公会計の動向 -142ページ目

財務省が地方自治体職員の給与が高過ぎると主張

 共同は24日に「ラスパイレス指数には問題 地方公務員給与は高水準」を配信。

 記事は、谷垣禎一財務相が24日の経済財政諮問会議で、地方公務員の給与水準を示すために公表されているラスパイレス指数について、全体像を把握するには不十分と問題点を指摘し、運転手や警備員、教職員を加えて各種手当てなどを考慮すると、地方公務員の収入は依然として国や民間企業より高水準だと強調したと報じる。財務相は、地方公務員の給与が地方財政計画を1兆4000億円上回っているとの試算を示し、不適正な給与の支払いを是正するよう強く求めたとのこと。ラスパイレス指数は、国家公務員を100とした場合の地方の給与水準を示しており、全自治体の平均は16年4月現在で97・9と初めて国を下回っているが、財務相は、この指数が地方公務員全体の3割にすぎない一般行政職員と、給与関係費全体の5割を占めるだけの本俸(給料)とを対象にしている点に注目し、運転手や警備、清掃などの技能労務職員は、同じ業務をしている国の職員と比べて22・5%高いことに加え、危険な作業などに支払われる特殊勤務手当や退職手当は、国よりも高い水準にあるとの認識を示したと記事は伝える。加えて、職務よりも高い等級を与えるいわゆる「わたり」に関しては、給与関係費増大の大きな要因と指摘し、「国並みの等級に置き換えれば地方全体で約2000億円の削減が可能」(財務省)として資料を示したとの由。


公表資料:地方公務員給与の主な問題点(谷垣議員提出資料)(PDF:157KB)

20年もの国債の表面利率を上げた

 25日付け日本経済新聞朝刊20面に「新発20年物国債入札、表面利率0.1%上げ」の記事。

 記事は、財務省が24日に実施した新発20年物国債の入札の応札倍率が4.53倍だったと報じる。記事は、表面利率が2.0%と前回債から0.1%引き上げられ、無難な結果となったと評している。

北海道の「隠れ負債」

 24日付け日本経済新聞地方経済面1面に「道、隠れ負債1兆2000億円――返済、年1000億円以上増加」の記事。

 記事は、道が道債以外に、将来支払う義務がある、または支払い義務が発生しうる負債が1兆2千億円を超えると報じる。道債残高は17年度末で5兆6千億円に達する見通しだが、実質的な負債は2割増となると記事は伝える。道債以外の隠れ負債は、(1)物件購入費、事業費の複数年度にわたる分割払い、(2)基金の積み立て不足や基金からの借り入れ、(3)外郭団体が支払い不能になった場合に道が代わりに負担する債務保証など、の三種類に大別できると記事は伝えているが、「隠れ負債」と言うべきものかは疑問の余地がある。記事も、道はこうした債務も念頭に置いて財政再建策を策定しており、今後は人件費の削減にも踏み込む方針と伝えている。

16年分の所得税納税額は1.5%増

 24日付け日本経済新聞朝刊38面に「2004年分確定申告、所得40兆円台回復、還付申告は前年下回る」の記事。

 記事は、16年分の所得税の確定申告で、払い戻しを求める還付申告をした人は前年より12万人少ない1081万7千人で、6年ぶりに前年を下回ったと報じる。また、納税した人は50万8千人増の744万1千人で、同庁は「中途退職者の減少などで還付申告者が減り、その分が納付にシフトした」と分析しているとのこと。所得金額は40兆1855億円で4年ぶりに40兆円台を回復し、納税額は1.5%増の2兆4058億円だったとか。

