公会計の動向 -17ページ目

23年度1次補正

 東京新聞が4月22日に掲出した「4兆153億円の復旧予算を決定 1次補正で「阪神」超える 」〔共同〕は、政府が4月22日、東日本大震災からの復旧に向けた総額4兆153億円に上る23年度第1次補正予算案を閣議決定したと報じる。1次補正の規模は、阪神大震災の復旧・復興のため編成した3度の補正予算の計3兆2298億円を既に上回っており、内訳は、道路や港湾、農地の修復といった公共事業が1兆2019億円で最大とか。23年度の予備費と合わせて10万戸を目指す仮設住宅の建設には3626億円、がれき処理には3519億円を投じるとのと。家計の担い手が死亡した世帯に500万円を支払う災害弔慰金などに485億円、住宅を再建した場合に最大300万円を支払う被災者生活再建支援金には520億円を計上したとのこと。財源には基礎年金の国庫負担分の一部に充てる予定だった約2兆5千億円の臨時財源を転用し、子ども手当上積みの見送りと高速道路の無料化凍結、「休日上限千円」撤回で約5500億円を捻出したとの由。23年度当初予算の経済危機対応・地域活性化予備費は8100億円全額を使い切り、国債の増発は回避するとか。


政治家ならぬ集票活動家

 MSN産経ニュースが4月13日に掲出した「トリガー条項廃止を提言できず 民主党税PT 」は、民主党の税制改正プロジェクトチーム(PT)が13日、政府が廃止を検討している、ガソリン高騰時に揮発油税などを引き下げる「トリガー条項」について意見集約を見送ったと報じる。当初は政府と歩調を合わせて廃止を提言する予定だったが、党内の反発が激しく、結論は政府税制調査会や与野党協議に委ねることにしたとか。トリガー条項は、発動すれば大幅な税収減となり東日本大震災の復興財源確保に支障が出るほか、値下げでガソリン需要が高まれば被災地の燃料不足を加速させるとして、政府が廃止を検討していて、自民党も廃止を求めているとか。ただ、同日行われたPTの会合では、参加議員から「震災の混乱にまぎれて財源確保のために廃止するのは“火事場泥棒”だ」「(自民党などと)大連立するために民主党の政策を否定すれば、有権者の信頼を失う」などと反対論が続出し、「未曾有の大震災なのだから、廃止で浮く財源を震災復興に使うべきだ」といった賛成意見も出たものの、少数派だったとか。トリガー条項は、民主党が平成21年の衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げたガソリン税などの暫定税率廃止を財源不足から見送った代わりに、燃料高騰対策として22年度税制改正で導入したもので、ガソリン価格が1リットル当たり160円を3カ月連続で超えると発動し、揮発油税の上乗せ税率分約25円の課税を停止して、軽油引取税も減税する仕組みで、3カ月連続で130円を下回るまで解除されないとのこと。減税は最低3カ月続くため、実際に発動された場合の減収額は国、地方合わせて少なくとも約4500億円以上にのぼると記事は伝える。

23年度予算1次補正は最大で5兆円規模

 産経新聞が4月7日に掲出した「1次補正、最大5兆円 税収増、ODA2割削減で 」は、政府・民主党が6日、東日本大震災の被災地復旧のために編成する平成23年度1次補正予算案について、がれき処理や仮設住宅の建設、公共インフラの整備など中心に実施する内容となり、最大5兆円規模とする方針を固めたと報じる。企業業績の回復などで22年度の税収がさらに最大1兆円程度の増収を見込めることや政府開発援助(ODA)経費の2割削減に加え、復興対策を主目的とする第2次補正予算の編成時期を今年秋に行うことで、当面の復旧対策費を相当程度計上することが可能になったためと記事は伝える。来週半ばに予算規模を確定させ早期成立を目指すとか。財源については、赤字国債は発行せず、23年度予算で執行を凍結する公共事業費(約3千億円)のほか、民主党の看板政策である子ども手当など主要政策の見直し(約5千億円)、基礎年金の国庫負担割合(現行2分の1)維持のために確保した2兆5千億円分を充て、これに22年度の税収増分や特別会計の積立金などの「埋蔵金」、ODA削減分(約1200億円)を加えるとするが、3月11日に起きた大震災の影響で税収が変わる可能性もあると記事は付記する。


基礎年金の国庫負担を1/3に戻す?

