公会計の動向 -87ページ目

タウンミーティング運営の委託費が実態に合っていない

 読売は12月15日に「タウンミーティング、広告会社運営丸投げに批判」を配信。

 記事は、内閣府主催のタウンミーティングの運営が広告会社への“丸投げ”されていた問題について、与野党から批判が上がっていると報じる。自民党の河村建夫政調会長代理はCS放送の収録で、「あんなに金をかけて、常識を逸脱している。(広告会社に)任せきりは良くない」と述べ、参院教育基本法特別委員会でも、民主党の蓮舫氏が精算の不明朗さを追及したとのこと。タウンミーティングの運営は、電通と朝日広告社の2社が請け負ってきており、14年度以降は、数社が「議事録作成」などの項目別に単価を設定し、総額で最も低い社が落札していて、前年度比で単価が3割以上変動した項目は全体の7割以上を占めるとか。朝日広告社は「受け付け」の単価が13万円から2万円に変動したほか、電通は「会場送迎」が5000円から4万円に変わったとのこと。内閣府の調査報告書は「実態を的確にとらえた単価設定になっていない」と指摘しているとか。

大阪市が委託駐車場の見直しへ

 12月14日付け日本経済新聞大阪朝刊16面ニ「外郭団体委託駐車場、8割、収益に問題――大阪市、入札制など導入へ」ノ記事。

 記事は、大阪市が13日、随意契約で外郭団体などに管理委託している公有地などの約1100カ所の駐車場の8割以上で、収益性に問題があるとの調査結果を発表したト報じる。民間に比べて給与の高い市の派遣職員やOBの人件費などの経費が膨らむ一方、周辺相場より高い月額料金を放置したまま営業活動を怠ったり、駐車場収入を他の事業に充てたりするなど「運営のノウハウがない」ことが背景にあるとか。外郭団体との契約の見直しは市政改革の柱の一つで、市は来年度以降、民間に直接貸し出すために一般競争入札を導入するほか、駐車場の廃止などを進めるとのこと。市は現在、49の団体に計1138カ所(約6万2千台分)の駐車場管理を委託しているが、民間の大手駐車場運営会社の数字を基準にして、収入に対する利益率の目標を達成できているかどうかを調査した結果、8割以上の958カ所で未達成だったとか。1台当たりの経費が年間20万円以上のケースが39カ所あり、市は「民間並みの経費カットを実現できれば、年間で総額約8億円の利益が増える」と試算しているとの由。

科学研究費の改善策

 12月13日付け日本経済新聞朝刊42面に「研究費管理不備に罰則、文科省指針年度内決定―大学や研究機関、監査強化求める」の記事。

 記事は、早稲田大学教授による国の研究費不正受給問題を受けて、対策作りを進める文部科学省の検討会が13日に、大学など研究機関に求める研究費の管理・監査体制のガイドライン最終案をまとめると報じる。各研究機関に不正防止の専門管理部署や監査部門を設けるよう体制の整備を求め、問題があれば金銭的罰則を科す内容で、一般の意見を募って来年2―3月に正式決定するとのこと。ガイドラインの対象は文科省が所管する公募型研究費「競争的資金」を受け取る研究機関で、ガイドラインに基づいて研究機関は体制整備を進めるとのこと。19年秋から始まる20年度分研究費の応募の前提となる見込みとか。文科省は研究機関に体制が整備されているか年1回の報告を義務づけており、問題がある場合などは有識者による検討を踏まえて組織全体に罰則を科すとのこと。具体的には人件費などに充てる間接経費の減額や、研究機関に所属する全研究者への資金配分の一定期間停止などの処分をする方針とか。体制整備としては、不正防止に向けた具体的計画を策定したり、計画の進ちょく状況を確認したりする専門管理部署、内部告発窓口などの設置を求め、学長など最高管理責任者の直属組織とする内部監査部門と、従来の監事や公認会計士による外部監査部門の設置・強化も要請する考えとか。2重の監査体制で、研究資材などを扱う外部業者との取引状況や、研究室内のアルバイト代請求などの不正をチェックし、不正を最小限にとどめられるようにするとのこと。さらに研究費を扱う責任体系を明確にして、研究費の使用ルールの策定などを研究機関が整備するよう求めるとか。研究費を巡っては、早大教授が架空のアルバイト代請求などで科学技術振興調整費などの競争的資金を不正に受け取り、一部を投資信託に流用していたことが明らかになった。と記事は付け加える。



郵政公社で不正値引きが440件

 12月12日付け日本経済新聞朝刊5面の「日本郵政公社、新たに1億円徴収漏れ」は、日本郵政公社が11日、内部調査の結果、新たに約1億1070万円の郵便料金の徴収漏れがあったと発表したと報じる。8月に総務省から経営改善命令を受けており、その中間報告として公表したもので、特定の差出人について郵便料金を不正に割引したり、料金を切手ではなく別に払う「別納郵便」を巡る不正な値引きなどが約440件みつかったとのこと。今後該当する職員を処分し、類似の事例がないか全容解明に向けて調査を続けると記事は伝える。

