公会計の動向 -139ページ目

景観を守るために尾道市は土地を買い上げる

 共同は6月22日に「景観守れと5億9千万円 尾道市が補正予算案」を配信。

 記事は、瀬戸内海を望む景観が損なわれるとして、マンション建設予定地約1280平方メートルを広島市の不動産会社から買い取る方針を決めた広島県尾道市が22日、用地取得事業費約5億8700万円を盛り込んだ補正予算案を市議会に提出したと報じる。同日の市議会一般質問で、亀田良一市長は用地の活用方法について「市民、観光客が集い、交流する場所にする」と答えたとのこと。28日の議会で可決されれば、尾道市土地開発公社が用地を先行取得し、具体的な活用方法について検討を始めるとか。マンション建設計画が持ち上がったのは、尾道市東御所町のJR尾道駅東側の空き地だが、瀬戸内海の美しい眺望で知られる千光寺山のふもとで、地元住民が建設反対の署名を集めるなど反発が広がっていたとの由。

道路4公団のラスパイレス指数を算定したら

 共同は6月21日に「給与国より20-30%高 道路4公団の高コスト体質」を配信。

 記事は、日本道路公団など道路4公団は21日、現行の給与水準が国家公務員よりもそれぞれ20-30%高いことを示す資料を、政府の道路関係4公団民営化推進委員会の懇談会に示したと報じる。道路公団の関連財団の給与も20%以上高かったとか。公団側は年齢構成や賃金体系が国と異なり、一律に比較できないと説明したが、猪瀬直樹委員は「自治体と比べても際だって高い」として4公団の高コスト体質を批判したと記事は伝える。数値は、国と公団の職員構成などが同じと仮定し、国の給与が100とした場合、4公団が2003年度に受け取った給与水準を示すラスパイレス指数を算出したもので、その結果、4公団で最も高いのは首都高速道路公団の128・8、次いで本州四国連絡橋公団の124・2、阪神高速道路公団の122、道路公団の121・2の順だったとか。一方、今年4月1日現在、地方自治体では最も高い東京都でも102・9だったとも。また、前回の懇談会で橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合があったのではと猪瀬委員に厳しく追及された道路公団の内田道雄副総裁は「うそをついたと懇談会で公然と主張され、著しく名誉を棄損された」などとしてこの日の懇談会への出席を拒否し、猪瀬委員は、官邸に何らかの措置を取るよう求める考えを表明したと記事は伝える。

特別公的管理の瑕疵担保条項の適用は1兆6千億円

 毎日は6月18日に「<預金保険機構>買い取り債権は総額1兆6573億円」〔斉藤信宏〕を配信。
 記事は、金融庁が、10年に経営破たんした旧日本長期信用銀行(現新生銀行)と旧日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)から預金保険機構が買い取った債権が、計486件で総額1兆6573億円になったと17日に発表したと報じる。簿価から2割以上目減りした債権を簿価で購入する約束した瑕疵(かし)担保条項に基づき、預保が引き取ったもので、預保が実際に支払った金額は両行が積んだ貸し倒れ引当金を除いた1兆2214億円とのこと。今後、不動産などの担保資産の売却で回収できない部分が国民負担として確定するとか。同条項に基づく両行の申請期限は12年の営業譲渡から3年後の15年3月末で終了しており、今後新たに引き取る案件はないとのこと。

村議の観光旅行

 共同は6月17日に「研修名目で京都、奈良観光 秋田県山内村村議」を配信。

 記事は、秋田県山内村の村議らが今月、「議会研修」の名目で2泊3日の京都、奈良観光をしていたと報じる。旅費は1人当たり約11万円だったが、うち5万円を村の予算から充てる予定だったとか。地方議会の研修旅行では、観光的な内容があっても、日程の一部に自治体や企業視察などの「研修」を盛り込んでいる例があるが、今回は「研修」と説明できる日程がなかったとのこと。同村議会事務局によると、参加したのは村議12人と職員、添乗員1人ずつの計14人で、今月13日から15日にかけて、奈良と京都の仏閣などを見学したとか。村議12人は17日までに「観光と言われればそれまでだ」などとして旅費全額を自己負担することを決定しているとのこと。京都、奈良を選んだ理由について、同事務局は「議員の大半が行ったことがなく、世界遺産を見てみようという話になった」と話しているとか。