 毎日jpが4月6日に掲出した「1次補正:規模は3兆円超…基礎年金の国負担減で財源確保 」〔坂井隆之、谷川貴史〕は、政府・与党が5日、東日本大震災の復旧・復興対策費を盛り込む23年度1次補正予算について、3兆円を超える規模にする方向で調整に入ったと報じる。与野党間の協議を経て、4月中の国会提出を目指しているとのこと。財源として、基礎年金の国庫負担の引き下げで2.5兆円を確保することなどを検討しており、新たな国債発行は極力回避する方針と記事は伝える。政府は復旧・復興に向けて、複数回にわたり補正予算を編成することにしており、1回目の補正予算では、倒壊家屋などのがれき撤去費用や仮設住宅の設置費、道路や港の補修費、被災者の生活支援など、緊急的な復旧事業を盛り込むとの由。7年1月に発生した阪神大震災の際は、最初に編成した補正予算の規模は約1兆円だったが、今回は、津波などで被害が広範囲に及んだことで、がれき撤去や仮設住宅設置などの費用が膨らみ、1次補正の額は阪神を大きく上回るとのこと。財源については、基礎年金の国庫負担を現行の50%から、20年度以前の36.5%に引き下げ、約2.5兆円を確保する方向で調整するとか。国庫負担引き下げは、23年度当初予算の編成の際も財源難から検討されており、与党内の反発などで見送られた経緯があるが、未曽有の大震災で巨額の復旧・復興費が必要になるため、政府・与党内は引き下げ容認に傾いているとのこと。このほか、子ども手当や高速道路無料化など、23年度当初予算に盛り込まれた民主党マニフェスト(政権公約)関連の施策見直しなどでも財源を捻出する方針とか。政府・与党は今週中にも規模などを含めた補正予算の骨格を野党側に提示し、来週中の合意を目指すと記事は伝える。


三セクの借入金が減少した

 日経電子版が3月3日に掲出した「3セク・公社の借金残高10%減 昨年3月15.1兆円に 」は、地方の第三セクターや公社の借入残高が、22年3月末時点で15兆1500億円となり前年に比べ10%減少したことが総務省のまとめで分かったと報じる。自治体による債務保証などがない金融機関からの借入金が減ったことが主因だが、自治体からの借金は4兆6700億円と逆に130億円増加しており、都道府県や市町村の財政を圧迫する構図は変わっていないと記事は伝える。自治体が出資する都市開発などの第三セクターや地方三公社(住宅供給・土地開発・道路)、病院など独立行政法人の数は全国で約8600法人で、そのうち自治体が25%以上出資したり、資金の貸し付けや補助金で財政支援をしたりしている法人は7333法人あるとか。第三セクターなどの民間からの借入金残高は合計で前年比14%減の10兆4800億円で、このうち自治体による損失補償や債務保証が付いているものは6兆9400億円で、構成比は前年比5ポイント上昇し66%となったとか。民間からの借り入れは減ったとはいえ、自治体からの借り入れは増えており、第三セクターなどが地方財政の重荷になっている構図は変わっていないとか。総務省の調べによると経常赤字の法人は全体の34%(2465法人)を占めており、自治体は経営支援のため合計で5000億円以上の補助金を毎年出していて、収支の計算から補助金を除くと3000前後の法人が実質赤字の状態とみられると記事は伝える。


公金収納受託会社

 日経電子版が2月28日に掲出した「三菱東京UFJ銀など、公金収納受託会社設立を発表 」は、三菱東京UFJ銀行が28日、IT(情報技術)サービス大手のITホールディングスと共同で、地方自治体から税金など公金の収納事務を受託する新会社を設立すると正式発表したと報じる。5月末までに三菱東京UFJ銀が51%、ITホールディングス傘下のユーフィットが49%を出資して新会社を設立。2012年初めにサービスを開始するとのこと。


公知の裏金を隠蔽したことで懲戒免職は駄目と地裁

 朝日が2月24日に掲出した「岐阜県裏金訴訟 地裁、元局長の懲戒免職取り消し 」〔田嶋慶彦、逸見那由子〕は、岐阜県の裏金問題で懲戒免職処分を受けた元県岐阜振興局長(63)が、処分の取り消しと受け取れなかった退職金など計約9110万円の支払いを求めた訴訟の判決が24日i岐阜地裁であり、裁判長が「県が懲戒免職の理由とした『裏金の隠蔽』を積極的に意図していたとは認められず、処分は社会通念上、著しく妥当性を欠く」と述べ、処分を取り消し、約5880万円の支払いを県に命じたと報じる。元局長は11年に知事公室次長としてほかの上司らとともに、県の裏金を職員組合の口座に集めるよう伝達し、17年度までに約2億7千万円が集まっていて、18年9月、「こうした行為が隠蔽工作にあたる」として、懲戒免職になったとか。裁判では、元局長が裏金の存在を知っていて隠蔽しようとしたかが争われ、判決は、同県の裏金づくりが相当昔から行われ、その存在は公知の事実だったと指摘し、元局長が裏金の存在を知らなかったとは考えられないとした上で、県が裏金を公表して是正すべきだったのに、梶原拓前知事らが過去を含めて裏金は存在しないという方針をとったと指摘し、宙に浮いた裏金の処理に困り、元局長が上司に命じられ、裏金を職員組合に集約するよう各課に伝達したことについて、「前知事の方針に反する行動をとることは著しく困難だった。機械的、従属的で、やむを得ない選択だった」としたとのこと。さらに、裏金が各課ですでに隠されていた状態にあり、長屋さんの行為について、「隠蔽の効果は限定的だった。裏金を保管する者の精神的負担を軽くし、私的な消費など不当に使うことを防ぐ目的があった」と判示し、裏金を隠す確たる意図はなかったとし、また、県庁の裏金問題そのものについても言及し、「梶原前知事らが現存していた裏金まで否定したことは実に遺憾。他県でも問題となった95年ごろに公表する必要があったというべきで、06年まで尾を引き、その間に不当な消費を生じさせた原因は前知事らの方針にあったと考えざるを得ない」と述べたとの由。元局長は処分を受けた後、ほかの処分者7人とともに、県人事委員会に不服申し立てをしたが、人事委は21年11月、うち6人の減給処分などを取り消す裁決をしたものの、元局長ら懲戒免職の2人の申し立ては退けたため、元局長が同年12月に提訴したとのこと。


