公会計の動向 -141ページ目

15年度自治体財政力ランキング

 共同は5月30日に「自治体財政力「東高西低」 1位は愛知県豊田市」を配信。

 記事は、民間シンクタンクの関西社会経済研究所 が30日に発表した、人口10万人以上の自治体を対象とした15年度の財政力ランキングについて報じる。総合順位は、トヨタ自動車関連の好調な税収を背景に愛知県内の自治体がトップ3を占め、1位は豊田市、2位刈谷市、3位西尾市となり、ブロック別では中部や関東地方の順位が高く、関西が苦戦する「東高西低」の傾向だったとのこと。地域経済の好不調に左右されるほか、行政改革の取り組みの差も表れており、同研究所の本間正明所長(大阪大大学院教授)は「結果を参考に必要な行財政改革の処方せんを作ってほしい」としているとか。調査は、昨年10月に人口10万人以上の225市にアンケートを送り、191市から回答を得たもので、自治体が財政力の分析に通常、使用する当面の資金繰り指標に加え、将来の債務償還能力指標も評価して、100点満点で点数化したとの由。中部地方は上位100位以内に、34市中29市がランクインし、関東も東京都武蔵野市が4位、千葉県浦安市が5位で、62市中45市が100位以内に入ったとか。一方、関西は41市中100位以内に入ったのは12市にとどまり、厳しい地域経済を反映しており、北海道や中四国、九州なども低調だったと記事は伝える。元年度からの全国的な指標の変化を見ると、財政が最も健全だったのが2年度で、11年度に最も悪化し、最近、再び悪化の傾向を示しているとか。


 個々の都市について着眼すると11年度が最も悪化していたということであり、地方交付税特会の借金を考慮するとどうなるかは別問題。


公表資料:都市の財政力2005 -自治体経営分析における財政分析-

徳島県の三セクの経営悪化が報じられている。

 5月31日付け日本経済新聞地方経済面12面に「徳島県林業公社・観光協会――巨額債務、相次ぎ発覚(四国リポート)」の声。

 記事は、徳島県の外郭団体である林業公社、観光協会で相次いで巨額の債務が発覚したと報じる。16年度末で林業公社は約122億円、観光協会は約33億円の債務を抱え、再建の道は極めて厳しいとのこと。東京商工リサーチ徳島支店の集計では、15年度に県の第三セクター、地方3公社の4割以上が経常赤字を抱え、債務超過が5法人あるとか。

国債買い切りオペ減額の可能性

05/31 15:25 共同
 
 共同は5月31日に「日銀の買い切りオペ減額も 田谷前審議委員=FT」を配信。

 記事は、31日付の英経済紙フィナンシャル・タイムズ(アジア版)によると、日銀の前審議委員で大和総研特別理事の田谷禎三氏が、同紙とのインタビューで、仮に日銀が流動性の吸収へ今後動く場合には、国債買い切りオペが減額される可能性もあると語ったと報じる。量的緩和の一環として日銀は国債買い切りオペを続けてきたが、同紙は、買い切りオペの減額には財務省が強く抵抗するものとみられる、と指摘しているとのこと。田谷氏は、債券市場の混乱を避けるためには、日銀は注意深く対処する必要があるとした上、事前にスケジュールを示すといった手順を踏まえた対応が必要との考えを示したとか。


 利率に与える影響が気になるところ。

17年度一般会計税収が前年を上回る見通し

 共同は5月31日に「44兆8000億前後 04年度税収前年上回る=訂正」を配信。

 記事は、16年度の一般会計税収が、景気回復に伴う法人税の増加などにより、前年度の決算を1兆5000億円ほど上回り、44兆8000億円前後を確保する見通しとなったと報じる。補正後予算も約7500億円上回るとのこと。税収が前年実績を超えるのは4年ぶりで、補正しなかった15年度を含めると、税収が補正後予算を上回るのも4年ぶりとか。

民営化された成田空港株式会社が大幅な黒字

 NHKは27日に「成田空港会社が初年度決算 利用者増え290億円の黒字」を配信。

 記事は、新東京国際空港公団の民営化で去年4月に発足した成田空港会社の初年度の決算が、空港の利用者が開港以来、初めて3千万人を超えて過去最高になったことなどから、収入が1625億円と民営化される前後を通じて過去最高となり、また、ターミナルビルの維持費などコスト削減を進めた結果、経常利益が当初の計画を30%あまり上回る290億円の黒字となったと報じる。空港会社では世界で最も高いと指摘されている着陸料を値下げする方針で来週、IATAに値下げ案を示すことにしているとか。