地域再生交付金は各省庁で根回しが行われている

 共同は6月19日に「交付金配分を事前に調整 地域再生の新制度」を配信。

 記事は、地域振興を国が後押しする「地域再生計画」の目玉として内閣府が17年度にスタートした新しい交付金制度で、自治体からの申請の大部分について、内閣府が制度で定められた調整を行わず、従来のように各省庁と自治体の間で配分の額を決めていると報じる。新制度は、複数の省庁に関係する事業の予算申請を内閣府に一本化したのが特徴で、内閣府に内容の審査と配分の権限があるが、調整機能を果たしていない内閣府の実態が浮き彫りになったと記事は評する。この制度は、4月に施行された地域再生法に基づく初めての措置で、道路や汚水処理、港整備の3事業が対象となっており、自治体にとっては複数の省庁でなく、内閣府に交付金の申請するだけで済む利点があるとのこと。政府や自治体の関係者によると、今年初めから、国土交通省など各省庁と自治体の調整が始まり、5月の募集までには申請する金額や工事の内容などは固まっていたとか。内閣府は、5月の募集で自治体から申請のあった374件についてすべて自ら調整、決定した形にして認定しており、配分される交付金は計627億円に上るとのこと。内閣府は公式には「募集前に調整することはあり得ない」としているが、ある政府関係者は「申請の9割近くは調整済みだった可能性がある」と指摘しており、交付金が認められた自治体の関係者も事前調整があったことを認めているとか。事前に調整されていることを知らずに申請した自治体もあったが、申請交付金の総額が内閣府が確保していた予算枠(810億円)を下回ったため、申請のすべてを認定することができたと記事は伝える。

参議院決算改革の陰に参議院自民党議員会長による決算委員長人事

 毎日は6月18日に「<近聞遠見>鴻池が挑む「決算革命」=岩見隆夫」を配信。

 記事は、6月7日の参議院決算委員会の締めくくり総括質疑での鴻池委員長の冒頭発言を紹介し、その最後を「どんな会社でも決算大事、日本政府も決算大事ですよ。その決算を予算に反映させようというのが、われわれのもう必死の思いなんです」と締め括ったと伝える。そして、「予算の衆院、決算の参院」と言われてきたが、これまではおきゅうをすえて留飲を下げる程度で、決算委自体も緩んでいたが、委員長に就いて約2年、鴻池の陣頭指揮でようやく<決算のメス>が振るわれようとしていると評する。同日の決算委では、15年度決算を是認する一方、各省庁に36項目の審査措置を、会計検査院には初めて9項目の検査を要求、結果を報告させる決議をしたとのこと。来年早々、18年度予算案の審議入り前に、この報告が予算に反映されているか、説明を求める強気の構えとか。もともと参院改革と決算重視に意欲的な青木幹雄参院議員会長が、鴻池の突進力を見込んで、「乱暴やってもいいから」と2期連続の委員長を頼んだとか。鴻池の腕っぷしは、構造改革特区・防災担当相のときにも定評があるとのこと。決算委の与野党理事には、「好き放題やれ。参院の意地をみせろ。責任はおれが取る」とハッパをかけたとも。自民から共産まで9人の理事が集中的に作業した結果、ITシステムの見直し、捜査費の不正流用からODA(政府開発援助)の不正事案まで、かつてない詳細な審査措置要求案をまとめ上げたと記事は伝える。民主党の松井孝治筆頭理事は、「われわれ鴻池組です。鉄火肌で、突っ込んでいくときの凄(すご)み、そして野党よりも野党的。仕上げではみんなで4時間も議論した」と言っているとか。委員長は「衆参とも決算をないがしろにしてきた。時々野党がほえて与党がなだめる。これじゃあだめだ。すれ違い平行棒にしておけない。予算に反映させる。不正は許さない」と語っているとか。記事は、長年言われ続けた<衆院のカーボンコピー>の蔑称を返上しかけていると評し、今回の荒業で、参院自民党首脳部には、「よくやった」と「ここまでやるのか」の両様の反応があるというが、臆すことなく風穴をあけてほしいと締め括っている。

厚労省が国保調整交付金の配分方法を決定

 共同は6月17日に「市町村に6%を定率配分へ 国保の都道府県調整交付金」を配信。

 記事は、厚生労働省が17日、国民健康保険財政の市町村格差を都道府県が調整する交付金制度について、市町村ごとに医療費の一定割合を配分する1号交付金と、地域の特殊事情に応じて調整する2号交付金の2種類からなるガイドラインをまとめたと報じる。ガイドラインは来週以降、都道府県に通知し、これを参考に、都道府県が条例を定めて実施するとのこと。7兆円強の国保給付費のうち、都道府県の財政調整交付金は7%(本年度は5%)で、このうち1号交付金は6%(同4%)とし、各都道府県の所得水準などに応じ、一定の算式で決定し、市町村に定率で配分されるとか。2号交付金は残りの1%で、1号よりも柔軟に配分し、(1)医療費の適正化や保険料の平準化など財政安定化につながる取り組みの促進、(2)地域の特殊事情に応じたきめ細かい調整、に充て、具体的には、市町村合併で保険料収入が不足した場合の補てんや、保健・健康づくり事業への交付などが想定されると記事は伝える。このほか、削減された国の交付金についても、当面は災害時などの特別調整部分を減らし、普通調整分を増やすことで、自治体側の不安に配慮するとか。都道府県の財政調整交付金は、国・地方の三位一体改革に伴い本年度から新設されたもので、その分、国庫負担が減少しているとか。


