公会計の動向 -88ページ目

佐賀県の未竣功工事問題で調査報告書

 佐賀新聞サイトは12月1日に「県出先工事予算の不適切処理で調査委報告」を掲出。

 記事は、土木事務所など県の出先機関が工事予算の次年度への繰り越し手続きを怠り、関係書類を偽造していた問題で、第三者による調査委員会が30日、調査報告書をまとめ、県に提出し、報告書で、不適切な事務処理の原因として、職員の認識の甘さなど10項目を指摘したと報じる。県はこれを受け、12月中にも改善策をまとめる方針で、関係者の処分については、古川康知事が「厳正に対処したい」との考えを示したとか。年度内に工事が終わらず、工事費を業者に先払いするなどの不適切な事務処理は17年度、13の出先機関で47件あり、未完成部分の工事費は約1億9900万円に上っていて、委員会は該当工事のほか、3月に工期を延長したケースなども抽出し、職員への聞き取り調査を行ったとのこと。報告書は背景について、職員の「期限に対する甘え」「認識不足」を厳しく指摘し、適正工期が確保されなかったり、工程管理が不十分であることなども原因としたとか。調査委員長の田村浩司県公認会計士協会長は「工事に全く手がつかないまま、工事費が全額支払われたものもあった。モラルの低下を感じる」と述べ、公金に対する職員の意識改革を求めたと記事は伝える。古川康知事は「法令順守意識が欠如していたといわざるを得ない。信頼回復へ一丸となって取り組む」とのコメントを出したとか。

全特抜きでは政治の了解が得られない郵政改革

 12月1日付け日本経済新聞朝刊5面に「日本郵政改革案、定年引き下げ決定、特定郵便局長会、経営に影響力残る」の記事。

 記事は、郵政民営化の準備企画会社、日本郵政が30日、特定郵便局長の待遇見直しを柱とした民営化後の郵便局改革案を発表したと報じる。定年の引き下げなどで、一般職員と比べた特定局長の優遇をなくすが、地域ごとの営業戦略を特定局長が立案する現在の仕組みは事実上、民営化後も続き、経営に全国特定郵便局長会(全特)の影響力が残る内容となったと記事は評する。改革案ではまず普通郵便局(約1300局)と特定郵便局(約1万9千局)の区別をなくし、局長の人事交流を実施するとか。現在、定年は一般職員が60歳で、特定局長は65歳となっているが、これを改め、局長の定年も60歳とし、定年を迎えた局長は一般職員と同じ制度で65歳まで再雇用するものの、局長としては採用せず、一般職員と比べた人事制度での優遇はほぼなくなるとのこと。一方、10―20局程度の特定局で構成し、地域ごとの営業戦略などを立案する「部会」の仕組みは、新たに「地区グループ」として存続させ、地区グループには普通局も加わるが、普通局が少ない地方ではほぼ特定局で構成される可能性が高く、特定局の活動を束ねる全特が経営に関与する仕組みが温存されたと記事は評する。全特は日本郵政公社が進めてきた改革案のなかで、特に部会の廃止に「本社主導では地域密着の良さが失われる」と反対してきており、改革案が全特に配慮した内容となったことは、民営化で発足する郵便局会社の経営のかじ取りに影響を与えそうと記事は解説する。日本郵政は30日に開かれた自民党の総務部会に西川善文社長が出席し、今回の改革案を説明したが、会合には全特の高橋正安会長も出席し、その場で改革案をおおむね受け入れたと記事は伝える。

住宅金融公庫が旅費の過大精算で職員を処分

 読売は11月28日に「出張旅費水増し16件30万円分、住宅金融公庫部長ら」を配信。

 記事は、住宅金融公庫が28日に、13年12月以降、本社の部長ら5人が出張で格安航空券を利用したのに正規運賃を請求し、差額計30万9750円(16件分)を不正に受けとっていたと発表したと報じる。往復割引を適用しなかった過払いが計24人で12万8850円分あったことも判明し、すでに全員から返還を受けているとのこと。同公庫は8件の出張旅費を水増し請求していた本社次長について、減給15分の1を2か月、4件の同部長について、減給30分の1を1か月とするなど5人を処分したとか。

高知県が監査を受ける負担の程度を問題視

 時事は11月30日に「調査用物品を高知県に要求=靴、作業服など「サイズ表」示し-会計検査院」を配信。

 記事は、会計検査院が高知県に検査に入る際、工事現場などの現地調査で調査官が着用する運動靴や作業服、着替えたスーツを入れるケースなどを県の負担で準備させていると報じる。同県は「国が地方に対し厳しい姿勢で臨む中、国の業務に必要な物品は自前で用意するのが本来当然」(中西穂高副知事)とし、国・地方の上下関係を前提とした「あしき慣習」として問題視しており、是正を求めて12月6日に会計検査院に申し入れを行う方針とか。

