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▶「ヒルドイド代用医薬品」についてかずのすけの思うこと。薬局で売ってれば美容目的に使って良いのか?
7月の頭に↑こういった記事を書きました。
今日はこの続きのお話ですね。
上記記事では
「ヒルドイドの代用医薬品」というのが各社が発売されているけど、
薬局で買えるからといって『医薬品』を日常的に使用するのは問題があるんじゃないか?
という話をしていました。
詳しくは記事をご覧になってみて欲しいと思います。
で、本当はここに持ってきた「さいき」や「ヘパソフト」などの話も入れたかったのですが
(またちょっと類似の商品として「IHADA」も用意しました)
普通に文字数オーバーで入らなかったので今日この話をしていこうと思います。
◎一般人に見分けが付くのか?「医薬品」と「医薬部外品」
前の記事ではヒルドイド代用医薬品として、
ヒルドイドに配合されているのと同じ「ヘパリン類似物質」という成分を配合したアイテムをいくつかご紹介しました。
探せばまだまだ沢山あるわけですが、マツキヨのヒルメナイドやピアソンHPクリーム、グラクソ・スミスクラインのHPクリームなどが特にヒルドイドと類似した商品でした。
また、前回の記事では紹介できなかったのですが、
ここにある「Saiki(さいき)」や「ヘパソフト」なども同じくヘパリン類似物質を配合したアイテムになります。
↑ご覧のように「ヘパリン類似物質」を配合しています。
またヒルドイドと異なり、
「グリチルリチン酸ジカリウム」「アラントイン」などの有効成分も追加配合しています。
↑こちらも下の方に「ヘパリン類似物質」と、
さいきと同じ「グリチルリチン酸ジカリウム」「アラントイン」が記載されていますね。
ということで、
実は両者ともヒルドイドやその類似製品とはちょっと違って
ヘパリン類似物質に加えて「グリチルリチンジカリウム」と「アラントイン」という二つの別の成分を配合した製剤ということになっているんですね。
ちなみにこれらの二つの成分は化粧品等でもたまに用いられている有名な『抗炎症成分』になります。
この点で前記事で紹介したものとはちょっと属性が違うアイテムであったということが分かるかと思います。
(他の製品は全て有効成分はヘパリン類似物質のみ)
ところで、
この二つなんですが、
もしこうやって棚に何も説明なく並んでいたとしたら
この二つのアイテムの「決定的な違い」を一般の方はすぐに見分けることが出来るでしょうか?
入っている有効成分自体は同じで、乳液タイプであればほぼ似たようなものなのかな?
と思う人もいそうなんですが…
とても重要なポイントとしては
まず「ヘパソフト」は【医薬部外品】のアイテムです。
そして「さいき」は【第2類医薬品】です。
このことから、
同じ有効成分が配合されていたとしても
両者の効果や効能、そして副作用の程度は大きく違っている
ということに注意しなければなりません。
◎おさらい 「医薬部外品」と「医薬品」の違い
薬機法では主に人体に使用できる化学製品を以下の三つのカテゴリに分けています。
「化粧品」と「医薬部外品」と「医薬品」です。
主に有効成分は配合せず、日常的に使用しても副作用が起こることのないように
基本的には安全性を重視して作られている【化粧品】。
(ただし厳密な安全性基準がないためリスキーな化粧品が生まれることもある)
対して医薬品有効成分を配合していて、有意な治療効果や予防効果を持っているが、
副作用の懸念もあることから薬剤師等の管理が必要なものもある【医薬品】。
そしてその中間的な立ち位置であり、一定の予防効果を持つ有効成分を含むが
日常的に使用した場合の安全性も担保されている【医薬部外品】。
ちなみに医薬部外品には虫除けやカラー剤など化粧品に当たらないものもあるので、
特に医薬部外品の中でも化粧品と同じ使い方をするものを「薬用化粧品」と呼んでいます。
「薬用化粧品」はほぼイコール「医薬部外品」のことですね。
普段このブログでは化粧品と医薬部外品の話をすることが多いのですが、
今回は【医薬部外品】と【医薬品】の違いをよく見てみたいと思います。
【医薬部外品(薬用化粧品)】は一応「化粧品」なのですが、
その中でもある程度の予防効果を持つ有効成分を含んでいるため一定の生理的な効果効能を持っています。
