11月に終わるはずの内閣府の検討が2月まで持ち越す
毎日jpが2月8日に掲出した「若手研究者支援:国の事業が遅延 日本化学会長など早期選定要望 」〔藤野基文〕は、若手研究者を支援する国の新規事業「最先端・次世代研究開発支援プログラム」で、支援対象者の決定が当初予定より3カ月近く遅れることが分かったと報じる。審査を担当する内閣府の運営会議(政務三役などで構成)が3日に決定案をようやくまとめ、総合科学技術会議が今月中にも最終決定する見通しとか。同プログラムは、将来の科学技術を担う若手や女性研究者を支援する目的で設けられ、支給総額は500億円で、300人を対象に、1人当たり年間5000万円、4年間で2億円を上限として研究費を支給するもので、内閣府によると、5618人から応募があったとか。事務局を担当する日本学術振興会は昨年10月、応募者を順位付けして内閣府の運営会議に報告したものの、同会議内での審査が予定の11月を過ぎても終わらず、年越しする事態になったとか。内閣府の担当者は「国民への説明責任もある。慎重に審査を進めていた」と説明しているとの由。日本化学会や日本生化学会など7学会の会長らは今月2日、早期選定を求める要望書を内閣府などに提出しており、「このプログラムへの採用決定が長引けば、現在取り組んでいる研究が止まるだけでなく、他のテーマに着手するめどもたたない。選定の遅れは共同研究相手や実験助手など、多くの人に悪影響が出る」と批判しているとか。
日々の通院で受益する国保でも納付率が低下
東京新聞が2月4日に掲出した「国保納付率88%、最低更新 09年度、景気悪化で 」〔共同〕は、厚生労働省が4日、自営業や無職の人が加入する市町村運営の国民健康保険(市町村国保)で、2009年度の保険料(税)納付率が全国平均88・01%となり、過去最低を更新したと発表したと報じる。初めて90%台を割り込んだ08年度をさらに0・34ポイント下回ったとか。厚生労働省は「08年度以降の景気悪化が影響した」と分析していると記事は伝える。加入者数は31万人減の3566万人だったとも。赤字補填のため市町村が一般会計から繰り入れている分を除いた実質収支は、全国合計で2633億円の赤字で、08年度より250億円増え、依然として厳しい財政状況が続いているとのこと。08年度は後期高齢者医療制度の創設で国保の負担が軽減され収支も改善したが、一時的な効果に終わったと記事は評する。また、保険料を1カ月でも滞納した世帯は10年6月1日現在、約436万4千世帯であり、前年から約5万6千世帯減ったものの、総世帯数も減少しており、滞納割合は前年と同じ20・6%だったとか。長期滞納者に厳しい措置の「資格証明書」交付は30万7千世帯で約4千世帯減とか。納付率は、町村部に比べると市部の落ち込みが大きく、市部平均は87・58%。町村部平均は91・88%だったとか。都道府県別では、最も高いのが島根県(94・17%)で、最低は東京都(83・93%)とのこと。
神戸空港が赤字で他の企業会計から繰入れ
毎日jpが2月2日に掲出した「<神戸空港>市の資金繰り入れへ 「独立採算」維持不可能に 」〔吉川雄策〕は、神戸市が、開港5年を迎える神戸空港の管理収支について、23年度予算案で、同市のポートアイランドや六甲アイランドなどの開発事業の収益で賄う企業会計「新都市整備事業会計(新都市会計)」から資金を繰り入れる方針を固めたと報じる。空港本体の建設に関する23年度の市債償還費が約16億円に上るのに、日本航空の撤退などで収入が不足する見通しで、初めて「独立採算」を維持できなくなると記事は伝える。同空港は開港後3年間は黒字で、財政調整基金に積み立てていたが、着陸料などの収入減で4年目から赤字となり、基金を取り崩して対応しており、22年度末で基金残高が約1億1900万円まで減る見込みであり、さらに日本航空が昨年5月末で撤退し、スカイマークが増便しているものの、小型機のため着陸料などの減収を賄えていないのが現状とか。市は、空港本体の建設関連で約267億円を起 債しており、残高が21年度末で約256億円に上っていて、23年度は約16億円の償還が必要とか。新都市会計は、企業会計。
予算関連法案不成立でも6割が執行できる
産経が2月1日に掲出した「関連法案不成立なら予算4割執行不能
」は、政府が1日、平成23年度予算案の関連法案が国会を通らなければ、予算本体が成立しても、税収や建設国債による収入の範囲内でしか予算を執行できないという答弁書を閣議で決定したと報じる。予算案は92兆超の一般会計支出を見込んでいるが、関連法が成立しなければ約4割が執行できないとのこと。また、地方交付税法改正法案が通らないと、地方交付税も増額できず「地方の財政運営に支障が生じる」とか。具体的には、まず4月の概算払いで1兆5千億円程度を減額するとみられていると記事は伝える。予算案は民主党が過半数を占める衆院の議決が優先されるが、関連法案は優先されず、赤字国債の発行などには新たな法律が必要で、参院で野党が過半数を占めるねじれ国会のもとでは、成立のめどが立っていないとの由。
