基本設計発注での千円入札の問題点を指摘できない報道
毎日は11月11日に「<入札>予定価格2000万円を1000円で落札 北海道」〔佐野優〕を配信。
記事は、北海道渡島管内木古内町が10日に行った国保病院改築基本設計業務委託の指名競争入札で、予定価格約2000万円に対し、わずか1000円で札幌市の設計事務所が落札したと報じる。さらに、この設計事務所は、公共事業の入札では異例の追加指名を受けて入札に参加していたとか。同町によると、町発注の工事や設計の入札で最低制限価格は設けておらず、町は10月7日に今回の入札参加業者を決める指名委員会を開き、6社を指名していたが、翌8日に再び同委員会を開き、今回落札した設計事務所と東京の2社を追加して計8社とした経緯があるとか。同委の委員長を務める小林松雄総務部長は再度委員会を開いた理由について「(最初の委員会では)資料が整っていなかった」と説明し、追加指名に関しては「町としての考えだ。理由は町の規程で言えない」と話しているとか。道建設部によると、土木現業所発注の工事などで追加指名を行ったケースはないとしており、国土交通省地方整備局も追加指名を制度として採用していないと記事は伝える。今回の入札を巡り、毎日新聞に今月上旬、追加指名の不明朗さなどを指摘する内容の情報が寄せられ7日、同町に通知したところ、同町は、指名委員会を開いて検討したが、入札は予定通り行ったとか。小林部長は「情報提供者から直接話を聞いたわけではない。情報は正しくないと判断した」としているとのこと。国保病院の改築は総事業費約20億円で、06年度に実施設計を行い、07年度着工の予定とか。
記事は、大森伊佐緒町長が「どんな金額であれ、要求した事項をきちんとクリアしてもらう」と話していると伝える。しかし、話のポイントは、基本設計業務を委託する本契約が、詳細設計を誰でも行い得る成果物を求めているかどうかだ。今後、詳細設計を随意契約で基本設計の落札業者に発注するならば、それこそ問題。
三重県は調度品の標準化と間仕切り廃止で経費を10分の1に
毎日は11月11日に「<修繕・維持費>部局間で5倍以上の格差 道が一元管理へ」〔田中泰義〕を配信。
記事は、北海道有の建物にかかる修繕や維持費用が部局間で最大5倍以上の格差があることが10日、道の調査で分かったと報じる。建物の用途や老朽化の度合いによる要因もあるが、管理基準の不統一による無駄な出費も含まれるケースもあり、道は来年度から部局間の壁を超えた全庁協議会をつくり、土地や建築物を一元管理する方針と記事は伝える。記事によると、道が保有する施設は、計約2万1000棟(延べ床面積約817万平方メートル)にのぼり、土地や建物の管理や設備経費の節減対策を検討するために、本庁をはじめ、教育庁、警察本部、札幌医大を含む各部局が00~02年の3年間に投じた平均修繕費を調べたところ、1平方メートル当たりの修繕費は、全部局の平均で531円、最高は農政部1643円、2位は札幌医大1379円、最低は建設部295円とか。高額だった部局は管理コストがかかる研究施設が多いなどの理由があったが、修繕履歴や点検などの記録が不十分だったり、保全に関する知識が不足している職員が担当しているといったケースも見つかったとのこと。また、建物の修繕費とは別に、組織再編や人事異動時にオフィスのレイアウトを変更する度に、多額の経費がかかっており、三重県で、机や椅子など事務用品の標準化や部署間の仕切りを廃止し、年間修繕費を廃止前の約10分の1の300万~500万円に抑えていて、道も、土地・建物の管理一元化とともに部署間の仕切りも廃止するなどの手法を取り入れ、総合的な管理経費の抑制を目指すとのこと。
森林整備法人の救済活動が開始
朝日は11月10日に「森林整備法人の巨額負債問題、国に負担要請へ」を配信。
記事は、巨額負債を抱える森林整備法人を所管する地元自治体とメーンバンクの農林漁業金融公庫が、負債返済策を共同で考える検討会の初会合を11日に開くと報じる。双方とも森林法人への金融支援は限界、という認識で一致しており、検討会は、国に新たな負担を求める形の返済策をまとめる見通しとか。参加自治体は岩手、京都、滋賀など16府県で、年内に数回開いて返済策をまとめるとのこと。森林法人の返済負担を減らすため、国による金利負担の肩代わりや無利息の借り換え資金の提供などを求めると見られると記事は伝える。森林整備法人は戦後の木材需要の高まりを受けて設立され、地権者から山を借り、造・育林を請け負ってきており、全国の40法人で計1兆2000億円超の負債があるとか。農林公庫は16年度末で39法人に4433億円を貸し付けており、公庫への元利返済が滞った場合、地元自治体が損失を補償する契約となっているため、法人の負債は各自治体の大きな負担につながると記事は警告する。
都が通勤手当を6ヶ月定期計算で支給したら34億円の節減効果
読売は11月10日に「東京都で判明、職員の定期代で年34億円無駄遣い」を配信。
記事は、東京都が16年度から、職員への通勤定期券代の支給基準を1か月分から割安な6か月分に変更したところ、1年間に約34億円を節約できたことがわかったと報じる。都によると、現在、都の職員定数は約18万人で、この75%が通勤定期代の支給対象になっており、15年度の総支給額は305億6000万円だったが、16年度から6か月定期に基準を改めたところ、総支給額は前年度比約37億円減の268億1000万円で済んだとか。16年度は職員数が15年度より約1600人減っており、都が“節約効果”を試算したところ、34億4000万円と算出されたとのこと。
脱税がらみで外国から情報提供要請があった場合に応じられるよう法改正
時事は11月10日に「海外の脱税調査協力で法改正へ=課税利益なくても捜索可能に-財務省」を配信。
記事は、財務省が9日、租税条約を締結している相手国から脱税事件調査への協力要請があった場合、税務当局が国内の関係先に対して捜索、差し押さえなどの強制調査に乗り出せるよう法改正を行う検討に入ったと報じる。与党と調整した上で18年の通常国会で租税条約実施特例法改正案の提出を目指すと記事は伝える。同年4月に施行したい考えとか。日本はこれまで米国や英国など45カ国と租税条約を締結したが、ほとんどのケースで税務調査に必要な情報を交換する条項が盛り込まれているものの、この条項の適用は国内法の範囲内とする規定があり、相手国から刑事告発を目的とした情報提供の要請があっても、国内法では日本の課税利益なしに情報収集できないことになっているとか。