 時事の同日の配信「県費負担「おかしい」=会計検査院の物品要求問題-橋本高知知事」によると、会計検査院が高知県に検査に入る際、調査官が現地調査で使用する運動靴などを県の負担で準備させている問題で、同県の橋本大二郎知事が30日の記者会見で、「わたしもおかしいと思う」と述べ、是正に向けた検討を指示していたことを明らかにしたと報じる。また同知事は、国から依頼される調査などで、他にも経費を県費で賄っている事例がある可能性を示唆し、「これを契機に洗い出していければと思う」と述べ、今後踏み込んだ検証に乗り出す考えを示したとか。

大学に内部監査体制整備を義務化する方向

 読売新聞サイトは11月28日に「大学で相次ぐ研究費不正使用、文科省が防止策まとめる」を掲出。

 記事は、流用や水増し請求といった研究費を巡る不正が大学で相次いだのを受けて、文部科学省が28日、経費管理や監査体制の整備を義務付けることなどを骨子とする防止策をまとめ、大学など国内約1700の研究機関に通知したと報じる。チェック体制が不備な研究機関で不正が見つかった場合は、研究費の返還にとどまらず、研究費に付随して研究機関に支給される光熱費など間接経費を減額する――という罰則規定も設けるとのこと。体制整備の具体的なあり方については、12月末までに指針を作成してモデルを示し、来年度支給の補助金からの実施を求めるとか。

 11月30日付け日経産業新聞13面の「文科省検討会、研究費不正使用対策に指針原案」は、早稲田大学教授による国の研究費不正受給問題を受け、対策づくりを進めている文部科学省の検討会が29日、研究機関に求める研究費の管理・監査体制の実施基準を示す指針の原案をまとめたと報じる。年内にも一般からの意見を募集し、来年2月ごろに正式決定すると報じる。従来の公認会計士や監事に加え、内部監査の実施も義務化し監査体制を強化させるとのこと。専門部署を設置して不正の防止対応計画を作ることなども求めたとか。

自民党幹事長は上げ潮政策

 日経サイトは11月23日に「自民幹事長、「上げ潮政策」に慎重な財制審会長を批判」を掲出。

 記事は、自民党の中川秀直幹事長が23日に広島県東広島市内で講演し、財政制度等審議会の西室泰三会長が経済成長による税収増を目指しながら財政再建を果たす「上げ潮政策」に慎重な見解を示したことを「見識が問われる」と厳しく批判したと報じる。西室氏は22日の記者会見で「上げ潮の風潮に引きずられるのではなく(財政再建策を検討している)」と指摘し、上げ潮政策をけん引する中川幹事長は「歳出削減だけで経済成長するとでも思っているのか」と反論したとのこと。骨太方針2006に盛り込んだ歳出削減案作りで財務省が及び腰だったことを指摘し「そんな人々に財制審の事務方として歳出削減を厳しく進めるべきだと言われたくない」と語気を強めたとか。週明けに同省幹部を呼んで事情を聴く考えも示し、同省を強くけん制したと記事は伝える。

総務省が将来経費を補正計上したがっているらしい

 11月24日付け日本経済新聞朝刊3面に「総務省、1200億円、今後10年分の合併補助金、補正予算で8割要求へ」の記事。

 記事は、総務省が今年度の補正予算で、地方自治体の合併に対する補助金として1200億円の要求を検討していると報じる。この補助金は今後10年間で約1500億円必要だが、今回の補正予算でそのほとんどを前倒しで拠出する考えで、補正予算には当初予算の概算要求基準(シーリング)のような歳出の上限がないため、「シーリング逃れ」との批判も出そうと記事は伝える。総務省は市町村合併の推進のため、合併市町村に、業務の統一や住民サービス確保などの名目で、6千万―3億円の補助金を交付しており、対象は合併優遇措置を締め切った今年3月末までに合併した市町村で今後10年の間に交付することになっていて、総務省の試算では10年で581団体に1500億円が必要になる見込みとか。総務省は今回の補正予算でそのうち501団体、1200億円を要求する方針だが、政府の支払い義務は10年間のため、初年度に集中させる必要はなく、今年度当初予算に計上したのは40億円、来年度の概算要求も77億円にとどまっているとのこと。概算要求基準の対象となる当初予算だと、総務省は他の予算をその分減らす必要があるが、補正予算はその必要がなく、補正でまとめて拠出すれば来年度以降、総務省の予算に余裕が生まれるメリットがあるとか。18年度の税収は景気拡大を背景に当初予算の45.8兆円を大幅に上回る見通しで、政府は補正予算で50兆円程度にする方向であるため、補助金をまとめて計上するための財源は十分にあり、さらに来夏の参院選を考えれば、地方向け補助金の前倒しは地域振興策との名目が立ち、与党の理解も得やすいと判断したとみられると記事は伝える。財政法によると、政府が支払う義務的経費の追加は補正予算に計上できるが、緊急で必要性が高い支出という規定もあると記事は付け足している。


