障害者自立支援法は障害者に負担を求める
朝日は10日に「自立支援法―障害者には苦い薬だが」を配信。
記事は、、障害のある人も住み慣れたところで安心して暮らせるようにすることを狙いとする障害者自立支援法案の審議が国会で始まったとして、2年前、障害者が自分でサービスを選べる支援費の制度ができたが、国の財政的な裏付けが不十分だったため、初年度から財源が不足して、破綻したことから、今回の法案はこれに代わるもので、今までの障害者福祉を全面的に見直すものと紹介する。最も大きな柱は、利用したサービスの量に応じて障害者に1割の負担を求める一方で、国の財政的な責任をはっきりさせたことで、サービスの利用量が予算を超過すれば、補正予算を組んで補うとのこと。2年間の支援費制度では、サービスが使いやすくなり、埋もれていた需要が掘り起こされ、それまで使っていなかった人も利用するようになったとか。しかし、障害者の大半は1カ月6万~8万円の障害年金に頼っており、厚生労働省は低所得者への対策をきめ細かく取り入れたというが、それでも障害者の不安は根強く、障害者の暮らしの実態に即した仕組みにする必要があると記事は主張している。特に障害者の団体が問題にしているのは、負担が家族などの同居者に及ぶという点で、法案では、負担の上限は家族の収入に応じて決めることになっており、親やきょうだいに一定の収入があれば、減免を受けられなくなるのだとか。これでは、障害者はいつまでも自立した存在として扱われないことになり、ここは本人の収入に応じて負担を決めるようにすべきだと記事は主張している。サービスの内容は、国が統一的な基準をつくり、市町村が障害の程度に応じて必要な種類や量を決めるとかで、サービスの量が基準を上回る場合には、市町村に新たに設けられる審査会でチェックするとか。
道路3公団が法人住民税を納税していなかった
朝日は6日に「道路3公団、計1千万円の法人住民税申告漏れ」を配信。
記事は、日本道路公団が6日、県や市に納める法人住民税のうち14府県112市町村に計998万円以上を昨年度までに滞納していたと発表したと報じる。首都高速道路公団も昨年度だけで21自治体に計87万円、阪神高速道路公団も2自治体に計10万円の申告漏れがあり、3公団は延滞税を含めた納税額を各自治体と協議中とのこと。申告漏れは数年~30数年前から続き、日本道路公団は「特殊法人は法人税(国税)が非課税ということもあり、税金の知識がなかった」と説明しているとか。法人は地方税法により、事務所や事業所のある都道府県と市町村に法人住民税を納める義務があるが、3公団は主な事務所のある自治体にしか申告・納付していなかったとの由。
16年度地方税収は地財計画を上回る見込み
時事は4月29日に「04年度県税収、計画額達成へ=企業収益改善で2年連続-総務省」を配信。
記事は、16年度の都道府県税収が、2年連続で地方自治体予算の大枠となる地方財政計画に基づく見積額(16年度13兆6906億円)を上回ることが確実となったと報じる。景気回復による企業収益の改善で、法人関係税が昨年4月から今年2月までの累計で前年度同期比2ケタの伸びとなっているためで、総務省は「計画額を達成できる見込み」としているとか。
大阪市議会で全議員が海外視察へ行く慣例
読売は4月30日に「大阪市議の“豪華”海外視察、希望先へ任期中1人1回」を配信。
記事は、大阪市議会(定数89)で、市議が4年間の任期中に1回ずつ、「見聞を広める目的」(市会事務局)で、公費で飛行機のビジネスクラスを使い、高級ホテルに泊まる海外視察を行う慣例があると報じる。費用は1人80万~50万円で、行き先は各議員が北米、北欧、南欧、アジア・オセアニアの4コースから希望に沿って選ぶが、肝心の視察内容を決めるのは出発直前といい、市民から「視察は形だけ。議員厚遇のための海外旅行だ」との批判が上がりそうだと記事は評する。 市会事務局によると、視察は改選前年を除く3年の間に実施され、当選直後に事務局職員が早々と「どのコースに参加するか」を各会派に取りまとめてもらうが、具体的なテーマや訪問先は「出発数週間前に決める」(市議)とのこと。15年の改選後もすでに2回、実施されており、計28人が参加しているとか。同年度は14人が米国を10日間にわたって訪れ、ニューヨークの消防局や警察署を見学しており、昨年度は14人が観光集客、都市再開発などをテーマにハンガリー、ドイツ、イタリアの3か国を10日間で回ったとのこと。今年は8月ごろにアジア・オセアニアと北欧へ2班が旅立つが、視察テーマはまだ決まっていないとか。市議らにリポートや復命書の提出義務はなく、随行した同事務局の職員が帰国後、報告書を作成するものの、視察内容が直接、議会の質疑で取り上げられることも少ないと記事は伝える。20数年前に始まった慣例で、主要4会派のうち共産は現在、辞退しており、自民、民主、公明の与党3会派などが対象だが、議員の1人が「慣例で参加しているが、続ける意味がわからない」と話すなど、疑問視する声が出ているとの由。
