全特抜きでは政治の了解が得られない郵政改革 | 公会計の動向

全特抜きでは政治の了解が得られない郵政改革

 12月1日付け日本経済新聞朝刊5面に「日本郵政改革案、定年引き下げ決定、特定郵便局長会、経営に影響力残る」の記事。

 記事は、郵政民営化の準備企画会社、日本郵政が30日、特定郵便局長の待遇見直しを柱とした民営化後の郵便局改革案を発表したと報じる。定年の引き下げなどで、一般職員と比べた特定局長の優遇をなくすが、地域ごとの営業戦略を特定局長が立案する現在の仕組みは事実上、民営化後も続き、経営に全国特定郵便局長会(全特)の影響力が残る内容となったと記事は評する。改革案ではまず普通郵便局(約1300局)と特定郵便局(約1万9千局)の区別をなくし、局長の人事交流を実施するとか。現在、定年は一般職員が60歳で、特定局長は65歳となっているが、これを改め、局長の定年も60歳とし、定年を迎えた局長は一般職員と同じ制度で65歳まで再雇用するものの、局長としては採用せず、一般職員と比べた人事制度での優遇はほぼなくなるとのこと。一方、10―20局程度の特定局で構成し、地域ごとの営業戦略などを立案する「部会」の仕組みは、新たに「地区グループ」として存続させ、地区グループには普通局も加わるが、普通局が少ない地方ではほぼ特定局で構成される可能性が高く、特定局の活動を束ねる全特が経営に関与する仕組みが温存されたと記事は評する。全特は日本郵政公社が進めてきた改革案のなかで、特に部会の廃止に「本社主導では地域密着の良さが失われる」と反対してきており、改革案が全特に配慮した内容となったことは、民営化で発足する郵便局会社の経営のかじ取りに影響を与えそうと記事は解説する。日本郵政は30日に開かれた自民党の総務部会に西川善文社長が出席し、今回の改革案を説明したが、会合には全特の高橋正安会長も出席し、その場で改革案をおおむね受け入れたと記事は伝える。