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先日「キュレルの泡洗顔料がなかなか良いよ~!」という記事を書きまして、
非常に大きな反響を頂いて嬉しかったです(*^_^*)
ただその記事の中で
「実は僕はキュレルがあんまり好きじゃないのです」
という発言をしていましたね。
一体何が好きじゃないのか…?
気になった方もいらっしゃったと思うので、
今日はこの話を詳しくやりたいと思います。
これはもはやメーカー批判とかそんなくだらないものではありません。
昔キュレルを使っていた一人のユーザーとしての至極真面目な意見であり、
また日本を代表とする大企業が抱える
「敏感肌向け化粧品」の代名詞たるブランドのあり方として、
今の形で本当に良いのか??
というのをメーカーとしてもちゃんと考えて貰えたら良いなぁと思ってこの話をします。
(だから関係者さんにも是非読んで貰えたら嬉しいなと思っています。)
もう本当に大学生くらいのころからず~~っっっと思い続けている、
『乾燥性敏感肌を考えた』『セラミドケア』
の違和感を、
是非皆さんとも共有したいです。
◎キュレルの「成分」と「コンセプト」のギャップ
「Curel(キュレル)」といえば、
日本を代表する敏感肌向けスキンケア化粧品のイメージがありますね。
そしてキュレルの化粧品の「コンセプト」はこんな感じです。
箱の横面とかに書いてあります。
まさにぐうの音も出ない完璧なコンセプトになっています。
今では「乾燥肌や敏感肌はセラミドが少ない」というのは常識的に知られていることですが、
実は元々このセラミドの秘密を解き明かしたのが花王さんだったと言われています。
つまりかつては花王は国内のセラミド研究の最先端を行く企業であって、
キュレルはそんなセラミド研究の粋を決して作られたスキンケア化粧品だったのです!!
僕が思うにも、敏感肌や乾燥肌のケアにはセラミドは非常に有効であるし、
それを守り、補うスキンケアのコンセプトはその後様々な後発ブランドが追従しています。
…しかし。。。
まず第一の違和感として、
キュレルは『セラミドケア』を謳っているブランドなのに、
肝心の「セラミド」を配合していないのです…。。。
もう、本当に驚きですよね…f(^o^;;)
泡洗顔料の成分は↓こちら
こちらは化粧水↓
洗顔料と化粧水には騙りでもセラミドといえる成分は一切入っていません。
ただし、
油分を含む美容液やクリームや乳液などには
『セラミド機能成分』として
【ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド】
という成分が配合されています。
『疑似セラミド』
という成分の一種で、
セラミドに類似した形を持った合成の油性成分です。
実際には、化粧品成分で『セラミド』と名乗れる成分は、
「ヒト型セラミド」という成分が基本です。
ヒト型セラミドは化粧品表示だと「セラミド2」とか「セラミドAP」とかのように『セラミド』とはっきり書いてあります。
(医薬部外品だと別の表記になりますが、キュレルにはいずれも入っていません)
でも疑似セラミドはあくまで「セラミドに似せて作った成分」なので、
厳密にはセラミドではありません。
効果自体も、ヒト型セラミドには遠く及びません。
(ただしコストがお求め安いので濃度をいっぱい入れられるというメリットはあります)
まぁ疑似セラミドも一応肌バリア機能を高める効果はあるのですが、
セラミドとは結局全然違うものですので
それを入れることで「セラミドケア」と言って良いのかかなり微妙なところがあります。
(「セラミド類似成分配合!」は言えます)
最近だとロート製薬が同じように「セラミドケア」を謳った『ケアセラ』というブランドを打ち立てましたが、
あちらには紛うこと無き「ヒト型セラミド」が配合されています。
もちろん大衆価格の製品なのでセラミドという高額成分を多く入れられているか?というとそれはかなり微妙なところがありますが、
それでも
ちゃんと本物のセラミドを入れていて「セラミドケア」を謳うのと、
偽物のセラミドしか入れないで(それすら入れてない製品もある)「セラミドケア」を謳うのとでは
受ける印象が全然違いますよね。。
少なくともセラミドの知識に疎い一般消費者からすれば、
「キュレルにはセラミドが入っているんだ!」と思って購入する層も当然居ることでしょう。
◎疑似セラミドの効果を活かさず 『抗炎症剤』 に頼り切りの成分構成にも疑問
そして僕は疑似セラミド自体はとても優れた成分だと思っていまして、
これ自体を批判するつもりは全くありません。
低コストでセラミド的機能を発揮しうる素晴らしい成分ですので、
是非この機能を十全に活かした化粧品を用意してくれれば何の文句もありません。
しかし。。。
キュレルでは、
