穴と橋とあれやらこれやら

穴と橋とあれやらこれやら

初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

2011年2月25日、第七次房総探索。この日のネタで記事にしているのは猿ヶ城隧道万名浦第三隧道鵜原理想郷の隧道群長入隧道東岩屋隧道(平澤隧道改め)鍵掛橋増田隧道

 

今宵ご紹介するのは最序盤、万名浦第三隧道に続いて訪ねた物件。

 

 

タメなく、ドン。

何の変哲もなさそうなコンクリ隧道。現在地こちら

 

ポータル向かって右の側壁に、なんかあるようだが…?

 

 

 

 

ああ~。

何の変哲もなくはない。やっぱ房総クオリティ。たぶん肉眼では、中におわす仏様が見えてた…と思う。

 

 

 

 

さて、隧道のお名前は、

「かわずみなみずいどう」「昭和38年8年竣功」。

 

地名は川津だから、ひらがなでは「かわづ」となるはずだが…まあええのか、どうでも(笑)。

 

 

 

 

そして反対側、ポータル向かって左のフェンスの向こうに…

なんか…見えない?あれってまさか旧隧道…いや、そんなことないよな。

 

けど、何らかの穴があるのはあるっぽい。防空壕的なものか、あるいはマジもんだったりするのか…。

 

 

 

 

洞内写真は、全然撮ってない。

抜ける手前、鉄板の構図。

 

 

 

 

で、抜けて正対する西側坑口。

掘割、深いね~。実にいい感じ。

 

 

 

 

扁額は…って、めっちゃブレた~。

「川津南隧道」。やはり下部には竣功年が刻まれてるようだがさっぱり。ブレてる上にボケとるな…。

 

 

隧道王国・房総にあってなおひと際の穴銀座であるここ勝浦。さほど広くもない川津地内にも5本もの隧道(うち1本廃隧道)が存在する。ひとつずつ潰していくのは楽しかったな~。

 

 

以上。

 

 

2023年4月6日に敢行した、加須市・羽生市周辺の物件群チャリで大爆走シバキ倒し。この日のネタで記事にしているのは、呼ばれて見つけたレトロ看板下樋遣川の名称不明橋

 

今宵ご紹介するのはお昼前に訪ねた、メインターゲットのひとつ。レトロコンクリート橋梁王国・埼玉のクオリティを堪能できる逸品であります。

 

 

 

タメなく、ドン!(久々

コレモンですよ~。凄っ。現在地こちら

 

 

 

 

事前にお姿を知ってきたけど、それでもインパクト大!

モノリス型親柱の頂点に配された球体、このデザインは出色ですな~。

 

 

 

 

ただ、手前の一本だけは、無残に損壊していた。

内部の鉄筋も露出…球体部分まで鉄筋は入っていたと思われるが、どうやってこの天辺だけこんなに壊れたんだろうか。

 

 

 

 

下流側よりサイドアングル…で、改めてその意匠を堪能。

素晴らしいデザインの親柱に加え、欄干はアーチ型。開口部にはパイプが縦にはめ込まれ、ビシッと引き締まっている。よく見ると、桁には持ち送りも。

 

 

 

 

いやあ、いいですな~(語彙

まあ失礼ながら、背景は風情ないんだが…(笑)。

 

 

 

 

いや~惚れ惚れするわ~。

桁にはびっしり書き込みがあり、状態が思わしくないことを偲ばせる(2022年の判定区分は3・早期措置段階)

 

 

 

 

上流側に見えているのは、

埼玉県道32号鴻巣羽生線の花見橋。その旧橋にあたるであろう当橋、旧の花見橋ということでいいんだろうと。

 

あ、そうそう、親柱に銘板を嵌めこむスペースは残っているものの、いずれも現存せず。戦時中の金属供出か?

実際には、Q地図様によれば(すなわち羽生市の台帳によれば)当橋は394号橋という実に味気ない名称であり、建設年次も「不明」となっているわけだが、この地域のバイブルであるフカダソフト様によれば、やはり当橋は「旧・花見橋」として紹介されている。

 

 

フカダソフト様サイト内「気まぐれ旅写真館」→「橋 川を跨ぐ」→「古い橋(コンクリート、鋼)」→「合の川のレトロな橋」へのリンク

 

こちらによれば、この橋の架かる合の川は昭和7年~13年に県営の河川改修事業が行われており、その際に架設された個性的な橋の数々が、土木学会の近代土木遺産に選定されている。そこでも「旧・花見橋ほか17橋」と表記されるなど、当橋は対象橋梁の中でも代表格となっている。

このうち拙ブログではこれまでに上新郷の名称不明橋(フカダソフト様によれば合の川堰)徒歩橋羽根橋といった物件をご紹介してきた。当橋含めたこの4件だけでも、それぞれ個性豊かな意匠が施されていることがわかると思う。

 

 

 

 

こちらは下流側。

春、って感じだ(適当

 

 

 

 

渡って正対。

こうして見ると、改めて実に堂々たる橋。

 

意匠だけじゃなく、その幅員が印象的だ。古い橋がボトルネックになっているのはよく見るが、ここは逆に前後の道の方が貧弱な感。

 

 

 

 

色んな角度から、じっくりと舐めるように観察。

 

 

 

 

 

そして時節柄、撮りたくなっちゃったこの手のやつ。

 

いやあ、花と絡めて撮るのはほんと難しい。

 

 

 

 

最後に、記事を書くにあたって判明したんだが、

なんと、めっちゃきれいに修繕してもらってる!破損してた親柱も元どおりに!

