JBICの廃止が固まったとか
読売は1月10日に「ODA企画・実施それぞれ一元化、「援助庁」など創設」を配信。
記事は、政府が、政府開発援助(ODA)を担う機関を、実施と企画立案のそれぞれで一元化する方針を固めたと報じる。実施機関は、技術協力を担当している国際協力機構(JICA)が母体となり、ここに、国際協力銀行(JBIC)の円借款の機能と、外務省の無償資金協力の機能を統合して「国際援助機構」(仮称)を設置し、また、企画立案機関は、外務省の下に「援助庁」(仮称)の創設を検討しているとか。体制を簡素化し、効率的な援助を実現するのが狙いと記事は伝える。JBICについては、2005年の政府系金融機関改革で一時、他機関と統合する方向となったが、財務省が「円借款と企業融資などの国際金融を一体的に行うことで、初めて被援助国での日本の権益が確保できる」などと反対し、結論を先送りしているが、政府内ではJBICに関し、無駄な援助が多いことや援助決定までの経過が不透明なことへの批判が根強いとか。また、政府は20年度をめどに中国に対する円借款の新規供与を終了することを決めており、今後は円借款を縮小して、アジア・アフリカ向けの無償資金協力や技術協力を充実させる方向となっているという事情もあり、「JBICを存続させる意義は薄い」との判断に傾いたとのこと。JBICの国際金融業務は、政府系金融機関の統合で誕生する新機関に移すとか。ODA全体のあり方については、安倍官房長官の下に設置した私的諮問機関「海外経済協力に関する検討会」(座長=原田明夫・前検事総長)が、3月末までに結論を出すことになっているが、政府は、検討会の判断を待って最終的な結論を出し、関連法案を18年の通常国会に提出する方針で、新体制移行は08年度を目指すとのこと。一方、援助庁は外務省の経済協力局を中心に、文部科学省の留学生交流部門や、厚生労働省、警察庁の途上国との人事交流部門などを統合し、13省庁がかかわる現行の複雑な体制を改めるとか。トップは、首相や閣僚が直接任免する「政治任用」ポストとする方針で、首相補佐官を充てて企画立案に首相の意向を反映させる案も出ているとのこと。ただ、自民党には「何らかの形で内閣官房がODA全体の戦略調整をする機能は必要」(中川政調会長)との声もあり、慎重に検討する必要があるため、実現は21年度以降となる見込みとか。
プライマリー・ディラーから1社撤退
1月5日付け日本経済新聞朝刊5面に「国債市場、ドレスナー証券、特別参加者撤退」の記事。
記事は、財務省が4日、国債市場特別参加者制度(日本版プライマリーディーラー制度)の参加者数が25社になったと発表したと報じる。ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン証券の撤退と東京三菱銀行とUFJ銀行の合併に伴い2社減ったもので、ドレスナー証券の撤退は日本国債への投資戦略変更によるもので合併以外の要因での減少は16年10月に同制度ができてから初めてとのこと。国債市場特別参加者制度の参加者はすべての国債入札で発行予定額の3%以上の応札と1%以上の引き受けの義務があり、このため顧客への販売で利ざやが稼げない場合は引き受け負担は大きくなるとのこと。財務省は国債の安定消化に影響はないとみており、すぐに補充する予定はないと記事は伝える。
首都高会社が7路線を建設へ
読売は12月29日に「首都高7路線建設へ…民営化会社「採算見込める」」を配信。
記事は、昨年10月に民営化した首都高速道路会社が、中央環状品川線(東京・目黒―品川区)など、旧首都高速道路公団から引き継いだ新規分と建設中の計7路線について、全区間(39・2キロ・メートル)を建設する方針を固めたと報じる。首都高は「いずれも高速道路のネットワーク構築の上で必要。需要と採算も見込める」と判断したとのこと。最新の工法の導入や工期短縮などで建設コストを抑制する。民営化各社は新規建設路線の扱いについて、需要予測などをもとに国と協議を進めているが、建設路線が固まったのは首都高が初めてと記事は評する。首都高が建設方針を固めたのは、まだ国土交通省の事業許可がおりていない中央環状線・品川線と、現在、建設中の大宮線(さいたま市)、晴海線(東京・中央―江東区)、中央環状王子線(板橋―足立区)、同新宿線(目黒―板橋区)、川崎縦貫線(川崎市)、横浜環状北線(横浜市)の計7路線で、品川線が新規着工し、完成すれば、中央環状線の全線開通となり、内側の都心環状線の慢性的な渋滞の解消が期待できるとか。首都高は、1月末までに国交相から計7路線の指定を受けた上で、3月末までに日本高速道路保有・債務返済機構と道路使用料金などを盛り込んだ協定を結ぶとのこと。