この疑似セラミドの機能を活かして敏感肌ケアをするというのを
成分の構成からして完全に諦めているように見えます。
というのは、
キュレルの全てのスキンケア化粧品は『医薬部外品』であり、
そしてその全てに『抗炎症剤』を配合しています。
先ほどの泡洗顔や化粧水、美容液には全てに「有効成分」が入っていて、
- グリチルリチン酸2K(ジカリウム)
- アラントイン
その他の化粧品も同様です。
クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、美容液、日焼け止め…
などなど、
全てにおいて『グリチルリチン酸2K』か『アラントイン』という抗炎症剤を配合しているのです。
この時点で僕が感じるのは、
キュレルは、
「セラミドケア」によって敏感肌ケアをしているのではなく、
「抗炎症剤」によって敏感肌ケア(?)をしている
ように思えてしまうのです。
抗炎症剤というのは疑似ステロイドのような作用があるので、
炎症を抑制して肌荒れを沈静化する効果を持ちます。
疑似セラミドの肌バリア改善効果に自信があるなら、
本来なら抗炎症剤は必要ないはずです。
実際の所この炎症抑制効果は、
単なる肌バリア改善効果の疑似セラミドやヒト型セラミドなどとは比較にならないほど強い効果を持っていると僕は思います。
(あとで詳しく書きますが、医薬品にも使われている成分ですし…)
だからこれを入れてしまった時点で、
疑似セラミドの効果なんてあってないようなものです。
(セラミド効果を助ける「ユーカリエキス」なんてもっと微々たる効果です)
にも関わらず、全商品に抗炎症剤をぶっこんでくるとなると、
もはや疑似セラミドの作用なんて頼りにしてないのかな?と僕には感じ取れてしまうのです。
それって、本当に「セラミドケア」と言えるのでしょうか…?
◎抗炎症剤を7~8商品重ねて塗るリスクも
そして、僕が昔から言っていることなのですが、
グリチルリチン酸2Kやアラントインなどの医薬部外品有効成分は、
濃度違いで医薬品にも使用されています。
医薬品に使われているということは、当然「副作用」もあります。
疑似ステロイド作用や細胞修復作用を持つどちらの成分も
医薬品のような高濃度配合品を長期間連続使用していくと
その成分を使わないようになると肌が逆に荒れやすくなったりします。
疑似ステロイドの方は合成ステロイドと類似なので自前の肌機能を弱めてしまうということや、
(本物のステロイドに比べればホントに弱い効果ですが)
細胞修復を促進すると、無理矢理急速に細胞を作らせるため健康な肌が作られにくくなるなどの理由が考えられます。
アラントインはヒビケア軟膏とかに入っていますが、
ずっと使ってるとむしろヒビが出来やすくなったりします。
(僕も手荒れ時に凄く悩みました…)
通常、医薬部外品の化粧品(薬用化粧品)というのは
それを長期的に連続使用しても安全であることが公的に認められなければいけないので
それ単品での使用であれば長期間利用でも全く問題ないと僕は考えます。
しかし、
医薬部外品の安全性試験は、
複数の薬用化粧品を重ねて付けた場合の安全性までは試験しません。
つまり、ひとつひとつの商品を単品使いするなら全く問題なかったとしても、
同じラインの商品で、
同じ有効成分が重ねて含まれている場合
同ラインの製品を重ね付けすると有効成分が重複して、
長期的に安全に使える濃度を超えてしまう可能性も否定できません。
これはあくまで参考までになのですが、
こちらの資料は薬用化粧品として認可を受けた有効成分の参考濃度がまとめられています。
アラントインやグリチルリチン酸2Kは薬用化粧品で、0.05g~0.5g、0.05~0.2gくらいまで配合が認められている実績があるようです。
少なめに見積もっていずれの成分もキュレルでは0.1gくらいの配合だったと考えてみましょう。
(もっと少ないかもしれませんし、もっと多いかもしれませんよ)
次いで、
医薬品第三類の「ヒビケア軟膏」のアラントイン濃度がいくらになっているのか見てみます。
ご覧のように、「医薬品」でも0.2gなんですよ。
もしキュレルのアラントイン濃度が0.1gだったとしたら
乳液とクリーム2つ重ねたらそれで医薬品級の濃度のアラントインを顔に塗り続けることになります。
最低濃度の0.05gだったとしても、
7~8商品重ねてライン使いしたとしたら…
余裕でこんな濃度超えて使い続けることになります。
(ちなみにグリチルリチン酸2K系の医薬品の抗炎症剤は0.5g配合とかです)
↑キュレル箱記載のお手入れステップ(全て抗炎症剤入り)
もちろん、医薬品というのはわざと有効成分を浸透させやすいような処方を組みますし、
他の有効成分も入っていますので、
単純な濃度の比較だけではなんとも言えませんが
