穴と橋とあれやらこれやら

穴と橋とあれやらこれやら

初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

謎な記事タイトルに「??」だと思うが、まずはこのネタを思い出させてくださった山神さんに感謝申し上げます。

 

 

今宵から何回かに分けてご紹介していく2件のネタは、2010年暮れごろ(だったか?)に、わたくしがプロフェッサーと崇めるおろろんさんによって「発見」され、この業界界隈で熱きセンセーションを巻き起こした。いずれもが、「国内最古」あるいは「国内唯一」の可能性がある、弩級物件である。

 

それらがどんな物件なのかは順次お見せしていくとして、まず今宵はイントロとして、それらを初めてこの目で拝んだ2011年4月23日、四国からのスペシャルゲストをお迎えしての紀伊半島ハードコア接待時の写真たちを少々。

 

 

最初が、「姉妹水」。

 

 

 

 

これには、ある点で「日本最古」の可能性がある。
 
 
 
そこから移動し…
なんだここは?というところに、
 
 
 
これ。

 

だけどまだしっかりとは見せない(笑)。こちらには、ある点で「日本唯一」の可能性がある。というか、「現時点では日本唯一」という表現が正しいか。

 

 

 

これらが、今回のお題。

 

実はこの初訪問時では、時間帯や天候条件により、あまりちゃんとした写真が撮れなかった。同行した皆様の多くはこの後速やかに(数ヶ月以内に)記事にされていたが、わたくしは写真を撮り直したくて、ずっとやりそびれたまま…。

 

で、2018年の大みそかには、念願の撮り直しを敢行(当日のダイジェスト)し、これでやれる…はずが、さらに7年近くも放置って、ヤバイよね。

 

 

 

「発見」以来15年。今ではネット上に数多くの訪問レポも見られるようで、今さら感は拭えないけど、ごく初期に発見者とともに訪問できるという幸運に恵まれたものとしては、やっぱりちゃんと紹介しておきたいなと。

 

そんなわけで今回は、初訪問時の写真でまともなものも適宜使用しながら、2018年の再訪時の顛末を、流れのままにご紹介しようと思う。後発のメリットを活かし、以後に判明したトピックも踏まえて記事にしていくが、依然として謎多き物件たちであることは変わらない…。

 

 

 

【1】に続く。

 

 

2023年7月9日、第二次大分県探索二日目、大雨警報下の国東半島徘徊。この日のネタで記事にしているのは、川部橋第2循環隧道見取隧道竹田津隧道内迫港隧道、ラストの掛樋隧道。けっこう積極的に記事にしていってる。

で、今宵ご紹介するのは、竹田津隧道と内迫港隧道の間に訪ねた16(!)もの隧道のひとつ。そう、定期的にポンポン紹介していかないと、数が多すぎなのよ。

 

 

国道213号を外れ、

大分県道542号熊毛港線を北上している。その名のとおり、国道と熊毛港を結ぶだけの短い県道だ。

 

 

 

 

そんな短小県道の途中で停止。場所はこのへん

褒められた場所じゃないが、たいして車も通らない。そしてすぐに済むはず。

 

 

 

 

上の写真手前の落石防護ネットの切れ目から、ぬるっと裏側へ進入すれば、

そこにあるのは…闇。そう、そこには廃された隧道が眠っているんであった。

 

この状況、かつては県道が海のキワギリギリに通されていたことを意味する。海側を埋め立てて現在の快適な二車線路となったのに伴い、役目を終えてこうしてひっそりと余生を送っているわけだ。

 

 

 

 

洞内は、

ゆるく右カーブしている。2枚目の写真でわかるとおり、海に突き出した大きな岩をぶち抜いたものだ。

 

この手のロケーション、隧道ハンターであればまあけっこう「あるある」ではあるよね。実際に見つけられるかは別問題だが。過去にこの手のやつで記事にしたのは…後に大御所のレポにも登場した旧・生神隧道(仮)かな。

 

この流れで余談だが、さすが大御所、最後にはその超意外な正体をしっかりと探り当てていて脱毛…いや、脱帽だ。興味ある方はこちらからどうぞ。

 

 

 

 

振り返りの、鉄板の構図。

坑口すぐ先にあるのは、落石防護ネットのコンクリ壁。スッパリとぶった切られている。

 

 

 

 

で…

これなに?