読売が予算積上げ上の事項について目的内使途変更を「流用」と表現
読売は4月29日に「社保庁の架空予算、江角さん起用のTVCMなどに流用」を配信。
記事は、社会保険庁が、10年度以降の6年間にわたり、架空のイベント開催費などを計上していた「年金週間に関する事業予算」の一部を、予算段階では計上していなかったテレビCMや雑誌広告などの費用に使っていたと報じる。同事業には毎年度、約5億~6億円の予算が付けられていたが、そのうち約1億~4億円が使われずに残っていたとも。社保庁は毎年度、年金週間に合わせたコンサート、エアロビ大会、綱引き大会などの開催費名目で約1億円の予算を「厚生保険特別会計」や「国民年金特別会計」に計上していたが、こうしたイベントは行われていなかったことが、これまでの調べでわかっており、その一方で、予算に明記していない広報事業を毎年度行っていたもので、15年度は、女優の江角マキコさんを起用し、年金保険料の納付を呼びかけるテレビCMや電車の中づり広告、新聞、雑誌広告などを展開していて、その費用として約3億8000万円を使っていたとのこと。このほか、同年度は年金週間に関する事業として、作文・作品コンクールが行われていたが、そのために支出したのは約4000万円で、約5億2000万円の同年度予算のうち約1億円が余り、年金の財源として戻されたと記事は伝えるが、まぁ別に取り出していたわけではないだろうから「戻す」という表現は妥当ではないだろう。というか、こういう表現をするから、この記事は本当に分かって書いているのか、という疑念が出てきてしまうわけなんだが。
所得税収が4ヶ月連続で対前年増
4月29日付け日本経済新聞朝刊5面に「所得税収4ヵ月連続増――4年ぶり、3月、31%増7350億円」の記事。
記事は、財務省が28日に発表した3月の所得税収が前年同月より31%増え、4カ月連続で前年同月の水準を上回ったと報じる。4カ月連続のプラスは13年夏以来でほぼ4年ぶりとのこと。配偶者特別控除の縮小などの影響もあるが、業績好転で企業部門にたまった余剰資金の一部が給与増などの形で家計を潤しているとみられると記事は伝える。3月の所得税収は7350億円で、昨年4月からの年度累計では、前年同期比5.2%増の12兆4659億円となり、税収回復のけん引役となってきた法人税収の伸び率(13.8%増)には及ばないものの、回復傾向が鮮明になっているとか。所得税収の回復は、制度改正と景気要因に分けられ、専業主婦らのいる世帯の税負担を軽減する配偶者特別控除の上乗せ部分が16年分から廃止されたことに伴い税収が増え、さらに「雇用や所得の改善で給与がプラスに転じ始めたことが税収増に寄与した」(財務省主税局)とか。
15年度省庁別財務書類が発表になった
読売は27日に「04年3月期の財務諸表、農水除く全省庁が債務超過」を配信。
記事は、財務省が27日、民間企業とほぼ同様の会計ルールに沿って作成した省庁別の財務諸表(2004年3月期)を発表したと報じる。前期(2003年3月期)に続き、農林水産省を除く省庁が軒並み、負債と国債残高の合計が資産額を上回る「債務超過」となり、国債発行に過度に依存する財政運営が、各省庁をいわば破たん状態に陥らせている実態を改めて浮き彫りにしていると記事は評する。省庁別の債務超過額を単純合算すると、245兆円の債務超過となり、前期比で4兆円ほど増えており、債務超過額を省別に見ると、地方交付税の特別会計での借入金が多い総務省が121兆円と最も多く、次いで年金関連の債務が多い厚生労働省が64兆円に上っているとのこと。農水省が「資産超過」なのは、広大な国有林野などの資産を保有しているためとか。一方、今回から、独立行政法人と特殊法人の財務内容を反映した財務諸表も初めて公表され、約130の対象法人すべてを単純合算すると、約8兆円の資産超過となっているとの由。
財務省サイトは早い。27日開催の財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会 公会計基本小委員会及び公企業会計小委員会合同会議の配布資料が28日にはアップされており、そのなかに平成15年度省庁別財務書類の全体分がある。それとは別に各省庁は自分の分の平成15年度省庁別財務書類をサイトにアップしている模様。例えば財務省はここ。政府外はどうかと思ってみたら、最高裁判所 と会計検査院 は確認できたが国会は確認できなかった。 というか、国会というサイトがないからどこへも掲出されない、ということかもしれない。不便なことだ。あと、皇室費もない。宮内庁サイトには皇室費予算が掲出されているが決算は掲出されていない。メールでお願いしてしまった。
読売が予算積上げの精査の省略を叩いている
読売は27日午前3時3分〔スクープ配信時間〕に「財務省が“架空研究会”…計1億円を予算計上」わ配信。