政府税調の不動産所得の議論

 23日の記事「18年度税制改革の方向性」に spice さんから付いた、「不動産所得廃止について:ってことは、投資用マンションなんかもっていて、損益通産で節税している人は、それができなくなるってことでしょうか??」とのコメントに関して。

 政府税制調査会基礎問題小委員会の5月17日の会合の後に行われた記者会見 で石会長が次のように説明しています。

(記者)

 不動産所得の部分が論点に上がったということなんですが、なぜ見直し対象に上がるのか…。

(石会長)

 この資料の10ページを見てください。不動産所得というのは、そもそも同居親族の資産・所得合算制度という制度があって、資産合算ですね。つまり、課税単位は個人なんですね、原則的に。だから、亭主でも奥さんでも、働けば2人、それから息子とか娘が働ければ3人、4人と、同じ家族で出てくる。ところが、財産に関しましては一家共有しているじゃないかという意味で資産合算という制度を入れたり引っ込めたりしているんです、これまで。その対象をね、資産合算をする対象として、実は不動産所得が入っていたんですね。だから、一家で何やらアパートを経営しているとか何かした時に、それは亭主の所得にするのか奥さんにするのかというよりは、ましてや子どもに何か学資のためにアパートでもやって、経営させた時の収入をどうするかというのがあって、そういう意味では資産合算にしていたんですよ。これはもう、シャウプの時もそういう議論もあったんですけれども。このために、不動産所得はできた。ところが、この合算課税制度は平成元年に廃止になりました。ここの参考に書いてあるように。そうなると、要するに事業所得に入り込む不動産所得というのは、プロの不動産屋さんの所得は全部不動産所得ですね、だから、これはそっちに入るだろうと。それから、あと雑所得という中で個人がやっているものは十分救済できるんじゃないかという意味で、そもそもの資産合算がなくなった以上は、その時作った不動産所得を残しておく理由がないんじゃないかというのが一番大きな理由ですね。と同時に、この中身は事業所得と雑所得の両要素を持っているから、これは分解してもいいじゃないかということで、これについてはある意味ではっきりした理屈はあるように思います。

 とは言っても、よく分からない。

「一時的な下限割れを容認する」との日銀決定で財務省が安堵

 30日付け日経金融新聞2面に「下限割れ容認に安ど――財務省“6月危機”回避(霞が関風速計)」の記事。

 記事は、日銀が量的金融緩和策の目安となる当座預金残高の目標自体の引き下げを見送ったことに、財務省が胸をなで下ろしていると報じる。目標下げは、毎年6月になると長期金利に異変が起きる「6月危機」の導火線になると懸念していたからと記事は伝える。日銀の決定が伝わった20日午後、財務省内では安どの声が広がったとか。会合直前まで「目標下げがあり得る」との見方がくすぶっていただけに、「一時的な下限割れを容認する」という日銀の決定を歓迎する雰囲気すら漂ったと記事は評する。財務省が気にかけていたのは、長期金利への影響で、目標下げが金利上昇に直結するとの見方は少なかったものの、「ボディブローのようにじわじわと効いてくるはず」と同省幹部は語っているとか。

大阪市のスーツ代返還は管理職が負担

 朝日は27日に「福利厚生の追徴課税4億円、職員が負担 大阪市」を配信。

 記事は、大阪市が26日の市議会財政総務委員会で、職員に支給してきたスーツなど大阪国税局に給与所得と認定された4項目の福利厚生事業について、過去5年分の所得税などの徴収漏れによる追徴課税額が4億3700万円に確定し、このうち延滞税などを除く4億円分の納税について職員が負担する方針であることを明らかにしたと報じる。さらに、市監査委員が職員から市へ返還させるよう勧告した16年度分のスーツの公費負担額3億7600万円については、課長級以上の管理職に呼びかけてつくる「有志の会」を通じて市に返還させる方針も公表したとのこと。給与と認定され、追徴課税を職員が直接負担するのは、係長以下の2万3千人が2~3年に1度支給されてきたスーツ(3万円程度)▽貸し付け名目で実質支給していた奨学貸与金(年4万6千円)▽結婚貸与金(1万3千円)▽互助組織を通じ、勤続30年の職員に配っていた5万円分の旅行券や図書券――の4項目で、このうち、計2億6千万円の所得税分は5月末までに市がいったん一括納付し、後日に給与から天引きするとのこと。住民税分1億4千万円は、職員が住む市町村が徴収するとか。