東京都が耐震改修に公金援助の方向
東京新聞は1月3日に「都が『耐震改修』助成へ 首都地震に備え方針転換」を配信。
記事は、大地震が起きると甚大な被害が心配される東京23区内の木造住宅密集地域の耐震化を促そうと、都は来年度から「耐震診断」と「耐震改修」に助成金を出す方針を決めたと報じる。10年間で2万2千棟の耐震化を目指すとのこと。都は「個人の財産形成への公金投入は不公平」と助成に消極的だったが、このままでは首都直下地震などへの備えが遅れると判断、方針転換したと記事は伝える。
中国での旧日本軍遺棄化学兵器処理事業
産経は1月3日に「遺棄兵器処理 中国、予定外の要求 大型変電所ヘリポート 軍事転用狙う?」を配信。
記事は、中国での旧日本軍遺棄化学兵器処理事業をめぐり、中国側が当初の予定になかった大規模変電所やヘリポートの建設を要求していると報じる。処理施設建設予定地の吉林省ハルバ嶺は、ロシアや北朝鮮国境に近い地政学上の要衝で、与党からは事業終了後に中国側が施設解体に応じず、人民解放軍の弾薬保管やミサイル格納などに転用する可能性を指摘する声が出ており、今春、現地調査に乗り出す方針とのこと。与党関係者らによると、中国側は新たにヘリポート建設を要求してきたほか、5万-7万キロワットの処理能力を持つ変電所の建設を非公式に打診しており、30万-40万発の化学兵器処理に必要な変電所は数千キロワット規模とみられていて、中国側の要求は大幅に上回っているとのこと。また、ハルバ嶺を訪れたことがある関係者らの調査で、処理施設建設予定地の周辺道路や施設内の道路は、すでに数十トン級の戦車や装甲車が通行できるほど頑丈に舗装されていることが判明したとか。これに対し、日本政府は「処理施設の基本設計が完成する今年度いっぱいまで、所要電力量は分からない」(内閣府遺棄化学兵器処理担当室)と説明するだけで、舗装道路についても、「軍用車両が通行できるかもしれないが、あくまで化学弾を運搬する車両のためのもので、軍用車両の通行は想定していない」としているとか。施設建設を含む処理事業は日本側の負担で、少なくとも2千億円程度に上るとされる。内閣府の高松明遺棄化学兵器処理担当室長は産経新聞に対し、「化学兵器処理の終了後は施設を解体する」と説明しているが、現時点では「中国側の同意を得たわけではない」(遺棄化学兵器処理担当室)といい、事業終了後の施設解体をめぐる中国側との協議は妥結していないと記事は伝える。19999年7月に締結した遺棄化学兵器に関する日中覚書は、日本が処理費用をすべて負担するだけでなく、処理の過程で起きる事故も日本がすべて補償する内容。このため、日本側が事業終了後に施設の引き渡しと解体を求めても、中国側が新たな遺棄化学兵器の発見などを理由に応じない可能性があるが、昨年11月に自民、公明、民主の議員団による現地調査が中止されていて、処理事業の実態は不透明なままとなっており、与党はこうした状況を問題視して、自民党の閣僚経験者らが中心となって今月中に有志議員による調査団を募り、雪解け後の現地入りを目指すと記事は伝える。
国年未納者を国保の対象外にするアイデア
読売は1月4日3時3分に「年金未納なら医療費は全額自己負担に、厚労省が検討」を配信。