北九州市の競走事業の繰越利益がなくなった

 共同は23日に「7千万円の歳入不足 北九州市の競輪競艇事業」を配信。

 記事は、北九州市が、16年度の競輪、競艇特別会計が7000万円の歳入不足に陥る見込みになったと23日に発表したと報じる。不足分を17年度の歳入から補てんするため、30日開会予定の市議会に提出する補正予算案に6億1500万円を計上するとのこと。市事業部管理課によると、16年度は競輪事業が7億2000万円、競艇事業が1億5000万円の赤字になる見込みで、前年度繰越金の8億円を充当しても7000万円が不足するとか。補正財源には、ナイター競艇の開催日を増やしたことによる増収分の一部を見込んでおり、7000万円の収益を上げるのに必要な舟券発売金、6億1500万円を計上したとの由。北九州市の競輪事業は10年度に、競艇事業は15年度に開催収支が赤字に転落し、10年度に約38億円あった繰越金も16年度までに使い切ったことで、今後さらに厳しい運営が予想されていると記事は伝える。同市は経費削減のため小倉競輪について民間への運営委託などを検討しているとか。


 記事を読むと、漫然と累積損失になるのを待っていたような感もあるが、まさかなあ。

生活保護の地域間格差

 共同は20日に「生活保護の地域差を論議 財政審=差替」を配信。

 記事は、財政制度等審議会が20日、国の歳出を膨張させる大きな要因となっている社会保障費をめぐり議論したと報じる。会合では、生活保護受給者の人口割合を示す生活保護率で地域間に大きな格差があることに論議が集中し、生活保護を抑制する方向が望ましいとの意見が大勢を占めたとのこと。会合後に記者会見した西室泰三分科会長は「国民が結果的に不平等な扱いを受けていることに注目すべきだ」と指摘し、6月に財務相に提出する予算編成の意見書に反映させる考えを示したとか。財政審に提出された資料(都市部を除いた都道府県と、指定都市、中核市を比較)によると、15年度の生活保護率は大阪市が35・4パーミル(千分率)と最大で、1・7パーミルで最小だった富山県の約20倍に達したとか。これに対して、委員からは「生活保護の認定方法に問題があるのではないか」「働けるのに働かないで生活保護を受けるケースもある。働くことを奨励するような制度にすることが必要だ」などの指摘が相次いだとの由。加えて、実態調査や自立支援に取り組んだ結果、福岡県や北九州市で保護率が大幅に低下した例が紹介され、生活保護費の抑制に向け自治体の一層の対応も不可欠との認識で一致したと記事は伝える。


 少なくとも、年金より生活保護が高いというのはおかしいね。


公表資料:23日歳出合理化部会及び財政構造改革部会合同部会議題・配布資料

18年度税制改革の方向性

 共同は20日に「税収増へ課税最低限下げ 各種控除を見直しへ」を配信。

 記事は、政府税制調査会が検討している個人の所得課税改革の骨格が固まってきており、その方向は、各種控除の見直しにより課税最低限を引き下げ、中長期的に所得税の税収回復を目指すのが柱で、増税色の濃い改革となると報じる。三位一体改革の国から地方への税源移譲に伴い、地方税の個人住民税率が一本化されるため、所得税率の累進構造を強化して所得再分配機能を高め、最高税率は個人住民税と合わせて50%を維持する方向だが、最低税率を下げるなどして税率カーブの傾斜を強める方向を目指すとのこと。所得税は3年度以降、景気の低迷や相次ぐ減税で税収の減少傾向が続いており、政府税調は、税収確保と所得再分配という基幹税としての機能を回復させる必要があると判断し、6月に報告書をまとめるが、これまでの議論では、(1)サラリーマンに経費の概算控除を認める給与所得控除の縮小、(2)控除を差し引いた残り半分に課税する退職所得控除の優遇見直し、(3)扶養控除を子育て支援の税額控除に一本化、などでおおむね一致しており、不動産所得の廃止や年金所得の新設などにより、10種類ある所得分類を再編成することも確認したとのこと。納税者番号制度の導入に加え、個人情報保護の観点から、高額納税者公示制度は廃止を含め見直すとか。ただ、18年度税制改正では定率減税の廃止が議論される見通しとなっており、控除見直しなど、増税となる所得課税改革は19年度改正以降の課題となりそうだと記事は伝える。

