MDシステムの日本側負担は9年間で1000億円以上
毎日は12月15日に「<日米ミサイル開発>日本側負担は1404億円」〔古本陽荘〕を配信。
記事は、額賀福志郎防衛庁長官が15日、首相官邸で開かれた安全保障会議で、来年度から始まるミサイル防衛(MD)システムの迎撃ミサイル日米共同開発で今後9年間の日本側負担が10億~12億ドル(約1170億~1404億円)に上る見込みと報告したと報じる。開発総額は最大で27億ドル(約3159億円)と見積もられており、米側負担は11億~15億ドル(約1287億~1755億円)で、負担割合は日米間で調整を進め、来春にも交換公文を交わし正式合意する見通しとのこと。防衛庁は来年度予算の概算要求に初年度の開発費として30億円を要求しているとか。日米両政府は99年、イージス艦に搭載する海上配備型のSM3ミサイルの次世代型の共同研究に着手しているが、ミサイルの直径が現行の約34センチから約53センチに大型化し、防護範囲の拡大を目指しているとのこと。15年ごろに開発を終了させる計画で、10月に始まった米国の会計年度に合わせ、日本側も来年度から開発段階に移行することを今年6月に表明したとか。開発段階に移行するのはミサイル部品の4分野で、日本側は「ノーズコーン」と呼ばれる迎撃ミサイルの先端部品と、全3段のロケットのうち2段目の「ロケットモーター」を中心に開発すると記事は伝える。政府は昨年12月の官房長官談話で、MDの共同開発・生産について「厳格な管理を行う前提」で、事実上すべての武器輸出を禁じてきた武器輸出3原則の例外とする方針を表明しているとの由。
18年度の国債買入消却は12兆円
12月15日付け日本経済新聞朝刊1面「財務省、日銀保有国債、買い入れ消却――来年度最大5.5兆円」の記事。
記事は、財務省が日銀が保有する長期国債の買い入れ消却に乗り出すと報じる。18年度は最大5兆5千億円分を売り渡すよう要請する方針で、日銀も受け入れる見通しとか。国債の発行残高を圧縮し、利払い費の削減につなげるのが狙いで、日銀が市場から国債を買い入れる余地が広がるため、長期金利の安定を促す効果も期待しているとのこと。買い入れ消却は発行済み国債を償還期限前に国自身が買い取る仕組みで、財務省は財政健全化に向けて来年度中に今年度の5倍強に当たる総額12兆円の買い入れ消却をする計画とか。ほぼ半分が日銀からの分で、19年度と20年度に償還期限を迎える国債を買い戻すとのこと。財務省にとっては、市場からの購入量を抑えることで、債券相場の一時的な過熱(長期金利は低下)を防ぐ狙いもあるとか。日銀が保有する長期国債は11月末時点で63兆円にのぼり、日銀は財務の健全性を確保するため、保有可能な国債の上限を「日銀券(お札)の発行残高まで」とする自主ルールを定めているとのこと。日銀券発行残高は約74兆円で、上限までのゆとりは10兆円余りとか。
開港に伴う償却資産税を市民の負担と捉える考え方
共同は12月13日に「07年度以降市税投入示唆 神戸空港、市長が方針転換」を配信。
記事は、神戸市の矢田立郎市長が13日、神戸空港の来年2月開港で市の歳入となる航空機の償却資産税について、「空港の維持管理費に投入できる」と答弁した同日の市議会決算特別委員会終了後、共同通信の取材に答えて、「19年度以降は状況を見て(空港維持管理費への投入を)検討する」と述べ、従来の方針を転換し、市税投入の可能性を示唆したと報じる。矢田市長はこれまで空港の建設費だけでなく、維持管理費への市税投入も再三否定しており、この日の委員会でも「18年度予算の編成段階では投入しない」としたが、開港直前に一転して将来的な投入の可能性を示したことになる。神戸市はジャンボ機など大型機の就航を前提に、開港当初の年間着陸料収入を約14億4000万円と見込んでいたが、日航など航空3社は11月末に、中小型機中心のダイヤを確 定しており、着陸料収入は約7億8000万円にとどまる見通しとなったことが影響したとみられると記事は評する。他空港の例から年間の維持管理費を約10億円と算出しており、収支見通しが厳しくなっていたとか。償却資産税は就航する各航空会社が納付する航空機の固定資産税で、市の一般会計に入る市税であり、市の方針転換に、野党市議の一部は「市民に負担を掛けないと言っていたが、まさに負担を掛ける空港になった。約束違反だ」と厳しく批判しているとか。
空港があるから償却資産税が入るということではないのか。
「特別会計整理合理化計画」の骨子について決定前報道
朝日は12月14日に「公共事業5特会を統合 自民骨子案、行革推進法に盛る」を配信。