記事は、財務省が14~17年度までの4年間にわたり、実際には存在しない研究会の開催費や委員の謝金などの名目で、計約1億円を「財政融資資金特別会計」の予算に計上していたと報じる。実態を伴わない予算計上は、経済産業省資源エネルギー庁の電源開発促進対策特別会計や、社会保険庁の厚生保険、国民年金の両特別会計で判明しており、経産相らが国会で「不適切」と認めたのと同様のずさんな予算付けが、各省庁の予算をチェックする立場の財務省でも行われていたことになると記事は伝える。財務省は14年度、「財政投融資問題研究会」の委員謝金や旅費、速記料、資料作成費などとして、「財政投融資問題調査研究経費」計約3000万円を計上し、15~17年度も、同様の名目で、毎年度2600~2700万円の予算計上が繰り返されたが、実際にはこのような名称の研究会は組織されていなかったとのこと。財務省によると、こうして計上された予算は財政投融資の研究に関する別の目的に使われており、支出の詳細な内訳は不明だが、確認できたものだけで、14年度は外国の制度を調査した際の通訳費用に約28万円、15年度には財政融資資金の地方公共団体の財務内容に関して民間会社に委託した調査費用に約800万円が、架空の研究会名目で捻出(ねんしゅつ)された予算から支出されていて、16年度は、予算書とは異なる検討会の開催費として約120万円、欧米の制度の動向に関して民間会社に委託した調査費用に約800万円が支出されたとか。財務省は読売新聞の取材に対し、「財政投融資の研究目的で使われているので問題ない」としていると記事は伝える。この問題は、27日の参院決算委員会で民主党の尾立源幸議員が追及する方針と記事は締め括っている。
記事はスクープ扱いだが、実害は何なのだろう。何も実害はないのではないか。仮に、見込んだ所要額に合わせて税金を徴収しているということであれば、税金を必要以上に取り過ぎたという不適切な事態という評価になるが、赤字国債に依存している現下の財政状況では、該当しない。現行の予算制度は「見込んだ所要額に合わせて税金を徴収する」ことを前提としており、その前提が崩れたために必要がなくなっている精査作業を省略しているということではないのかな。そのために生じている事態のように思える。予算の積み上げの中身の精査よりも執行した中身の精査の方が大事、ということだろう。ちなみに、記事が指摘している事態の最初の14年度は主計局による予算執行調査 が4月から始まっている。
道路公団でハイカの被害が300億円を超える模様
共同は21日に「最終被害は最大330億 偽造ハイカで公団見通し」を配信。
記事は、日本道路公団が21日、偽造ハイウェイカード(ハイカ)による公団の最終被害額が288億-330億円に上る見通しを明らかにしたと報じる。16年10月に約250億円と推計したが、ハイカの売上額と利用実績の差は拡大を続けており、推計を見直したとのこと。偽造ハイカは、11年5月に初めて5万円券で見つかり、公団はホログラムや透かしなどの対策を実施したが被害は止まらず、15年に高額ハイカ(5万円と3万円)の販売を中止、16年3月からは使用できなくしており、現在1万円以下の券が販売され利用できるほか、真正な高額ハイカを1万円券と交換しているとか。公団は残っているハイカも廃止し、代わりにノンストップ料金収受システム(ETC)を使った保証金積み立て方式による割り引きの早期導入を準備中との由。2月までに判明した確定の被害額は266億円だが、ハイカの完全な廃止までは、さらに拡大する可能性があると記事は伝える。
たしか、パチンコのプリペイドカード偽造の被害も300億円を超えたのではなかったか。
知事会が国の契約に指名競争が多いと指摘
共同は21日に「国は情報公開の推進を 知事会研究会が評価報告」を配信。
記事は、全国知事会の「国の行財政改革評価研究会」(座長・田中康夫長野県知事)が21日に、国の総人件費抑制や情報公開などについて「地方に比べ取り組みが遅れている」として、改善を求める最終報告を発表したと報じる。報告は、ほとんどの都道府県が知事交際費の使途を原則開示しているのに対し、「内閣官房報償費などは使途が一切明らかにされていない」と批判し、「行政運営の腐敗を防ぐため、聖域を設けず情報開示を進めるべきだ」と指摘しているとのこと。国家公務員の定員も、省庁再編後にポストが新設されるなどスリム化が不十分とし、地方の出先機関を含め徹底的に削減するよう求めたとか。入札制度については、依然として指名競争入札が主体であるなどの問題を指摘し、透明性を高めるため一般競争入札を拡大すべきだとしていると記事は伝える。研究会は宮城、長野、宮崎の3県知事がメンバーで、政府が三位一体改革絡みで地方交付税削減などの動きを強めるのに対抗し、約1年間かけて国の行財政改革を点検してきたとの由。
しかし、ここを観ると、15年度に国交省の従来型指名競争契約と随意契約は合わせて7割を切っているのに、都道府県では8割を超えている。まさか、自分を棚に上げての議論ではないのだろうね、