住専の追加負担は回避
東京新聞が1月30日に掲出した「住専問題、公的資金の投入回避 回収機構の剰余金活用 」〔共同〕は、金融庁が、1990年代後半に破綻した旧住宅金融専門会社(住専)の二次損失処理で焦点となっていた国の負担分6千億円超について、新たな公的資金の投入を回避する方針を固めたと報じる。不足が見込まれる約4千億円には、関連業務を担う整理回収機構の剰余金を活用するとのこと。必要な預金保険法の改正案を今国会に提出すると記事は伝える。住専問題では既に多額の公的資金がつぎ込まれており、追加の国民負担に合意は得られないと判断したとの由。回収機構が今年末で住専関連の業務を終了するのに伴い、年末時点での損失額を確定するとか。バブル崩壊の象徴だった住専問題が決着すると記事は評する。巨額の不良債権を抱えて経営が行き詰まった住専の処理をめぐっては、大手銀行などの債権放棄に加え、国が平成8年度に6850億円の公的資金を予算計上して「一次損失」を処理しており、その後も回収機構が、住専から買い取った債権の回収業務を続けてきたが、担保不動産の価 格下落で、回収金額が取得価格を下回る「二次損失」が発生しているとのこと。二次損失は、8年の閣議了解で国と民間金融機関が折半して処理することが決まっており、昨年9月末で1兆2124億円に上っているとか。
自ら財務会計上の違法行為を行ったと同じ程度の指揮監督義務の違反ないし怠りがある場合
朝日が1月27日に掲出した「佐賀コピー費訴訟 前知事への賠償命令取り消す逆転判決 」は、佐賀県がコピー費を水増し支出して約6億4千万円の裏金をつくり県に損害を与えたとして「市民オンブズマン連絡会議・佐賀」のメンバーら74人が井本勇前知事を相手取った住民訴訟の差し戻し後の控訴審判決が27日、福岡高裁であり、裁判長は「前知事には(水増しの)公金支出について具体的な認識はなく、指揮監督義務の違反は認められない」として、前知事に約4400万円を県に賠償するよう命じた直前の佐賀地裁判決を取り消し、住民側の請求を棄却したと報じる。裁判では、(1)水増し支出の違法性、(2)前知事の責任、(3)県の損害、が争われており、組織的な不正支出への首長の責任をめぐる判断が注目されていたとのこと。佐賀県のコピー費支出については10年、県の調査で5~9年度の計約6億4千万円の水増しが判明しており、オンブズマン側は10~11年、当時の井本知事に不正支出の県への賠償を求めて提訴していた。当初の1、2審は住民側の訴えを退けたが、最高裁、続いて福岡高裁が審理を差し戻し、佐賀地裁は21年1月、「前知事は違法なコピー機使用料の支出を阻止すべき指揮監督上の義務に反した」と判断し、約4400万円の賠償を前知事に命じ、県については前知事に賠償請求しないことが違法と認めたとの由。損害額については、前知事がコピー費の水増しが行われていることを予見できるようになった9年2月以降の約8855万円と認定し、このうち5割は業者からの返還などで穴埋めされたとみて、残りについて賠償を命じたとのこと。前知事と県側、住民側の双方が控訴しており、前知事側は「不正支出の認識はなく、不正を把握することは不可能だった」と主張し、住民側は「公共事業が多い部署ほど予算が余る構造を前知事は熟知していた」と指摘していたとのこと。
朝日が同日に掲出した「佐賀県コピー費訴訟 福岡高裁判決理由の要旨 」によると、井本勇前知事の責任についての判示は次のとおり。
-----<引用開始>-----
前知事がコピー費の水増し支出(以下、本件支出)について損害賠償責任を負うのは、支出を認識していたとか、具体的に認識できたにもかかわらず漫然と放置していたなど、自ら財務会計上の違法行為を行ったと同じ程度の指揮監督義務の違反ないし怠りがある場合に限られる。
本件支出は県庁において慣行的に行われていた、いわゆるゼロ精算を目的とするものであり、昭和の終わりごろから全庁的に行われてきた。前知事は県庁勤務が長く、ゼロ精算の慣行も認識していたことは認められるが、コピー機使用料の最終決裁権者は各課の課長であり、課長職を超える役職の職員までを加えた組織的なものとは認められない。前知事は長期にわたる県庁勤務で、(コピー機を含む)需用費を扱う仕事や管理に携わったことはない。1998年に県の調査で明らかになるまで、県内部の指摘や社会的批判はなく、本件支出を認識していたと認めることはできない。
前知事が、マスコミ報道や国の通達で食糧費や旅費の不正支出を認識し得た可能性があることは否定できない。しかし、食糧費とコピー費は支出方法が異なり、食糧費などの不正を認識し得たとしても、そこから本件支出について認識し得たとまではいえない。
前知事には本件支出について、抽象的な認識可能性しか認められないから、本件支出を阻止しなかったとしても、自ら財務会計上の非違行為を行ったと同じ程度の指揮監督義務の違反ないし怠りがあったとは認められない。
-----<引用終了>-----首肯できる判決だ。
紋別市で公金横領問題に関する百条委員会が活動している