許してはならない財政統制に無知な要求。

自宅に泊まったら旅費が出ない

 日経サイトは11月27日に「経産省、06年度の出張費で148万円過払い」を掲出。

 記事は、経済産業省が、宿泊や交通費など職員の出張費について18年度に合計148万円の過払いがあったと27日に発表したと報じる。原子力安全・保安院の地方事務所に単身赴任している職員が上京した際、自宅に泊まったにもかかわらず宿泊費を受給していたことなどが内部調査で分かったとのこと。出張費の過払い件数は61件で受給した職員は33人とか。同省は過払い分の返還を求める方針と記事は伝える。出張費を過剰に受け取っていた職員のうち31人、計58件が保安院の地方への単身赴任者の案件で、公務員の出張ルールを定めた「旅費法」では、自宅に泊まった場合の宿泊費や、出張前に自宅に立ち寄る場合の片道交通費は支給しないことになっており、経産省はこうした規定の周知が徹底されていなかったほか、出張費の審査が適切に実施されていなかったため過払いが生じたとしているとか。国家公務員の東京出張での宿泊費は8700―1万3100円で、交通費は実費となっているが、領収書の確認は求めていないとのこと。自宅に泊まったなどは「本人に聞かないと分からない」(経産省)という状況で、今回、経産省は「外部からの指摘」をきっかけに調査を始めたとの由。


公表資料:公式サイト

政務調査費の使途で区議会議員が辞職

 東京新聞サイトは11月25日に「公明区議 全員辞職へ 不適切に支出 目黒区」を掲出。

 記事は、政務調査費の使い道が不適当だったとして、東京都目黒区の公明党区議団所属の6議員全員が24日に辞職願を議会に提出したと報じる。辞職は30日の区議会本会議で正式に認められる見込みとか。党都本部も同日の記者会見で、区議団が昨年度に受領した政務調査費約772万円を返還したことを明らかにし、来春の統一地方選での公認を取り消したと発表したとのこと。同区議会では、議員一人当たり月額17万円までの政務調査費の受領が認められているが、東京都庁で記者会見した党都本部の高木陽介代表代行(衆院議員)によると、昨年度は区議団全員がほぼ満額受け取り、合計は約1200万円に上ったとか。高木氏は「不適切な支出」とした内容の詳細については明らかにしなかったが、(1)自家用車の車検費、(2)カーナビゲーションの購入費、(3)研修費と題したバス旅行代、(4)高額な電話代、などを例に挙げて「政治活動とプライベートの活動とのグレーゾーンが、多数見つかった」と説明したとか。同区では、政務調査費の支出報告書に領収書を添付することが義務付けられており、市民団体と無所属区議が、情報公開資料を基に精査し、先月末、約595万円の返還を求める住民監査請求をしていた経緯があり、監査結果を待たずに区議団では、政務調査費の再調査を行い、「反省の姿勢を示すため」(高木氏)請求額を上回る金額を返還することを決めたとか。辞職願を出した6人のうち島崎孝好、俵一郎両区議はすでに今期限りでの引退を決めていたとか。住民監査請求は、同区議会の宮沢信男議長(自民)に対しても起こされており、他県でのハイウェイカードやガソリン代の支払い、「ボディーピロー」などの購入費などが、問題視されているとのこと。

日本アルコール産業株式会社への国の出資は3分の1へ

 11月25日の毎日新聞東京朝刊に「日本アルコール産業:政府が株売却方針」〔古田信二〕の記事。

 記事は、政府が24日、国が全株を保有している日本アルコール産業の株式を、19年度中に2分の1以上売却する方針を決めたと報じる。財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の国有財産分科会が同日、了承したとのこと。同社は今年設立されたばかりで、売却は一般競争入札で行うとか。また、会社分割などに拒否権を持つ3分の1は国が保有を続けるとのこと。食品や化粧品などに使用される工業用アルコールは13年3月までは国の専売制だった経緯があるとか。同社の売上高は05年度ベースで約300億円、1億円の最終赤字だったとのこと。