20年度決算が参議院で議決された

 日経電子版が2月16日に掲出した「参院、08年度決算をようやく可決 」は、参院が16日午前の本会議 で、自民党政権当時の国の20年度決算を民主、自民、公明党などの賛成多数で可決したと報じる。政府は20年度決算を21年11月の臨時国会に提出したが、昨年の通常国会終盤での鳩山由紀夫首相の辞任や、同年秋の臨時国会終盤での仙谷由人官房長官らの問責決議可決の影響で採決ができない異例の状態が続いていたとか。20年度決算は今国会中に衆院決算委員会や衆院本会議でも賛成多数で可決される見通しと記事は伝える。


11月に終わるはずの内閣府の検討が2月まで持ち越す

 毎日jpが2月8日に掲出した「若手研究者支援:国の事業が遅延 日本化学会長など早期選定要望 」〔藤野基文〕は、若手研究者を支援する国の新規事業「最先端・次世代研究開発支援プログラム」で、支援対象者の決定が当初予定より3カ月近く遅れることが分かったと報じる。審査を担当する内閣府の運営会議(政務三役などで構成)が3日に決定案をようやくまとめ、総合科学技術会議が今月中にも最終決定する見通しとか。同プログラムは、将来の科学技術を担う若手や女性研究者を支援する目的で設けられ、支給総額は500億円で、300人を対象に、1人当たり年間5000万円、4年間で2億円を上限として研究費を支給するもので、内閣府によると、5618人から応募があったとか。事務局を担当する日本学術振興会は昨年10月、応募者を順位付けして内閣府の運営会議に報告したものの、同会議内での審査が予定の11月を過ぎても終わらず、年越しする事態になったとか。内閣府の担当者は「国民への説明責任もある。慎重に審査を進めていた」と説明しているとの由。日本化学会や日本生化学会など7学会の会長らは今月2日、早期選定を求める要望書を内閣府などに提出しており、「このプログラムへの採用決定が長引けば、現在取り組んでいる研究が止まるだけでなく、他のテーマに着手するめどもたたない。選定の遅れは共同研究相手や実験助手など、多くの人に悪影響が出る」と批判しているとか。


日々の通院で受益する国保でも納付率が低下

 東京新聞が2月4日に掲出した「国保納付率88%、最低更新 09年度、景気悪化で 」〔共同〕は、厚生労働省が4日、自営業や無職の人が加入する市町村運営の国民健康保険(市町村国保)で、2009年度の保険料(税)納付率が全国平均88・01%となり、過去最低を更新したと発表したと報じる。初めて90%台を割り込んだ08年度をさらに0・34ポイント下回ったとか。厚生労働省は「08年度以降の景気悪化が影響した」と分析していると記事は伝える。加入者数は31万人減の3566万人だったとも。赤字補填のため市町村が一般会計から繰り入れている分を除いた実質収支は、全国合計で2633億円の赤字で、08年度より250億円増え、依然として厳しい財政状況が続いているとのこと。08年度は後期高齢者医療制度の創設で国保の負担が軽減され収支も改善したが、一時的な効果に終わったと記事は評する。また、保険料を1カ月でも滞納した世帯は10年6月1日現在、約436万4千世帯であり、前年から約5万6千世帯減ったものの、総世帯数も減少しており、滞納割合は前年と同じ20・6%だったとか。長期滞納者に厳しい措置の「資格証明書」交付は30万7千世帯で約4千世帯減とか。納付率は、町村部に比べると市部の落ち込みが大きく、市部平均は87・58%。町村部平均は91・88%だったとか。都道府県別では、最も高いのが島根県(94・17%)で、最低は東京都(83・93%)とのこと。