北海民友新聞が1月27日に掲出した「百条委、3月8日に開催~市監査のOBら4人を喚問 」は、元市教委係長の公金横領問題を調査する紋別市議会の百条委員会(柴田央委員長)が25日、市議会委員会室で昨年12月に続く2回目の証人喚問を行い、次回の証人喚問を3月8日午前10時から同委員会室で開催することを決めたと報じる。喚問するのは4人で、当初25日に喚問する予定だったが、本人の出張が入っていたため欠席した元産業部次長(部長職)と、市監査や監査事務局の職員だったOB3人とのこと。25日の証人喚問では、平成19年4月に問題の係長から空港対策担当の業務を引き継いだ後任係長が、外郭団体の通帳の異常に気づいたが当時の上司(課長職)の指示で、通帳を再発行してもらったことを証言しており、一方、この上司は「(再発行の指示は)記憶にない」としていて、証言が対立しているとのこと。また、これまでの証人喚問では、空港対策担当時代の係長の仕事ぶりについて周囲の職員や上司から「よくやっていたと思う」など肯定的な評価がある一方、「ずさん」「書類の管理がなっていなかった」など否定的な証言も数多くあり、市役所内の管理・監督体制がどうであったかに注目が集まっているとか。さらに元係長が関係していた団体の決算が遅れることも目立っていて、当時の市監査からどのような指導がなされていたか、その実態解明も待たれていると記事は伝える。
協会けんぽが頑張っている
東京新聞が1月26日に掲出した「扶養無資格の8万7千人が加入 協会けんぽ、全員を脱退 」〔共同〕は、中小企業の会社員や家族ら約3500万人が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)への加入は、年収130万円未満などの条件を満たせば扶養家族も可能だが、就職や起業により条件を外れた場合は資格を失い、勤務先などを通じて手続きする必要があるのに、協会けんぽで昨年夏ごろまで、扶養家族としての資格を失った約8万7千人が加入し続けていたことが協会が昨年5~7月に調査して判明し、同9月末までに全員を脱退させたと報じる。正規加入者である会社員の子や配偶者が就職などの後、脱退手続きをしていなかったもので、協会けんぽは高齢者医療向け拠出金を加入者数に応じ負担しており、こうした無資格者を除外すれば年約40億円削減できるとか。「就職先で保険証をもらったから脱退手続きは不要と思っていた」と答えた人が多く、協会は手続きの徹底を企業側に呼び掛けるとか。本来は就職先の健康保険組合などの加入者なのに、無資格と気付か ずに協会の保険証を使用した事例もあるとみられるが、協会は実態を把握していないとか。
地方競輪はチキンレース化している
日刊工業新聞が1月27日に掲出した「経産省、産構審小委に競輪場半減を提案 」は、経済産業省が26日に開いた産業構造審議会(経産相の諮問機関)の小委員会に、既存の競輪場を半減する案を提示したと報じる。車券の売上高減少傾向が止まらず、経費削減しても大半の競輪場が赤字に転落する見込みのため、検討の材料として試算したとの由。自治体などの主催者側代表は強く反発しているが、競輪事業の厳しい状況が浮き彫りになった形と記事は評する。全国46の競輪場(埼玉県の2場は一つに計算)のうち、21年度の時点で赤字は12場だが、22年度には34場に急拡大する見込みであり、この傾向が続いた場合、28年度にはすべての競輪場が赤字に転落するとのこと。仮に競技会の運営費や選手に支払う章典費を5割カットする大幅な経費削減を実施しても、32年度時点の黒字は6場にとどまる見通しで、これに対して、5年程度をかけて競輪場の数を25場まで減らして人件費や光熱費をカットすれば、23場は黒字を維持できるとか。
地方税の滞納額が3年連続で上昇
東京新聞が1月26日に掲出した「09年度の地方税滞納2兆円超 景気低迷で3年連続増 」〔共同〕は、個人住民税など地方税の累積滞納額が、21年度決算ベースで20年度比1・7%増の2兆816億円に上ることが26日、総務省のまとめで分かったと報じる。滞納額の増加は3年連続であり、景気低迷による個人住民税の滞納増が主因で、総務省は同日の全国税務担当者会議で徴税の一層の強化を呼び掛けたとか。滞納額の内訳は、都道府県税が3・6%増の5958億円、市町村税が0・9%増の1兆4859億円となっており、税目別では、個人住民税が9・5%増の1兆262億円で、初の1兆円超となっていて、20年のリーマン・ショックなどで所得が急激に落ち込んだためとみられると記事は評する。景気の影響を比較的受けにくく、滞納分の回収などが比較的容易な固定資産税は2・6%減の6794億円で、両税で滞納額全体の8割以上を占めているとのこ と。このほか、納税者が生活困窮に陥るなどして自治体が21年度に徴収を断念し、損金処理した地方税額も1618億円に上ったとか。近年の滞納額は、14年度の2兆3468億円をピークに、景気回復や自治体の徴税強化などで減少し、18年度には1兆9245億円まで改善したものの、19年度から再び増加に転じているとのこと。