少なくとも濃度的に考えれば数商品重ねて使用したら医薬品級の効果が見込めても不思議ではないという状況になります。
しかも医薬品と違って「毎日・長期間使用」するという特性上、
有効成分の副作用が出てしまってもなんらおかしくないと僕は思うのです。
実際、
これまでブログのコメントでも「キュレル以外のものが使えない」というご相談を何度も頂いたことがあります。
これはキュレルが良い成分になっていて他の化粧品が良くない、と思う人も多いようなのですが
実はそれは違っていて、
単純な抗炎症剤の脱離反応が出ているだけの可能性も十分考えられます。
これだけ抗炎症剤を盛り盛りにもりまくっていると、
抗炎症剤が入っていない他の化粧品に移ったときに炎症の抑制効果がなくなって
肌の機能に一時的な異常を来しても全くおかしくないと僕は思うのです。
これこそが僕がキュレルを敬遠している最も大きな理由です。
◎キュレルは「敏感肌」の人ほどライン使用NG
そして、
僕が思う「敏感肌」の人の特徴は、
冒頭にもあるようにセラミドなどによる肌のバリア機能が弱っている人たちです。
肌のバリア機能が弱っているということは、
外部の刺激などだけでなく化粧品の有効成分もより入りやすくなっていると考えるべきです。
なので、通常の健康肌の人を対象に行われている安全性試験でOKだったとしても、
敏感肌の人を対象とした場合、まして複数のアイテムを重ね使いする前提だと
より有効成分の効果が出やすくなってしまい、
通常は問題ないと考えられるものがそうとは言い切れない環境になります。
なので、
僕はキュレルの化粧品は特に敏感肌の人は1~2個使うのは有りでも、
全商品ライン使い(もはや3~4個でも怪しい)は絶対にするべきではないと考えています。
(まぁキュレルはDSアイテムでは意外と高いので、全部使う人は稀だとは思いますが;)
◎商品ごとに良い悪いの差が激しい…
あと、キュレルの商品の中には先日の泡洗顔料や、UVエッセンスなど、
個々に見るととても良い商品ももちろんあります。
セラミドケアの違和感に目をつぶれば、むしろオススメできるアイテムもあります。
優しく洗えば肌のセラミドは残るわけですから、こないだの洗顔料などなら無理矢理セラミドケアと謳えないこともないと思います。
スキンケア全般も、抗炎症剤盛り盛りの構成に目をつぶれば、
個々には比較的低刺激に作られているものが多いと思います。
(8ステップはいくら何でも重ねすぎですが)
ただ中には全然良くないものもあります(^^;)
例えば「キュレルボディウォッシュ」とか。
「優しく洗おう!」とか言いながらいきなり「ラウレス硫酸アンモニウム(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム)」でがっつり洗う系です。
セラミド残す設定は無視。疑似セラミドも入ってません。
泡ボディウォッシュも似たようなものです。
ちなみにこれ含めてボディケア系も全部薬用化粧品で抗炎症剤入り。
↑全部抗炎症剤!
ヘアケアも似たような感じであんまり良くないです(-_-;)
僕は昔このボディウォッシュでもの凄く乾燥して失敗した覚えがありますし、
スキンケアも一式試したことがあるのですが、
化粧水以外は上手く使えませんでした。
(今思えば抗炎症剤を重ね付けせずに済んで良かったのかなという気もしてますが;苦笑)
◎敏感肌のための化粧品に一番必要なものとは
というわけで、非常に長くなりましたが、
僕がキュレルをあまり好きではないという理由は以上です。
敏感肌のためのセラミドケアを謳っておきながら、
蓋を開けるとただ抗炎症剤を盛り盛りに配合しているだけじゃないか!
というわけなのです。
僕は「敏感肌ケア」を考えた化粧品に必要なのは、
単に抗炎症剤を入れることではないと思います。
実際には、大手が展開する敏感肌ケアブランドの多くが
似たようにライン通して抗炎症剤を配合したものがとても多いです。
でも肌が弱い人にとって本当に必要なのって、薬効成分の力で炎症を抑えることではなく、
一番最初の冒頭のコンセプトに立ち戻って、
「肌のバリア機能を損ねない&補う」
というとても単純なことだと思うのです。
そこに薬用化粧品にしてまで抗炎症剤で炎症を抑制する機能は要らなくないですか?(^^;)
別に入れても良いけど、
本当の意味で敏感肌のためというなら
なにより肌に優しく、低刺激な化粧品を作る方が断然重要だと思います。
ですので、今後キュレルさんにも是非、
「抗炎症剤の効果に頼らない本当の意味でのセラミドケア化粧品」
というのを展開して欲しいな、と強く思っています。(*^_^*)
特に利用者が多い大企業がそういった化粧品を作ってくれたなら
本当に沢山の敏感肌に悩む消費者達が救われるのではないでしょうか。
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