記事は、自民党の行政改革推進本部(衛藤征士郎本部長)の「特別会計整理合理化計画」の骨子について、道路整備、治水、港湾整備、空港整備、都市開発資金融通の公共事業系5特会について、3年後をめどに1特会に統合することを明記していると報じる。こうした統廃合や独立行政法人化によって31ある特会全体を11~13に削減するとのこと。党行革本部は14日に総会を開き、骨子を正式決定すると記事は伝える。政府・与党の特会改革の議論は党行革本部が主導しているため、政府は今回の骨子の内容を年内に閣議決定し、来年の通常国会に提出する行政改革推進法に「特会見直しプログラム」を盛り込むとのこと。骨子では、公共事業系5特会のうち空港整備については、いったん統合させた後、独法化の可能性を探ることを検討課題とし、原子力発電所の立地や資源開発など電源開発促進対策と、石油及びエネルギー需給構造高度化対策のエネルギー系2特会も一つにまとめ、また、九つある保険・年金関係の特会についても分野ごとに分け、(1)厚生保険と国民年金、(2)船員保険と労働保険、(3)農業共済再保険と漁船再保険及び漁業共済保険、をそれぞれ統合するとのこと。また、「官ではなく民でもできる業務」として国立高度専門医療センター、森林保険特会は独立行政法人化し、特定国有財産整備、登記特会は「一般会計と分けておく理由が見あたらない」として、一般会計と統合して廃止とするとのこと。産業投資特会は「役割を終えた」として廃止とするとか。一方、特許審査など国が責任を持つべき行政事務がある特許特会や、特定の資金管理目的である外国為替資金、財政融資資金、交付税及び譲与税配付金、国債整理基金の4特会は現状維持だが、骨子の段階では、貿易再保険、地震再保険など一部で扱いの調整がついていない特会もあるとのこと。また、組織改革だけでなく、特会ごとでばらばらの会計基準を統一することも明記しているとか。党行革本部では、特会を大幅に整理して事務や人員面の経費削減につなげるほか、無駄遣いが批判される各特会の支出の厳格化を進める契機にしたい考えとか。「国民が分かりやすい予算本来の姿に戻す」(太田誠一・同本部特会改革委員長)第一歩とする狙いがあると記事は伝える。
NHKの視聴者サービスを受信料支払者に限定する方針に2割が賛成せず
朝日は12月13日に「受信料支払者に限った公開番組観覧、NHKが拡大へ」を配信。
記事は、NHKが12日、歌謡系の公開番組の観覧申し込みを受信料の支払者に限定する試みを、今年度は1本、来年度は10本程度に広げると発表したと報じる。NHKによると、「NHK歌謡コンサート」の観覧希望者のうち、支払者に申し込みを限定した9月27日と、限定しなかった同13日の各1500人に郵送でアンケートを実施したところ、いずれも8割前後の人が「限定」に賛成だったとか。
2割の不賛成の理由は何なのだろう。税金で運営すべきということなのか。
ラグーナ蒲郡を巡る動き
12月13日付け日本経済新聞地方経済面7面に「トヨタ、愛知県、ラグーナ蒲郡、債務超過195億円で駆け引き、蒲郡市、県を注視」の記事。
記事は、海洋リゾート「ラグーナ蒲郡」を運営する第三セクター、蒲郡海洋開発(愛知県蒲郡市)の増資引き受けを巡る愛知県とトヨタ自動車の駆け引きが本格化してきたと報じる。蒲郡海洋開発は減損会計の適用で2006年3月期末に約195億円の債務超過に陥る見通しで、トヨタが出資比率に見合う増資負担を県に求めているのに対し、県は出資率の引き下げを検討しているとのこと。固定資産の価値低下分を損失計上する減損会計を蒲郡海洋開発の06年3月期に適用した場合、前期末に264億円だった固定資産が100億円に急減する見込みて゜、同社は既に05年3月期末に28億円の債務超過に陥っており、今期の赤字見込み額約3億円などを勘案した場合、今期末の債務超過額は195億円に拡大する見通しとか。これに伴い、トヨタ自動車は愛知県と蒲郡市に対して増資を要請しており、トヨタは約16%と民間最大の出資企業で、事業資金の融資などで蒲郡海洋開発向けに約350億円の融資残高があり、関係者によると、増資案は、現在の出資率に応じて負担し、債務超過の拡大分167億円を穴埋めするという内容で、26%を出資する愛知県が約43億円、25%の蒲郡市が約42億円を負担する計算とか。県によると、トヨタ側は蒲郡の開発は公共性の高い事業という理由でこれまでと同じ出資率の負担を求めているが、県側は「全国的にもレジャー施設を運営する第三セクターが苦境に立たされている。財政状況が厳しい中で、レジャー産業に多額の税金を投入することには異論もある」(幹部)としており、出資率引き下げの検討に乗り出しているとか。地元の蒲郡市は「増資要請はきたが、県の動きを見ながら検討する」という姿勢とも。仮に増資を引き受ける場合は来年度予算に計上する必要があり、「来年早々には結論を出さなければいけない」(県建設部)が、蒲郡海洋開発を巡っては銀行団の債権放棄などこれまでテコ入れ策が繰り返されてきており、増資を巡る駆け引きが今後の経営の方向を左右する可能性もあると記事は伝える。
