ラグーナ蒲郡を巡る動き | 公会計の動向

ラグーナ蒲郡を巡る動き

 12月13日付け日本経済新聞地方経済面7面に「トヨタ、愛知県、ラグーナ蒲郡、債務超過195億円で駆け引き、蒲郡市、県を注視」の記事。

 記事は、海洋リゾート「ラグーナ蒲郡」を運営する第三セクター、蒲郡海洋開発(愛知県蒲郡市)の増資引き受けを巡る愛知県とトヨタ自動車の駆け引きが本格化してきたと報じる。蒲郡海洋開発は減損会計の適用で2006年3月期末に約195億円の債務超過に陥る見通しで、トヨタが出資比率に見合う増資負担を県に求めているのに対し、県は出資率の引き下げを検討しているとのこと。固定資産の価値低下分を損失計上する減損会計を蒲郡海洋開発の06年3月期に適用した場合、前期末に264億円だった固定資産が100億円に急減する見込みて゜、同社は既に05年3月期末に28億円の債務超過に陥っており、今期の赤字見込み額約3億円などを勘案した場合、今期末の債務超過額は195億円に拡大する見通しとか。これに伴い、トヨタ自動車は愛知県と蒲郡市に対して増資を要請しており、トヨタは約16%と民間最大の出資企業で、事業資金の融資などで蒲郡海洋開発向けに約350億円の融資残高があり、関係者によると、増資案は、現在の出資率に応じて負担し、債務超過の拡大分167億円を穴埋めするという内容で、26%を出資する愛知県が約43億円、25%の蒲郡市が約42億円を負担する計算とか。県によると、トヨタ側は蒲郡の開発は公共性の高い事業という理由でこれまでと同じ出資率の負担を求めているが、県側は「全国的にもレジャー施設を運営する第三セクターが苦境に立たされている。財政状況が厳しい中で、レジャー産業に多額の税金を投入することには異論もある」(幹部)としており、出資率引き下げの検討に乗り出しているとか。地元の蒲郡市は「増資要請はきたが、県の動きを見ながら検討する」という姿勢とも。仮に増資を引き受ける場合は来年度予算に計上する必要があり、「来年早々には結論を出さなければいけない」(県建設部)が、蒲郡海洋開発を巡っては銀行団の債権放棄などこれまでテコ入れ策が繰り返されてきており、増資を巡る駆け引きが今後の経営の方向を左右する可能性もあると記事は伝える。