記事は、厚生労働省と社会保険庁が3日、国民年金の長期未納者と長期未加入者について、国民健康保険(国保)を使えなくする措置を導入する方向で検討に入ったと報じる。国保が使えなくなると、医療機関に受診した場合の患者負担は全額自己負担になり、年金の未納・未加入者に対する事実上の罰則規定を設けるものと記事は評する。実施の具体的な基準を詰めたうえで、早ければ2007年度から実施したい考えとか。年金保険料の未納対策としては、社保庁は十分な所得や資産がありながら督促に応じない未納者に対し、強制徴収を実施しているが、国民年金の納付率は17年度上半期(4~9月)現在で、61・2%(社保庁調べ)にとどまっていて4割弱が未納の状態。社保庁は19年度末で納付率を80%に引き上げることを目標にしているが、目標達成は難しいとの見方が強く、庁内では「強制徴収だけでは、未納・未加入の抑止効果は見込めない」との意見が出ており、国保の滞納世帯の割合が16年6月現在で18・9%と、年金よりも納付率は高く、国保が利用できない場合、医療費が全額自己負担になり、影響が大きいという意識が強いことが原因と見られるため、年金未納者らへの“ペナルティー”として、国保利用を制限する案が浮上してきたとの由。ただ、国民年金の保険料徴収は国(社会保険庁)が行っているのに対し、国保の徴収は市町村という違いがあり、年金未納を理由に国保を使えなくすることに対し、市町村が「国保の納付率も下がる」などと反発する可能性が高いと記事は伝える。
自分は病気にならないと思っている若い人が国保を支払わないわけで、国保の未納率をアップする可能性を否定できない。
閣僚折衝の意義
日経は12月23日に「復活折衝、環境相「セレモニー」・国交相も「見直し議論を」」を配信。
記事は、予算編成を締めくくる財務省と各閣僚との復活折衝について、小池百合子環境相が22日の記者会見で「セレモニーで、やめた方がいい」と発言し、北側一雄国土交通相も「発言は十分理解できる」と応じたと報じる。小池氏は「各省横並びの(予算の)積み増しは新しい国家を築くうえで邪魔になるだけ」と指摘し、国交相は整備新幹線や道路特定財源の見直しなどを挙げ、「大事なところは(財務省原案の)内示前に決める流れ。見直しの議論をしてもいい」と語ったとのこと。今回の予算編成でも国と地方の税財政改革(三位一体改革)や医療制度改革など大きな政治テーマはほとんどが官邸主導で事前に決着しており、しかも小泉純一郎首相の指示で「国債発行30兆円」が前提となっていて、予算額が大きく変動するテーマは早めの決着という流れは強まった経緯がある。これまでの閣僚折衝は族議員の腕の見せどころで、「事務レベルで認めると『こっちも認めろ』と他の予算にも波及する難しい案件が閣僚折衝に持ち込まれた」(財務省幹部)と いう面があり、今回は来年秋の自民党総裁選をにらんだ改革競争で、族議員の力が弱まっただけに閣僚折衝不要論が出てきた面もあると記事は伝える。
財務原案の調整財源は500億円
12月20日付け日本経済新聞夕刊1面に「一般歳出46兆3600億円8年ぶり低水準、新規国債最大の削減、来年度予算財務省原」の記事。
記事は、谷垣禎一財務相が20日午前の閣議に18年度予算の財務省原案を提出し、各省庁に内示したと報じる。国と地方の税財政改革(三位一体改革)や医療制度改革などで歳出を削減し、景気回復に伴う税収増や減税の廃止もあり、国債の新規発行は小泉純一郎首相が指示した30兆円を下回る29兆9700億円に減額したとか。一般会計は17年度当初予算比3%減の79兆6800億円と8年ぶりに80兆円を割り込み、国債発行額は17年度比4兆4千億円減と過去最大の減額で、「小さな政府」の実現へ意欲を示した形と記事は評する。国の政策に充てる一般歳出は1.9%減の46兆3600億円と2年連続で減額し、8年ぶりの低水準となったとか。17年度に比べ増額となったのは全体の4割以上を占める社会保障関係費(0.9%増)と科学技術振興費(0.4%増)だけで、その社会保障費も、高齢者の医療費自己負担の引き上げや医療機関が受け取る診療報酬の過去最大の引き下げなどにより自然増分を圧縮し、20兆5700億円にとどめたとのこと。5年連続の減額となった公共事業関係費(4.4%減)や文教関係費(11.1%減)はいずれも三位一体改革に伴う補助金削減が大きく影響したとか。