こういった有効成分の多くは長期的に使用すると副作用を起こすことがあるのですが、
医薬部外品では基本的に化粧品と同じように毎日継続的に使っても大丈夫なように安全性の試験を行う必要があるため
基本的には長期継続使用しても大丈夫なように作られています。
(ただし何種類も同じ成分のものを重ねて使うと許容量をオーバーしてしまう可能性もあり)
対して【医薬品】は効果効能を持つ有効成分を含んでおり、
かつ短期使用で治療効果をもたらすものが一般的なため
医薬部外品よりも強力な成分や、有効成分がより高濃度で配合されていて
長期継続使用すると副作用を起こす懸念があるものが大半です。
その副作用の懸念の程度に合わせて、一般用医薬品は
☆第1類医薬品…その副作用などにより日常生活に支障をきたす程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうち、特に注意が必要なものや、新規の医薬品。
☆第2類医薬品…第一類医薬品以外で、副作用等によって、日常生活に支障をきたすほどの健康被害が生じるおそれがある医薬品。
☆第3類医薬品…上記以外の一般用医薬品。
の3つの種類に分けられています。
基本的には医薬部外品を含めた効果の大きさと副作用のリスクは
第1類医薬品>第2類医薬品>第3類医薬品>>医薬部外品
という風になっていると理解しておきましょう。
◎「全く同じ有効成分」を配合した医薬部外品と医薬品がある?
そして今回のケースで特に注意したいのは、
「医薬部外品」のヘパソフトと、「第2類医薬品」のさいきが同じ有効成分になっていることですね。
両者とも「ヘパリン類似物資」と「グリチルリチン酸ジカリウム」と「アラントイン」という3つの有効成分を配合しています。
ヘパソフト↓
さいき↓
実は医薬品の有効成分と、医薬部外品の有効成分には「被っているもの」がいくつかあります。
特にこちらのヘパリン類似物質とグリチルリチン酸ジカリウムとアラントインは
医薬部外品でも医薬品でも配合できる有効成分なんですよね。
それにも関わらず、
ヘパソフトは「医薬部外品」で、さいきは「第2類医薬品」です。
これ、効果の強さ的に言えばかなりの違いがあります。
当然さいきの方は「薬」ですので、
数日から数週間程度も使用すればでかなり効果が見込めるでしょう。
でもヘパソフトは医薬部外品であくまで「化粧品」ですから、
数ヶ月継続使用して徐々に効果を期待するタイプです。
全く同じ成分を配合しているのに何がそこまでの違いを作るのかというと、
単純に「配合量」が違うんですよね。
↓これを見ると分かるように、
「医薬部外品」のヘパソフトは有効成分の配合量が記載されていません。
対して「医薬品」のさいきは有効成分の配合量も記載されています。
これはそういうルールになっているのですが、
医薬部外品は有効成分濃度を書く必要がないので、実質どれくらい入っているかは不明です。
(そればかりかルール的には有効成分やその他の成分を書く必要すらない…;)
聞くところによると、
医薬品の配合量と比べるとヘパリン類似物質なんかはかなり少ないらしいですね。
そんなわけで、
「ヘパソフト」は医薬部外品だから医薬品の他のアイテムに比べると
効果自体はさして強くないのであまり過度な期待はすべきでないというアイテムになります。
ただし長期的に継続使用しても副作用の懸念は少ないと考えることができます。
(個人的にはグリチルリチン酸ジカリウムはまだしもアラントインは結構肌が敏感になりやすいのであまり長く使うのはどうかと思っていますが…医薬品よりは大分マシ)
一方で「さいき」は医薬品…しかも重大な健康被害が生じる恐れもある【第2類医薬品】なので、
効果はかなり強めに設定されており短期使用でもかなりの効果が見込めるアイテムです。
ですが、長期継続使用した場合の副作用のリスクはかなり大きいので
その点は絶対に注意して使わなければなりません。
つまり両者は有効成分こそ同じですが、
効果の程度は大きな開きがあり、正しい使い方も全く異なっているというわけです。
◎「医薬品っぽい化粧品」や「化粧品っぽい医薬品」の存在に危機感…。
それで、ここまで話して僕がすごく感じているのは
ヘパソフトはパッケージとか商品のデザインがなんとなく「医薬品」をイメージして作られているようにしか見えないし、
(有効成分の書き方も明らかに普通の医薬部外品とは違う)
