないキメ保湿」というテーマで作られているみたいなんですけど、

 

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さきほどちょっと解説した「グリチルリチン酸2K」という成分が有効成分になっています。

 

この成分が抗炎症剤としては一番有名といっても過言ではない成分で、

 

「疑似ステロイド作用」という、極弱いステロイドと類似した性質によって肌の炎症を抑える効果があります。

 

ステロイドというとびっくりする人もいると思うのですが、

 

まぁ医薬品の外用剤のステロイドと比較したら本当に弱い効果なので基本的に安心して使えます。

 

 

 

他の成分もベースは資生堂によくありがちなDPGですが、

 

ホワイトアップローションとは違ってエタノールが配合されておらず

 

グリセリン・ミネラルオイル(流動パラフィン)・BG…その他の成分は低刺激にまとめてありますね。

 

 

なので、抗炎症剤の配合と低刺激なベース成分ということですので

 

アクアレーベルのシリーズとしては比較的敏感肌に配慮したアイテムと言えそうです。

 

 

 

ちなみに、毛穴の目立ちは毛穴の周辺が炎症を起こしていることが確認されているので、

 

炎症を抑制することで毛穴を目立たなくする、というのはかなり理にかなっていると思います。

 

 

価格はホワイトアップとあまり変わりません(2000円程度です)が、

 

敏感肌の人は美白よりもこちらを選んだ方がいいかもしれませんね!

 

(ただ香料などは普通に入っていますので香り付きが苦手な方はご注意ください)

 

 

 

◎セラミドケア…というより『アラントイン』パワー?「キュレル 乳液」

 

 

そしてTwitterコメントで全体3位、薬用乳液部門では一番人気だったのがこちらの、

 

「キュレル 乳液」です。

 

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花王さんの超ロングセラー商品で、

 

一応ブランドとしては「セラミドケア」を推していることは皆さんご存知かと思います。

 

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ただ、「セラミド」というと

 

ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミドという『疑似セラミド』が配合されているのみで、(合成して作られるセラミド類似成分のひとつ)

 

化粧品編で解説していた「ヒト型セラミド」は入っていません

 

 

この辺については

 

敏感肌のための化粧品に一番必要なものとは -かずのすけ、キュレルに物申す!-

 

でもちょっと書いているのでこれ読んでほしいのですが

 

キュレル発売当初はセラミドなんてまだまだ知られていなかったので疑似セラミドでもとても凄いことだったと思うのですが

 

今どきセラミド推しブランドにも関わらずヒト型セラミドに触れもしないのはちょっと時代遅れが過ぎるのかな…?と思っています(^^;)


それでいて長く人気を維持している立役者と思われるのが「アラントイン」という成分で、

 

医薬品の軟膏なんかにも配合されている抗炎症剤の一種です。

 

一般に知られるメカニズムとしては角層細胞の分裂促進効果で、

 

炎症を抑えるというよりは、「傷の治りを早める」といった方が近しいと思います。

(まぁ医薬部外品なので傷を治すとは言えませんが)


グリチルリチン酸2Kと同じくらい頻繁に使われている抗炎症成分ですが、

 

僕の経験的にはグリチルリチン酸2Kよりも効果が出やすい気がします。

 

 

 

 

さらにキュレルの乳液はグリセリンに擬似セラミドを主成分として

 

香料やアルコールなども不使用の比較的低刺激な構成になっています。

 

敏感肌でも使える人は多いでしょう。

 



ただ、これ1本であれば別に良いかなと思うのですが、

 

キュレルはスキンケアほぼ全種類にアラントイン(もしくはグリチルリチン酸2K)を配合しているので、

 

過度の重ね付けによる副作用が気になるなぁという話も上の記事で書いています。

 

 

 

乳液はシリーズの中でも特に使いやすい商品かと思いましたが、

 

願わくば「セラミドケア」を謳うからには

 

アラントインに頼らずにセラミドの力で肌を綺麗にするアイテムに進化して欲しいですね。





◎アラントイン&グリチルリチン酸2Kダブル配合!?「IHADA 薬用しっとり乳液」


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そしてこれも結構人気だったのは「IHADA しっとり乳液」ですね。 

この製品は、

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先程説明していた「アラントイン」と「グリチルリチン酸2K」を2つとも配合しています。

 

あ、ところで言い忘れていましたが「2K」は「ジカリウム」と読むんですね。

 

 

つまりダブル抗炎症効果の有効成分になっていて、

 

「とにかく炎症を抑えましょう!」という内容。

 

 

IHADAって

 

境界が曖昧?「医薬品っぽい化粧品」や「化粧品っぽい医薬品」の存在に危機感…。

 

の記事でも書いているように、医薬品の仲間が存在するんですよね。

 

 

そのためか分からないですが、乳液もかなり効果を強めている(医薬品寄りの医薬部外品)イメージがあります。

 

 

肌荒れとか炎症にはかなり効果的だと思うものの、

 

あまり長く使うと抗炎症剤の副作用も出やすくなるかもしれません。

(使用をやめた時に一時的に肌が荒れやすくなってしまうなど)

 

 

なので、抗炎症剤二種配合ということもあり

 

毎日継続的に使うというよりは、

 

一時的な肌荒れ時に駆け込み寺的に使用する方がいいかもと僕は感じました。

 

「薬を使うのは気が引けるけど…」という程度の肌荒れにも。

 

 

 

その他の成分はグリセリンがベース成分で、オレフィンオリゴマー、DPG、BG…などなどですね。

 

ちなみに「高精製ワセリン」配合とありますが、これは恐らく『サンホワイト』のことですね。

 

 

 

 

資生堂が作っている現存する最も不純物が少ないワセリン

 