地方交付税も1兆5千億円減らし、特例交付金も含めて14兆5500億円としたとのこと。歳入面では景気回復を背景に税収見積もりが4.3%増の45兆8700億円となり、税外収入も増やしたことのよう。歳出削減と税収増の結果、新規国債発行額は13年度当初以来、5年ぶりに30兆円を下回り、歳入全体に占める国債発行収入の比率である国債依存度は37.6%と、首相が30兆円枠を初めて公約に掲げた14年度予算以来の30%台に回復したとのこと。財政の健全性の指標となる基礎的財政収支(プライマリーバランス)は一般会計ベースで17年度の15兆9千億円の赤字から4兆7千億円改善し、11兆2千億円の赤字となったとか。
21日付け日本経済新聞朝刊1面の「来年度予算の復活折衝開始、調整財源500億円」は、18年度予算の財務省原案内示を受けて、各省庁と財務省の復活折衝が20日始まったが、新たに配分する調整財源は500億円とのこと。
日銀が保有国債を18年度に5兆5千億円売却
12月20日付け日本経済新聞夕刊2面に「日銀の保有国債、政府に売却発表、来年度中5兆5000億円分」の記事。
記事は、日銀が20日、保有する国債のうち5兆5千億円分を来年度中に政府に売却すると正式に発表したと報じる。今年度売却分(当初計画6千億円)も1兆4千億円追加し、合計2兆円とするとか。財務省の要請に応じるもので、政府は買い入れた国債を消却し発行残高を圧縮、利払い負担の削減につなげると記事は伝える。日銀によると、15日の政策委員会で決定したとのこと。来年度中に政府に売却するのは19―20年度に償還期限を迎える利付国債で、財務省は財政の健全化に向けて来年度中に総額12兆円の国債を償還期限前に買い入れ消却する計画で、その半分近くを日銀から買い取るのは、債券市場の需給に影響を与えず相場の安定を維持するのが狙いとのこと。
道路公団橋梁談合
毎日は12月16日に「<橋梁談合>厚待遇見返りに 検察、天下り実態指摘 初公判」〔佐藤敬一〕を配信。
記事は、鋼鉄製橋梁建設工事を巡る談合事件で、独占禁止法違反(不当な取引制限)などに問われた元日本道路公団副総裁(61)らの初公判が、16日午後も引き続き東京高裁(高橋省吾裁判長)で行われ、検察側は冒頭陳述で「被告は公団職員の厚待遇での再就職を業者に受け入れさせることができることから談合を行った」と指摘し、天下りを介した「官製談合」の実態を詳述したと報じる。冒頭陳述によると、公団では以前から「橋梁担当理事」が天下り先に有利になるよう工事を業者に割り当て、業者側は競って天下りを受け入れたとのこと。93年のゼネコン事件を機に業者側が工事割り当てを調整するようになったが、橋梁担当理事はこれを追認して公団側の権威を保ち、天下りを継続させたとか。被告は天下りを差配する公団企画部長を経験して事情を熟知し、天下り先には公団勤務時の待遇を維持するよう求めており、13年8月、前任者から橋梁担当理事を継承し、15年5月、調整役の横河ブリッジ元顧問(71)から「今年度最初です」と工事の配分表を見せられ、表を有料道路建設課長に保管させたとのこと。16年4月に新理事(58)に「橋のことは頼むな」と橋梁担当を引き継ぎ、同5月に配分表を持参した元顧問にも「今度代わったから新理事に持っていってください」と告げたとか。新理事は富士高架橋(静岡県)工事の分割発注を依頼し、同年5月12日の工事計画理事説明会で元副総裁は「金額が大きいな。分割できないのか」、新理事は「分割を検討してみたら」と発言し、担当課長が「1億円以上高くなる」と抵抗したのに対し、両被告は「それは分かっている」と再度分割を指示したとの由。元副総裁は昨年10月、公正取引委員会が立ち入り検査に入ると、配分表の破棄を命令し、今年6月には有料道路建設課長経験者らに「未公表の発注情報を業者に漏らしたと検事に話すな」と指示し、企画部長には天下り先での待遇などを記載した書類の破棄などを命じていたとか。逮捕直前の7月中旬、有料道路部長に「自分も理事も検察に呼ばれると思うが、談合については話さない」と、暗に同様の否認供述をするよう迫ったとの由。