 

 

 

 

て感じで、手前は素掘りのモルタル吹き付けだったんだが、

延長の半分強くらいは、コンクリブロック積み。しかも、むやみに状態がイイ。洞外の藪がなければ、廃隧道には見えないレベルだ。

 

 

 

 

そう、ここから途端に

真正の廃景に。

 

ここも、すぐ先に見えているのは落石防護ネットのH鋼支柱。即、現道でぶった切れている。

 

 

 

 

それも、けっこう乱暴に。

ボケボケの写真で恐縮だが、荒っぽい感は伝わるかと。

 

 

 

 

こんなんなので、とても坑口に正対なんて余地がなくてできないのだが、

見上げれば、ここもまた荒っぽく。

 

これたぶん、ぶった切った(坑口が破壊された)後に、崩落防止のために新たにぶった切れ断面全体をモルタル吹き付けした痕跡じゃないだろうか。知らんけど。

 

 

 

 

どこにも行けないので、戻る。

破壊されたであろう坑口を含めて、延長は30m前後くらいだろうか。

 

 

 

さてこの隧道、通りすがりに嗅覚が働いて緊急停止した…わけではなく、あらかじめ予習で知って訪ねたのだった。

 

内迫港隧道の記事でも触れたように、この日の探索についてはてっく氏のサイト「この道をいけば」をガッツリ参考にさせていただいた。隧道名称もそのまま拝借している。今回もてっく氏のレポを載せておくので、ぜひご覧いただきたい。廃止時期やら建造時期、そして17年前の隧道の姿が拝める。

 

ひとつ不思議なのは、氏のレポでは隧道はネットで塞がれていて入れなくなってたんだが、ご覧のとおりわたくしは易々と進入できたし、ネットもなかった(気づかなかった)。撤去されたのかな?

 

 

 

 

最後に、引きで全景を。

時前情報なしでもこれに気づける嗅覚が自分にあったことを願うが、とりあえずこっちからじゃあ厳しいな。

 

でもこの時は盛夏だったからこんなだが、ストビューを見ると冬場なら意外と見つけやすそうだ。てっく氏のも1月だし。

 

 

 

 

最後にもういっちょ余談。以前は隧道や橋記事で廃物件には記事タイトルで「(廃)」ってつけてたのだが、それをやめることにしました。よって本記事にもついておりません。

 

 

以上。

 

 

今回も、何も言わずに「いいね!」だけ押してください、何とぞよろしくお願いします(笑)。

 

 

 

 

 

 

10月21日、かねてから予約してあったBAND-MAIDの新しい8曲入りEP「SCOOOOOP」(リリース日は22日)が着弾した。

初回生産限定版で、"Zen"、"Ready to Rock"、"What is justice"のインストゥルメンタルMV(これ、バンメ名物)収録DVD付き。

 

 

 

それと、

早期予約特典で、今年のツアーのオープニングSE"Searing"収録CDと、なに特典か知らんけどポストカード。

 

他にも特典入ってたけど、まあそのへんはもうおいといて。

 

 

 

 

昨年のアルバム「Epic Narrative」は、個人的に(あくまで個人的に)細部で未だにしっくりきておらず、歯がゆいような思いをしてきたのだが、今回は一発でバチッとハマった。

8曲中上記の3曲は既知、かつどれも素晴らしい楽曲なので、ポイントは初聴となる5曲だったわけだが、それぞれに違うテイストでありながらも、どれも極めてバンメらしいと思わせてしまう、さすがの仕上がり。無理やり感なく自然にメンバー全員が輝くような、センスの塊みたいな楽曲構成は、さすが天才音楽家・KANAMI先生!

 

 

 

EPリリース当日に公開された、"Present Perfect"。

バンドの決意表明とも言える、激しくも感動的なナンバー。

 

しかし、凄まじい演奏でラウドな音楽をやっているはずのに、この聴きやすさと「上品さ」はなんなんだろう。不思議でしょうがないんだけど、もしかしてこれぞバンメ最大の特徴かも。

 

 

 

もう全曲紹介したいくらいだが、あえて、あえて!今これを書いてる時点での気分で選ぶなら、これまでにない類のポップテイストを感じた、"Dilly-Dally"。

SAIKIと小鳩ミクが交互にヴォーカルをとるパターン、久しくなかったのもあり、おおおおってなった。

 

ところで冒頭で"Dilly-Dally…"って歌ってるの、誰なんだろう。どっちの声とも違うような…。ミクさんかなあ。

 

 

 

そしてインスト、"Lock and Load"。これえぐい。

これはもう、現代のプログレと言って差し支えないと思う。

 

ヴォーカリストであるSAIKIがキーボードで参加、ついにバンド全員が楽器で参加した初めての楽曲となった。途中でキース・エマーソンみたいな(言い過ぎか)ソロまで披露してる。どこまで進化していくんだこのバンドは。

 

 

そんな、メンバー全員がたゆまず進化を続け、最高を更新し続ける稀有なバンドにあってもなお、コロナ禍以降のSAIKIの覚醒っぷりは凄い。

ここ1~2年の楽曲ではハイノートを披露することが多い気がしていて、実は前作アルバムでは個人的にそれが少ししんどく、ハマりきらなかった一因でもあったんだが、

今年7月に発表された"What is justice"でしっくりきた。なぜか「しんどい」じゃなく「カッコいい」に変わったんだな~。まあ完全に個人的な、微妙な感覚なんだろうけど。

 

この楽曲では併せてロングノートも披露しているんだが、これSAIKIマニア(笑)なKANAMI先生の趣味かなあ。

 

 

 

とにかく、今回は個人的にも大満足。めっちゃ聴いてる。引き続き、まだまだ追いかけていくぞ~!