ただ、乳液のベース油分はオレフィンオリゴマーで、ワセリン自体は多く入れるとベタつきがひどくなるのでそんなに量は入っていないようです。


乳液でワセリン入というとケアセラとかもそうですが、

 

しっとり感が増える以外には特に良い効果があるというほどではないです。




◎『ジェル乳液』とは言うけれど…「アルージェ モイストトリートメントジェル」


こちらもちょっと特殊なアイテムになりますが、

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「アルージェ モイストトリートメントジェル」

 

「ジェル乳液」という風に書いているのですが、

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全成分的には水・BG・濃グリセリン・ペンチレングリコール…という風になっていて、

ベース成分には油分が入っていませせん。

 

一応少量のスクワランは入っているのですが、

 

通常の乳液の油分量を期待すると当てが外れるかもしれません。

 

 

実際の使用感では油分はかなり少なくて、ほぼジェル美容液のような使用感になっています。

 

とても浸透感が良好で、成分的にも低刺激です。

 

 

セラミド類似体の「ビオセラミド」(セラミド前駆体の一種)が配合されています。

 

これがセラミドと同じように肌バリアを補助してくれる効果が見込めます。

 

 

 

また、こちらも有効成分が二種配合になっていて、

 

おなじみの「グリチルリチン酸2K」

 

初登場の「ε-アミノカプロン酸」が配合されています。

 

これも抗炎症成分の一種ですね。

 

 

「ε」は「イプシロン」と読むのですが、

 

実はトラネキサム酸の抗炎症メカニズムと非常によく似た効果の成分で、

 

炎症を誘導する「プラスミン」を阻害することで炎症を抑制します。

 

 

 

この製品も抗炎症剤二種配合なので、毎日長く使うというよりは

 

肌荒れ気味のときとかに使う方が良いのかなと僕は思いました。

 

 

ただ、使用感は僕はすごく好きでしたね。

 

成分もとてもシンプルですし、継続使用はしないけど

 

いざというときのために用意しておきたいアイテム。

 

あと油分がとても少ないので、ニキビを気にしている人でも比較的使いやすいと思います!

(ただしグリセリンは入っています)

 

 

 

◎ニキビケア乳液の成分は?「ミノン アミノモイスト薬用アクネケアミルク」

 

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こちらは大人気だった「ミノンアミノモイスト」の新作アイテムで、

 

今年の3月から発売したものですね!

 

「ミノン アミノモイスト薬用アクネケアミルク」

 

という名前からニキビケアを重視した製品ということなのだと思います。

 

 

ニキビケアというと、

 

殺菌系か抗炎症系の有効成分を入れることでニキビケアを謳うことができます。

 

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先程解説した「ε-アミノカプロン酸」と、

 

こちらは新登場の「グリチルレチン酸ステアリル」の二種配合ですね。

 

 

ただ新登場とはいいますが、名前が似ているように

 

「グリチルリチン酸2K」の兄弟成分で、2Kのタイプが水溶性成分で効果が穏やかなのに対して、

 

「グリチルレチン酸ステアリル」は油溶性成分で、効果が少し強めになっています。

 

 

いずれにしても炎症を抑制することでニキビの発生を防ぐ処方のようです。

 

 

 

ただ、ニキビ予防を考えると、

 

例えばベース成分にグリセリンが多く含まれていたり、油分を多めにしてグリチルレチン酸ステアリルを配合しているのは、やや理に反している気もします。

 

 

ただ抗炎症ケアでニキビ発生を抑制できるのは確かなので、

 

僕だったらグリセリンは容認したとしてももう少し油分の少ないものを選びたいかなと思いますね。

 

 

 

使用感も本家のほうが洗練されている印象があり、

 

これも悪くはないものの比較対象が明確なのでちょっと物足りない感がありましたね。

 

ニキビケア用としては若干オイリーだし、かと言ってしっとり感は本家に劣るという感じです。

 

 

あとこれも有効成分が二種入りで、結構強めの抗炎症剤が使われているため

 

継続使用はややしにくいアイテムのように思いました。

 

 

 

 

 

◎薬用化粧品は通常の化粧品よりも慎重に選ぶべし!

 

 

 

いや~、、というわけでようやく今回集めた商品を全部解説することができました(;^o^A

 

無印のアイテムも含めると9+9+8で26品目もの乳液の成分を見てきましたね。

 

 

薬用化粧品については、今回ランキングは付けなかったのですが、

 

もしランキングを付けたとしても化粧品のアイテムと混ぜたら上位に入れられるものは一つもなかったと思います。

 

(なんとなく話しぶり的にあんまり良くないのかなと思った方も多かったかと思いますが…;)

 

 

薬用化粧品はやはり効能がはっきりしているので、それを分かった上で使用するのがベストだと僕は思っています。

 

 

スキンケアの基本は適切な保湿と保護で行うべきだと僕は思っていて、

 

それを抗炎症剤などの効果で誤魔化してしまうと

 

実際に肌が根底から綺麗になっているのか?

 

はたまた薬品の効果で表面上そう見えているだけなのか?

 

というのがわからないんですよね。

 

 

 

美白成分とかはちょっと別ですが、抗炎症系は特にそういうところがあります。

 

本当に良い化粧品は抗炎症剤なんか入っていなくても本当に綺麗になっていくので

 

そういうものをみなさんも探してみると良いと思います!

 

 

 

 

 

以上、非常に長くなりましたが今回の【乳液特集】の企画はここで一旦終わりです!

 

 

いや~、思いの外長引いてしまって

 

これを書いているうちに次々お知らせ事項がたくさん溜まってしまっているので、

(コメントもかなり溜まっています…;;また後日まとめて返します…!!)

 

今週はお知らせ週間になりそうですね(;^^)ゞ

 

 

 

では今日はこの辺りにしておきます!



 

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