道路特定財源が余り始めるらしい

 20日付け日本経済新聞朝刊5面に「道路特定財源の「余剰金」、早くも綱引き――環境税・一般財源…減税の声はナシ」の記事。

 記事は、19年度から余剰金が発生する見通しとなった道路特定財源を巡り関係省庁の見解が分かれていることを報じるもので、記事によると、環境省は特定財源に充てている揮発油税の環境税への振り替えを視野に入れ、財務省は一般財源化も含めた見直し策を主張し、国土交通省は特定財源そのものの維持を求めているとのこと。環境次官は19日の会見で「(環境税への振り替え構想は)経済界から常に出される問題。十分関心を持って勉強していかなければならない問題だ」と指摘して、振り替えに意欲を示し、財務次官は同日に「国の厳しい財政状況の中でできるだけ財政資金を有効活用する観点を踏まえ一般財源化を含めて検討する」と発言したとか。記事は、特定財源制度は、道路整備など特別の目的のために税金を徴収する制度であり、役目を終えた段階では減税し納税者に返すという考えもあるはずだが、どこの省庁からもこうした声は聞かれなかったと締め括っている。

 まあ、省庁からそういう声が出てくるのを期待するのもどうかと思う。あるとすると、経済界の代弁者である経産省辺りだが、自分の特会もあるし。

税源移譲に伴う所得税制の見直しの方向

 共同は17日に「所得税率、6段階に変更も 06年度税制改正で議論へ」を配信。

 記事は、三位一体改革に伴う国から地方への税源移譲額を約3兆円とし、4段階の所得税率を6段階に改正する案が政府与党内に浮上していると報じる。今年末の18年度税制改正をめぐって議論するとのこと。税源移譲は、地方税である個人住民税を約3兆円増税する一方、国税の所得税を同額減税して実施するもので、個人住民税は、3段階(5-13%)の税率を10%に一本化して増税する方向が固まっており、所得税の減税策が焦点となっていたところ、4段階(10、20、30、37%)の所得税率に5%の最低税率を新設して、10%を適用している所得層の一部を負担軽減することで約3兆4000億円を減税するとか。また23%の税率を新設するほか、30%と37%の税率をそれぞれ3%引き上げ33、40%とすることにより約4000億円を増税して、差し引き約3兆円を減税する方向とか。この結果、見直し後の所得税率は6段階(5、10、20、23、33、40%)になるとのこと。負担増が生じる低所得者層には、増税分を還付して負担増を回避する方向で検討すると記事は伝える。政府与党は定率減税の廃止を最優先させるため、増税色が濃い各種控除の見直しを19年度改正以降に先送りし、税源移譲に必要な国税の減税分は、納税者の負担がほとんど増えない形の所得税率変更で対応するべきだ、との慎重論が強まっていたとか。


 せっかく簡素な形になってきたのに、また多段階にするのか。単純を望むのであれば37%の廃止が一番分かり易いわけだが、それだけでは、3兆円の減税にならないということか。

思いやり予算を減額させる動き

 16日付け:日本経済新聞朝刊1面に「 思いやり予算、米に協定短縮要請へ――在日米軍駐留、政府、財政負担を圧縮」を配信。

 記事は、政府が15日、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関する特別協定の期間について、現行の5年を2年に短縮するよう米国に提案する方針を決めたと報じる。在日米軍の再編の状況をにらみながら機動的に協定の内容を見直し、日本側の財政負担を圧縮する狙いとのこと。現在の協定は18年3月に期限切れになるとか。政府は18年度以降から実施したい考えで、来月から米国と本格的な交渉を始め、今夏の18年度予算概算要求までの合意を目指しているとか。新特別協定が締結されれば秋の臨時国会で承認を得る段取りを描くとのこと。