大阪府で見付かった裏金

 12月12日付け日本経済新聞大阪朝刊16面に「大阪府、裏金新たに1800万円発覚――7部署・機関、隠ぺい9年?にも」の記事。

 記事は、大阪府税事務所で裏金が見つかった問題で、大阪府が11日、5部署・機関で約1217万円の裏金を預金や現金で保管していたと発表したと報じる。独立行政法人2機関も約658万円の保管を公表し、新たに計約1875万円が明らかになったとか。府では9年、出入りの業者への預け金など総額13億3千万円に上る裏金が発覚して、翌年職員や業者が返還する問題が起きていたが、7日に富田林市の南河内府税事務所で裏金約102万円を保管していたことを公表して他に同様の事例がないか全庁調査していたとのこと。9年ぶりに明らかになった裏金は合計約1977万円で、 府によると、公衆衛生研究所(大阪市東成区)で約7百万円の現金が見つかったほか、府教委財務課で約219万円、産業開発研究所(同市中央区)で約132万円、池田保健所(池田市)で約116万円の預金がそれぞれあったとか。政策企画部企画室は50万円分のホテル利用券を金庫に保管していたとか。独立行政法人の府立精神医療センター(枚方市)と府立大学(堺市)でも、約484万円と約174万円の預金があったとのこと。公衆衛生研究所と府教委財務課、池田保健所は12―17年度に、裏金から計約44万円を支出して、書籍購入費や送別会費用などに活用していたとか。府は「今回判明した7機関・部署以外に裏金はない」と説明しているが、9年前に明らかになった13億3千万円に含まれるかどうかや経緯については、歴代の担当者らから引き続き調査し、14日に結果をまとめるとしているとのこと。

高知県警捜査費で内部調査結果

 12月6日付け日本経済新聞大阪夕刊19面の「高知県警捜査費新たに776万円不適正」は、捜査費の不適正支出が判明した高知県警の鈴木基久本部長が6日の県議会で、県内すべての警察署を内部調査した結果、新たに約776万円で手続き上の問題が見つかったと報告したと報じる。組織的不正や私的流用はなく、大多数が金額や日付の記載上の誤りだったとしているが、鈴木本部長は「誠に遺憾」と謝罪し、県や国に返還することを明らかにしたとのこと。県警は11月、12年度からの5年間に県警本部と高知署で支出した捜査費の一部に「手続き上の問題があった」として利息分を含めた約447万円を県に返還しているとのこと。県監査委員は今年2月、12―16年度の県警本部と高知署の県費捜査費のうち「違法・不当」または「不自然で疑念が残る」支出が計約1800万円あったと指摘しているとか。

自治体の財政状態について新指標

 12月7日付け日本経済新聞朝刊3面に「自治体の破綻防止、財政4指標に公表義務――総務省方針、年明けに法改正案」の記事。

 記事は、総務省が地方自治体に財政状況を示す四つの指標の公表を義務付ける方針を固めたと報じる。財政破綻の判断基準となる実質収支比率など既存の2指標に加えて、一時借入金の状況や地方公社、第三セクターの経営状態も把握できる新しい2指標を導入し、住民が自治体財政を監視しやすいようにして、財政悪化の初期から自治体に再建を促すとのこと。地方自治体の再建法制の見直しを進める総務省研究会が8日公表する最終報告書に盛り込むと記事は伝える。総務省は年明けの通常国会に地方財政再建促進特別措置法の改正案を提出するが、早ければ各自治体の20年度決算から、指標の公表が義務付けられる見通しとか。地方財政の健全さを計る既存の指標には「実質収支比率」と「実質公債費比率」の二つがあり、実質収支比率は標準的な自治体の財政規模と比べた実質収支の赤字額の割合を表すもので、現行法制では赤字比率が一定水準を上回った際、自治体は自主再建か国の管理下で再建を進める財政再建団体への移行かを選ぶことになるが、同収支比率は一般会計と特別会計を合わせた普通会計が主なカバー対象で、観光や公共交通など不採算事業を抱えることが多い公営事業会計は一部だけが対象となっており、財政破綻した北海道夕張市が赤字隠しに使った一時借入金も把握しにくいとのこと。総務省が地方債の発行を認める目安として18年度から採用している実質公債費比率は、自治体の債務負担の重さを示す指標で、公営事業会計などは含むが、自治体の財政悪化の原因となることが多い地方三公社(土地開発・道路・住宅供給)などは対象外とか。こうした既存指標の弱点を補うため、総務省は年度ごとの資金の流れを示すフローの指標と、積み上がった債務の多さを示すストックの指標の二つを新たに導入することにしており、新指標の詳細な仕組みは今後詰めるが、フロー指標では収支悪化が指摘されがちな国民健康保険や介護保険事業も対象にし、財政悪化の兆しをつかみやすくし、ストック指標では、財政規模に対する将来の債務負担の割合などを示せるようにするとのこと。三セク、地方公社、地方独立行政法人など地方財政にかかわるすべての会計を対象とし、債務の全体像を把握できるようにするとか。総務省は指標悪化に応じ2段階で再建を促す早期是正措置も導入。四つの指標のうち総務省が定める基準を一つでも超えた場合、まず自主的な再建を促し、それでも財政悪化が止まらず指標が悪化し続ける場合に、国などの関与の下で強制的に歳出削減を進めさせるとか。

