2010年7月18日、第四次房総探索。この日の物件を記事にするのは初めてのようで。
今回ご紹介するブツは、業界内ではけっこうメジャーなはず…いろんな意味で。
はい、国道です。
まだ国道ですよ。
…いや、
酷道です(笑)。
こんな楽しい道でやってきたのは
どどーん。
遅ればせながら、場所はコチラ。
地図内で左からヒョロヒョロと現れる国道410号線でやってきた。このR410、もう少し先のR465との合流地点で鋭角に右折し、3枚目の写真の下あたりをくぐっている。つまり変則なループ状になっているわけで。
この極めて変態な線形…というか路線指定であの大御所サイトにも取り上げられるなど、ここは道路好きには有名なところのようだが、そこには
今回ご紹介するこの隧道の存在も寄与している…たぶん。
西(北)側坑口。
扁額も何もない。が、この隧道、名称を「四町作(よまちさく)第一隧道」という。
素掘り隧道にモルタル履工を施しただけ。コレが国道の現役隧道であることもけっこうな驚きだが、もうひとつ。
この隧道、実は現役の国道隧道としては、全国で二番目に古いものだとされているのである。内閣府のHP内「道路雑学コーナー」での記述によると
その建造年、明治35年。
ちなみに最古は、R143明通隧道(長野県)であるとのこと。
ちなみに、「トンネルリスト」(平成16年度道路施設現況調査)においては昭和35年建造となっているが、おそらくコレはモルタルで履工された時期ではないかと思われる。
そのスペックは、延長52m、幅員4.2m、有効高4.0m。
まあ実際のところ、
行った時にゃあ、そんなこと完全に忘れてたんだけども(笑)。
とはいえ、凡庸なだけの隧道ではない。
コレは東(南)側へ抜ける手前だが、
ここで振り返ってみると
OH!モーレツ~!
中央部分の天井が大きくえぐれている。アレは房総でよく見る掘り下げ…ではなくて、遥か昔に崩落したその痕跡ではないだろうか?見たところ、地層のラインに沿って綺麗にえぐれてるように見えるので。
脱出直前の内壁にこんなのが。
釘で打ち付けられたグローブ。
…あのぅ、呪いですか?(瀧汗)
そしてコチラ
東(南)側坑口。
いや~コレ国道の風景じゃないでしょ!すげえな…。
林道って言われても全然納得するレベル。
以上、地味なんだか派手なんだかわからない明治隧道でした。