 

 

 

2020年7月23日に敢行した、雨の佐賀・自転車橋巡り強行作戦。この日のネタで記事にしているのは大島橋校西橋白山の門付きトマソン廃橋柳橋。今宵ご紹介するのは、白山の門付きトマソン廃橋の24分後に訪ねた橋。

 

 

ファーストコンタクトがこれだったんだが、

この橋の特徴がわかりにくい写真になっちゃった。込み入ったロケーションだから仕方ないんだけども。現在地こちら

 

 

 

 

これだと、伝わるかな?

高欄中央に、背の高いガス灯が!(復元モノらしいが)

 

わかりにくいと思うけど、こう見えてちゃんと呉服町水路という水路上に架かっている。

 

 

 

 

なにかで変色した右側親柱には、

「さらしばし」と。

 

 

 

 

そしてこの高欄、いいのよね~。

なんとも形容しがたい、幾何学的意匠。

 

 

 

 

復元ガス灯。

束柱を兼ねたようなこの基壇部がまた、いいんだな~。算木っぽく組まれているのは、コンクリブロック?なのかな?

 

で、よく見ていただくとガス灯支柱に「蓮池町」の文字。かつてこのあたりはこの名であったらしい。

 

 

 

 

で、こちらは左側の親柱。

「昭和拾年三月改築」かな?

 

先代橋は石の太鼓橋だったらしく、現在の橋に架け替えられた時に、県内で初めてアスファルト舗装道となって、市営バスが通ったのだそうだ。

 

 

 

 

高欄全景…なんだけど、

どうにもこうにもこの橋、目線を散らすものが多すぎて…(笑)。

 

 

 

 

こちらの復元ガス灯には、

「呉服町」と。現在は周辺まるっと呉服元町となっている。

 

 

 

 

そしてやっぱ気になる基壇部。

親柱であってもおかしくない、非常に優れた意匠だと思う。

 

 

 

 

渡って西側より。

向かって左のお店がまさにちょうど開店されたところで、そっち側の親柱は観察断念。

 

 

 

 

右側の親柱には、

「晒橋」。ありがたいことに、欲しい情報は揃った。

 

「晒す」橋。この名称についての興味深い由来が、佐賀の橋ネタではいつもお世話になっているサイト「さがの歴史・文化お宝帳」内の当橋のページに載っている。ここまでの記事内で訳知り顔で披露してきた情報も、実はすべてこちらからの受け売り。当橋は特に情報豊富なので、ぜひご覧いただきたい。

 

 

 

最後にいつも貼ってる、二度にわたる佐賀市内探索物件のプロット。

黄色★印が2017年7月の、そして緑旗印が2020年7月のネタたち。エグイね(笑)。

 

 

 

以上。

 

 

 

今さらながら、以前記事にした物件の記事タイトルを修正することにした。理由は、正式名称が判明したため…でもそれだけではない。

 

実は、記事投下後に正式名称が判明したケースはけっこうあるんだが、それらをイチイチ修正してはこなかった。ではなぜ今回はするのかというと、実在の他の橋の名称を、完全に別の橋につけてしまってた状態だったので、これはアカンなと。

 

 

修正するのは「椋井潜水橋」という名称でアップしていたこちらの記事。実際のお名前は「日能橋(ひのうばし)」。今さらながらQ地図で知った。おそらくは、旧熊野川町の日足地区と能城山本地区を結んでいることによる命名だろう。

 

 

 

 

 

こちらの地図。新宮市熊野川町の一画だ。

画像中央上に今回訂正する日能橋、そして左下あたりに「本物の」椋井潜水橋…って、しかも実際は椋「ノ」井潜水橋だった~。

 

 

そもそも、和歌山県には潜水橋は数少ないと聞いていた。実際、日能橋を含め3か所(うち1か所桁流失で廃状態)しか知らないし、よもやこんなに近接して2本の潜水橋があるなんて思わないじゃないすか。熊野川町椋井なんて地名も把握してなかったし、知ってればここ椋井地区じゃないな、って気づけたと思うけど。それもなく。

 

ちなみに「本物の」椋ノ井潜水橋、これまでに気づけてなかったために訪問はまだ。次回このエリアに行ったらぜひ訪ねたい。

 

 

ってわけで、今後もこういうパターンがあったら、こうして報告の上で修正することにする。