 

これは2025年6月撮影のストビュー画像だが、オリジナルに配慮どころか、意匠そのままに復元までしてくれるなんて。あえなく架け換え、あるいは雑な改修も多々ある中、いや~なんともうれしい修繕。

コスト面など厳しい目もある中で、勝手ながらイチ橋梁趣味者として、羽生市まちづくり部建設課の判断に感謝と敬意を表したい。

 

 

 

 

おまけで、この日のレンタサイクル。

完全ノーアシスト、トラディショナルなママチャリで駆け巡った。

 

 

 

以上。

 

 

しばらくぶりな看板ネタ。今宵ご紹介するのは、これ。

 

 

 

「旅館タイガー」。

強っ。字面だけじゃなく字体も強っ。

 

 いや、すし・料理・折詰・弁当、そして祝佛用料理もできるような旅館の名前じゃあないのよ。文字のタッチ、そして水墨画の技法を用いたような海老イラストのタッチに比して、「タイガー」の四文字の力強さが突出してるやん。

 

残念ながら、すでに廃業されたようで…。

 

 

 

ロケ地:古座川町某所

 

 

余談だが、看板内に書かれた「古座町中湊」は古座「川」町の間違いではなく、2005年に合併により串本町の一部となり消滅した、旧古座町のこと。よそ者から見れば古座川町と合併するのが自然なように思えるが、そうはならなかった。

 

ちなみにそれまで串本町は西牟婁郡に属していたが、東牟婁郡所属の旧古座町との合併により、西牟婁郡から東牟婁郡へとスイッチ(笑)した。こんなこともあるんですな。そもそも現代において、「郡」って区分の意味って…。選挙くらいか?

 

 

2014年11月15日、2日間にわたる煉瓦祭り@愛知の初日。この日のネタで記事にしているのは、明神樋門と明神川逆水樋門山田下橋梁御殿橋。今宵ご紹介するのは、午後早めに訪ねた物件。

 

 

線路沿いの道から見下ろしたファーストコンタクト。

現在地はこちら

 

 

 

 

さっそくに降りまして観察…。

そんなに大きくないアーチだが煉瓦の巻厚は三層。

 

 

 

 

ここでも、側壁最下部には出っ張りが。

板を渡して歩けるようにしていた時期があったのかもしれない。

 

 

 

 

身長173cmのわたくしが普通に立って撮ったら、こんな感じ。

狭いけど、ちょっとのっぽな断面となっていた。

 

 

 

 

そして、南側に抜ける手前で発見。

ここで継ぎ足して拡幅(トンネルとして見ると延長)されてるな、これ。

 

複線化に伴う拡幅なのかな?それにしちゃ拡幅部分が短すぎる気がするけど…。で、側壁は、高さも違っているし、用いられた石材のサイズも違うようだ。

 

 

 

 

ということは~?

南側は欠円アーチ。そしてこのサイズにもかかわらず、巻厚は四層!凄いなこれ。

 

拡幅部分を四層にしたのは、欠円アーチを採用したことと関係があるんだろうか。アーチの迫受石が斜めに整形されていて、心憎い。

 

 

 

 

なぜか引き画を撮り忘れてたみたいなんで、

この日ご一緒していたよとと師匠のサイトより拝借。いつもありがとうございます。

 

 

 

 

こうして見ると、

最下部の出っ張りも継ぎ目のところでなくなってたんだな。

 

もしかしてこれ、複線化による拡幅じゃなくて、何らかの事情で変状をきたしたために改修した、なんてセンもあるかもしれない。

 

 

 

 

あ~、このテイストも永らく味わってないなあ~。

煉瓦橋梁ハント、久々にやりたいかも。

 

 

 

以上。

 

 

2025年9月24日、本格再始動のYHST周遊1日目の中盤に訪ねた物件をご紹介。

 

ダイジェストに書いたとおり、順調だったこの日前半から転じてガタッと流れが悪くなったんだが、これは「運気下がってから」訪ねた物件(笑)。

 

 

この橋の向こうに…

はい、もう見えております~。現在地こちら

 

 

 

 

あら、めっちゃ普通に

南側坑口、ぽっかりと開口しておりますな。

 

ここ、ストビューカーが通ってないんで、もしかしたら廃隧道、または通行止めなのかと思って来てみたら、なんのこたあない、車ガンガン通ってるし。まあ写真ではタイミング測ってるから写ってないけど。

 

 

 

 

お名前は、

筒賀隧道。銘板の類は見つけられなかった。

 

 

 

 

車がガンガン通ってるとはいえ、

何気に狭い洞内。なんでだか写真では広く見えるな…。

 

平成16年度道路施設現況調査によれば、本隧道の車道部幅員は3.1m。軽自動車どうしでも離合が厳しいスペックゆえに、先入車優先での交互通行がローカルマナーとなっているようだ。ちなみに延長は、235m。

 

 

 

 

振り返って、鉄板の構図。

では車に戻って、抜けるとする。

 

 

 

 

真ん中あたりにサミットがあるため、ちょっと見通しは悪い。

それでも一直線であるため、なんとか交互通行が可能。

 

 

 

 

抜けて車を停めてから、徒歩で隧道へ。

こっちの線形、良くないな。

 

 

 

 

北側抗口。

まあ、なんてことない隧道だが、なんでストビューカーはカバーしなかったんだろうか。たまたま通行止だったのか?

 

 

…っていう、これまたなんてことない記事。初日前半は素晴らしい物件(弊社基準による)目白押しだったんだが、そのへんはまた、おいおい。

 

そういえば、この隧道をやっつけて車に戻って、浜田ニューキャッスルホテルに電話したんだったなあ。…廢すみません、自分の備忘でございます。

 

 

 

以上。