特別会計について通則法を作る動き
朝日は12月12日に「31特別会計は「3分の1程度に」 自民・中川政調会長」を配信。
記事は、自民党の中川秀直政調会長が12日に大阪市で講演し、31ある特別会計の見直しについて、「おおむね3分の2ぐらいは統合や一般会計に移したり、民営化、廃止、独立行政法人化したりして、3分の1ぐらいにする方向で結果を出していただけると思う」と述べたと報じる。記事によると、これは、自民党行革本部が近くまとめる特会改革案の骨格を示したものとか。さらに、小泉首相が来年の通常国会での法案提出を指示した行政改革推進法案に盛り込む特会改革の中身について「特別会計の会計基準、開示基準を内閣全体で決め、厳しい設置基準にする法律も必要だ。国会で特別会計について議決を要する範囲の明確化、提出する報告書の弾力的な拡大、特別会計の設置見直し条項などを入れなければならない」としたとのこと。
四国地方整備局で多額の特命随契
共同は12月9日に「OB再就職先と随意契約 353億、四国地方整備局」を配信。
記事は、国土交通省四国地方整備局が12年度からことし11月15日までの5年半で、同局OBが理事長や常務理事を務める社団法人「四国建設弘済会」(高松市)に対し、競争入札をせず任意に契約する随意契約で、計797件、総額約353億円の業務を発注していたと報じる。発注した業務は道路の管理パトロールや河川の巡視、保存文書のマイクロフィルム化などで、契約の性質や目的が競争入札に適さない場合などに制限されている随意契約を、同局契約課は特定の経験や専門性、公平性、機密保持などの観点から非営利の同会に発注したとしているとか。同会の16年度の総事業収入は約62億6600万円で、うち1社だけから見積もりを取る「特命随意契約」による受注額は約61億円(契約課公表分)に上るとのこと。四国地方整備局の横田好博契約課長は「法律に基づき、適正に契約手続きを行っている」と話しているとか。特命随意契約をめぐっては、近畿地方整備局がOBの再就職先の社団法人に大量発注していたケースが判明し、国交省が全国の地方整備局に対し、見直しに向けた調査を指示しているとのこと。
大学院移転阻止のために公金を投入しようとしている堺市
共同は12月9日に「大学院移転に待った 大阪府「札束で顔」と反発」を配信。
記事は、大阪府立大大学院(同府堺市)の生命環境科学研究科を関西空港対岸に移転させる大阪府の計画について、堺市が研究施設建て替え費用として今後30年間に80億円を負担する代わりに、計画の撤回を要請していると報じる。近く正式に文書で申し入れる方針とのこと。府によると、同研究科には近畿地方で唯一の獣医学専攻があり、看板研究科として知られているとのこと。堺市は来年4月から政令指定都市への移行が決まっており、格を維持するため看板の研究科を抱えておきたいとの思惑があると記事は伝える。移転計画は、利用者獲得に苦しむ関空や、3割以上の空き地を抱える関空対岸のりんくうタウン救済が狙いで、14年に浮上し、府は大学側にタウン内の土地約2・7ヘクタール(地価約87億円)を無償貸与し、3年後に大型バイオ研究施設を誕生させたいとしているとのこと。来年の2月議会に、約135億円の移転費用を盛り込んだ予算案を提出する予定だが、議会サイドには「財政難の折、多額の費用をかけて移転する必要はない」との声も強く、 曲折が予想され、一方の堺市は「研究科は地元のバイオ産業発展のため欠かせない」と反発し、府に計画の撤回と30億円の補助を申し出たが拒否され、今年夏ごろ、再び「建て替え費用160億円を府と折半し、30年かけて補助する」と打診してきたとか。現在の研究施設は1965年に建設されたが、府は「少なくとも20年間は建て替えの必要がない」としているとのこと。
固定資産税課税標準額の70%ルールは維持
共同は12月10日に「評価額の70%据え置きへ 商業地の固定資産税=差替」を配信。
記事は、自民党税制調査会が、18年度税制改正で商業地の固定資産税(市町村税)の課税標準額について、上限を現行通り評価額の70%に据え置く方向で検討に入ったと報じる。固定資産税は、公示地価の70%を評価額とし、その70%を上限に課税標準額を算出した上で、税率を掛けて税額を求めるが、経済界などは「負担が重い」として、課税標準額の引き下げを求めていたとのこと。来年度の固定資産税収は、3年に一度の評価替えに伴い地方圏の地価下落を反映して本年度に比べ約3600億円減の約8兆3600億円に落ち込む 見通しで、市町村税収全体の半分近くを占めるため、課税標準額の引き下げは地方財政への影響が大きいとの見方が強いと記事は伝える。市町村が独自の判断で課税標準額の上限を60%まで引き下げることができる条例減額制度は、本年度末で期限切れとなるが、3年程度延長する方向とか。