成田の価格交渉方式は予定価格を上回る契約を容認 | 公会計の動向

成田の価格交渉方式は予定価格を上回る契約を容認

 毎日は12月8日に「<成田官製談合>民営化後も落札率96.5% コスト減らず」を配信。

 記事は、「成田国際空港」(旧・新東京国際空港公団)発注の電機関連工事を巡る官製談合事件で、民営化された昨年4月以降の工事の平均受注額が、予定価格(契約制限価格)の約96.5%に達していることが、同社の内部資料で分かったと報じる。国土交通省発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)建設工事を巡る談合事件の落札率(予定価格に占める落札額の割合)より約1ポイント高く、民営化後も談合が繰り返されていた疑いが浮上したと記事は評する。予定価格を上回る金額で契約を締結したケースもあり「成田方式」の特異性が浮かび上がったと記事は伝える。東京地検特捜部は、施設保全部長(57)=競売入札妨害容疑で逮捕=らを追及し、旧公団時代から続く談合の実態解明を進めている模様とか。内部資料は、昨年度以降の発注工事に関するもので、高圧電流を使用可能な電圧まで落とす受変電設備や、滑走路の照明灯など計27件あり、落札率は平均で約96.5%となっており、国土交通省発注の橋梁談合事件で12~16年度の平均落札率約95.6%と比べて成田の方が高かったと記事は伝えるが、見積もりに基づく電気工事と積上げによる建設工事とを単純に比べ゛るのは間違い。通常の指名競争入札は、1回目の入札で全社の応札額が予定価格を上回った場合、2回目の入札に移行し、旧公団もこの方式だったが、民営化後の入札は「価格交渉方式」と呼ばれるもので、入札を1回だけ行い、最低額だった会社が交渉権を獲得し、空港側と交渉を行い、最終的な受注額を決めるというもので、予定価格を上回っても最低額なら交渉権を得られ、27件のうち14件がこのケースとか。昨年9月27日の入札では、予定価格が3293万円余だったのに、ほぼ倍額の6420万円で応札したメーカーが交渉権を獲得し、結局、応札額の半値以下の3200万円(上限の約97.1%)で受注したしたとか。また、予定価格は絶対条件ではなく、昨年8月20日の入札では、予定価格(2170万円余)の約115.1%に当たる2500万円で契約が交わされたとも。同様の入札方式は、2月に開港した中部国際空港でも採用され、導入効果などで事業費が約1200億円削減されたというが、成田は結果を検証していないと記事は伝える。