逆に、さいきは一見「化粧品」っぽく見えるようにデザインを作っているようにしか見えないんですよね。
さいきなんかはこれで「第2類医薬品」なんだから、
立場的には「かゆみ止めの軟膏」とかと同じはずなんですよね。
パッケージに第2類医薬品!と書いてはあるけど、
一般人がどれくらいその言葉を意識しているかというと結構怪しいところがあると思うんです。
僕的には化粧品が医薬品の形をしていても別に健康被害を起こすことは少ないと思うのでヘパソフトはまぁ良しとしても、
さいきはちょっと可愛く作り過ぎていると思います。
(CMや広告のしかもう~ん…と感じることが多い)
医薬品はもっと医薬品らしくしとかないと普通に化粧品のように使ってしまう人が出かねないと思います。
…というか口コミサイトなんかを見ていても
実際に化粧品的に長期使用してしまっている人、いますよね。
(実際にブログのコメントでも何人かいらっしゃいました)
ちなみに「さいき」はヘパリン類似物質に加えて抗炎症剤2種類をさらに追加している薬なので、
他のヒルドイドなどのヘパリン製剤に比べても効果は強いし副作用リスクも大きいと僕は思います。
抗炎症剤って非ステロイド系であっても医薬品濃度であればやはり徐々に肌本来のバリア機能を弱くしていく懸念があるので、
毎日長期的に使うようなものではないですよね。
(※医薬品を使い続けると別の製品に変えた時に有効成分の効能がなくなったことでのリバウンドが起こって激荒れしてしまうことも多いです。この対策法についてはまた後日まとめますね。)
ちなみに資生堂さんの「IHADA」というのもちょっと似たところがある気がしています。
これはちなみに「アラントイン」と「グリチルリチン酸ジカリウム」の2つの成分を配合した医薬部外品。
つまりヘパソフトのヘパリンなしバージョンです。
(その他の成分が大分違うので使用感等はかなり違う)
イハダはこれは比較的医薬部外品らしい医薬部外品にも見えるのですが、
ポイントとしてはこれとは別に「医薬品」の『IHADA』があることですよね…(^_^;)
現品を用意できなかったのですが↓こういうのがあるんですよね。
「IHADA ドライキュア乳液(第2類医薬品)」
これはヘパリン類似物質、アラントイン、ジフェンヒドラミン(かゆみ止め)、酢酸トコフェロール(血行促進剤)の処方の医薬品なんですが、
同じ製品名なのに「医薬品」のものと「医薬部外品」のものがあると、
これまた一般消費者からすると何が何なのかよく分からないですよね。
僕ですら最初見た時にかなり混乱しました(^_^;)
これもやもすると医薬品と思って医薬部外品使ってしまいそうだし、逆もまた然りありそうで、心配してます。
つまりまとめとしては、
最近こういう「医薬部外品」と「医薬品」の境界をわざと曖昧にしているような商品が増えてきているような気がしていて、
一般消費者がここをちゃんと区別して使えているのかがとても気になっています。
昔から「医薬品を美容目的に日常的に使ってしまうのは危険」という話をしている身からすると、
ロート製薬、小林製薬、資生堂と日本を代表する製薬メーカーがこういう商品を揃って出してきている…
というのは一種の危機感を感じざるをを得ない状況だと思っています。
別に悪いことをしているとまでは言わないですが、
現在の日本の消費者教育の状況でこれをやっても良いのか?本当に安全性は十分なのか?
(医薬品と医薬部外品をみんな区別できてるのか?)
というのをがとても心配なんですよね…。
実際用途をよく分からず使っちゃっている人がやはりいるようなので、
ここの区別は絶対に曖昧にして欲しくはないところです。
もちろん消費者がみんな賢くなってそういう間違った使い方をしさえしなければいいのですが、
医薬品とか医薬部外品の話は学校でも詳しく習わずほとんどの人が曖昧にしている所だと思うので、
できるだけこういう紛らわしい商品は作らない方が良いんじゃないかと僕は思っています。
特に大企業であればこそ、そういうリスクも勘定に入れて商品のデザインや商品名を考えるべきではないかと感じてます。
というわけで今日は以上です。
ちょっと難しい話ですが、これも共感してくれる方が少しでもいると嬉しいです(;^_^A
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