 同面の「自治体の破綻防止、財政4指標に公表義務――債務減免は先送り、制度改正課題残る」は、昭和30年の制度創設から1度も大幅な制度変更がなかった、地方自治体の財政再建団体制度が来年から見直され、総務省の研究会がまとめる新しい再建法制の案は、四つの指標を設け、財政悪化の初期から自治体に経営健全化を義務付けるのが特徴だが、債務の減免問題などの結論は先送りとなり、残された課題も多いと評する。現在の財政再建団体制度は、あくまで自治体が自力で債務を返済することが前提だが、巨額な債務を抱えた場合、行政サービスを維持できなくなるため、債務を棒引きしたり一部免除したりする債務調整の是非も焦点の一つとなっていたとか。研究会が結論を先送りしたのは、導入すれば金融機関に動揺が広がり、財政力の弱い自治体の資金調達に影響を与えかねないためで、研究会は国から地方への税源移譲など分権改革が進み、地方債が完全に自由化された段階で導入を検討していく、としているとのこと。しかし債務調整の実現のハードルは高く、債務調整する場合、裁判所が自治体の再生計画を認可できるのか、借換債も対象とするか、など課題は山積しているとか。研究会は引き続き債務調整の議論を続け、4月以降は、国と地方の役割分担を議論する地方分権改革推進委員会に委ねる考えとか。金融市場にも影響を及ぼす問題だけに、関係者の議論を呼ぶことになりそうと記事は伝える。

揮発油税について政府原案は道路所要の残額を一般財源化

 12月6日付け日本経済新聞夕刊1面に「道路特定財源、2008年法改正明記、政府原案、揮発油税を一般財源化」の記事。

 記事は、政府・与党が6日、道路特定財源の一般財源化問題の決着に向けた調整を本格化したと報じる。塩崎恭久官房長官が同日午後、自民党の道路特定財源見直しに関するプロジェクトチームの会合で、税収の全額を道路整備に充てる仕組みを改める法改正を20年の通常国会で実施すると明記した骨子を説明したとのこと。揮発油税の一般財源化を想定しており、政府は安倍晋三首相が東アジアサミットに出発する8日までの合意を目指すと記事は伝える。塩崎長官は6日午前の記者会見で、焦点である揮発油税の一般財源化について「道路に使う歳出と税収の差額を一般財源と考えるのが普通だ」と述べ、一般財源化は税収全額ではなく余剰分にとどめる方針を示したとか。骨子は(1)道路整備計画を精査し、真に必要な道路をつくる、(2)揮発油税などの暫定税率を維持する、(3)税収の全額を道路整備に充てる仕組みを改め、20年の通常国会で法改正を行う、(4)毎年度の予算で道路歳出を上回る税収は一般財源とする、(5)国民の要望に応える道路関連の措置を講じる、などで、政府は道路関連措置の具体策として20年度の高速道路利用料金引き下げなども盛り込む方向で調整しているとのこと。自民、公明両党の幹事長、政調会長、国会対策委員長が6日午前、都内で会合を開き、両党で連携しながら具体案をまとめることを確認し、同日中に断続的に政府側と調整する方針とか。

年金基金の運用規模は76兆円

 毎日新聞サイトが12月5日に掲出した「年金運用:上期は黒字 厚労省独立行政法人公表」は、年金積立金を運用している厚生労働省の独立行政法人が5日、18年7~9月期は2兆3609億円の収益をあげたと公表したと報じる。4~6月期は2兆32億円のマイナス収支だったが、これで18年度上半期は3577億円の黒字運用となったとか。8月の米国の利上げ休止を好感し、保有する外国株価が上昇したのが要因で、9月末の市場運用資産総額は76兆3556億円とか。

タウンミーティング問題でイベントの見直しへ

 共同は12月4日に「塩崎氏、各省庁イベントも調査 反省すべきは直してもらう」を配信し、4日の参院決算委員会で、塩崎官房長官が政府主催のタウンミーティング(TM)での無駄遣いを踏まえ、各省庁開催のシンポジウムなどのイベントでも問題がなかったか調査する考えを示したと報じる。長官は「他の役所でも(TMと)似たような行事をやっている。調査で出てきたパターンを各役所のイベントに当てはめ反省すべきところを直してもらう」と指摘したとか。