公金納付にクレジットカード

 29日付け日本経済新聞朝刊3面に「公共料金・税金・社会保険料、カード払い解禁広がる――水道やガス、来年度にも」の記事。

 記事は、現在は行政機関や銀行窓口での支払が主流となっている公共料金や税金、社会保険料など「公金」の支払が、クレジットカードやインターネット、携帯電話の利用も認めようと官民が動き出したと報じる。税金の分割払いが可能になるなど国民の利便性が高まり、納付率の向上も期待されるが、制度やインフラ面の課題もまだ多いと記事は伝える。総務省は来年度から地方自治体に納める公共料金の支払いにクレジットカードの利用を認める方針で、具体的には、自治体が運営する公営ガス・水道の料金、公立病院の診察料、公営の地下鉄やバスの定期代、スポーツ施設使用料にカード払いを認める方向で、同省は来年の通常国会に地方自治法の改正案を提出する考えとのこと。現行の地方自治法は公共料金の支払い手段に関する規定があいまいで、東京都は「法律では禁止されていない」との解釈で4月から都や関連団体が運営する病院や駐車場などでカードでの支払いを認めているが、多くの自治体は支払い手段を現金や口座振替、小切手などに限定しているとの由。また、財務省が今月、開いた税財政タウンミーティングでは会場からカードを使った国庫金納付を認めてほしいとの意見があがり、谷垣禎一財務相は「どういう問題点があるか研究しながら進めたい」と応じたとのこと。クレジットカード業界は昨年末、税金などのカード払いを認めるよう規制緩和を要望しており、財務省は今年に入り「法的な問題はない」と回答したとか。地方税のカード払いについても、総務省が「現行法で可能」との見解を出しており、これを受けて大阪府がクレジットカード会社との間で実現に向けて交渉中とか。

 記事は「クレジット業界に期待感、インフラ・手数料に課題」として、公金の中でも特に税金などは誰が、いつ支払ったかを正確に把握し、行政機関に伝えることが不可欠で、国とクレジットカード会社との間には、そのための情報ネットワークやシステムがないため、クレジット業界は銀行と一部官庁を接続しているインフラに目をつけ、ここに加えてもらえるよう交渉を始めたと伝える。このインフラは「マルチペイメントネットワーク(通称ペイジー)」と呼ばれ、公共料金をATMなどから支払えるようにするため開発されたもので、昨年ペイジーは財務省や厚労省のシステムとも接続し、一部の税金や国民年金保険料などの支払いが可能となっているとか。カード会社がここに接続すれば、利用者のすそ野は大きく広がるというのが業界や政府内の推進論者の主張だが、銀行側は今のところ、ライバルであるカード会社への開放には慎重な姿勢を示しているとか。もう一つの課題は、行政機関がカード会社に“加盟店”手数料を支払えるかどうかで、財務省は「カードを使わない納税者との公正を保つため、国が手数料を負担するのは不適当」と主張しているとか。これには政府内からも「行政側の事務経費が減る利点もあり大局的に判断をすべきだ」との声があがっており、また、クレジットカード業界にとっては「税金も支払えるカード」は顧客獲得へのうたい文句にもなるため、「手数料ゼロ」は織り込み済みとの見方は多いとか。


 「行政側の事務経費が減る利点」というのはあるのだろうか。とても疑問。

16年度の日銀の国庫納付金は1690億円

 共同は27日に「日銀、剰余金3.5倍に 特融残高10年ぶりにゼロ」を配信。

 記事は、日銀が27日発表した2004年度決算によると、円安でドル資産の評価益が出たことなどから、一般企業の純利益に当たる剰余金が1940億円と前年度比3・5倍に拡大したと報じる。また、破たんした山一証券向けの日銀特融を最終処理したため、特融の残高は10年ぶりにゼロとなったとのこと。一方、量的金融緩和によって、国債や手形などの買い入れが続いているため、16年度末の総資産は150兆5173億円と、年度末としては過去最高になったとか。決算では、外国為替相場が円安に振れたため、ドル資産を円換算した際に生じる外為関係損益が1927億円の黒字で、国債の売却益も計上し、経常損益は前年度の222億円の赤字から5074億円の黒字に転じており、国庫への納付金は1690億円となるとか。剰余金から、山一証券向けの日銀特融の焦げ付き分として55億円を自己資本に補てんし、さらに194億円を自己資本に繰り入れた結果、自己資本比率は7.35%で6年ぶりに上昇したが、健全性の目安としている8-12%は3年連続で下回ったとの由。