 1号交付金が普通地方交付税交付金、2号交付金が特別地方交付税交付金みたいなものだな、きっと。

年金福祉施設を売却するための独法の設置法が設立

 NHK6月16日に「年金施設売却法が成立 328の福祉施設売却するための独立」を配信。

 記事は、年金や医療保険の保険料を使って建設された「厚生年金会館」や「健康福祉センター」などの福祉施設について、保険料の無駄遣いだという批判が相次いだことから、今後5年をメドに、全国328の福祉施設を売却するための独立行政法人を設立することになり、そのための法律が、16日の衆議院本会議で、自民・公明両党の賛成多数で可決され成立したと報じる。

中国の遺棄化学兵器処理施設に2千億円

 共同は6月16日に「施設建設2千億円超を拠出 中国の遺棄化学兵器処理」を配信。

 記事は、政府が、旧日本軍が中国で遺棄した化学兵器の発掘回収と処理を行う施設の建設費用として2000億円超を拠出する方向で調整に入ったと報じる。企業の参入を促進し費用負担を軽減するため、入札企業に対する課税優遇や日中以外の外国企業の入札資格を緩和する特別協定の締結も中国政府に提案しているとのこと。中国大陸には旧日本軍が遺棄した推定70万発(中国側発表は200万発)の化学兵器があるとされ、日本は化学兵器禁止条約に基づき、2007年までに廃棄する義務を負っているとか。両施設は遺棄兵器の大半が集中する吉林省敦化市ハルバ嶺に建設予定で、内閣府の遺棄化学兵器処理担当室によると、発掘回収施設は年内着工を目指す方針で中国側と一致しており、17年度予算に約90億円を計上していて、後年度負担で20年度までに約800億円を拠出する予定とか。有害物質を無害化する処理施設は基本設計に至っていないものの、少なくとも千数百億円の費用が見込まれるとか。日本側が提案した協定の内容は、(1)事業に参入する外国企業に対する関税と中国での取引税の軽減、(2)中国の大規模事業に参加資格を持たない外国企業に対する日本の入札基準適用、などで、事務レベルで調整しているとのこと。日中両政府はハルバ嶺以外に点在する遺棄兵器処理に対応するため、トレーラーを利用した移動式の処理施設の導入も議論しているとか。

新しい非営利法人税制

 毎日は6月17日午前3時に「非営利法人:「公益性」で寄付金優遇 政府税調報告書」〔三沢耕平〕を配信。

 記事は、政府税制調査会(石弘光会長)がまとめる新しい非営利法人税制に関する報告書について報じるもので、記事によると、「民間が担う公共の役割」の重要性を前面に打ち出し、民間の有識者委員会が「公益性がある」と認めた非営利法人はすべて「寄付金優遇法人」とし、寄付した個人や企業への減税額も大幅に拡大するのが柱とのこと。個人や企業が寄付をしやすい環境を税制面から整備し、日本の寄付文化の向上につなげたい考えと記事は伝える。政府は16年12月、日本経団連などの社団法人、日本相撲協会などの財団法人、同窓会や互助会などの中間法人の3法人を「非営利法人」に一本化する方針を閣議決定しており、所管官庁の認可が必要だったのを、登記だけで済むように改め、新設する有識者委員会が公益性の有無を判断し、公益性が認められた法人は税制で優遇されることになったとの由。現在でも個人や企業が非営利法人に寄付をすると、所得税や法人税を減税する優遇制度があるが、優遇の対象は約2万6000の社団、財団法人のうち、所管閣僚が認定した約900法人に限られており、新しい税制では、有識者委が「公益性あり」と認めた法人を自動的に「寄付金優遇法人」とし、閣僚の認定制度は廃止するとのこと。個人の場合、所得税の課税対象になる所得から寄付金分を差し引ける控除枠(1万円を超えた部分で総所得の30%まで)を拡大し、個人住民税の控除枠(10万円を超えた部分)も、地方自治体が条例などで独自に拡大できるようにするとか。既存の非営利法人のうち、約2万法人が優遇対象になるとみられるとのこと。内閣府の試算では、年間の寄付金額は米国の約24兆5000億円に対し、日本は約7200億円にとどまっており、「日本は(寄付の)意識が希薄すぎる」(石会長)のが実態で、報告書は「税制面から寄付文化をはぐくむインフラ整備に寄与する」としているとか。同時に、非営利法人については「寄付者の理解を得るための一層の努力」を促し、情報公開や不正利用を防止する仕組みなどの必要性を明記したとも。